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単位日本尺貫法調理

升・合・斗・石 ↔ mL・L 変換ツール|日本の伝統単位と米・酒・調味料の実務計量

日本の尺貫法における体積単位「勺・合・升・斗・石」を、mL・Lへ相互変換する無料電卓。日本酒・米・醤油・味噌・味醂・食用油など和食調味料の計量、炊飯器付属カップと料理計量カップの違い、江戸時代の禄高(加賀百万石)まで、計量法・農林水産省規格・国税庁通達に基づき網羅的に解説します。

最終更新:2026-07-29/監修:計算ツールズ編集部

合・升 変換計算機

尺貫法体積単位の基礎

基本の10進系列

1 石 = 10 斗 = 100 升 = 1,000 合 = 10,000 勺

日本の伝統的な計量制度である尺貫法(しゃっかんほう)では、体積単位は勺・合・升・斗・石の5段階が10倍ずつで階段状に構成されています。1959年(昭和34年)の計量法改正で公式取引には使えなくなりましたが、日本酒・米・調味料・伝統工芸品など現在も日常的に使われる単位として計量法附則で使用が認められています。

mLへの厳密換算

1 合 = 約 180.39 mL
1 升 = 約 1,803.9 mL ≒ 1.8 L
1 斗 = 約 18,039 mL = 18.039 L
1 石 = 約 180,390 mL = 180.39 L

元来「1升=10分の1立方尺」で定義されていましたが、明治24年(1891年)の度量衡法で「1升=2401/1331 L(約1.8039 L)」と厳密に定められました。この分数値は「1升=約1.8039 L」の由来です。実務上は1合=180 mL、1升=1.8 Lで概算し、精密取引が必要な場面のみ厳密値を用います。

小単位「勺・撮」との関係

1 勺(しゃく)= 1/10 合 ≒ 18 mL。神社での御神酒の量目や、江戸時代の飲食店品書きに登場する古典的な単位です。さらに小さい単位「撮(さい)」= 1/10 勺 ≒ 1.8 mL、「圭(けい)」= 1/10 撮 ≒ 0.18 mL もありますが、現代では調理や取引にはほぼ用いられません。

歴史と法制化の変遷

日本の体積単位は、大宝律令(701年)で唐制を導入した「大升・小升」から始まり、時代によって単位量が変化してきました。豊臣秀吉が1585年に施行した京枡(きょうます)による全国統一が、現代の1升にほぼつながる転換点です。

時代・法令1升の目安備考
大宝律令(701)約 0.4 L唐制を導入、小升
鎌倉〜室町0.6〜1.2 L地方領主ごとに独自基準
京枡(1585 秀吉)約 1.74 L全国統一の第一歩
江戸枡(1669 家綱)1.804 L公定枡、幕府直轄で製造
度量衡法(1891)2401/1331 L1.8039 L と厳密定義
計量法(1951)SI移行を規定取引・証明はメートル法化
計量法改正(1959)公式取引で不可但し慣行用途は認められる

現在の計量法では「取引又は証明」における法定計量単位はメートル法(L・mL)ですが、日本酒の一升瓶・米の1合売り・味噌の一斗樽など「慣行的な計量」としては尺貫法の使用が事実上黙認されています。

単位換算早見表

単位読み体積倍数(合基準)典型用途
けい0.18 mL1/1,000 合古典計量・薬剤
さい1.8 mL1/100 合古典計量
しゃく18 mL1/10 合お神酒・古典酒器
ごう180 mL1 合米・日本酒・徳利1本
しょう1.8 L10 合一升瓶(酒・醤油)
18 L100 合味噌樽・大型調味料
こく180 L1,000 合米俵4俵、大名禄高

「1斗缶」は元来18 Lの容器ですが、現在の工業用一斗缶は正確には18 Lで、灯油・食用油・塗料などの流通標準容量として広く使われています。

米の計量(生米・炊飯後・カロリー)

日本人が最も頻繁に接する「合」は米の計量。1合の生米・炊飯後の重量・体積・カロリーの目安値をまとめました。

状態1合1升(10合)備考
生米(体積)180 mL1.8 L炊飯器の計量カップ
生米(重量)約 150 g約 1.5 kg密度0.83 g/cm³
必要水量(普通炊き)約 200 mL約 2.0 L生米重量の1.3倍
炊飯後重量約 330 g約 3.3 kg吸水で2.2倍
茶碗換算約 2 杯約 20 杯茶碗1杯 ≒ 150 g
おにぎり換算約 3 個約 30 個1個 ≒ 100 g
カロリー(生米)約 534 kcal約 5,340 kcal
カロリー(炊飯後)約 550 kcal約 5,500 kcal
糖質量約 115 g約 1,150 g

大人1人1日の米消費量は平均約0.3〜0.5合(統計値)。1年で約50 kg程度の計算です。政府備蓄米、農水省の統計、家庭の炊飯計画のいずれも「合」を基準に集計されるため、mL・g換算表が実務で重宝します。

日本酒と一升瓶の実務

日本酒は現代でも「一升瓶=1.8 L」「四合瓶=720 mL」「五合瓶=900 mL」の規格が生きています。国税庁の酒税法では容量表示にmL・Lを併記する義務があります。

