周波数⇔波長 計算機|Wi-Fi・5G・FM/AM・可視光・音波の波長・周期・アンテナ長を即時算出
周波数(Hz/kHz/MHz/GHz)から電磁波(真空)・音波(空気20℃・水中)の波長を瞬時計算。Wi-Fi 2.4/5/6GHz、5G Sub6/ミリ波、FM/AM放送、可視光、超音波まで対応。1/4波長・1/2波長のアンテナ設計、周期(T=1/f)、角周波数、ITU-R無線周波数バンド分類、電波法の免許不要局まで、電気工学・通信工学の実務指標を網羅します。
周波数⇔波長ツール
計算式と単位系
基本式
波長 λ = 伝搬速度 v ÷ 周波数 f (m)
周期 T = 1 ÷ f (s)
角周波数 ω = 2π × f (rad/s)
波長(λ)は1周期あたりに波が進む距離、周波数(f)は1秒あたりの振動回数(Hz)、周期(T)は1振動に要する時間です。波長と周波数は伝搬速度を介して逆比例の関係にあり、周波数が2倍になれば波長は1/2、周波数が10倍になれば波長は1/10となります。
周波数単位の換算
1 kHz = 10³ Hz = 1,000 Hz
1 MHz = 10⁶ Hz = 1,000,000 Hz
1 GHz = 10⁹ Hz = 1,000,000,000 Hz
1 THz = 10¹² Hz = 1,000,000,000,000 Hz
1 Hz(ヘルツ)はドイツの物理学者Heinrich Hertzの名に由来し、国際単位系(SI)の基本単位「毎秒(s⁻¹)」に相当します。日常聴く音の周波数は20 Hz〜20 kHz、Wi-Fiは2.4 GHz・5 GHz、5G Sub6は3.7 GHz・4.5 GHz、ミリ波5Gは28 GHzが日本のライセンス帯域です。
波長単位と周波数の関係
1 nm (ナノメートル) = 10⁻⁹ m ⇔ 光の可視領域周波数
1 μm (マイクロメートル) = 10⁻⁶ m ⇔ 赤外線
1 mm ⇔ 300 GHz(ミリ波・テラヘルツ境界)
1 m ⇔ 300 MHz(VHF帯上限)
1 km ⇔ 300 kHz(中波AM放送帯)
媒質別の伝搬速度
波長は媒質中の伝搬速度で変化します。同じ周波数でも媒質が変われば波長も変わる点に注意。
| 波の種類 | 媒質 | 速度 v (m/s) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 電磁波(光速) | 真空 | 299,792,458 | SI定義値。1983年より真空中の光速を厳密に定義 |
| 電磁波 | 空気(乾燥) | ≒ 299,700,000 | 屈折率1.0003で真空とほぼ同じ |
| 電磁波 | 水(可視光) | 約 225,000,000 | 屈折率1.33 |
| 電磁波 | ガラス | 約 200,000,000 | 屈折率1.5 |
| 音波 | 空気(0℃) | 331.5 | 温度依存 v = 331.5 + 0.6t (t:℃) |
| 音波 | 空気(20℃) | 343.4 | 常温標準値 |
| 音波 | 水(25℃・淡水) | 1,497 | ソナー・魚群探知機の基準 |
| 音波 | 海水(25℃・塩分35‰) | 1,533 | 塩分・水温・水深で変動 |
| 音波(縦波) | 鋼 | 5,900 | 超音波探傷試験の速度 |
| 音波(縦波) | アルミニウム | 6,320 | 非破壊検査 |
| 音波(縦波) | コンクリート | 3,000-4,500 | 強度・密度で変動、非破壊検査 |
音速は温度・湿度・圧力で変わります。厳密には空気の音速 v = 331.5 + 0.607t (t:℃) が近似式。医療用超音波(生体軟部組織)は1540 m/sで一律計算するのが慣行です。
ITU-R無線周波数バンド分類
国際電気通信連合(ITU-R)が定める無線周波数の呼称です。日本の電波法もこれに準拠します。
| バンド | 略称 | 周波数範囲 | 波長範囲 | 主要用途 |
|---|---|---|---|---|
