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水道メーター口径選定給水設備瞬時最大流量

水道メーター口径の選定計算

戸数・使用水量・同時使用率から設計流量を求め、水道メーターの口径候補と圧力損失を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

水道メーター口径の選定計算ツール

1日使用水量は戸数×1戸1日使用水量で、既定値では20戸×600L=12,000L=12.0m3/日。瞬時最大流量は戸数×1戸の瞬時最大流量×同時使用率×用途係数で20×30×0.35×1.0=210L/min、ピーク使用時間から求めた値(12,000÷4÷60×2=100L/min)より大きいため設計流量は210L/minです。適正流量の上限が280L/minの50mmが候補となり、圧力損失は20kPa×(210÷280)の2乗=11.3kPa、月間使用水量は360m3になります。

口径別の流量範囲の目安

口径適正流量瞬時最大流量
13mm10〜20 L/min40 L/min
20mm20〜40 L/min80 L/min
25mm35〜70 L/min140 L/min
40mm85〜170 L/min340 L/min
50mm140〜280 L/min560 L/min
75mm300〜600 L/min1,200 L/min

用途別の1戸(1人)あたり使用水量の目安

用途1日使用水量瞬時最大流量
集合住宅 (1戸)500〜800L25〜35 L/min
事務所 (1人)60〜120L10〜20 L/min
店舗 (1人)100〜200L20〜40 L/min
飲食店 (1席)50〜100L15〜30 L/min

※参考計算です。材料の仕様・現場条件・適用される規準によって値は変わるため、製品資料と最新の規準で確認してください。

水道メーター口径の選定計算の詳しい解説

メーター口径の選定が単純な足し算にならないのは、全戸が同時に水を使うことがないためです。20戸の集合住宅で1戸あたりの瞬時最大流量が30L/minでも、実際に重なるのは3割前後で、これを同時使用率として掛けます。この率は戸数が増えるほど下がる傾向があり、少戸数では高め、大規模では低めに設定するのが一般的です。率の設定を一つ間違えると口径が一段変わります。

判断が分かれるのは余裕の取り方です。口径を大きくすれば圧力損失は減りますが、メーターの計量下限を下回る微少流量が計れなくなり、深夜の少量使用が積算されない事態が起きます。逆に小さくすれば計量精度は上がるものの、ピーク時の損失が増えて上階の圧力が不足します。適正流量の範囲に設計流量が収まり、かつ下限側にも余裕がある口径を選ぶのが基本です。

見落とされやすいのは引込管との関係です。メーター口径は引込管の口径以下に収める必要があり、口径を上げるには引込管の布設替えが伴います。工事費は道路の掘削を含むため大きく、口径変更に伴う加入金や分担金が発生する自治体もあります。設計段階でメーター口径だけを決め、引込管の協議を後回しにすると計画が成立しません。

条件による違いもあります。飲食店やコインランドリーのように使用が特定の時間に集中する用途では、戸数換算より実際の器具給水負荷単位から求めるほうが実態に合います。将来の増床や用途変更が見込まれる場合は、引込管だけ余裕を持たせてメーターは現状に合わせる考え方もあります。メーターは検定有効期間ごとの交換が定められているため、交換作業に必要な空間とバイパスの有無も併せて確認してください。最終的な口径は水道事業者との協議で決まります。

料金の面でも口径の選定は影響します。多くの自治体で基本料金は口径ごとに定められており、一段上げるだけで月額が数千円変わることがあります。集合住宅では親メーターと各戸の子メーターの両方が必要になり、検針と料金徴収の方式によって設置数と維持費が変わります。将来テナントの入れ替えが見込まれる建物では、当初から余裕を持たせるか、需要が確定した段階で口径変更を行うかを比較し、工事費と基本料金の差を年単位で見て判断するのが現実的です。

業界・現場での使い方

新築の給水計画

戸数と用途から設計流量を求め、メーター口径と引込管の口径を同時に検討します。

用途変更に伴う協議

使用水量の増加を数値で示し、口径変更の要否を水道事業者と協議します。

水圧不足の原因調査

メーターの圧力損失を試算し、口径不足が原因かどうかを切り分けます。

維持管理コストの確認

月間使用水量から基本料金と従量料金の区分を把握します。

よくある間違い・注意点

  • 全戸の瞬時最大流量を単純合計する — 同時使用率を掛けないと過大な口径となり、微少流量が計量できなくなります。
  • 口径は大きいほど安全と考える — 計量下限を下回る使用が積算されず、料金と実使用が合わなくなります。
  • 引込管の口径を確認しない — メーター口径は引込管以下に収める必要があり、布設替えの工事費が発生します。
  • ピーク使用時間を考えない — 短時間に集中する用途では時間平均から求めた流量が瞬時最大を超えることがあります。
  • 協議を後回しにする — 口径や分担金の扱いは水道事業者ごとに定めがあり、設計だけでは確定しません。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

20戸の集合住宅ではどの口径になりますか?

1戸600L・同時使用率35%・瞬時最大30L/minなら設計流量210L/minで50mmが候補です。

同時使用率はどう決めればよいですか?

戸数が増えるほど下がります。小規模で40〜60%、中規模で25〜40%が目安ですが、事業者の指針を確認してください。

口径を大きくすると料金は上がりますか?

基本料金は口径ごとに定められている場合が多く、上げると基本料金が増える自治体があります。

圧力損失の目安はどれくらいですか?

適正流量の上限で20kPa前後です。設計流量が上限に近いほど損失が増えます。

引込管より大きい口径は選べますか?

選べません。必要な場合は引込管の布設替えを含めた協議が要ります。

メーターの交換は必要ですか?

計量法により検定有効期間が定められており、期間ごとの交換が必要です。

店舗が入る場合はどう計算しますか?

用途係数を上げるか、器具給水負荷単位から直接求めるほうが実態に近くなります。

最終的な口径は誰が決めますか?

水道事業者との協議で決まります。本計算は協議前の候補を絞るための目安です。