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火災保険料 計算ツール|建物構造・築年数・水災補償・地震特約の年保険料を即算出

火災保険の年間保険料を、建物保険金額・構造(M/T/H)・築年数・水災補償有無・家財保険金額・地震保険特約の条件から即算出。損害保険料率算出機構(GIROJ)の参考純率と、2022年10月・2024年10月の全国改定率(平均+10.9%・+13.0%)を反映した最新相場を表示。マンション(M構造)・戸建耐火(T構造)・木造(H構造)ごとの目安と、47都道府県の水災リスク5区分を、金融庁・損保協会の公的基準に基づき解説します。

最終更新:2026-08-05/監修:計算ツールズ編集部

火災保険料 計算機

火災保険料の計算構造

基本式(参考純率×付加率)

保険料 = 保険金額 × 参考純率 × (1 + 付加率) × 特約割増

火災保険料は、損害保険料率算出機構(GIROJ)の参考純率(統計に基づく純粋支払率)と、各損保会社が上乗せする付加率(事務経費・利益)の合計で決まります。参考純率は保険業法第9条に基づき金融庁が認可し、全損保会社が概ね準拠しますが、各社の付加率は異なるため商品間で価格差が出ます。

構造区分と料率の関係

木造は火災リスクが高く、鉄骨・鉄筋コンクリートは低いため、料率はH(木造) > T(耐火戸建) > M(耐火共同住宅)の順で下がります。同じ2,000万円の建物でも、H構造の年保険料はM構造の3〜5倍になります。

M/T/H構造の分類基準

構造区分該当建物料率の目安(2,000万円契約 水災あり)
M構造(マンション)耐火建築物の共同住宅(RC造・SRC造の鉄筋コンクリート集合住宅)、コンクリート造マンション年6,000〜10,000円
T構造(耐火戸建・鉄骨造)耐火建築物の戸建、準耐火建築物の戸建、省令準耐火建物、鉄骨造(重量鉄骨)、コンクリート造の戸建年12,000〜18,000円
H構造(非耐火)木造在来工法戸建、ツーバイフォー、木造アパート、その他上記以外年30,000〜50,000円

2022年10月改定以降は、既存の構造区分に加え「築年数」による料率差もつくようになりました(築古で+1〜3割)。契約時には建築確認済証・登記事項証明書・建物図面等で構造を証明する必要があります。

水災補償と47都道府県リスク(2024年5区分制導入)

2024年10月からの水災補償料率は、市区町村単位で5段階のリスク区分に細分化されました。国土交通省ハザードマップ・過去水害統計に基づく設定です。

リスク区分主な該当地域(例)水災料率(H構造・年)
1等地(最低)山手線内側の高台、河川からの距離が大・浸水想定なし地域約5,000円
2等地都市部の中位標高地域、大河川から離れた住宅地約7,500円
3等地(平均)関東平野・大阪・愛知の一般住宅地約10,000円
4等地河川近傍地域、旧河道、低地の住宅地約15,000円
5等地(最高)浸水想定区域内、旧氾濫原、低地の頻繁浸水地域約22,000円

マンションの上層階(3階以上)や高台立地では水災リスクが低いため、水災補償を外して保険料を15〜30%節約する選択もあります。ただしゲリラ豪雨・河川氾濫リスクは都市部でも増えているため、ハザードマップで確認してから判断を推奨。

地震保険特約の仕組み

地震保険は火災保険とセット加入が原則(単独加入不可)。保険金額は火災保険金額の30〜50%で設定でき、建物5,000万円・家財1,000万円が上限。都道府県別に料率が細かく異なります。

都道府県区分該当都道府県年保険料(建物1,000万円・イ構造)
1等地(低リスク)北海道・青森・岩手・秋田・山形・栃木・群馬・新潟・富山・石川・福井・長野・岐阜・滋賀・鳥取・島根・岡山・広島・山口・福岡・佐賀・長崎・熊本・鹿児島約7,300円
2等地宮城・福島・山梨・愛知・三重・京都・大阪・兵庫・奈良・香川・愛媛・高知・大分・宮崎・沖縄約11,600円
3等地(高リスク)茨城・埼玉・徳島約23,000円
4等地(最高リスク)千葉・東京・神奈川・静岡約27,500円

