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配管摩擦損失Hazen-Williams圧損設備設計給水

配管摩擦損失 計算ツール

流量+管径+管延長+管材からHazen-Williams式で摩擦損失を即算出。SHASE-S・JWWA準拠の実務標準式。ポンプ揚程計算・給水設計・防火設備計算に対応。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

配管摩擦損失 計算ツールツール

Hazen-Williams式

Hf/L = 10.666 × Q^1.852 / (C^1.852 × D^4.87)

Hf=摩擦損失(m)、L=管延長(m)、Q=流量(m³/s)、C=粗度係数、D=管内径(m)

Hazen-Williams式は水配管の実務標準式で、Darcy-Weisbach式より簡便かつ実配管に適用しやすい経験式。日本のSHASE-S・JWWA・農業土木で採用され、給水管・給湯管・防火配管の設計基本式です。

管材別 Hazen-Williams C値

管種新品C値10年後20年後
塩ビ管VP150140130
ステンレス140135130
鋼管SGP13010090
鋳鉄管CIP130110100
銅管140130120

※本ツールはJIS/SHASE-S/建築設備設計基準等の公的基準に基づく参考計算です。実施設計・行政協議時は建築士・設備士による最終判断+所轄行政の指針確認が必須です。

配管摩擦損失 計算ツールの詳しい解説

配管摩擦損失計算は、ポンプ選定・給水設計・スプリンクラー計算の根幹です。実配管では摩擦損失+曲がり・弁の局所損失でポンプ揚程の40-70%が消費されます。

Hazen-Williams式の適用範囲

水温常温(4-60℃)・全満流・円管の水配管で使用可。C値(粗度係数)は管材+経年で決まり、新品塩ビ150→鋼管新品130→鋼管10年経過100→20年90と大きく変化。築古建物の実流量は設計値の50-70%まで低下していることが珍しくありません。

局所損失の考え方

継手・弁の局所損失は管内径Dの何倍の直管に相当するか(相当長)で押さえます。90°エルボは約30D、仕切弁全開は約8Dで、呼び径50Aならそれぞれ直管1.6m・0.4m相当です。曲がり・弁多用箇所は直管損失×1.3-1.5倍で概算するのが実務標準。詳細計算が必要な場合は相当長または局所損失係数を個別集計します。

業界・現場での使い方

設備設計

ポンプ揚程算定、給水管径選定、水圧不足箇所の特定。

プラント設計

化学プラント配管の圧損計算、ポンプ動力算定、省エネ設計。

防火設備設計

スプリンクラー配管の圧損計算、ポンプ吐出量選定。

農業土木

灌漑パイプラインの圧損計算、給水塔高さ設計。

管更生業者

既存管の実C値測定→更生前後の流量改善効果算定。

相当長換算と管内径の取り方

Hazen-Williams式で求まるのは直管の摩擦損失だけです。実際の系統ではエルボ・ティー・弁の局所損失が加わり、これを「直管何m分に相当するか」に置き換えて直管長に足す相当長換算(equivalent length)で扱うのが実務の定番です。ポンプ揚程はこの合計に対して決めます。

継手・弁の相当長は管径の倍数で押さえる

相当長は管内径Dの何倍か(L/D)で整理すると、管径が変わっても使い回せます。代表値は次のとおりです。

継手・弁相当長 (管内径Dの倍数)
90°エルボ(標準)約30D
90°エルボ(ロングR)約20D
45°エルボ約16D
ティー(直流)約20D
ティー(分岐)約60D
仕切弁(全開)約8D
玉形弁(全開)約340D
スイング逆止弁約100D

90°エルボなら、呼び径50A(内径52.9mm)で直管約1.6m相当、100A(内径105.3mm)で約3.2m相当と、管径が大きいほど1個あたりの相当長も長くなります。目を引くのは玉形弁で、全開でも仕切弁の40倍以上の抵抗があります。流量調整の必要がない箇所に玉形弁を入れると、それだけでポンプ揚程を押し上げます。

呼び径と管内径は一致しない

Hazen-Williams式のDは管内径であって呼び径ではありません。配管用炭素鋼鋼管(SGP、JIS G 3452)の場合、呼び径50Aの外径は60.5mm・肉厚3.8mmなので内径は約52.9mm、呼び径100Aは外径114.3mm・肉厚4.5mmで内径約105.3mmです。呼び径の数値をそのまま内径として代入するのは典型的なミスで、Dは4.87乗で効くため誤差が一気に膨らみます。塩ビ管や被覆管は肉厚が異なるため、管種ごとに規格表で内径を確認してください。

C値の差はそのまま損失差になる

損失はC値の約1.85乗に反比例します。新品の塩ビ管(C=150)と20年経過した鋼管(C=90)を比べると、同じ流量・管径・管長でも摩擦損失は2〜3倍になります。給水系統の改修判断では、この差がそのまま「末端で水が出ない」という現象として現れます。

よくある間違い・注意点

  • 呼び径をそのまま管内径に代入 — 呼び径50A(SGP)の内径は約52.9mm。Dは4.87乗で効くため誤差が大きくなります。
  • 新品C値を古い管に適用 — C=130で計算した築古配管は実流量50-70%止まり。実測必須。
  • 局所損失無視 — 曲がり・弁多用時は直管損失×1.3-1.5倍が実務標準。
  • 単位混同(L/min vs m³/s) — Hazen-Williams式はSI単位。L/min→m³/s換算(÷60000)漏れが典型ミス。
  • 温水配管への流用 — 高温配管では粘性変化。80℃以上は補正または他式適用。
  • 気体配管への誤適用 — Hazen-Williamsは水専用。気体はDarcy式・気体状態方程式使用。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

Hazen-Williams式の適用範囲は?

水温常温・円管・全満流。給水・給湯・防火の水配管標準式。

C値とは?

管の粗度係数。新品塩ビ150、鋼管新品130、経年10年100、20年90。

築古配管のC値低下影響は?

実流量が設計値の50-70%まで低下。改修時は現状C値実測が必須。

局所損失の概算は?

直管損失×1.3-1.5倍で曲がり・弁を含む総損失を概算。

90°エルボ1個の損失は?

管内径の約30倍の直管相当。呼び径50Aで約1.6m、100Aで約3.2m相当。多用時は要注意。

圧力単位換算は?

1m(水柱) = 9.81kPa = 0.0981bar。全揚程10mなら約98kPa。

Darcy式との違いは?

Darcyは物理式で万能、Hazen-Williamsは経験式で水専用+計算簡便。

スプリンクラー計算に使える?

はい。消防法配管計算でも標準式。ヘッド放水圧確保に不可欠。

管内径と呼び径の違いは?

呼び径50A(SGP)の実内径は約52.9mm。肉厚の分だけ呼び径と一致しません。JIS G 3452で規格化されています。

仕切弁と玉形弁で損失はどれくらい違う?

全開で仕切弁が約8D、玉形弁が約340Dの相当長。流量調整が不要な箇所に玉形弁を使うと揚程が跳ね上がります。