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給湯器号数 計算ツール|家族人数・同時使用・地域からベスト号数を即算出

給湯器の号数を、家族人数・シャワー同時使用の有無・季節(水温)・地域から瞬時に判定。16号/20号/24号/28号の使い分け、給湯能力の物理式、ガス種(都市ガス13A/12A/LPG)と機能(給湯専用/オート/フルオート/エコジョーズ)の違いを、ガス事業法・液石法・省エネ法・JIS S 2109/S 2075など公的規格に照らして解説します。号数の選定は10〜15年に一度の大きな設備選択で、光熱費・初期投資・湯量ストレスの三面で家計に効き続けます。

最終更新:2026-08-08/監修:計算ツールズ編集部

給湯器号数 計算機

号数の定義と計算式

号数の物理的意味

1号 = 水温+25℃のお湯を1分間に1L出せる能力

給湯能力(kW)= 号数 × 1.74 kW/号(概算・水の比熱4.186 kJ/(kg·K)基準)

給湯器の号数は、日本ガス機器検査協会(JIA)が採用する統一指標で、「入水温度+25℃のお湯を1分間に何リットル供給できるか」を表します。24号=24L/分(+25℃)という関係が基本です。実際の給湯量は水温と設定温度の差ΔTで変化し、ΔTが大きい冬季は同じ号数でも吐出量が減ります。

実温度換算式

実給湯量(L/分)= 号数 × 25 ÷ ΔT
ΔT = 給湯設定温度 − 給水温度

例:24号で給水5℃・設定42℃の冬季 → 24×25÷37 = 約16.2L/分。夏(給水20℃・設定42℃)では 24×25÷22 = 約27L/分と、冬夏で約1.7倍の差が生じます。号数選定は「一番冷える冬の水温」を基準にするのが鉄則です。

同時使用時の必要湯量

一般的な湯量目安はシャワー10L/分・キッチン蛇口8L/分・洗面5L/分・浴槽湯張り10L/分。2箇所同時使用なら15〜20L/分が必要となり、冬季の水温低下も加味すると4人家族はほぼ24号、同時使用が多い家庭は28号が最適解です。

号数別の湯量早見表(設定温度42℃)

号数夏(給水20℃・ΔT22)春秋(給水15℃・ΔT27)冬(給水10℃・ΔT32)厳冬期(給水5℃・ΔT37)
10号約11.4 L/分約9.3 L/分約7.8 L/分約6.8 L/分
16号約18.2 L/分約14.8 L/分約12.5 L/分約10.8 L/分
20号約22.7 L/分約18.5 L/分約15.6 L/分約13.5 L/分
24号約27.3 L/分約22.2 L/分約18.8 L/分約16.2 L/分
28号約31.8 L/分約25.9 L/分約21.9 L/分約18.9 L/分

シャワー1本の快適湯量は10L/分が目安。冬季の16号は10.8L/分となり、シャワー単独でも心もとない吐出量になります。単身でも冬季にシャワー+洗面を同時に使うなら20号が安心圏です。

家族人数別の推奨号数

世帯構成同時使用少同時使用多(シャワー+キッチン等)備考
単身(1人)16号20号冬季の快適性を重視するなら20号
2人(夫婦・カップル)16-20号24号シャワー中にキッチンを使うなら24号推奨
3人(子1)20号24号朝の身支度で同時使用が発生しやすい
4人(標準ファミリー)24号24-28号建売住宅の標準装備は24号
5人以上・2世帯24号28号浴槽湯張りとシャワーの並行運転を想定
2階にもシャワー室あり24号28号階違いの同時使用は28号が必須

戸建て新築の標準は24号、賃貸マンション(1〜2LDK)の標準は16〜20号、都心の狭小戸建てや高級マンションでは28号が選ばれる傾向です。号数を1つ上げても給湯器本体価格の差は2〜3万円程度、10年の使用期間で割ると年2,000〜3,000円と大差ありません。

