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交通事故 賠償金 総額 計算ツール|慰謝料・休業損害・逸失利益・治療費を弁護士基準(赤い本)で即時算出

交通事故の賠償金総額を、①入通院慰謝料 ②休業損害 ③後遺障害慰謝料 ④逸失利益 の4項目に分けて弁護士基準(裁判所基準・赤い本)で即時試算する完全無料ツール。後遺障害等級14級9号(むち打ち・自覚症状主体)〜1級(両上下肢の用廃・要介護)まで、日本弁護士連合会・日弁連交通事故相談センター発行『損害賠償額算定基準(赤い本)』の最新基準を反映しています。交通事故の賠償額は「どの基準(自賠責/任意保険/弁護士)で計算するか」で2〜10倍の差が生じ、被害者が自ら保険会社と示談すると自賠責〜任意保険基準の最低額で妥結されるケースが大半。弁護士に依頼すれば弁護士基準(赤い本)まで引き上げ交渉が可能で、慰謝料・逸失利益ともに大幅増額が期待できます。弁護士費用特約(多くの自動車任意保険に付帯・上限300万円まで自己負担なし)の活用で経済的リスクなく交渉できるため、示談前に本ツールで概算を把握し、必ず交通事故弁護士に相談することを強く推奨します。

最終更新:2026年7月26日/監修:計算ツールズ編集部

事故賠償金 計算機

賠償金の内訳(4大項目)

交通事故で被害者が加害者・保険会社に請求できる賠償金は、大きく4つの項目に分けられます。それぞれ算定根拠と交渉ポイントが異なります。

項目内容計算式・根拠
①治療費・付随費用診療費・入院費・通院交通費・付添費・器具装具費実費(領収書ベース)+ 付添費日額
②入通院慰謝料入院・通院期間中の精神的苦痛への慰謝料赤い本別表I(重傷用)・別表II(軽傷用)
③休業損害治療期間中に働けなかったことによる収入減日額×休業日数(給与所得・自営業別)
④後遺障害慰謝料後遺症が残ったことによる精神的苦痛1級2,800万円〜14級110万円(弁護士基準)
⑤逸失利益後遺障害・死亡による将来の得べかりし収入損害年収×労働能力喪失率×ライプニッツ係数(3%)
⑥死亡慰謝料死亡事故の場合、本人・遺族の慰謝料一家の支柱2,800万円・その他2,000万〜2,500万円

これらを合算した金額が賠償金の総額となります。加害者側保険会社が提示する示談額は、多くの場合自賠責基準〜任意保険基準の最低ラインで、弁護士介入により2〜10倍の増額が可能です。

3つの賠償基準(自賠責/任意保険/弁護士)

交通事故賠償の実務では、同じ事故でも計算する基準によって金額が大きく異なります。

基準金額水準使用場面特徴
自賠責基準最低(最低保証)自賠責保険からの支払被害者救済の最低ライン、傷害120万円・後遺障害75〜4,000万円・死亡3,000万円上限
任意保険基準中(自賠責の1.1〜1.5倍)任意保険会社の初回提示各社独自基準で非公開、自賠責より若干上乗せの最低額
弁護士基準(赤い本)最高(裁判所基準)弁護士交渉・訴訟裁判で認められる金額、赤い本・青本の裁判例集約基準、自賠責の2〜3倍

各基準の差額例(後遺障害14級・むち打ち)

  • 自賠責基準:慰謝料32万円 + 逸失利益75万円 = 約107万円
  • 任意保険基準:慰謝料40万円 + 逸失利益110万円 = 約150万円
  • 弁護士基準:慰謝料110万円 + 逸失利益180万円 = 約290万円

後遺障害14級でも自賠責と弁護士基準で約2.7倍の差、後遺障害等級が上がるほど差額は拡大し、1級では数千万〜1億円規模の増額もあり得ます。

入通院慰謝料表(弁護士基準・赤い本)

別表II(軽傷用:むち打ち・打撲等、他覚所見なし)

通院期間1ヶ月2ヶ月3ヶ月6ヶ月12ヶ月
入院0ヶ月19万円36万円53万円89万円119万円
入院1ヶ月52万円69万円83万円113万円139万円
入院2ヶ月83万円97万円109万円133万円155万円