| ELF(極極長波) | Band 1 | 3-30 Hz | 10万-1万 km | 潜水艦通信 |
| SLF(超長波) | Band 2 | 30-300 Hz | 1万-1000 km | 電力送電周波数(50/60Hz) |
| ULF(超々長波) | Band 3 | 300-3000 Hz | 1000-100 km | 鉱山内通信 |
| VLF(超長波) | Band 4 | 3-30 kHz | 100-10 km | 潜水艦浮上時通信 |
| LF(長波) | Band 5 | 30-300 kHz | 10-1 km | 標準電波(40/60kHz) |
| MF(中波) | Band 6 | 300-3000 kHz | 1000-100 m | AMラジオ(526.5-1606.5 kHz) |
| HF(短波) | Band 7 | 3-30 MHz | 100-10 m | 短波放送、アマチュア無線、船舶 |
| VHF(超短波) | Band 8 | 30-300 MHz | 10-1 m | FMラジオ(76-95 MHz)、業務無線 |
| UHF(極超短波) | Band 9 | 300-3000 MHz | 1 m-10 cm | 地デジ(470-710MHz)、携帯電話、Wi-Fi 2.4GHz |
| SHF(センチ波) | Band 10 | 3-30 GHz | 10-1 cm | Wi-Fi 5/6GHz、5G Sub6、衛星放送 |
| EHF(ミリ波) | Band 11 | 30-300 GHz | 10-1 mm | 5Gミリ波(28GHz)、車載レーダー、電波天文 |
| THF(テラヘルツ) | Band 12 | 300 GHz-3 THz | 1 mm-100 μm | 研究用途、次世代6G候補 |
用途別周波数早見表
| 用途 | 周波数 | 波長 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 電力(日本東) | 50 Hz | 6,000 km | 富士川以東 |
| 電力(日本西) | 60 Hz | 5,000 km | 富士川以西 |
| 電波時計・標準電波 | 40 kHz(福島)/60 kHz(佐賀) | 7.5 km/5 km | JJY |
| AMラジオ | 526.5-1,606.5 kHz | 570-187 m | NHK第1・第2、民放 |
| 短波放送 | 3-26 MHz | 100-11.5 m | ラジオNIKKEI等 |
| FMラジオ | 76.0-95.0 MHz | 3.95-3.16 m | ワイドFMは90-95MHz |
| 航空無線 | 118-137 MHz | 2.54-2.19 m | AM変調 |
| 地上デジタルTV | 470-710 MHz | 63.8-42.2 cm | OFDM変調 |
| 携帯 700/800MHz(プラチナ) | 700-960 MHz | 42.8-31.2 cm | 4G/5Gカバレッジ帯 |
| Wi-Fi 2.4GHz(2.4GHz帯) | 2,400-2,483.5 MHz | 12.5-12.1 cm | IEEE 802.11 b/g/n/ax |
| Bluetooth | 2,402-2,480 MHz | 12.5-12.1 cm | Class 1/2/3で出力異 |
| Wi-Fi 5GHz | 5,150-5,850 MHz | 5.83-5.13 cm | IEEE 802.11 a/n/ac/ax |
| Wi-Fi 6E/7(6GHz) | 5,925-7,125 MHz | 5.06-4.21 cm | 日本は2022年〜利用可 |
| 電子レンジ | 2,450 MHz | 12.2 cm | 水分子共振 |
| 5G Sub6 | 3.7/4.5 GHz | 8.1-6.7 cm | ドコモ・KDDI・SoftBank・楽天 |