地域別の給水温度と冬季の実力

気象庁・水道局のデータをもとにした主要都市の年間給水温度目安です。号数選定では1月〜2月の最低給水温度で必要湯量を確保できるかを確認してください。

地域夏(8月)冬(1-2月)年平均
札幌18℃3〜5℃10℃
仙台22℃5〜7℃13℃
東京24℃8〜10℃16℃
名古屋25℃7〜9℃16℃
大阪25℃8〜10℃16℃
福岡26℃9〜11℃17℃
那覇28℃18〜20℃23℃

北海道・東北・北陸の寒冷地では凍結防止ヒーター内蔵の寒冷地仕様を選定し、給水温度5℃前提でΔT37の号数計算をします。沖縄・九州南部では給水温度15℃以上でΔTが小さいため、実質2〜3号分の余裕が生まれます。

機能タイプ(給湯専用/オート/フルオート/エコジョーズ)

給湯専用

キッチン・洗面・シャワーへの給湯のみで、追い焚き・自動湯張り機能なし。マンション・単身者向け。本体価格は8〜12万円と最安。浴槽への湯張りは蛇口を手動で開閉。

オート(自動湯張り)

湯張り→設定温度で自動停止まで自動化。追い焚きは手動。中間グレードで戸建て2〜3人世帯の定番。本体価格12〜18万円。

フルオート

湯張り・追い焚き・保温・足し湯まで全自動。配管洗浄機能もあり衛生的。ファミリー戸建ての標準。本体価格15〜22万円。

エコジョーズ(潜熱回収型)

排気の潜熱を熱源に再利用しガス消費を約13%削減(従来80%→熱効率95%)。年間ガス代1.5〜2万円削減で6〜8年で本体差額を回収。省エネ法・改正建築物省エネ法対応。本体価格は従来型+3〜5万円。

ハイブリッド・エコキュート

ヒートポンプとガスの併用、または深夜電力で沸かす電気式。オール電化・太陽光発電住宅向け。給湯効率はエコキュートCOP4以上で年間コスト最安だが、初期投資40〜60万円。

屋内設置型・強制排気FF式

寒冷地や集合住宅で採用。設置基準はガス事業法施行規則・液石法施行規則の遵守が必須。給気口・排気筒の寸法規定あり。有資格者(ガス機器設置スペシャリスト等)による施工が義務。

ガス種と発熱量の関係

ガス種発熱量(MJ/m³)特徴号数への影響
都市ガス13A(主流)45.0関東・関西・中部の都市部号数表示どおり
都市ガス12A41.9一部旧供給地域13Aと互換性あり
LPG(プロパン)99.0地方・戸建て・別荘地単位体積あたり発熱量約2倍
簡易ガス(LPG団地供給)99.0集合住宅の一括供給

号数の意味はガス種に依らず同一(+25℃×号数L/分)ですが、機器はガス種専用設計(ノズル径・空燃比が異なる)で、13A用をLPGで使うと不完全燃焼で一酸化炭素中毒の危険があります。引越し時のガス種違いは必ずガス種変更部品交換または本体入替が必要です。

初期費用・ランニングコスト試算

下記は本ページの計算機で使用する試算値のロジックです。実売価格は工事費込みで地域差・キャンペーンにより変動します。

号数×機能本体+標準工事目安従来型ガス代/年(4人)エコジョーズ/年(4人)
16号 給湯専用10〜14万円約6.0万円約5.2万円
20号 オート15〜19万円約7.5万円約6.5万円
24号 フルオート18〜24万円約9.0万円約7.8万円
28号 フルオート22〜28万円約10.5万円約9.1万円

ガス代は経済産業省 資源エネルギー庁「エネルギー白書」の家庭部門ガス消費原単位から4人世帯・年間給湯負荷約8GJを基準に試算。地域・使用習慣で±20%程度の幅があります。

利用シーンでの選び方

朝の身支度ラッシュがある家庭

親がキッチン、子がシャワー、パートナーが洗面…と同時使用が発生する家庭は24号以上必須。号数不足の家庭は「シャワーが急に冷たくなる」ストレスが日常化します。

浴槽湯張りとシャワーの並行運転

先に湯張り→追い焚き中に別家族がシャワー、という導線が発生する4人以上の世帯は28号+フルオートで快適性が段違い。追い焚き熱源が別回路のモデルもあります。

2階にもシャワー室・洗面がある

2階の子供用シャワーと1階のキッチンが同時使用される可能性がある戸建ては28号推奨。号数不足だと2階側の吐出量が極端に落ちます。

単身・1LDK・冬季も温暖な地域

沖縄・九州南部の単身向けなら16号で十分。ΔT小さく吐出量に余裕があります。ワンルーム標準の10号は冬季にシャワー吐出量が7L/分程度と厳しく、リフォーム時は16号への引き上げを推奨。

