フォントpt⇔px変換計算機|pt・px・em・rem・%・mmの相互換算
フォントサイズ単位を相互変換する無料電卓。CSSの基準16px、印刷DTPの1pt=1/72inch、em/rem/%の可変ルート、mm実寸変換に対応。Webデザイン・CSSコーディング・DTP組版・InDesign・Wordの現場で使う単位関係を、W3C仕様・JIS・Adobeガイドに照らして解説します。ルートフォントサイズも変更可能。
フォントpt⇔px変換ツール
単位換算の基本式
絶対単位
1 pt = 1/72 inch = 0.3528 mm = 1.333 px (96dpi基準)
1 inch = 25.4 mm = 96 px = 72 pt
1 mm = 2.83 pt = 3.78 px = 4 Q (Quarterの意)
CSSの1pxは1/96 inchと定義されています(W3C CSS Values and Units)。実際の物理サイズは表示媒体の解像度で決まるため、印刷では1pt=1/72inchが絶対サイズ、Web画面では1pxがCSSピクセルとして相対的に扱われます。
相対単位
1 em = 親要素のフォントサイズ
1 rem = ルート(html)のフォントサイズ
100% = 親要素のフォントサイズ
ブラウザの初期フォントサイズは16px(=12pt)。この基準で1rem=16px、1em=親要素のサイズ、100%=親要素のサイズ、と換算されます。ルートを14pxに変えれば全remが14pxベースにシフトします。
組版単位
1 Q = 0.25 mm (日本の写植・DTP)
1 級 = 0.25 mm (Qと同じ)
1 号 = 家康時代の江戸尺(現在ほぼ非使用)
日本の写植・組版ではQ(=0.25mm)が今も使われます。特に新聞・雑誌・書籍組版で頻用され、印刷業界のInDesign設定では単位を「Q」に切り替えて作業する現場が多くあります。
Web/DTP/印刷での単位の役割
| 単位 | 用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| pt | 印刷DTP・Word・PowerPoint | 1/72inch、絶対サイズ、印刷実寸重視 |
| px | Webデザイン基本・画像アイコン | デバイスピクセルとCSSピクセルの区別あり |
| em | CSS 相対サイズ・入れ子スケール | 親要素基準、入れ子で連鎖する |
| rem | Webアクセシビリティ・レスポンシブ | ルート(html)基準、ブラウザ設定尊重 |
| % | CSS body/コンテナ幅・font-size | 親要素の割合、レイアウトで頻用 |
| mm/inch | 印刷・チラシ・名刺 | 物理的な実寸、@media print必須 |
| Q(級) | 日本の写植・新聞・書籍組版 | 1Q=0.25mm、業界内標準 |
pt⇔px⇔em⇔rem 換算表(16px基準)
ルートフォントサイズ16pxを基準とした換算表です。ブラウザ初期値であり、Chrome/Safari/Firefoxの標準です。
| pt | px | em/rem | % | mm(実寸) | Q |
|---|---|---|---|---|---|
| 6 pt | 8 px | 0.5 | 50% | 2.12 mm | 8.5 Q |
| 7.5 pt | 10 px | 0.625 | 62.5% | 2.65 mm | 10.6 Q |
| 9 pt | 12 px | 0.75 | 75% | 3.18 mm | 12.7 Q |
| 10.5 pt | 14 px | 0.875 | 87.5% | 3.70 mm | 14.8 Q |
| 12 pt | 16 px | 1.000 | 100% | 4.23 mm | 16.9 Q |
| 13.5 pt | 18 px | 1.125 | 112.5% | 4.76 mm | 19 Q |
| 15 pt | 20 px | 1.25 | 125% | 5.29 mm | 21.2 Q |
| 18 pt | 24 px | 1.5 | 150% | 6.35 mm | 25.4 Q |
| 21 pt | 28 px | 1.75 | 175% | 7.41 mm | 29.6 Q |
| 24 pt | 32 px | 2.0 | 200% | 8.47 mm | 33.9 Q |
| 27 pt | 36 px | 2.25 | 225% | 9.53 mm | 38.1 Q |
| 30 pt | 40 px | 2.5 | 250% | 10.58 mm | 42.3 Q |
| 36 pt | 48 px | 3.0 | 300% | 12.70 mm | 50.8 Q |
| 48 pt | 64 px | 4.0 | 400% | 16.93 mm | 67.7 Q |
