計算ツール
株式税金NISA投資

株式譲渡益税 計算機|特定口座20.315%・NISA非課税・損益通算・3年繰越控除に対応

株式の売却益・売却損・配当所得・前年からの繰越損失口座種類を入力すると、課税対象額・所得税15.315%・住民税5%・合計税額20.315%・手取り・確定申告要否・翌年への繰越可否が即座に判ります。特定口座(源泉徴収あり)の自動天引き、特定口座(源泉徴収なし)・一般口座の申告義務、NISA口座の非課税、損益通算3年間の繰越控除配当控除・総合課税の使い分けまで、国税庁・金融庁・日本証券業協会の公式資料に基づいて解説。個人投資家の税務判断を支援します。

最終更新:2026-07-28/監修:計算ツールズ編集部

株式譲渡益税 計算機

取引情報(万円単位)

当年に確定した売却益の合計。
当年に確定した売却損の合計。
受取配当の合計。申告分離課税で計算。
過去3年内の未使用損失(要確定申告履歴)。

株式投資の税金の基本

株式・投資信託・ETF等の売却益や配当金は「譲渡所得」「配当所得」として課税されます。給与所得や事業所得と分けて計算する「申告分離課税」が原則で、税率は所得の多寡にかかわらず一律20.315%(所得税15% + 復興特別所得税0.315% + 住民税5%)。総合課税(給与等と合算)を選ぶこともでき、配当所得は総合課税を選ぶと「配当控除」で低所得層は税負担が軽減される場合があります。

日本の株式投資人口は約2,000万人(日本証券業協会2024)で、うちNISA口座は1,900万口座・iDeCo口座は330万口座と急拡大中。新NISAの拡充(2024年〜)で、多くの一般投資家は非課税枠内での運用が中心となり、特定口座での課税シーンが減少。それでも売却益が非課税枠を超える場合や、企業型DC・自社株の売却では課税計算が必要です。

計算式(20.315%の内訳)

基本の税率

合計税率 20.315% = 所得税15% + 復興特別所得税0.315% + 住民税5%

  • 所得税15%:国税、年末調整または確定申告で納税
  • 復興特別所得税0.315%(所得税×2.1%):2013〜2037年の時限措置
  • 住民税5%:地方税、確定申告で翌年6月から徴収

損益通算後の課税所得

課税対象 = (売却益 + 配当所得) − 売却損 − 前年繰越損失
納税額 = 課税対象 × 20.315%

例:売却益100万円、売却損20万円、配当30万円、前年繰越0の場合
課税対象 = (100 + 30) − 20 − 0 = 110万円
納税額 = 1,100,000 × 20.315% = 223,465円
手取り = 1,300,000 − 223,465 = 約107.65万円

翌年への繰越損失

売却損が売却益・配当を上回った場合、超過分は3年間繰越可能(毎年確定申告が条件)。年内損切りで確定損失を作り、翌年以降の利益と相殺する「タックスロス・ハーベスティング」戦略に活用可能。

口座種類の違い(特定/一般/NISA)

口座源泉徴収確定申告年間報告書特徴
特定口座(源泉あり)○ 自動天引き原則不要証券会社作成最も手軽・確定申告任意
特定口座(源泉なし)×必要証券会社作成他所得と合算しやすい
一般口座×必要自分で計算取扱商品最多・上級者向け
NISA不要非課税・損益通算不可

口座選びの実践指針

投資初心者・面倒を避けたい

特定口座(源泉あり)一択。自動で税金天引きされ、確定申告不要。楽天証券・SBI証券のデフォルト設定。

損益通算・繰越控除を活用

特定口座(源泉あり)でも確定申告することで複数口座の損益通算や3年繰越が可能に。年間損失が大きい年は必ず申告。

他所得と合算したい・配偶者控除の判定影響

特定口座(源泉なし)or一般口座。ただし所得が増えて配偶者控除・国民健康保険料に影響するため慎重に。

NISAをフル活用

年間360万円(つみたて枠120万+成長投資枠240万)の非課税枠を優先的に使い切る。生涯1,800万円上限。

損益通算と3年繰越控除

年内損益通算

同一年内で、株式売却益と売却損、配当と売却損を通算できます。「利益 − 損失 = 課税対象」のシンプルな計算式。同じ証券会社内は自動的、複数証券会社(楽天+SBI等)にまたがる場合は確定申告で通算。

3年繰越控除

売却損が売却益・配当を上回った(赤字)場合、超過分は翌年以降3年間にわたって将来の利益と相殺可能。年間で損失100万円出た場合、翌年利益50万円と相殺(残り50万円は翌々年)、翌々年利益30万円と相殺、と繰り越せます。ただし毎年確定申告が必須で、1年でも申告を欠かすと繰越権が消滅。

