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税金控除家族年収の壁

扶養控除計算|家族構成から所得税・住民税の控除額を一発算出

扶養家族(配偶者・子・親)の人数・年齢を入力するだけで、扶養控除額(一般38万・特定63万・老人48万・同居老親58万)と配偶者控除・所得税/住民税の節税額を瞬時に計算。103万円・106万円・130万円・150万円・201万円の年収の壁、税法上と社会保険上の扶養の違い、給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除の全体像、共働き夫婦での扶養振替戦略まで、国税庁・日本年金機構の公式資料に基づいて解説する完全無料ツール。

最終更新:2026-07-26/監修:計算ツールズ編集部

扶養控除計算ツール

所得48万円以下。1人38万円控除。
大学生世代。1人63万円控除。
1人48万円控除。
1人58万円控除。

扶養控除・配偶者控除の全体像

扶養控除・配偶者控除は、生計を一にする家族を経済的に支えている納税者の税負担を軽くする所得控除制度。国税庁が所管し、所得税と住民税の両方で適用されます。年末調整または確定申告で「扶養控除等(異動)申告書」を提出することで自動的に反映されます。

扶養控除

16歳以上の子・親・兄弟姉妹等で、合計所得金額48万円以下(給与のみなら年収103万円以下)の家族を扶養する場合。1人につき所得税38万〜63万円が控除されます。16歳未満は児童手当で代替。

配偶者控除

配偶者の合計所得金額が48万円以下(給与のみなら年収103万円以下)の場合に適用。本人の所得により38万円→13万円と段階的に減額し、本人所得1,000万円超で消滅。

配偶者特別控除

配偶者の所得が48万〜133万円(給与のみなら103万〜201万円)の場合。38万円→1万円の間で段階的に減額。「壁」を越えても急に控除ゼロにならない緩衝機能。

16歳未満は児童手当

2011年から16歳未満は扶養控除の対象外となり、代わりに児童手当(月1〜2万円)が支給。所得制限あり。近年は所得制限撤廃の議論が進行中。

扶養控除額(所得税・住民税)

区分条件所得税控除住民税控除
一般扶養親族16-18歳・23-69歳38万円33万円
特定扶養親族19-22歳(大学生世代)63万円45万円
老人扶養親族(別居)70歳以上・別居48万円38万円
同居老親等70歳以上・同居58万円45万円
配偶者控除(一般)配偶者所得48万以下・本人所得900万以下38万円33万円
配偶者控除(老人)70歳以上配偶者・本人所得900万以下48万円38万円
配偶者特別控除配偶者所得48-133万円3-38万円3-33万円
障害者控除障害者手帳等27万円26万円
特別障害者控除特別障害者40万円30万円
同居特別障害者控除同居の特別障害者75万円53万円
ひとり親控除単身親・所得500万以下35万円30万円
寡婦控除寡婦・所得500万以下27万円26万円

住民税控除額は所得税より一律5〜18万円少ないのが特徴。実際の節税額は「控除額×適用税率」で計算します。

扶養の年収の壁(103/106/130/150/201万)

パート・アルバイトで働く配偶者や子の年収には、いくつもの「壁」があります。それぞれの壁で何が変わるかを整理します。

年収影響本人の負担扶養者への影響
100万円住民税が発生住民税均等割約5,000円影響なし
103万円所得税が発生・配偶者控除の適用範囲外に所得税5%〜配偶者控除→配偶者特別控除に移行
106万円大企業(従業員101人以上)勤務で社会保険加入義務社会保険料 年約15万円扶養から外れる
130万円社会保険の被扶養から外れる(小規模企業)国民健康保険+国民年金 年約20万円扶養から外れる
150万円配偶者特別控除が満額(38万)の上限所得税増加継続配偶者特別控除38万→段階的減額
201万円配偶者特別控除が消滅所得税増加継続控除ゼロ
1,000万円本人所得の壁(本人が高所得の場合)配偶者控除・配偶者特別控除消滅

実務上の要注意ライン

「103万円の壁」は税金の話「106万円・130万円の壁」は社会保険料の話で全く別物です。特に130万円を超えると社会保険料負担で手取りが20万円近く減る「働き損」ゾーンが発生。近年は年収の壁対策(106万円の壁対策)として企業への助成金制度も開始されています。

配偶者控除・配偶者特別控除の詳細

本人所得配偶者所得48万以下配偶者所得48-95万配偶者所得95-100万配偶者所得100-133万
900万円以下38万円38万円36-21万円11-3万円
900-950万円26万円26万円24-14万円8-2万円
950-1,000万円13万円13万円12-7万円4-1万円
1,000万円超0円0円0円0円

配偶者控除は本人の所得が高いほど減額される仕組み。本人所得1,000万円(給与収入約1,195万円)超では控除ゼロ。高所得世帯には配偶者控除の恩恵はほとんどないため、配偶者もフルタイムで働くほうが世帯収入で有利。