| 5Gミリ波 | 28 GHz帯 | 約1.1 cm | 基地局密度必須 |
| 車載レーダー | 77 GHz | 3.9 mm | 自動運転ADAS |
Wi-Fi・5G・Bluetoothの波長
身近な無線通信の周波数と物理的性質のまとめ。周波数と波長は伝搬距離・回り込み(回折)・データ速度に直結します。
| 規格 | 周波数 | 波長 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Wi-Fi 2.4GHz (11n/ax) | 2.4 GHz | 12.5 cm | 回折良、貫通強い、混雑・低速 |
| Wi-Fi 5GHz (11ac/ax) | 5 GHz | 6.0 cm | 高速だが障害物に弱い |
| Wi-Fi 6E (11ax) | 6 GHz | 5.0 cm | 広帯域、日本2022年開放 |
| Wi-Fi 7 (11be) | 2.4/5/6 GHz | - | MLO対応、最大46Gbps |
| Bluetooth Classic/BLE | 2.4 GHz(2.402-2.480) | 12.5 cm | 低消費電力、通信距離10-100m |
| LTE(4G) Band 1 | 2.1 GHz | 14.3 cm | 都市部主力帯 |
| LTE Band 28(プラチナ) | 700 MHz | 42.9 cm | 建物内・郊外強い |
| 5G NR n77/n78/n79 | 3.4-4.9 GHz | 8.8-6.1 cm | Sub6主力 |
| 5G NR n257(ミリ波) | 28 GHz | 10.7 mm | 10Gbps級、伝搬短い |
| GPS L1 | 1,575.42 MHz | 19.0 cm | 民生受信の中心 |
可視光・赤外・紫外・X線の波長
光も電磁波の一種で、波長で色や性質が変わります。周波数はGHzを大幅に超えTHz・PHzのオーダー。
| 電磁波の種類 | 波長 | 周波数 | 用途 |
|---|---|---|---|
| 電波(FM) | 3-4 m | 76-95 MHz | ラジオ放送 |
| マイクロ波 | 1 mm-10 cm | 3-300 GHz | 通信・レーダー・電子レンジ |
| 遠赤外線 | 15 μm-1 mm | 0.3-20 THz | 熱センサー・こたつ |
| 近赤外線 | 780 nm-3 μm | 100-400 THz | リモコン・NIR分光 |
| 可視光 赤 | 620-750 nm | 400-484 THz | 信号灯・レーザーポインタ |
| 可視光 橙 | 590-620 nm | 484-508 THz | - |
| 可視光 黄 | 570-590 nm | 508-526 THz | ナトリウム灯 |
| 可視光 緑 | 495-570 nm | 526-606 THz | 信号青(実際は緑) |
| 可視光 青 | 450-495 nm | 606-666 THz | 青色LED |
| 可視光 紫 | 380-450 nm | 666-789 THz | 紫色レーザー |
| 近紫外線(UV-A) | 315-400 nm | 750-950 THz | 日焼け・ブラックライト |
| UV-B | 280-315 nm | 950-1070 THz | ビタミンD生成・シミ原因 |
| UV-C(殺菌線) | 100-280 nm | 1.07-3 PHz | 殺菌灯 |
| 軟X線 | 0.1-10 nm | 30 PHz-3 EHz | 医療診断 |
| 硬X線・γ線 | 0.001-0.1 nm | 3-3000 EHz | 放射線治療 |
アンテナ長設計(1/4波長・1/2波長)
アンテナの物理長は波長の分数で決まり、共振条件を満たすと送受信効率が最大化します。
1/4波長モノポール
グランド面に垂直に立てる棒状アンテナ。全長 = λ/4 × 短縮率(0.95程度)。Wi-Fi 2.4GHz(λ=12.5cm)なら約3cm、FM放送(λ=3.75m)なら約90cmが最適。カーアンテナ、Wi-Fiルータ内蔵アンテナの多くがこの構造。