別表I(重傷用:骨折・脱臼・熱傷等、他覚所見あり)

通院期間1ヶ月2ヶ月3ヶ月6ヶ月12ヶ月
入院0ヶ月28万円52万円73万円116万円154万円
入院1ヶ月77万円98万円115万円149万円178万円
入院3ヶ月145万円162万円177万円209万円232万円
入院6ヶ月232万円244万円256万円281万円301万円

通院回数が実治療日数の3倍を大幅に超える場合や、月10日以上の高頻度通院がない場合、慰謝料額が減額調整されることがあります。弁護士基準の慰謝料額を最大化するには、症状に応じた適正な通院頻度(週2〜3回)を維持することが重要です。

後遺障害慰謝料表(1〜14級・弁護士基準)

後遺障害等級ごとの慰謝料額は、赤い本で明確な基準が示されています。自賠責基準は最低額、弁護士基準は最高額で、両者の差は数十万〜数千万円に達します。

等級自賠責基準弁護士基準典型的な後遺障害
1級1,150万円2,800万円両眼失明・両上下肢の用廃・遷延性意識障害
2級998万円2,370万円両眼視力0.02以下・両上肢2/3以上喪失
3級861万円1,990万円1眼失明+他眼視力0.06以下・両手指全喪失
4級737万円1,670万円両耳全ろう・1上下肢の用廃
5級618万円1,400万円1眼失明+他眼視力0.1以下
6級512万円1,180万円両眼視力0.1以下・脊柱変形高度
7級419万円1,000万円1手5指喪失・PTSD重度
8級331万円830万円1眼失明・脊柱変形中等度
9級249万円690万円両眼視力0.6以下・味覚嗅覚喪失
10級190万円550万円1眼視力0.1以下・14歯以上補綴
11級136万円420万円両耳聴力障害・胸腹部臓器機能障害
12級94万円290万円局部に頑固な神経症状・骨折変形
13級57万円180万円1眼視力0.6以下・5歯以上補綴
14級32万円110万円局部に神経症状(むち打ち等)

休業損害の計算方法

治療のために働けなかった期間について、収入減を補填する賠償項目です。給与所得者・自営業・主婦(家事従事者)で計算方法が異なります。

給与所得者

休業損害 = 事故前3ヶ月の給与合計 ÷ 90日 × 休業日数

会社発行の「休業損害証明書」に基づき、事故前3ヶ月の給与実績から日額を算出。ボーナス減額・昇給機会喪失も別途請求可能です。

自営業・個人事業主

休業損害 = 事故前年の確定申告所得 ÷ 365 × 休業日数

確定申告書の所得金額を365日で割った日額に休業日数を乗じます。固定経費(家賃・リース料等)は営業を継続していても発生するため、休業しても発生する固定費は所得に加算する扱いも認められます。

主婦・主夫(家事従事者)

休業損害 = 賃金センサス女性全年齢平均年収 ÷ 365 × 休業日数

賃金センサス女性全年齢平均(約400万円)を基礎に、日額約11,000円で計算。パート主婦は現実収入と賃金センサスを比較し高い方を採用します。

逸失利益(後遺障害・死亡)

後遺障害逸失利益

年収 × 労働能力喪失率 × 就労可能年数のライプニッツ係数(3%)

死亡逸失利益

年収 ×(1 − 生活費控除率)× 就労可能年数のライプニッツ係数(3%)

労働能力喪失率は等級別(1〜3級100%、14級5%)。ライプニッツ係数は2020年改正民法404条により法定利率3%で計算します。詳細は逸失利益 計算ツールを参照してください。

死亡慰謝料(弁護士基準)

  • 一家の支柱:2,800万円
  • 母親・配偶者:2,500万円
  • 独身の男女・子供・幼児・高齢者:2,000〜2,500万円

被害者本人の慰謝料は相続人(法定相続分)に承継されます。遺族固有の慰謝料も別途請求可能で、配偶者・子・親には民法711条により固有の慰謝料請求権があります。

治療費・付添費・通院交通費

治療費

健康保険適用(3割負担)の実費、または自由診療(自賠責一括対応)の実費全額が請求可能。整骨院・鍼灸院の施術費用は医師の指示があれば認められますが、通常は限度額(1回3,500〜5,000円程度)設定があります。