| 60 pt | 80 px | 5.0 | 500% | 21.17 mm | 84.7 Q |
| 72 pt | 96 px | 6.0 | 600% | 25.40 mm | 101.6 Q |
用途別の推奨フォントサイズ
| 用途 | 推奨サイズ | 備考 |
|---|---|---|
| Web本文(モバイル) | 16 px | iOS/Androidの標準、拡大不要 |
| Web本文(デスクトップ) | 16-18 px | 読みやすさ優先 |
| Web見出しh1 | 32-48 px | 2-3rem |
| Web見出しh2 | 24-32 px | 1.5-2rem |
| Web注釈・キャプション | 12-14 px | WCAG最低推奨 |
| フォームinput | 16 px以上 | iOSの自動ズーム防止 |
| Word本文 | 10.5-12 pt | ビジネス文書標準 |
| Word見出し | 14-16 pt | MSゴシック・游明朝 |
| プレゼンPowerPoint本文 | 18-24 pt | 後方から視認 |
| プレゼン見出し | 32-44 pt | 会議室の広さで調整 |
| 書籍本文 | 9-10.5 pt(13-15 Q) | InDesign組版標準 |
| 新聞本文 | 7-9 pt(11-13 Q) | 朝日/読売の紙面標準 |
| 名刺 | 7-10 pt | 氏名10-12pt、住所7-8pt |
| チラシ本文 | 10-14 pt | ターゲット年齢で調整 |
| 看板・サイン | 視距離÷100 mm | 10m先なら100mm=283pt |
アクセシビリティとWCAG
W3CのWCAG 2.1(Web Content Accessibility Guidelines)では、テキストサイズと可読性に関する明確な推奨があります。
WCAG 2.1 Success Criterion 1.4.4
テキストは200%まで拡大しても機能とコンテンツが失われないように設計する。px固定ではなくrem/emで指定するのがベストプラクティス。総務省「みんなの公共サイト運用ガイドライン」でも準拠が推奨されています。
本文サイズは16px以上
スマホ・デスクトップともに本文は16px(1rem)以上が推奨。14px未満は視認性が低下し、高齢者や視覚障害者に負荷。政府系サイト・自治体サイトでは16-18pxがデファクトです。
行間 line-height: 1.5以上
本文の行間はフォントサイズの1.5倍以上(line-height: 1.5)を目安に。密な行間は読解速度を下げ、視覚障害者・失読症の読者の障壁になります。
コントラスト比 4.5:1以上
文字色と背景色のコントラスト比は4.5:1以上(通常テキスト)、3:1以上(大文字18pt/24px以上)。WCAG AAレベルの必須基準です。
ユーザー設定を尊重
ルートサイズをrem/em基準で組めば、ブラウザ設定でフォントサイズを大きくしたユーザーに追随可能。html { font-size: 100%; }でユーザー設定尊重が原則です。
レスポンシブ設計とrem
モダンなCSSではフォントサイズをremで指定し、メディアクエリでルートサイズを可変にする手法が主流です。
html { font-size: 100%; } /* 16px */
body { font-size: 1rem; line-height: 1.7; }
h1 { font-size: 2.5rem; } /* 40px */
h2 { font-size: 1.75rem; } /* 28px */
@media (max-width: 640px) {
html { font-size: 93.75%; } /* 15px */
}
@media (min-width: 1280px) {
html { font-size: 106.25%; } /* 17px */
}
この方式では、メディアクエリでルートサイズを変えるだけで、rem単位で書かれた全ての要素が比例的にスケールします。ユーザーがブラウザ設定でフォントサイズを拡大した場合にも自動追随し、アクセシビリティも両立できます。clamp()を使えばビューポート幅で滑らかに補間することも可能です。
用途別の実務ポイント
Web制作・コーディング
本文16px(1rem)、行間1.6-1.8、見出しは1.25倍ずつスケール(Modular Scale)。フォームinput16pxはiOSの自動ズーム防止に必須。Google Material Designは16dp基準です。
DTP・InDesign・Illustrator
Adobeソフトはpt基準。本文9-10.5pt(13-15Q)、キャプション7-8pt、リード文11-14pt。新聞は7-9pt、書籍は9-10.5ptが業界標準。日本の写植伝統の「Q(級)」との併用が可能です。