1/2波長ダイポール
中央給電の水平・垂直アンテナ。全長 = λ/2 × 短縮率(0.95)。FM放送用テレビアンテナのT字部分、業務無線基地局によく使われる。給電点インピーダンス約73Ω。
八木・宇田アンテナ
1926年に東北大学の八木秀次・宇田新太郎が発明した指向性アンテナ。放射器・反射器・導波器を並べ、素子間隔もλの分数で最適化。地デジ受信、アマチュア無線、レーダーで現役。
ヘリカル・パッチアンテナ
スマホ・GPS受信機はスペース制約で1/4波長より小型化が必要。誘電体で電気長を稼ぐパッチアンテナや、コイル状のヘリカル構造で全長を1/10〜1/20に短縮。効率は落ちるが実装しやすい。
短縮率と誘電体
アンテナ導体の周囲に誘電体(絶縁体)があると電気長が短く見え、物理長は真空計算値の0.95〜0.99倍が最適。プリント基板上のパッチアンテナは基板誘電率で計算値を大きく補正します。
マルチバンドとMIMO
スマホは複数バンドを1本のアンテナで賄うため、ワイヤー形状を工夫して2.4/5/6GHz Wi-Fi、LTE、5Gの各波長で共振させます。MIMO(複数アンテナ同時通信)対応では2〜8本のアンテナが1台に内蔵されています。
周波数変換の実務シナリオ
Wi-Fi設計・電波調査
2.4GHz(12.5cm)は障害物を回り込むが混雑、5GHz(6cm)は速いが直進性強く壁で減衰、6GHz(5cm)はさらに直進的。基地局配置は波長・出力・遮蔽物で決まります。オフィスWi-Fi設計では波長サイズが柱・什器の陰影計算に影響。
アマチュア無線・海外交信
短波(HF)3-30MHzは電離層反射で地球規模の交信可能。7MHz(40mバンド)は波長40mでダイポール全長20m必要。144MHz(2m)や430MHz(70cm)の八木アンテナ設計で波長計算が必須。
EMC/ノイズ対策
電子機器から漏れるノイズの波長がケーブル長と共振するとアンテナ化して放射(EMI)。フェライトコアで高周波を減衰、シールドケースの隙間サイズは波長の1/20以下に。EMC規制(VCCI, FCC, CE)適合設計の基礎。
超音波検査・非破壊検査
金属探傷は1-10MHz、医用超音波は3.5-15MHz。鋼中音速5900m/s÷5MHz=波長1.18mmで、これより小さい欠陥は検出困難。周波数を上げれば分解能上がるが減衰も大きい、というトレードオフ。
電子レンジの原理
周波数2.45GHz、波長12.2cm。水分子の双極子回転共振で加熱。金属容器で反射・スパーク、金属フィルム貼りは発火リスク。半波長6.1cm=食品の温めムラの理由。ターンテーブル・攪拌器で対策。
光ファイバー通信
波長1310nm(周波数229THz)や1550nm(193THz)の近赤外を使用。石英ガラス最低損失点。周波数間隔0.4nm(50GHz)にチャネル多重化(WDM)して100Tbps級通信も実現。
よくある間違い・注意点
- 光速を「300,000 km/s」として計算し誤差 — SI定義値は299,792,458 m/s。工学近似では c=3×10⁸ m/s も可だが、精密測定・時刻同期(GPS)では厳密値を使用。0.07%の誤差が生じます。
- 媒質を明示せず波長計算 — 電磁波は真空と誘電体で速度が違い、光ファイバー中の光の速度は空気中の約2/3。屈折率をかけて実効波長を出す必要があります。
- 音速を一定値で扱う — 空気の音速は温度で変化(v = 331.5 + 0.6t)。0℃で331.5m/s、40℃で356m/sと約7%の差。医用超音波・海洋ソナーでは温度補正が必須。
- アンテナ長を波長そのままで作る — 実際のアンテナは短縮率0.95を掛ける必要があります。誘電体近接や太い導体では0.90前後に。空気中細線ダイポールの短縮率が0.95の目安。
- 単位の混同(Hz と ω) — 周波数f(Hz)と角周波数ω(rad/s)を混同すると2π倍の誤差。ω = 2πf の関係を常に意識し、位相計算では角周波数を使用します。