付添費(弁護士基準)

  • 入院付添費:日額6,500円(近親者付添)
  • 通院付添費:日額3,300円(12歳以下の子供・付添必要な高齢者)
  • 職業付添人:実費全額

通院交通費

公共交通機関:領収書ベースの実費全額。自家用車:燃料代1km15円が基準。タクシー利用は症状により医師の指示があれば認められる。

入院雑費

1日1,500円(弁護士基準)。入院に伴う日用品・電話代・テレビカード等の雑費として日額計算で認められます。

過失割合と過失相殺

被害者側にも過失がある場合、賠償額から過失割合分を控除します(民法722条2項の過失相殺)。過失割合は判例タイムズ社『民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準』(別冊判例タイムズ38号)で類型化されており、事故態様別に基準過失割合が示されています。

典型的な過失割合

  • 直進車と対向右折車の衝突:直進30:右折70
  • 信号機のない交差点の出会い頭:優先道路車20:非優先道路車80
  • 横断歩道上の歩行者と直進車:歩行者0:自動車100
  • 信号無視の歩行者(赤)と直進車(青):歩行者70:自動車30
  • 停止中の車両への追突:追突100:追突された側0

過失相殺の計算

賠償金1,000万円で過失割合20%の場合、1,000万円 ×(1 − 0.2)= 800万円が最終賠償額。加害者側が反論として過失割合を主張してくることが多く、ドライブレコーダー映像・目撃者証言・警察の実況見分調書が過失割合の証拠となります。

加害者請求・被害者請求・第三者行為災害届の使い分け

加害者側保険会社の一括対応(最も一般的)

加害者側任意保険会社が自賠責と任意保険を一括して被害者に支払う方式。被害者の窓口対応が1本化され楽ですが、任意保険会社主導で示談が進むため金額水準が任意保険基準に留まりがち。弁護士介入で弁護士基準まで引き上げるのが典型的な増額パターンです。

被害者請求(自賠法16条)

被害者が直接自賠責保険会社に請求する方式。後遺障害等級認定では被害者側で医療記録・後遺障害診断書を積極的に整えて申請でき、認定率向上が期待できます。認定後は自賠責の枠内で先行支払を受け、残額を任意保険会社・加害者に請求する流れとなります。

第三者行為災害届(通勤・業務中の交通事故)

労災適用となる通勤・業務中の事故では、労働基準監督署に「第三者行為災害届」を提出することで労災保険給付を受給。労災先行分は民事賠償から控除されますが、労災の特別支給金・治療費全額(健保より有利)・後遺障害年金など労災独自の給付を受けられます。

シーン別の使い方

示談交渉前の総額チェック

保険会社提示の示談額と、本ツールの弁護士基準総額を比較。差額が100万円以上なら弁護士介入で増額の余地大。特に後遺障害等級が認定されているケースでは差額が数百万〜数千万円になることも。

弁護士費用特約の活用判断

自動車任意保険に付帯されている弁護士費用特約(上限300万円)で自己負担なしで弁護士依頼可能。等級ダウンなし、相手方過失100%でも使用可。加入の有無を保険会社に必ず確認しましょう。

加害者側代理人・保険担当者の検証

加害者側の保険会社・代理人が、被害者請求額の合理性・過剰性をチェック。基礎収入・喪失期間・慰謝料の水準が実務水準を超えていないか、過失割合の見立てが妥当かを確認できます。