耐震等級2以上・免震建築物・耐震診断適合建物には10〜50%の割引が適用されます(耐震等級割引・免震建築物割引・耐震診断割引・建築年割引)。

契約期間と長期割引

火災保険は最長5年契約(2022年10月以降、それ以前は最長10年)。長期契約は保険料が割引されます。

契約期間長期係数(概算)1年あたりの実質保険料
1年契約1.00100%
2年一括払1.8592.5%
3年一括払2.7090%
5年一括払4.3086%

長期契約の割引率は損保会社ごとに異なりますが、5年契約で約14%の実質割引が一般的。契約途中の中途解約時は解約返戻金として残期間分が返還されます。

2022・2024年改定と値上げ動向

近年の自然災害多発を受け、参考純率は継続的に改定されています。損保料率算出機構が公表する改定率(全国平均)は以下の通り。

改定時期改定率(全国平均)主な要因
2019年10月+4.9%2018年西日本豪雨・台風21号の支払急増
2021年1月+4.9%2019年台風19号・15号の再保険料上昇
2022年10月+10.9%気候変動リスク織込み・築古料率差導入
2024年10月+13.0%水災料率5区分制導入・支払実績反映

2019年からの累積で全国平均約+35%の値上げ。特にH構造・築古・水災リスク高地域は個別で+50%以上の負担増になるケースもあり、住宅取得判断のコスト計算に大きく影響しています。

実務での活用シーン

マイホーム購入時の保険料試算

住宅ローン借入時、多くの金融機関で火災保険加入が実質的な融資条件。5年一括払いなら初年度負担は大きいが、住宅ローンに含めて分割払い可能な商品も。長期割引で数万円節約できるため、キャッシュフローと相談して選択。

賃貸物件の家財保険選び

賃貸契約時に大家指定の家財保険(2年で15,000〜20,000円)を勧められるが、個別加入の方が安いケースも多い。家財500〜1,000万円・借家人賠償1,000万円・個人賠償1億円のセットが標準。

戸建から中古マンションへの住替え

H構造の戸建からM構造マンションへの住替えで、火災保険料は年3万→1万と1/3に削減できることも。維持費(管理費・修繕積立金)は増えるが、火災・地震保険料の削減額を相殺計算に含める。

ハザードマップに基づく水災補償判断

国土交通省・自治体ハザードマップで洪水浸水想定区域を確認。3階以上のマンション上層階なら水災補償を外して年1〜2万円節約。低地・河川近傍の戸建は必ず付ける。ハザード判定に迷ったら「on」設定を推奨。

耐震等級取得の投資回収

耐震等級2取得で地震保険30%割引、耐震等級3で50%割引。10年契約なら地震保険料15〜30万円節約に。耐震設計の追加コスト100〜200万円を、割引+資産価値+安全性の3軸で回収判断。

店舗・事業所の企業火災保険

個人火災保険と異なり、事業用は「動産総合保険+休業損失保険+利益保険」のパッケージ設計。店舗什器・在庫商品・機械設備の再調達価額を積み上げて算定。BCP(事業継続計画)の資金確保として不可欠。

よくある間違い・注意点

  • 「新価」と「時価」の契約を間違える — 時価契約は経年劣化控除後の金額しか支払われず、築30年の家が全損しても新築の1/3程度しか受取れないケースあり。必ず「再調達価額(新価)」契約を選択。
  • 建物構造の申告ミス — 木造でも「省令準耐火」認定を取れば料率が半減。ハウスメーカー住宅(積水・大和・住友林業等)は多くが省令準耐火認定済み。契約時に確認証明を提出しないと高料率のまま。
  • 家財保険金額の設定不足 — 標準は家財500〜1,000万円だが、実際の家財(家電・家具・衣類・書籍・貴金属)は簡単に800〜1,500万円分。全焼時に不足するため、家財リストで確認して増額を検討。
  • 地震保険を火災保険で代替できると誤解 — 地震・噴火・津波が原因の火災は火災保険では支払対象外(免責)。地震保険特約に別途加入必須。地震火災費用保険金(建物5%上限)は見舞金レベル。
  • 水災補償を安易に外す — マンション低層階・戸建は水災リスクが高い。台風・ゲリラ豪雨で床上浸水すると数百万円の被害。ハザードマップで浸水想定を必ず確認。
  • 免責金額を高く設定しすぎる — 免責10万円契約で小損害(3〜8万円)は保険金ゼロ。修理費実態と免責金額のバランスが重要。標準は0〜5万円が使いやすい。
  • 保険金額と時価の乖離 — 保険金額が時価の80%未満だと比例てん補(実損より少額支払)。木造築古では時価が下がり無自覚な過剰保険にもなり得るため、5年ごとに評価見直し。