通算不可の所得

株式譲渡益・配当と通算できるのは、上場株式・公募株式投資信託・ETF・REITのみ。以下は通算不可:

  • 不動産所得(不動産賃貸業)
  • FX(外国為替証拠金取引):先物取引に係る雑所得等で別枠通算
  • 暗号資産(ビットコイン等):雑所得
  • 非上場株式・未公開株
  • 先物取引・オプション取引

配当課税(分離課税vs総合課税)

配当所得は、①申告分離課税(20.315%)、②総合課税(累進税率+配当控除)、③申告不要制度、の3つから選択できます。年収と配当額で有利不利が変わります。

選択税率配当控除損益通算おすすめケース
分離課税一律20.315%不可売却損と可年収500万円超・損失有
総合課税累進5-45%+住民税10%配当×10%控除不可年収330万円以下
申告不要源泉20.315%のまま不可不可配当が少額・手間なし

年収330万円以下(所得税率10%)は総合課税+配当控除が有利。所得税10%×(1-10%)=9%、住民税10%×(1-2.8%)=約7.2%で合計16.2%となり、分離課税20.315%より低い。ただし、配当を総合課税にすると国民健康保険料が上がる可能性がありトレードオフ。

新NISAの非課税枠

2024年から始まった新NISAは、運用益・配当が完全非課税で、生涯投資枠1,800万円の恒久制度。多くの個人投資家にとっては、特定口座での課税を回避する最強の節税ツールです。

年間上限生涯上限対象商品
つみたて投資枠120万円1,800万円のうち1,800万円金融庁選定投信
成長投資枠240万円1,800万円のうち1,200万円個別株・ETF・投信
合計360万円/年1,800万円

NISAの盲点:非課税ゆえに売却損は「なかったこと」になり、他口座との損益通算・繰越控除ができません。値下がりで損切りしたら、その損はどこにも使えないため、長期保有を前提とした運用が原則。新NISA積立シミュで具体的な非課税運用効果を試算できます。