- 免許帯の無許可運用 — 電波法により、免許不要局(Wi-Fi 2.4/5/6GHz、Bluetooth、特定小電力)以外の電波発射は免許・登録必須。海外仕様の無線機を国内で使うと違法になるケース多数。
- 電波減衰と自由空間損失を無視 — 電波は距離の2乗に反比例して減衰(自由空間伝搬損失)し、波長が短いほど減衰が大きい(dB) FSPL = 20log(4πd/λ)。5GHzは2.4GHzに比べ同距離で約6dB(4倍)減衰します。
関連する規格・法令
- 電波法(日本) ― 総務省が所管。周波数帯の使用許可・免許・技適マーク・電波利用料の根拠法令。無免許運用は罰則(1年以下懲役・100万円以下罰金)。
- ITU-R(国際電気通信連合 無線通信部門) ― 世界の周波数割当の国際調整機関。RR(Radio Regulations)が国際条約として拘束力を持つ。
- IEEE 802.11(Wi-Fi) ― Wi-Fi 4/5/6/6E/7の物理層(周波数・帯域・変調方式)を規定。IEEE-SAが管理。
- 3GPP(5G/LTE規格) ― 携帯電話の国際標準化団体。5G NR(New Radio)の周波数バンド(n77/n78/n79/n257等)を規定。
- Bluetooth SIG ― Bluetooth Classic/BLE/LE Audioの規格制定団体。周波数2.402-2.480GHzは全世界共通。
- JIS Z 8106(音響用語) ― 音の周波数・波長・音圧レベルなど音響工学用語の日本工業規格。
- JIS C 6802(レーザ機器の安全) ― 光ファイバー・レーザーの波長・出力・安全クラスの分類。
- VCCI協会自主規制 ― 情報技術装置の電磁環境両立性(EMC)規制。国内販売の電子機器はVCCI/技適マーク相当が実質必須。
- FCC Part 15(米国)/CE RED(EU) ― 米欧の無線機器規制。海外モデルの日本流通時は電波法適合が別途必要。
参考資料・公的機関
より正確な周波数割当・電波法解釈・国際規格は以下の一次資料を参照してください。
- 総務省 電波利用ホームページ ― 日本の周波数割当・電波法・免許制度・技適の一次情報。用途別周波数帯の最新割当が閲覧可能。
- ITU-R(国際電気通信連合 無線通信部門) ― 世界の周波数割当調整。Radio Regulations、勧告書、レポートを公開。
- IEEE Standards Association ― IEEE 802.11(Wi-Fi)・802.15(Bluetooth基礎)等の国際規格。
- 3GPP ― 5G/LTEの国際規格制定団体。バンド定義・物理層仕様の一次資料。
- 日本産業標準調査会(JISC) ― JIS Z 8106、JIS C 6802など日本の周波数・音響・光関連規格を検索可能。
- 情報通信研究機構(NICT) ― 総務省所管の研究機関。標準電波JJY(40/60kHz)を運用、光電磁波・時空標準の一次資料。
- 日本アマチュア無線連盟(JARL) ― アマチュア無線周波数割当・アンテナ設計資料・技術情報の代表的な一次資料。
- VCCI協会 ― 情報技術装置の電磁環境両立性(EMC)規制・適合認証。
- Wi-Fi Alliance ― Wi-Fi認証制度・世代呼称(Wi-Fi 6/7)の一次情報。
- 産業技術総合研究所 計量標準総合センター(NMIJ) ― 周波数標準・時間標準の国家計量標準を運用。
よくある質問(FAQ)
Wi-Fi 5GHzが2.4GHzより速い理由は?
周波数が高いほど帯域幅を広く取れるため。5GHz帯は日本国内で計19チャネル(合計約660MHz)が使え、2.4GHz帯(実質3チャネル・約80MHz)の約8倍の帯域を確保。ただし波長6cmは障害物に弱く、隣室に届きにくい。壁の多い家屋なら2.4GHz、同室・近距離なら5GHz/6GHzが適します。
FMラジオの波長は何m?