Word・PowerPoint文書
MS Wordはpt表示、本文10.5-12pt、見出し14-16ptがビジネス文書標準。PowerPointの本文は18-24pt、見出し32-44pt。読める最低ラインは12ptで、会議資料では14pt以上を推奨。
看板・サイン・掲示物
視距離(m)÷100=文字高(mm)が経験則。10m先の看板なら100mm(283pt相当)、5m先なら50mm(142pt)。国交省「案内表示ガイドライン」やJIS Z 8210(案内用図記号)も参照。
ダウンロード資料PDF
画面閲覧兼印刷用は11-12pt。A4片面の場合、本文10-11pt、見出し14-18ptで詰まりすぎず読みやすい。W3Cの@media printでスタイル分離が推奨されます。
電子書籍(EPUB/Kindle)
EPUB仕様ではem/%指定が推奨。ユーザーが端末側で文字サイズを変更するため、px/pt固定は避ける。Kindle Direct Publishingガイドでもrem/em相対サイズが推奨されています。
よくある間違い
- Webで全部pxを使う — アクセシビリティ低下の主因。ユーザーのブラウザ設定に追随せず、視覚障害者・高齢者への配慮不足。rem基準にすればユーザー設定を尊重できます。
- フォームinputを14px以下に — iOSでフォームフォーカス時に画面が自動ズームされる仕様のため、16px以上が推奨。ユーザー体験を大きく損ないます。
- emの入れ子連鎖を無視 — em指定の要素の子要素でさらにemを使うと連鎖して意図せぬサイズに。remを使うか、entrey pointで統一しないと想定外の拡大縮小が起こります。
- DTPでpx指定 — Adobe InDesignは基本pt/Q/mm。Web出身の人がpx指定すると印刷実寸と合わず、A4紙面で違和感の原因になります。
- WCAGコントラスト比を無視 — 文字色と背景色のコントラスト比4.5:1未満は視認性を大きく損ない、Webサイト評価・SEOにもマイナス。総務省アクセシビリティ推進の基準にも抵触します。
- 1pt=1pxと誤解 — 1pt=1.333px(96dpi基準)が正しく、両者を混同するとサイズが25%ズレます。IllustratorのWeb書き出しなどで頻発するミスです。
- @media print非対応 — 画面用ptと印刷用ptを区別しないと、印刷時に文字が異常に小さくなります。@media printで別スタイルを用意しましょう。
関連する規格・仕様
- W3C CSS Values and Units Module Level 4 ― CSS単位の公式仕様。1px=1/96inch、em/rem/%の定義。
- W3C WCAG 2.1 ― Webアクセシビリティガイドライン。テキストサイズ200%拡大耐性、コントラスト比4.5:1などを規定。
- JIS X 8341-3:2016 ― 高齢者・障害者等配慮設計指針(Webコンテンツ)。日本国内のWebアクセシビリティ基準。
- JIS Z 8210 ― 案内用図記号。看板・掲示物のサイン標準。
- Adobe Type Terminology ― 印刷DTPの単位定義(pt/Q/mm)。
- ISO 15008 ― 車載表示装置の可読性基準。フォントサイズと視距離の関係。
- 総務省 みんなの公共サイト運用ガイドライン ― 政府・自治体サイトのアクセシビリティ推奨事項。
参考文献・公的資料
- W3C CSS Values and Units Module Level 4 ― CSS単位の公式仕様。px=1/96inch、em/rem/%の定義。
- W3C WCAG 2.1 Quick Reference ― Webアクセシビリティの国際基準。テキスト拡大・コントラスト・可読性。
- ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC) ― 日本のWebアクセシビリティ推進団体。JIS X 8341-3の解説。
- 総務省 みんなの公共サイト運用ガイドライン ― 政府・自治体サイトのアクセシビリティ推奨。
- 日本産業標準調査会(JISC) ― JIS X 8341-3・JIS Z 8210の公式索引。
- MDN Web Docs CSS単位 ― Mozilla FoundationのCSS単位解説ドキュメント。
- Google Material Design ― モバイル・Webのタイポグラフィガイドライン。dp/sp単位の基準。
- Apple Human Interface Guidelines ― iOS/macOSのタイポグラフィ推奨サイズ。
- Adobe InDesign 単位と増減値 ― DTPの単位設定リファレンス。
- 文部科学省 教科書の文字サイズ ― 学校教材の推奨フォントサイズ基準。
よくある質問(FAQ)
Webの推奨単位は?