特定扶養親族(大学生世代)の威力

19〜22歳の子を扶養に入れると特定扶養親族として控除額が大幅アップします。ちょうど大学生・専門学校生の世代がこれに該当。

本人年収適用税率所得税節税住民税節税合計節税額(年)
500万円20%126,000円45,000円171,000円
600万円20%126,000円45,000円171,000円
800万円23%144,900円45,000円189,900円
1,000万円33%207,900円45,000円252,900円
1,500万円33%207,900円45,000円252,900円
2,000万円40%252,000円45,000円297,000円

子のアルバイト年収が103万円を超えると扶養から外れ、この節税がすべて消滅。年収800万円の親なら年約19万円の増税に。子のバイトシフトを親の税金と天秤にかける「103万円管理」は必須の家族会議事項です。

老人扶養・同居老親の要件

70歳以上の親・祖父母を扶養している場合、通常より控除額が上乗せされます。

同居老親等(控除58万円)

本人または配偶者の直系尊属(父母・祖父母)で、70歳以上・同居している場合。常時同居が要件で、単なる住民票同一だけでは不可。長期入院中でも「病気治療のための一時的な入院」なら同居扱いですが、老人ホーム入所は同居に該当しない扱いが原則。

老人扶養親族(控除48万円)

70歳以上で別居している親を扶養している場合。仕送りや医療費負担等で「生計を一にしている」実態が必要。住民票が別でも実質的な生計一があれば認められます。

老人配偶者控除(控除48万円)

70歳以上の配偶者で所得48万円以下の場合、通常の配偶者控除38万円→48万円にアップ。年金収入がある高齢配偶者に該当することが多いため、遺族厚生年金・老齢年金は非課税所得の扱いに注意(年金収入は「公的年金等控除」を差し引いて所得計算)。

兄弟姉妹の親扶養は1人のみ

親を複数の兄弟姉妹で経済的に支えていても、税務上の扶養控除は1人分のみ。誰の扶養に入れるかは家族内で決定し、他の兄弟姉妹は扶養控除を受けられません。所得税率の高い兄弟姉妹に付けるのが節税効果最大。

税法上と社会保険上の扶養の違い

項目税法上の扶養社会保険上の扶養
所管国税庁・地方税法厚生労働省・健康保険法
収入基準年間所得48万円以下(給与年収103万円以下)年間収入130万円未満(60歳未満)
収入判定期間1月〜12月の暦年今後1年間の見込収入
失業給付非課税なので税法上は判定に入らない日額3,612円超で扶養外れ
年金収入公的年金等控除後の所得で判定60歳未満130万・60歳以上180万
健康保険料負担扶養内は保険料負担ゼロ
国民年金保険料第3号被保険者は保険料ゼロ
効果所得税・住民税の節税健康保険・国民年金の保険料節約

103万円は税法上、130万円(106万円)は社会保険上の基準で全く別の話。世帯全体の手取りで最適解を求めるには両方の視点が必要です。

共働き夫婦の扶養振替戦略

子や親の扶養を、夫婦のどちらに付けるかで節税額が変わります。基本ルールは「所得税率の高い方に付ける」です。

夫の年収妻の年収夫の税率妻の税率子1人扶養時の節税額差
700万円500万円20%10%夫に付けると+3.8万円/年
1,000万円400万円33%10%夫に付けると+8.7万円/年
800万円800万円23%23%差なし(どちらでも同じ)
600万円600万円20%20%差なし
1,800万円500万円40%10%夫に付けると+11.4万円/年

大学生の子(特定扶養控除63万円)を年収1,000万円の夫に付ければ年間14〜17万円の節税差。共働き家庭では毎年、確定申告時に扶養振替の最適解を再検討することを推奨。ただし社会保険の扶養は所得の多い方に付けるのが原則で、税法上とは異なる判定基準になる点に注意。

よくある間違い・注意点

  • 「扶養=103万」と一括りに考える — 103万は税法上の配偶者控除の壁、106万は大企業社保、130万は社保の壁、150万は配偶者特別控除満額の壁と、それぞれ意味が全く違います。世帯手取り最適化には全部の壁を把握すべし。
  • 子供のアルバイトが103万円を超えて扶養外れ — 子(特定扶養親族63万円控除)のバイト代が103万円を超えると親の扶養から外れ、親の税金が年10〜20万円増加。子には毎年12月時点で年収確認を必ず徹底。
  • 16歳未満の子を扶養控除に入れようとする — 2011年から16歳未満は扶養控除の対象外(児童手当で代替)。年末調整書類に記入しても控除効果はありません。ただし住民税の非課税判定には影響するので記入必須。
  • 共働きで扶養を安易に妻側に付ける — 育休中や産休中は妻の所得が下がるため、その年は夫の扶養に振り替えるほうが節税効果大。毎年見直しを推奨。
  • 老人ホーム入所の親を「同居老親」で申告 — 老人ホーム入所は同居に該当しません。老人扶養親族(48万円)としてなら申告可能(生計一の要件を満たせば)。長期入院中の実家住みなら同居扱いOK。
  • 配偶者の失業給付を扶養判定に入れない — 失業給付は非課税なので税法上は所得判定に入りませんが、社会保険上は日額3,612円超で扶養から外れます。この違いを見落として社保未加入で放置すると後から遡って請求されるリスク。
  • 兄弟姉妹で親を重複扶養控除 — 親を複数の兄弟で経済的に支えていても、税務上の扶養は1人だけ。誰の扶養に入れるかは家族で決定必要。所得税率の高い兄弟に付けるのが節税効果最大。