日本のFM放送(76.0-95.0 MHz)の波長は3.16〜3.95m。放送局側送信アンテナは1/4波長で約1m弱、受信側のFMラジオ内蔵ロッドアンテナも80cm〜1mが典型。地方に行くほど1/2波長ダイポール(全長約1.6-2m)の屋外アンテナで受信感度改善が可能。
1Hzの波長は?
電磁波1Hzの波長は299,792 km(約30万km)で地球1周(4万km)の7.5倍。超極長波(SLF/ELF)は潜水艦通信で使われますが、実用的なアンテナが作れないため、送信は地上の巨大ループアンテナ、受信は数十km規模のアンテナ線が必要になります。
電子レンジが2.45GHzを使う理由は?
水分子(H₂O)の双極子回転共振周波数がこの帯域にあり、電磁波エネルギーが効率よく熱に変換されるため。国際的なISM(産業・科学・医療用)バンドとして免許不要で使えるのも理由。波長12.2cmで、電子レンジ庫内のムラは半波長6.1cmごとに現れやすくターンテーブルで平準化します。
周期(T)と周波数(f)の関係は?
T = 1/f の関係。周波数50Hzの電力は周期0.02秒(20ms)、100MHzのラジオは周期10ナノ秒、5GHzのWi-Fiは周期0.2ナノ秒。周期の逆数が周波数、と単純ですがオシロスコープでの波形観測時に頻繁に使う変換です。
音速はどう変わる?
空気の音速は温度に依存し、v = 331.5 + 0.607t (t:℃)。0℃で331.5m/s、20℃で343.6m/s、40℃で355.8m/s。湿度でわずかに増加、気圧でほぼ不変。水中では約1500m/s(温度・塩分で1450〜1550m/s)、鋼中では約5900m/s。同じ周波数でも媒質で波長が10倍以上異なる点に注意。
アンテナ長はどう決める?
基本は1/4波長 × 短縮率(0.95)。Wi-Fi 2.4GHzなら波長12.5cm→アンテナ長約3cm、FM放送(88MHz)なら約81cm、AMラジオ(1MHz)なら約71m必要。AMは物理的に無理なので、フェライトバーアンテナ(磁性体で電気長を稼ぐ)を使用。
5Gミリ波はなぜ広まらない?
28GHz帯は波長10.7mmと短く、直進性が強く回り込みが弱いため。基地局を100〜200m間隔で密に設置しないと通信できず、屋内・体の陰・雨天でも減衰。都市部特定拠点(駅・スタジアム)以外は普及難で、Sub6(3.7/4.5GHz)が主戦場に。米国のVerizonが早期導入したがカバレッジ限定的。
可視光の周波数は?
可視光は約400〜790テラヘルツ(THz)、波長は約380〜780nm。赤(620-750nm)が周波数低く、紫(380-450nm)が高い。人間の目はこの範囲だけを「色」として認識し、紫外(UVより短波)・赤外(赤より長波)は不可視。
電波は真空と空気で速度が違う?
ほぼ同じ。真空の光速は299,792,458 m/s、空気(乾燥・1気圧)は屈折率1.0003で299,700 km/s程度と0.03%だけ遅い。工学計算では真空と同一視して問題ありません。水中(屈折率1.33)や光ファイバー(石英ガラス1.46)では速度が2/3〜3/4に落ちます。
周波数と波長が反比例する理由は?
波長 λ = 速度 v ÷ 周波数 f の式から明らか。速度vが一定(真空中の光速など)なら、fを2倍にするとλは1/2に、fを10倍にするとλは1/10になります。したがって周波数が高い電波は波長が短く、直進性が強いという物理的性質が現れます。
技適マークがない海外Wi-Fi機器は使える?
日本国内での使用は電波法違反となり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象。訪日外国人が持ち込むスマートフォンについては短期滞在(90日以内)の特例あり。ただし業務用ルータ・IoT機器の常設は必ず技適マーク付き製品を選ぶこと。