省エネと補助金を活用したい

2026年度も国交省「住宅省エネキャンペーン」・経産省「給湯省エネ事業」等で高効率給湯器(エコジョーズ・ハイブリッド・エコキュート)に5〜13万円/台の補助金あり。設置時に登録事業者経由での申請が条件。

災害時の熱源多重化

都市ガス地域でもカセットコンロ・LPGボンベ・停電対応型給湯器等で熱源分散を検討。長期停電時は屋外燃焼式の給湯器も動作不可(電子制御・ファン電源)となるため、モバイルバッテリーで一時給電できるタイプが増えています。

よくある間違い・注意点

  • 「1人=1号」で単純計算 — 号数は同時使用湯量が基準で、家族人数比例ではありません。1人でも冬季にシャワー+キッチン同時なら20号が快適。「4人=24号」は同時使用が少ない前提の目安です。
  • 夏の水温で号数選定 — 冬(給水5〜10℃)と夏(20〜25℃)で吐出量は1.5〜1.7倍違います。号数選定は必ず冬の給水温度を前提に計算しましょう。
  • LPG地域で都市ガス用を購入 — ネット通販で本体だけ買って施工トラブル多発。ガス種違いは不完全燃焼=一酸化炭素中毒のリスク。必ずガス種を確認し、有資格者施工が必須です。
  • エコジョーズをドレン処理なしで設置 — 潜熱回収時に発生する酸性ドレン水(pH3〜4)は中和器+排水配管が必須。ベランダ排水口への垂れ流しは配管腐食・下階トラブルの原因。
  • 号数不足を追い焚きで補おうとする — 給湯能力と追い焚き能力は別回路です。号数を下げても追い焚きは変わりません。同時使用の湯量不足は本体号数を上げるしかありません。
  • 点検・清掃を10年放置 — 給湯器は設計標準使用期間10年(消費生活用製品安全法・長期使用製品安全点検制度対象)。10年超で不完全燃焼リスクが上昇。定期点検通知が来たら必ず対応。
  • 凍結防止対策を怠る — 寒冷地・強い寒波では配管凍結・膨張で本体破損(保証対象外)。夜間の水抜き、凍結防止帯・ヒーターの通電確認が必須。

関連する規格・法令

  • ガス事業法 ― 都市ガス機器の技術基準・設置基準を規定。基準不適合品は販売・設置ができません。
  • 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(液石法) ― LPG機器の技術基準。プロパン機器の設置には液石法対応の資格者施工が必要。
  • 消費生活用製品安全法(消安法) ― 長期使用製品安全点検制度の対象機器。石油給湯機・屋内式ガス瞬間湯沸器等が特定保守製品。
  • 省エネ法(エネルギーの使用の合理化等に関する法律) ― トップランナー基準の対象。ガス給湯器の目標基準エネルギー消費効率が規定されています。
  • 建築物省エネ法(改正2025年4月全面施行) ― 新築住宅の省エネ基準適合が義務化。給湯設備の一次エネルギー消費量計算が必要。
  • JIS S 2109 ― ガス瞬間湯沸器の性能・構造・試験方法。
  • JIS S 2075 ― 家庭用ガス機器の据付・接続。
  • JIA検査基準(日本ガス機器検査協会) ― 号数表示・給湯能力の試験規定。JIAマーク・PSTGマーク付き機器のみ流通可能。

参考文献・公的資料

号数選定・ガス機器の安全設置・省エネ基準の最新情報は、以下の公的機関・業界団体の一次資料を参照してください。

※本ページの号数・湯量・ガス代の計算結果は、公表値および平均的な使用条件による概算です。実際の給湯能力は機種・配管長・給水圧・水温・ガス圧・機器の経年劣化で変動します。設置・買替え・法定点検は、必ずガス事業者・液化石油ガス販売事業者・ガス機器設置スペシャリスト等の有資格者にご相談ください。屋内設置型は一酸化炭素中毒防止のため換気・排気筒接続を最優先に確認してください。

よくある質問(FAQ)

号数はどう決めればいい?