訴訟提起前の請求金額算定

訴訟では請求額に応じて印紙代(訴訟費用)が変動。逸失利益・慰謝料・治療費等の合計総額を事前算定し、印紙代(民事訴訟費用等に関する法律)を計算します。

労災との調整

通勤・業務中の交通事故は労災保険給付も受給可能。労災先行支給分は民事賠償から控除されるため、労災給付額との重複調整が必要です。

生命保険・所得補償保険の設計

自身が万一交通事故被害者になった際、失う可能性のある賠償額を把握。人身傷害保険・搭乗者傷害保険で不足分を埋める保険設計に活用できます。

よくある間違い・注意点

  • 保険会社提示の示談額を鵜呑みにする — 任意保険会社が最初に提示する示談額は自賠責〜任意保険基準の最低ラインで、弁護士基準の30〜50%程度。示談書に一度サインすると原則として再交渉不可なので、必ず弁護士に相談してから判断してください。
  • 治療途中で示談する — 症状固定前に示談すると、後遺障害等級認定と逸失利益・後遺障害慰謝料が請求できなくなります。必ず症状固定(治療効果が期待できない状態)を確認し、後遺障害等級認定を経てから示談を進めるべきです。
  • 3ヶ月で治療打ち切りに応じる — 保険会社は治療費支払を早期に打ち切りたいため、3〜6ヶ月で「治療終了」を打診してきます。しかし医学的に治療継続が必要と医師が判断していれば、健康保険を使ってでも治療継続し、症状固定・後遺障害認定を目指すべきです。
  • 整骨院・接骨院のみ通院 — 医師の指示がない整骨院・接骨院の施術費は保険会社から支払拒否されるケースが多発。必ず整形外科医の診察と指示書を得てから整骨院を利用してください。
  • 過失割合を安易に受諾する — 保険会社は加害者側過失を軽く見積もる傾向があります。ドライブレコーダー映像・目撃者証言・実況見分調書を確認し、判例タイムズ38号の基準を参照して過失割合を交渉すべきです。
  • 後遺障害の異議申立てを諦める — 自賠責損害調査事務所の等級認定に不服がある場合、異議申立て(同機構)または紛争処理機構への申立てが可能。当初非該当→14級認定、14級→12級認定の変更事例も多くあります。
  • 弁護士費用特約を使わない — 「弁護士費用が高い」と誤解して自己交渉に固執する被害者が多いですが、弁護士費用特約(自動車保険付帯)を使えば自己負担なし。使っても翌年等級ダウンなしなので、必ず活用すべきです。

関連する法令・実務基準

  • 民法 第709条(不法行為による損害賠償) ― 事故の加害者に対する損害賠償請求の根拠条文。
  • 民法 第711条(近親者に対する損害の賠償) ― 死亡事故の遺族固有の慰謝料請求権。
  • 民法 第722条2項(過失相殺) ― 被害者にも過失がある場合の賠償額減額。
  • 自動車損害賠償保障法(自賠法)第3条 ― 運行供用者責任。加害者側に無過失責任に近い責任を課す。
  • 自賠責保険支払基準(金融庁告示) ― 自賠責基準の傷害120万円上限・後遺障害75〜4,000万円・死亡3,000万円。
  • 『損害賠償額算定基準(赤い本)』(日弁連交通事故相談センター発行) ― 東京地裁実務の弁護士基準集約。年1回改訂。
  • 『交通事故損害額算定基準(青本)』(同) ― 全国の裁判実務を集約。
  • 判例タイムズ社『民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準』(別冊判例タイムズ38号) ― 事故態様別基準過失割合の類型集。
  • 労働者災害補償保険法 第12条の4 ― 労災給付と民事賠償の相互控除。二重取り防止。

参考リンク・公的資料

交通事故賠償について正確な情報は以下の公的機関・専門団体を参照してください。

※本ツールの計算結果は概算値で、実際の賠償額は事故態様・過失割合・症状固定日・後遺障害等級認定・被害者個別事情・保険会社の交渉姿勢により大きく変動します。特に慰謝料・逸失利益・過失割合は個別判断が必要です。示談・訴訟対応には必ず交通事故に強い弁護士にご相談ください。多くの自動車任意保険に付帯する弁護士費用特約(上限300万円まで自己負担なし・等級ダウンなし・相手方過失100%でも使用可)を活用すれば、経済的リスクなく弁護士交渉を進めることができます。

よくある質問(FAQ)

保険会社の提示額と弁護士基準ではどれくらい違う?

後遺障害14級のむち打ち事故では、保険会社提示額の平均が100〜150万円に対し、弁護士基準では約290万円(慰謝料110万+逸失利益180万)と約2〜3倍の差。後遺障害等級が上がるほど差額は拡大し、1級では数千万〜1億円規模の増額もあり得ます。弁護士費用特約を使えば自己負担なしで交渉可能なので、必ず活用してください。

症状固定と示談のタイミングは?