remが推奨。ブラウザのルートフォントサイズを基準にするため、ユーザーのアクセシビリティ設定を尊重できます。W3C WCAG 2.1のSC 1.4.4「テキスト200%拡大耐性」もrem/emで実現しやすい。政府系サイト・自治体サイトでもrem基準がデファクトです。
1pt=何pxですか?
CSS標準(96dpi)では1pt=1.333px、1px=0.75pt。12pt=16px、10.5pt=14px、9pt=12pxが換算目安です。Adobe Illustratorの「Web書き出し」でpt→px変換されるときにこの係数が使われます。
emとremの違いは?
emは親要素のフォントサイズ基準、remはルート(html)基準。emは入れ子で連鎖して2乗3乗になりやすいので、モダンCSSではremが推奨されます。emは行間や余白の相対指定にのみ使うのが一般的です。
1remは何pxですか?
ブラウザ初期値では1rem=16px。htmlのfont-sizeを変更するとremの絶対値も変わります。html { font-size: 62.5%; } を指定すれば1rem=10pxとなり、計算しやすくなる技法もあります。
本文サイズは何pxが読みやすい?
デスクトップ・モバイルとも16px以上が読みやすさとアクセシビリティの目安です。14pxは限界ラインで、高齢者・視覚障害者への配慮が必要な場面では18px推奨。Google Material Designも16dp基準です。
フォームinputは何pxが最適?
16px以上が必須。iOSではフォームフォーカス時に14px未満の要素は自動ズームされる仕様で、ユーザー体験を大きく損ないます。Bootstrap・Tailwind CSSも16pxを標準に採用しています。
DTPでptを使う理由は?
印刷は物理的な実寸が必要で、1pt=1/72inchが絶対サイズだからです。Adobe InDesign・Illustratorのpt基準は、活字時代からの継承。日本ではQ(級=0.25mm)も併用され、書籍・新聞組版の主流です。
Q(級)は何mmですか?
1Q=0.25mm。日本の写植・活字時代からの単位で、DTPでも書籍・雑誌・新聞組版で今も使われます。InDesignの単位設定で「Q」を選ぶことができ、印刷実寸の指定に便利です。1級=1Qで同義。
看板の文字サイズはどう決める?
目安として視距離(m)÷100=文字高(mm)。10m先の看板なら100mm、5m先なら50mm、1m先の掲示物なら10mm。国交省「案内表示ガイドライン」やJIS Z 8210も参考になります。屋外広告物条例で規制もあり、大型は自治体の指導も要確認。
Wordの本文サイズ標準は?
ビジネス文書は10.5-12ptが標準。Word初期値は10.5pt(明朝体・游明朝)。契約書・報告書・研究論文では12ptが読みやすさ重視。役所提出書類は「10.5pt以上」の指定が多く、教科書は14-16pt。
プレゼン資料は何ptが適切?
PowerPointの本文は18-24pt、見出し32-44pt。会議室サイズと画面から座席の距離で調整。100人講堂なら本文28pt以上、30人会議室なら18pt程度。細字は32pt以上でないと見えにくい傾向があります。
アクセシビリティの推奨は?
WCAG 2.1準拠を目指し、本文16px以上、行間1.5以上、コントラスト比4.5:1以上、rem/em相対指定を基本にします。総務省の公共サイトガイドラインでも同水準を推奨。JIS X 8341-3が国内基準。政府系ではWAIC(ウェブアクセシビリティ基盤委員会)の資料を参照。