確定申告で得する場面

年間損失を繰り越したい

売却損が売却益を上回った年は、確定申告することで翌年以降3年間の利益と相殺可能。放置すると権利消滅。

複数口座の損益通算

楽天証券で+50万円・SBI証券で-30万円なら、確定申告で通算して実質20万円分のみ課税。証券会社ごとの申告書類を集める。

配当控除で税率軽減

年収330万円以下は総合課税+配当控除で税率9%(所得税)+7.2%(住民税)=約16.2%となり、分離課税20.315%より有利。

特定口座(源泉あり)で申告

特定口座(源泉あり)は申告不要だが、あえて申告することで他口座の損失と通算・繰越活用・配当控除選択が可能。

復興特別所得税・住民税の還付

低所得(住民税非課税や103万円以下)なら、確定申告で源泉徴収された税金の還付を受けられる場合あり。

配偶者控除・扶養控除の適用

配偶者や扶養親族の株式売却益を申告することで、控除判定への影響を管理。ただし所得増で扶養から外れる場合注意。

こんな時に使えます

年末の損益確定と節税判断

12月にその年の売却損益をチェックし、含み損の銘柄を年内損切りしてタックスロスを作る戦略に活用。

大きな売却益が出た時の税額試算

「今持ってる100万円分の株を売ったら手取り何万円?」の即答に。20.315%が原則で約80万円が手取り。

NISA枠を超える追加投資判断

NISA満額(年360万円)使い切った上でさらに投資したい場合、特定口座での課税額を試算して判断。

退職金運用の税務

退職金1,500万円を特定口座で運用して500万円の利益が出た場合の税額約100万円を予測。

配偶者控除ボーダーラインの管理

専業主婦の配偶者が特定口座で売却益を出した場合の合計所得48万円ラインの判定に。

確定申告書作成時の下書き

e-Tax・確定申告書等作成コーナー入力前に、当ツールで税額を先読みして書類チェック。

よくある間違い・注意点

  • NISAの売却損は損益通算できない — 非課税ゆえに「損もなかったこと」扱い。値下がりで損切りすると、その損失は他口座の利益と相殺不可・繰越不可。長期保有の一択
  • 特定口座(源泉あり)で申告しない年もある — 手軽さが売りだが、他口座で損失があった年は確定申告して通算すべき。申告不要=常に無申告ではない
  • 3年繰越控除の申告忘れ — 損失繰越には毎年確定申告が条件。1年でも申告を欠くと繰越権消滅。「今年は利益ゼロだから申告不要」の誤解に注意
  • 暗号資産・FXは通算できない — 上場株式・投信の譲渡益と、暗号資産(雑所得)、FX(先物雑所得)は通算不可。それぞれ別枠で計算
  • 配当を総合課税にして国保料が上がる — 配当控除を狙って総合課税を選ぶと、合計所得金額が増え国民健康保険料が上がる可能性。自営業者は特に注意
  • 配偶者控除の判定に影響 — 配偶者が特定口座(源泉あり)で申告すると、譲渡益が合計所得金額に加算され配偶者控除(48万円ライン)の枠を超える可能性
  • 源泉徴収税額の還付を放置 — 総合所得が非課税ライン以下でも、源泉徴収された20.315%は返還申請しないと戻ってこない。年収103万円以下は確定申告で還付狙えるケース多い
  • 株主優待は課税対象 — 株主優待は雑所得として課税対象(年20万円超で申告必要)。優待の金額換算を忘れがち
  • 相続で取得した株は取得価額の引継ぎに注意 — 相続税で評価済みでも、取得価額は被相続人のものを引継ぎ。売却益の計算に大きな影響
  • 米国株の外国税額控除を忘れる — 米国株配当は米国で10%源泉+日本で20.315%と二重課税される。確定申告で外国税額控除を使えば米国分の一部が還付される

参考文献・公的資料

株式投資の税制詳細は、以下の公的機関・業界団体の資料をご確認ください。

※本ページの計算結果は概算値であり、実際の税額は所得区分・地方税率・住民税納付方法・扶養状況・確定申告方法で変動します。具体的な税務判断・確定申告方法は必ず国税庁・所轄税務署・税理士等の有資格者にご相談ください。NISA・iDeCoの制度詳細は必ず金融庁・iDeCo公式サイトの最新情報を、口座別の取扱い詳細は取引先の証券会社にご確認ください。

よくある質問(FAQ)

株式譲渡益の税率は何%?

一律20.315%(所得税15% + 復興特別所得税0.315% + 住民税5%)の申告分離課税。給与所得等とは別計算で、所得の多寡にかかわらず税率一定。復興特別所得税は2013〜2037年の時限措置。

特定口座と一般口座の違いは?

特定口座は年間取引報告書を証券会社が作成してくれる便利な口座。源泉徴収ありは自動天引きで確定申告原則不要、源泉徴収なしは申告必要。一般口座は自分で計算する上級者向けで、未公開株など特定口座で扱えない商品を扱う場合に選択。

NISA口座の税金は?

新NISA(2024年〜)は運用益・配当がすべて非課税、生涯1,800万円まで。ただし売却損の損益通算・繰越控除は不可(非課税ゆえに損もなかった扱い)。長期保有前提の運用が原則。

損益通算とは?

同一年内で株式売却益と売却損を相殺できる制度。同一口座内は自動的、複数口座(楽天+SBIなど)は確定申告で通算。配当所得とも通算可能(申告分離課税を選択時)。

3年繰越控除はどう使う?

売却損が売却益を上回った年に確定申告することで、超過分を翌年以降3年間繰り越して将来の利益と相殺可能。ただし毎年確定申告が必須で、1年でも申告を欠くと繰越権消滅。

配当控除は誰が得?

年収330万円以下(所得税率10%以下)の人は、総合課税+配当控除で実効税率約16.2%となり、分離課税20.315%より有利。ただし国保料への影響もあるため慎重に判断。

特定口座(源泉あり)でも確定申告するメリットは?

①他口座との損益通算、②3年繰越控除の適用、③配当控除の選択、④外国税額控除の適用。損失年や複数口座利用者はあえて申告が有利になるケース多い。

米国株の配当はどう課税される?

米国で10%源泉+日本で20.315%課税される二重課税。確定申告で外国税額控除を使えば米国分の一部が還付。長期保有・成長投資枠で株価成長を狙う戦略が主流。

FX・暗号資産と株の通算はできる?

不可。株式譲渡益は「上場株式等の譲渡所得」、FX(先物取引)は「先物取引に係る雑所得等」、暗号資産は「雑所得(総合課税)」で全て別枠。それぞれ独立して計算。

株主優待に税金はかかる?

株主優待は雑所得として課税対象。年間20万円超の雑所得(株主優待+副業等)がある場合は確定申告必要。優待の金額換算は「小売価格」または「証券会社が示す評価額」で。

相続で取得した株の税金は?

相続時に相続税評価済みでも、売却時の譲渡益は被相続人の取得価額を引き継いで計算。祖父が50年前100万円で買った株を1,000万円で売れば譲渡益900万円で税額約183万円。ただし相続税分は取得費加算特例で控除可能。

配偶者控除への影響は?

特定口座(源泉あり)は原則影響なし(源泉分離課税扱い)、確定申告すると合計所得金額に加算され配偶者控除(48万円ライン)に影響。専業主婦の配偶者が利益を出した場合は要注意。