参考文献・公的資料

扶養控除・配偶者控除の制度詳細・申請手続きの信頼性を高めるため、以下の公的機関の資料を参照してください。

※本ページの計算結果は概算値であり、実際の控除額・節税額は所得・家族構成・その他控除等により変わります。制度詳細・改正情報は国税庁・厚生労働省・日本年金機構の最新一次情報を必ずご確認ください。個別の税務判断・年末調整・確定申告手続きに不明点がある場合は、所轄税務署・税理士・社会保険労務士にご相談ください。「年収の壁」制度は近年改正議論が活発化しているため、最新の政府施策も併せて確認してください。

よくある質問(FAQ)

「103万円の壁」の意味は?

給与年収103万円以下なら所得税が発生せず、扶養者の配偶者控除も維持。給与所得控除55万+基礎控除48万=103万までが非課税ライン。パート主婦の典型的な働き方上限として長年意識されてきました。ただし103万を超えても即座に扶養から外れるわけではなく、配偶者特別控除に切り替わります。

106万円・130万円の壁の違いは?

106万円:大企業(従業員101人以上)勤務での社会保険加入義務(週20時間以上・月給8.8万円以上等)。130万円:配偶者の社会保険被扶養から外れる(企業規模問わず)。社会保険料負担で年約15〜20万円手取り減るため要注意。厚労省の「年収の壁対策」で企業向け助成金が導入されています。

特定扶養親族(大学生)の威力は?

19-22歳の子を扶養に入れると所得税控除63万円+住民税45万円。所得税率20%なら年12.6万円+住民税4.5万円=17万円超の節税。所得税率33%(年収900万超)なら年25万円超の節税に。子のアルバイト年収を103万以下に抑えるのが定石。

同居老親の控除要件は?

70歳以上の親と同居していれば同居老親(控除58万)。別居でも仕送りで生計を一にしているなら老人扶養(48万)。老人ホーム入所は同居に該当しませんが、病気治療のための長期入院なら同居扱い。住民票同一だけでは不十分で実態の同居が必要。

共働きの扶養振替はどう考える?

子の扶養は所得税率の高い方に付けるのが有利。年収700万(税率20%)と500万(税率10%)なら、700万の方に子1人で年7.6万節税、500万なら3.8万節税。差額3.8万円の差。育休・産休中は所得が下がるため、その年は所得の高い側に振り替えるのが定石。

16歳未満の子は扶養控除の対象?

2011年から16歳未満は扶養控除の対象外。代わりに児童手当(月1〜2万円)が支給。ただし住民税の非課税限度額判定には16歳未満の扶養家族数も影響するため、年末調整書類には必ず記入してください。

配偶者の扶養に入りながら投資はできる?

可能。ただし投資の売却益・配当も所得として計上される点に注意。特定口座(源泉徴収あり)で申告不要制度を使えば扶養判定に影響しませんが、還付申告等をすると扶養から外れるリスク。年間48万円を超えるかどうかで判断してください。

老人ホームに入所している親は同居扱い?

原則同居に該当しませんため、同居老親(58万円)は使えません。ただし別居の老人扶養親族(48万円)としては申告可能(生計を一にする実態=仕送り等があれば)。特別養護老人ホーム・介護付き有料老人ホーム等の入所形態は原則すべて同居除外です。

親を兄弟で分担扶養しているが控除は?

税務上の扶養控除は1人分のみ。誰の扶養にするかは家族で決定必要。所得税率の高い兄弟姉妹に付けると節税効果最大。健康保険の扶養も原則1人(同時複数不可)ですが、健保組合により運用が異なるので要確認。

配偶者の失業給付は扶養判定に含まれる?

税法上:失業給付は非課税なので所得判定に含まれない(扶養継続可能)。
社会保険上:日額3,612円超(年130万相当)で扶養から外れる。給付期間中は健康保険の扶養も外れて国民健康保険加入必須。この違いを見落として社保未加入で放置すると後から遡って請求されます。

本人所得1,000万円超で配偶者控除ゼロなのはなぜ?

2018年の税制改正で導入。高所得世帯への配偶者控除縮小の政策目的。本人所得900万円超で段階的減額、1,000万円超(給与収入約1,195万円)で消滅。この層は配偶者もフルタイム就業のほうが世帯手取りで有利になる傾向。

ひとり親控除と寡婦控除の違いは?

ひとり親控除(35万円):単身親で子を扶養、性別・婚姻歴問わず、所得500万円以下。2020年新設。
寡婦控除(27万円):女性のみ、離婚・死別後の再婚なし、扶養親族の有無問わず、所得500万円以下。両控除は併用不可、有利な方を選択。