介護保険料 計算機|第1号・第2号被保険者の月額・年額を自動試算
介護保険料を年齢区分・所得・自治体から精密計算。第2号被保険者(40-64歳)は健康保険料への上乗せ、第1号被保険者(65歳以上)は市町村設定の所得段階別。給与天引き・年金天引き・国保介護分・退職後の負担変化・免除制度まで、2026年度の最新料率で月額・年額を瞬時に算出します。
介護保険料 計算ツール
結果の見方
介護保険料は日本の介護保険制度(2000年施行)の財源として、40歳以上の全員が支払う社会保険料です。負担の仕組みは年齢で2段階に分かれます。
- 第2号被保険者(40〜64歳):健康保険料に約1.6〜2.0%上乗せして給与天引き。年収500万円で年約9万円。
- 第1号被保険者(65歳以上):市町村設定の所得段階別基準額(東京都区部は年約7.2万円)に係数(0.3〜1.7)を乗じて算出。年金額18万円/年以上は年金天引き。
介護保険給付(介護サービス費の7〜9割補填)の財源は公費50%+保険料50%で構成され、保険料内訳は第1号23%・第2号27%。少子高齢化と要介護認定者の増加により、保険料は3年ごとに引き上げられており、2000年の月額2,911円から2024年は6,225円と24年で2.14倍に上昇しています。
介護保険料の仕組みと計算式
① 第2号被保険者(40-64歳)の計算式
介護保険料率(協会けんぽ2026年度):1.60%(労使折半で本人負担0.80%)
年間介護保険料 = 標準報酬月額 × 12ヶ月 × 0.80%
参考:健康保険料率10.00%+介護分1.60%=合計11.60%(労使折半で本人5.80%)
健康保険と一緒に給与天引きされるため、40歳到達月から手取りが減少します。健保組合の場合は組合設定の料率(1.4〜2.2%程度)が適用され、協会けんぽより高い/安いケースがあります。
② 第1号被保険者(65歳以上)の計算式
年間介護保険料 = 市町村設定の基準額 × 所得段階係数
基準額(2024-2026年度):東京都区部 年72,000円/全国平均 年70,500円
所得段階:9〜13段階(自治体により異なる)
| 段階 | 対象者 | 係数(東京都区部) | 年額目安 |
|---|---|---|---|
| 第1段階 | 生活保護・住民税非課税(所得80万以下) | 0.30 | 21,600円 |
| 第2段階 | 住民税非課税(所得80-120万) | 0.50 | 36,000円 |
| 第3段階 | 住民税非課税(所得120万超) | 0.70 | 50,400円 |
| 第4段階 | 本人非課税・世帯課税(所得80万以下) | 0.90 | 64,800円 |
| 第5段階(基準) | 本人非課税・世帯課税(所得80万超) | 1.00 | 72,000円 |
| 第6段階 | 本人課税(所得120万未満) | 1.20 | 86,400円 |
| 第7段階 | 本人課税(所得120-210万) | 1.30 | 93,600円 |
| 第8段階 | 本人課税(所得210-320万) | 1.50 | 108,000円 |
| 第9段階 | 本人課税(所得320-420万) | 1.70 | 122,400円 |
| 第10-13段階 | 本人課税(所得420万超) | 1.80〜2.40 | 129,600〜172,800円 |
③ 徴収方法の違い
- 特別徴収(年金天引き):年金額が年18万円(月1.5万円)以上の第1号被保険者。年6回(偶数月)の年金支給時に2ヶ月分ずつ徴収。手続き不要で滞納リスクなし。
- 普通徴収(納付書・口座振替):年金額が年18万円未満、または特別徴収に切替中の期間。年4〜10期に分割して市町村から納付書送付。
- 給与天引き(第2号のみ):健康保険料と一体で毎月給与から控除。事業主が代行納付。
④ 40歳到達時のタイミング
徴収開始は「40歳の誕生日の前日を含む月」から。例:1985年4月15日生まれの場合、2025年4月15日で40歳→4月分から介護保険料開始。ただし4月1日生まれは3月分から徴収開始(法律上「前日満了主義」)。1日生まれの人は他の月生まれより1ヶ月早く徴収が始まる点に注意。
⑤ 退職・転職時の変化
- 会社員→自営業:国民健康保険の介護分に切替。所得によっては大幅減額(年収800万→400万で月1.2万→月5,000円等)。
- 会社員→無職:任意継続被保険者(2年間)または国保加入。無収入なら軽減申請で最大7割減免。
- 65歳到達:第2号→第1号に切替。健康保険料からの上乗せは廃止され、市町村から年金天引きへ移行。
年齢別・所得別 介護保険料 早見表
| 年齢区分 | 年収/所得 | 年額 | 月額 | 徴収方法 |
|---|
※協会けんぽ・東京都区部標準の概算。健保組合・他自治体では±10〜20%差。
計算例
- 40-64歳・年収500万 → 約9万円/年(月7,500円):健康保険料と合わせて手取りから毎月消える。
- 65歳以上・東京・年金300万 → 約9.4万円/年(月7,800円):第7段階相当。年金天引きで意識せず徴収。
- 40-64歳・年収800万 → 約12.8万円/年(月10,700円):標準報酬月額の上限(139万円)を超えると保険料は頭打ち。
- 65歳以上・大阪・住民税非課税 → 約3.5万円/年(月2,900円):第2段階で基準額の50%。
- 65歳以上・東京・所得500万(本人課税) → 約12.2万円/年(月10,200円):第10段階以上で基準額の1.7倍以上。
ケーススタディ
① 会社員40歳・年収600万円・独身
介護保険料:年約10.8万円(月9,000円)。40歳の誕生月から手取りが約9,000円減少。健康保険料と合算で健保系年70万円の負担。年収600万で手取り約470万円→介護保険開始で約460万円へダウン。