関連する法令・料率規定

  • 保険業法(第9条・第300条) ― 保険料率の届出・認可、保険募集の適正化。
  • 損害保険料率算出団体に関する法律 ― 損害保険料率算出機構の設立根拠。参考純率制度。
  • 地震保険に関する法律 ― 官民一体の再保険制度。政府再保険引受による安定供給。
  • 建築基準法 ― 耐火建築物・準耐火建築物の定義。構造区分M/T/Hの判定基準。
  • 住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法) ― 耐震等級(1〜3)の定義と評価方法。地震保険割引の根拠。
  • 金融庁 監督指針 ― 損保会社の商品組成・販売プロセス・支払管理の監督基準。
  • 参考純率制度 ― 損保料率算出機構が届出・金融庁が審査する業界共通料率。

参考文献・公的資料

正確な保険料・改定情報・補償内容は、以下の公的機関の一次資料を参照してください。

※本計算結果は損保料率算出機構の参考純率と主要損保各社の商品を参考にした概算値です。実際の保険料は損保会社・商品・地域リスク区分・特約組合せ・割引適用によって異なります。契約前は複数社の見積を取得し、公的機関の情報も併せて判断してください。

よくある質問(FAQ)

地震保険は火災保険とは別?

別途特約として契約が必要ですが、火災保険とセット加入が原則で単独契約はできません。地震・噴火・津波を原因とする火災は火災保険では対象外(免責)のため、地震保険特約に加入しないと地震で全焼しても保険金ゼロ。

家財保険はどのくらい必要?

標準は500〜1,000万円が目安。実際の家財(家具・家電・衣類・書籍・貴金属)は世帯人数×約200〜300万円が実勢。単身500万円、夫婦800万円、4人家族1,000〜1,500万円が目安です。全焼時に不足するため家財リストで評価を推奨。

長期契約の割引はどのくらい?

5年契約で年約14%割引。3年契約で約10%、2年契約で約7.5%。2022年10月以降は最長5年契約(それ以前は10年)。5年一括払いは初期負担大きいですが、住宅ローンに含めて分割可の商品もあります。

M/T/H構造の違いは?

M構造=マンション(耐火共同住宅)、T構造=耐火戸建・鉄骨造・省令準耐火、H構造=木造戸建・木造アパート。同じ2,000万円契約でも保険料はH構造がM構造の3〜5倍。木造でも省令準耐火認定でT構造扱いになれば半額に。

水災補償を外しても大丈夫?

マンション3階以上・高台の戸建ならリスク低いため外して年1〜2万円節約可能。低地・河川近傍・浸水想定区域内は必須です。国土交通省ハザードマップで浸水想定を確認してから判断してください。

耐震等級の割引はどのくらい?

地震保険で耐震等級1で10%、等級2で30%、等級3で50%割引。免震建築物・耐震診断適合で50%、1981年6月以降の新耐震建築物で10%割引。長期契約と併用可能です。

賃貸物件でも火災保険は必要?

実質必須。賃貸契約書に加入義務が明記されているケースが多く、大家が指定する保険(2年15,000〜20,000円)を勧められます。ただし個別加入の方が安い(2年8,000〜12,000円)ため、加入義務条項の詳細を確認してください。

保険料はなぜ値上げされ続けている?

近年の自然災害多発により支払保険金が急増しているため。2019年から2024年で全国平均約+35%の値上げ。気候変動リスク織込み・水災リスク細分化・築古料率差導入が主要因です。

免責金額はどう選ぶ?

0〜5万円が使いやすい標準。免責を10万円以上にすると小損害で保険金ゼロになります。年数千円の保険料差なら免責0〜5万円のまま置いておくのが安心。修理見積が10〜50万円の中規模損害が頻度高いためです。

解約返戻金はある?

長期契約の中途解約時は残期間分の解約返戻金が返還されます。ただし1年契約で数ヶ月経過後の解約は返戻金がわずかまたはゼロ。5年契約で3年経過後解約なら、残2年分の保険料から解約控除を引いた額が戻ります。

複数社見積の取り方は?

保険代理店経由・ダイレクト損保・比較サイト・銀行窓販の4ルート。3〜5社の見積比較で年1〜3万円の差が出ることも。同じ条件(保険金額・特約・免責)で見積依頼するのがコツ。契約条件を細かく揃えないと比較にならないため注意。

火災保険と地震保険どっちが優先?

まず火災保険(建物+家財)が基本、地震保険は上乗せ特約。ただし地震大国日本では地震保険加入率は約70%(2023年統計)まで上昇。予算に余裕があれば必ず加入を推奨。予算不足なら建物のみでも地震特約に加入を。