瓶規格容量合換算特徴
一升瓶1,800 mL10 合業務用・家庭大型、通称「イッショウ」
五合瓶900 mL5 合ワインボトルサイズの中容量
四合瓶(720 mL)720 mL4 合贈答・家庭用の標準規格
三合瓶540 mL3 合小瓶、旅行用
二合瓶360 mL2 合「二合徳利」小容量
徳利(一合)180 mL1 合小料理屋の標準提供量
お猪口約 30〜50 mL約 0.2 合

アルコール度数15%の日本酒1合(180 mL)は、純アルコール約22 g。厚生労働省の適量ガイドライン「1日20 g程度」の目安と一致するため、「日本酒1合」が飲酒量の基本単位として言及されるのはこの一致に由来します。詳細はアルコール純換算で計算できます。

和食調味料の一升換算

醤油・味噌・味醂・食用油は一升瓶・一斗缶で流通する伝統商品。密度が水と異なるため、体積換算だけでなく重量換算も必須です。

調味料密度1升の重量1斗の重量
1.001.8 kg18 kg
濃口醤油1.16約 2.1 kg約 20.9 kg
薄口醤油1.19約 2.1 kg約 21.4 kg
米味噌(信州)1.10約 2.0 kg約 19.8 kg
味醂1.08約 1.9 kg約 19.4 kg
料理酒0.98約 1.8 kg約 17.6 kg
米酢1.02約 1.8 kg約 18.4 kg
菜種油0.92約 1.7 kg約 16.6 kg
ごま油0.92約 1.7 kg約 16.6 kg

味噌樽は「四斗樽(72 L・約80 kg)」「一斗樽(18 L・約20 kg)」の規格が江戸時代から続く商慣行。醸造蔵の設備計算・配送重量の見積もりで、この換算表が実務に直結します。

計量カップ・炊飯カップの違い

料理用計量カップ 200 mL

JIS規格で200 mLが標準。世界的にも欧米のカップ(240 mL)と異なり、日本独自の規格です。「カップ1杯」と書かれたレシピは200 mLを指すのが原則。大さじ15 mL、小さじ5 mLとセットで料理計量の三種の神器です。

炊飯器付属カップ 180 mL(1合)

炊飯器メーカーの付属カップは180 mL=米1合です。料理用200 mLカップと間違えて米を計ると、10%増しの米量になり、水加減が狂って硬いご飯になります。両者は色や形状で区別されており、絶対に混用してはいけません。

米国カップ 240 mL・英国カップ 284 mL

海外レシピの「1 cup」は、米国=240 mL(8 fl oz)、英国=284 mL(10 fl oz)と異なります。日本の200 mLに置換すると味付けが濃くなるため、翻訳レシピの利用時はmL⇔fl oz変換で正確に換算するのが安全です。

大さじ・小さじの国際比較

日本の大さじは15 mL、米国のtablespoon=14.8 mL、英国=17.7 mLで微妙に異なります。小さじは日本5 mL、米国4.9 mL、英国5.9 mL。日本と米国は近似ですが、英国レシピは注意が必要です。

石高制と江戸時代の禄高

「石(こく)」は江戸時代の武士の給与単位、大名の格付け基準として広く使われました。米1石=約150 kg=大人1人が1年間食べる米の量を目安として、藩・武士の経済力を示していました。

石高米量大名格代表例
100万石約 15万 t雄藩・親藩上位加賀藩前田家(102万石)
50万石約 7.5万 t大藩仙台藩伊達家(62万石)
30万石約 4.5万 t大名薩摩藩島津家(77万石)
10万石約 1.5万 t並大名
1万石約 1,500 t大名の下限
500石約 75 t上級旗本
100石約 15 t中級武士
30石約 4.5 t下級武士

加賀百万石=100万石=18万kL=約15万トンの米収穫力。実収は6割程度と考えられ、大名の実質収入は「表高」の6〜7割が目安でした。

よくある間違い・注意点

  • 1合 = 200 mL と誤認 — 料理カップ200 mLと米1合180 mLを混同すると、米の量が約10%増えて水加減がズレます。炊飯器付属カップと料理カップは別物として使い分けてください。
  • 1升 = 1.8 L の丸め誤差 — 厳密には1.8039 L。100升(1斗)で0.39 L、10斗(1石)で3.9 Lの累積誤差が生じます。醸造・大量調製では厳密値を用いてください。
  • 調味料の重量を体積で置き換え — 醤油・味噌・油は水と密度が異なります。1升 = 1.8 L でも重量は醤油2.1 kg、味噌2.0 kg、油1.7 kgと差があり、輸送時の積載重量や栄養計算では密度を掛ける必要があります。
  • 「一斗缶」を厳密18 L と扱う — 一斗缶の内容量は原則17〜18 L。ふた部分の空隙も含む公称容量なので、厳密計量には別途計測が必要です。
  • 海外レシピの「カップ」をそのまま200 mL — 米国カップ240 mL、英国284 mLと20〜40%差があります。翻訳レシピは原文の単位系を確認してから換算してください。
  • 石高=実収入と誤解 — 江戸時代の石高は「表高(生産量)」であり、大名の手取り収入ではありません。年貢率(四公六民〜五公五民)を掛けて実収を算出する必要があります。