② 自営業45歳・国保加入・所得400万円
国保介護分:年約6万円(月5,000円)。国保の介護分は所得割・均等割・平等割の3要素で構成。同じ所得でも自治体で±30%差。会社員より軽い場合が多いが、健康保険部分は逆に高くなる傾向。
③ 65歳退職者・年金240万円・東京
介護保険料:年約8.6万円(月7,200円)。第6段階相当。年金天引きで年6回、偶数月に1.2万円ずつ控除。手続き不要だが年金振込額が減るので家計計画は要注意。
④ 75歳・低所得・住民税非課税・年金80万
介護保険料:年約2.2万円(月1,800円)。第1段階に該当し基準額の30%。生活保護受給なら介護扶助で全額免除。低所得高齢者への配慮が最も手厚い層。
⑤ 会社員55歳・年収1,200万円・大手健保組合
介護保険料:年約14〜16万円(月12,000円)。標準報酬月額の上限(139万円)超で保険料頭打ち。健保組合料率が1.4%なら年収500万の人と比べて負担率は下がるが、絶対額は大きい。
介護保険料を減らす方法
- 低所得者の減免申請:住民税非課税世帯・災害被災・失業・生活困窮で市町村窓口に減免申請可能。第1段階なら基準額の30%まで軽減。
- 退職翌年の減免:退職により所得激減した年は、市町村の「特別減免」で保険料が翌年度から低い段階に自動変更。所得証明書を市町村に提出。
- iDeCo・小規模企業共済で所得圧縮:所得控除で住民税課税所得を下げれば、翌年度の第1号保険料段階が下がる可能性。
- 健保組合の料率チェック:転職時は健保組合の介護保険料率を確認。1.4%と1.8%では年収500万円で年2万円の差。
- 65歳前の任意継続 vs 国保比較:退職後は任意継続と国保の両方を試算し安い方を選択。所得によって逆転する。
- 海外転居:住民票を海外に移せば介護保険対象外。ただし帰国後の再加入時に給付制限あり。
よくある質問(FAQ)
40歳になったらいつから引かれる?
40歳の誕生日の前日を含む月から徴収開始。1985年4月15日生まれなら2025年4月分から。4月1日生まれの場合は法律上「前日満了主義」により3月分から徴収され、他の日付生まれより1ヶ月早く始まります。
介護サービスを受けないと払い損?
「掛け捨て型」の社会保険で、介護サービスを使わなければ支払保険料は戻りません。ただし要介護認定後の給付は生涯続き、月額の自己負担は月4〜10万円で済む(本来100万円以上のサービス)ため、老後のリスクヘッジとして機能します。
海外居住中でも払う必要は?
住民票を海外に移せば対象外。国民健康保険・介護保険から脱退可能。ただし家族が国保に残っている場合、世帯主として保険料が課される場合があります。海外赴任前に市町村窓口で手続きを。
生活保護受給者は?
第1号被保険者は「介護扶助」で全額カバーされるため実質免除。第2号被保険者は健康保険自体が生活保護から医療扶助でカバーされるため、介護保険料も別途負担なし。
年金から天引きの仕組みは?
年金額が年18万円(月1.5万円)以上の第1号被保険者は自動的に「特別徴収」となり、年6回(偶数月:2・4・6・8・10・12月)の年金支給時に2ヶ月分の保険料が天引きされます。滞納リスクゼロで手続き不要。
退職したら値下がる?
多くの場合下がります。給与年800万円の会社員が国保介護分へ移行すると、所得ベースで半額程度になるケースあり。ただし退職翌年度は前年所得ベースで計算されるため、初年度は高いままの場合も。
外国人も対象?
住民登録があれば国籍不問で対象。3ヶ月超の在留資格で住民票登録された時点から加入義務。永住権・特別永住権も同じ。ただし短期滞在(観光ビザ等)は対象外です。
介護保険料はいくらまで上がりますか?
介護保険は3年ごとに料率改定があり、2000年月額2,911円→2024年月額6,225円と24年で2.14倍に。厚労省推計では2040年には月額9,000円台へ上昇見込み。少子高齢化のペースで負担は継続的に増加します。
健保組合と協会けんぽで介護保険料は違う?
健保組合は独自料率設定で、大手企業の健保組合は1.4%程度と低め、中小企業向け協会けんぽは1.6%が標準。年収500万円なら年間で2〜3万円の差。転職時の隠れた条件です。
介護保険料は所得控除になりますか?
はい。社会保険料控除として全額が所得控除の対象。健康保険・厚生年金と合わせて年末調整・確定申告で自動処理されます。給与天引き分は源泉徴収票に記載済み。
出典・参考資料
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)「介護保険料率」https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat710/
- 厚生労働省「第9期介護保険事業計画(2024-2026)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188055_00007.html
- 東京都「介護保険料の所得段階」
- 日本年金機構「年金からの特別徴収」https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tokubetsu-choshu/index.html
- 国税庁「社会保険料控除」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1130.htm
※本ツールは協会けんぽ全国平均料率と東京都区部の標準基準額を用いた概算です。健保組合の料率、他自治体の基準額により実額は前後します。個別金額は保険者・市町村の窓口でご確認ください。
免責:本ツールは情報提供を目的としており、社会保険相談ではありません。実際の保険料額は保険者からの通知でご確認ください。減免申請・給付相談は市町村の介護保険課または社会保険労務士にご相談ください。