家族人数と同時使用の頻度で判断します。1人=16号、2人=20号、3〜4人=24号、5人以上または2階シャワー併設=28号が目安。冬季の給水温度が低い寒冷地は1ランク上げると快適です。

24号と28号でガス代はどれくらい違う?

使用湯量が同じなら年間ガス代の差は2,000〜3,000円程度と僅か。基本料金は号数に関わらず同一で、使った分だけ課金される従量制のため号数を上げても待機損失はほぼ増えません。快適性を優先しても損はしません。

エコジョーズは元が取れる?

4人世帯で年間1.2〜1.8万円のガス代削減。本体差額(従来型比+3〜5万円)を3〜6年で回収できます。国交省・経産省の補助金(1台5〜13万円)を活用すると初年度で元が取れるケースも。10年使えば5〜15万円の家計プラス。

号数が大きいと基本料金が高くなる?

ガスの基本料金は使用量帯(月間m³)で決まり、給湯器の号数と直接連動しません。基本料金は号数を上げても変わらず、使用時のみ従量料金が発生します。

給湯器の寿命は?

設計標準使用期間は10年(消安法・長期使用製品安全点検制度の基準)。実使用は8〜15年が一般的。異音・不完全燃焼・給湯温度の不安定化・エラーコード頻発が交換シグナルです。10年超は不完全燃焼リスクが上昇。

LPGと都市ガスの給湯器は互換性ある?

ありません。ガス種専用設計で、ノズル径・空燃比・ガバナ圧が全く異なります。LPG用を都市ガスで使うと燃焼不良・煤発生、都市ガス用をLPGで使うと不完全燃焼・一酸化炭素中毒の危険。引越し時は必ずガス種変換部品交換または本体入替が必要です。

マンション標準の16号でシャワーが弱いのは?

16号の冬季吐出量は10.8L/分で、快適シャワー10L/分の下限ギリギリ。給水圧が低い高層階・配管が長い部屋ではさらに低下します。単身でも20号にすると冬季15.6L/分となり体感差は明確。

フルオートとオートの違いは?

フルオートは追い焚き+自動保温+自動足し湯+配管洗浄まで全自動。オートは湯張り自動停止のみで、追い焚き・足し湯は手動操作。フルオートは配管の自動洗浄でレジオネラ菌対策にも有効のため、家族が多い戸建てはフルオートを推奨。

寒冷地で凍結対策はどうする?

寒冷地仕様の給湯器(凍結防止ヒーター内蔵)を選び、外気温−4℃を下回る夜は電源プラグを抜かず通電維持すること。厳寒地では夜間の水抜きも併用。屋外配管は保温材と凍結防止帯を巻きます。凍結破損はメーカー保証対象外のため要注意。

号数を上げると水道代も上がる?

号数を上げても使用湯量が同じなら水道代は変わりません。ただし吐出量が快適になるとシャワー時間が伸びる傾向があり、実測で月100〜300円程度の水道代増になるケースはあります。節水シャワーヘッド併用で相殺可能。

エコキュートとエコジョーズどちらがお得?

初期投資:エコジョーズ20〜30万円、エコキュート40〜60万円。ランニング:エコキュート>エコジョーズ(電気料金プランによる)。オール電化・太陽光発電あり=エコキュート優位、ガス併用住宅=エコジョーズ優位という選び方が一般的。設置スペース(エコキュートは屋外貯湯タンク要)も検討要素。

補助金はどこで申請する?

2026年度も国交省「住宅省エネキャンペーン」・経産省「給湯省エネ事業」で高効率給湯器の補助金あり。登録事業者(施工店)経由での申請が原則で、購入前に対象機種と申請可否を必ず確認してください。国交省・経産省の公式サイトで最新情報が公開されています。