関連する規格・法令

  • 計量法(1993年 法律第51号) ― 取引・証明の法定計量単位はメートル法。ただし附則で慣行的計量として尺貫法の一部使用が認められる。
  • 計量単位令 ― 法定計量単位の一覧。合・升・斗・石はいずれも慣行単位扱いで、公式取引には使用不可。
  • 酒税法(国税庁) ― 日本酒の容量表示はmL・L併記が義務。一升瓶1,800 mLの表示ルール。
  • JIS S 2016 ― 家庭用計量カップ・スプーン。200 mL・15 mL・5 mLの日本国内標準規格。
  • 食品表示法(消費者庁) ― 内容量表示はメートル法で行うことを義務化。米・味噌・醤油等の表示ルール。
  • 農林物資規格(JAS) ― 醤油・味噌・食用油等の内容量規格。標準容量の詳細を規定。
  • 米穀年度 ― 農林水産省の米流通統計は11月〜翌10月を1年度、石・kg・トンで集計。
  • 度量衡法(明治24年) ― 尺貫法とメートル法の並立を認めた歴史的法令。1959年廃止まで有効。

参考文献・公的資料

より詳細な計量制度・歴史・実務基準は、以下の公的機関・学会の資料を参照してください。

※本ページの換算値は概算・目安です。取引・証明・公式報告に用いる場合は、上記公的機関の最新の一次資料および認定機関での校正済み計量器による実測結果を優先してください。特に酒税法・食品表示法・計量法への対応が必要な業務では、有資格者(計量士等)の判断を仰いでください。

よくある質問(FAQ)

米1合は正確に何 mL?

厳密には180.39 mL。実務では180 mLで扱います。1升=2401/1331 L(≒1.8039 L)の10分の1が1合の由来です。炊飯器付属カップは180 mLに合わせて設計されており、料理用200 mLカップとは別物です。

一升瓶と1.8L ペットボトルは同じ?

容量はほぼ同じ(1.8 L)ですが、一升瓶(1,800 mL)は厳密には1,803.9 mLで約4 mL多いのが正式値。日常的にはどちらも「1.8 L」扱いです。

米1合の炊飯後の重量は?

約330 g(茶碗2杯分)。生米150 gに水200 mLを吸わせて炊くため、水分吸収で2.2倍程度になります。カロリーは約550 kcal、糖質約115 gです。

加賀百万石はどれくらいの米?

100万石=18万kL=約15万トンの生産力。人口約100万人が1年間食べられる量に相当。ただし年貢率(四公六民〜五公五民)を掛けた実収入は「表高」の6割程度でした。

一斗缶は本当に18 L入る?

公称18 Lですが、ふた部分の空隙を含めた設計上の容量。実際の充填容量は17〜18 Lで製品ごとに差があります。灯油・食用油・塗料の物流標準規格として現在も使用されています。

1合の醤油は何 g?

濃口醤油は密度1.16なので、1合180 mL=約209 g。薄口醤油は密度1.19で約214 g。塩分濃度が高いほど密度は上がる傾向があります。

大さじ1と海外のtablespoonは同じ?

日本15 mL、米国14.8 mL、英国17.7 mL、オーストラリア20 mL。米国とはほぼ同じですが、英国・オーストラリアは大きく異なります。翻訳レシピでは必ず原産国を確認してください。

「勺」って何に使う単位?

1勺=18 mL。神社の御神酒容器、江戸時代の飲食店品書き、伝統的な酒器(御銚子)で使われる小容量単位です。現代の日常生活ではほぼ使いません。

味噌の一斗樽は何 kg?

米味噌(信州味噌等)で密度1.10なので、1斗=18 L=約20 kg。麦味噌・豆味噌は若干密度が異なりますが、いずれも19〜20 kg帯です。四斗樽は約80 kg。

日本酒1合を純アルコールに換算すると?

アルコール15%の場合、180 mL × 0.15 × 0.79(アルコール密度)=約22 g。厚生労働省の「節度ある飲酒 1日純アルコール20 g」の目安と一致します。

米1合を炊くのに必要な水量は?

生米重量の1.3〜1.4倍が目安。1合(150 g)に対して約200 mL。新米はやや少なめ、古米は多めが基本です。無洗米は米内部の水分が少ないため、10 mL程度水量を増やします。

合・升・斗・石はまだ使える?

取引・証明としては使えませんが、酒類容器・米穀・味噌等の慣行的な計量として使用が黙認されています。ラベル表示はmL・L併記が食品表示法上の義務です。

「一升餅」の伝統的意味は?

1歳の誕生日に、米1升(約1.8 kg)分の餅を子どもに背負わせる祝い。「一生食べ物に困らないように」との願いから来る風習で、地方によって「踏み餅」「立ち餅」の呼称違いもあります。一升餅の重量は約1.8〜2.0 kgが標準です。