症状固定は「これ以上治療しても改善が見込めない状態」で、医師が判断します。症状固定後に後遺障害等級認定(自賠責損害調査事務所へ申請、認定まで2〜3ヶ月)を経てから示談交渉に入ります。症状固定前に示談すると、後遺障害慰謝料・逸失利益が請求できなくなるため絶対に避けるべきです。

後遺障害等級はどう認定される?

自賠責損害調査事務所(損害保険料率算出機構)が医師作成の後遺障害診断書に基づき認定。認定に不服の場合は異議申立て(同機構へ再審査)または紛争処理機構への申立てが可能。むち打ちで14級9号が認定されないケースは多発するため、通院実績・症状の一貫性・画像所見の再提出が有効です。

整骨院に通院してもいい?

医師の指示があれば整骨院通院も慰謝料計算対象となります。ただし医師の指示なく整骨院のみ通院すると保険会社から支払拒否されるケースが多発。必ず整形外科医の診察を受け、指示書を得てから整骨院を併用してください。整骨院の施術費は1回3,500〜5,000円が限度額の目安です。

過失割合はどう決まる?

判例タイムズ社『民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準』(別冊判例タイムズ38号)に事故態様別の基準が示されています。信号機の有無・道路の優先関係・速度違反・ながら運転などで修正されます。ドライブレコーダー映像・目撃者証言・警察の実況見分調書が過失割合の重要な証拠となるため、必ず保管してください。

弁護士費用特約は誰でも使える?

自動車任意保険の付帯特約で、加入者本人・家族が交通事故被害者になった際、弁護士費用(相談料・着手金・成功報酬)を保険会社が上限300万円まで負担。使っても等級ダウンなし、相手方過失100%でも使用可能です。多くの自動車保険に付帯しており、加入の有無を必ず確認しましょう。加入していれば経済的リスクなく弁護士交渉を進めることができます。

示談金に税金はかかる?

交通事故の損害賠償金(慰謝料・逸失利益・治療費・休業損害)は非課税(所得税法9条1項18号、施行令30条)。全額非課税で確定申告不要です。ただし死亡事故で相続財産として遺族が受領した場合は相続税の課税対象となる可能性があります。

通勤中の事故は労災も使える?

通勤災害として労災保険給付が可能。労災先行支給の場合、その金額分は民事賠償から控除されます(労災保険法12条の4)。ただし労災の特別支給金は控除対象外で二重取りできます。労災と自賠責の併用(労災優先)で治療費自己負担ゼロにできるため、通勤・業務中の事故では必ず労災申請を検討してください。

加害者が任意保険未加入の場合は?

自賠責保険からの支払(傷害120万円・後遺障害75〜4,000万円・死亡3,000万円)のみ確実に受けられますが、それ以上は加害者本人への直接請求となります。加害者に資力がなければ回収困難。この場合政府保障事業(自賠責と同水準補償)や自身の任意保険の人身傷害保険・無保険車傷害特約を活用します。

むち打ちで後遺障害14級認定を勝ち取るには?

①事故態様の相当性(車両損傷・衝突速度)、②症状の一貫性・連続性、③6ヶ月以上の継続通院、④症状固定時に頸部・腰部の疼痛や痺れ残存、⑤週2〜3回の通院実績が必要。認定率は10〜20%と低いため、通院実績の記録と後遺障害診断書の記載内容が重要です。認定されれば慰謝料110万+逸失利益180万で約290万円が請求可能。

被害者請求と加害者請求(一括対応)の違いは?

「一括対応」は加害者側任意保険会社が自賠責と任意保険を一括して被害者に支払う方式で、被害者が窓口対応するのは加害者側保険会社のみ。「被害者請求」は被害者が直接自賠責保険会社に請求する方式で、後遺障害等級認定時などに主治医と連携して積極的に立証したい場合に有効です。

時効はいつまで?

2020年民法改正により、人身損害の消滅時効は5年(民法724条の2)。物損は3年。加害者・保険会社との交渉中でも時効は進行するため、内容証明郵便送付・調停申立て・訴訟提起で時効中断が必要です。特に後遺障害の症状固定日から5年以内に請求手続を取る必要があります。