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退職金税額計算

退職金・勤続年数から退職所得控除・税額を即算出。退職手続き・老後資金設計に。

最終更新:2026-07-30/監修:計算ツールズ編集部

退職金税額計算ツール

退職所得

控除 = 40万×勤続(20年以下) / 800万+70万×(勤続−20)(20年超)

課税退職所得 = (退職金 − 控除) ÷ 2

勤続20年で800万、30年で1,500万、40年で2,200万円の控除。控除超過分の1/2が課税対象で分離課税となる。退職金1,000万・20年勤続なら控除800万を差し引き、超過200万の1/2=100万が課税所得で所得税5万円・住民税10万円=合計15万円が目安の税額となる。

短期退職(勤続5年以下)は控除減額の対象で、平成25年改正で「役員等の勤続5年以下」、令和4年改正で「一般従業員も勤続5年以下」の場合、超過分300万円超の部分は1/2優遇なし(全額課税)となる制度改正が入っている。若年退職者・短期契約者は控除メリットが薄れることを想定しておく。

勤続年数別 退職所得控除

勤続年数 控除額 計算式
10年 400万円 40万×10
15年 600万円 40万×15
20年 800万円 40万×20
25年 1,150万円 800万+70万×5
30年 1,500万円 800万+70万×10
35年 1,850万円 800万+70万×15
40年 2,200万円 800万+70万×20

※勤続年数の1年未満は切り上げ。障害退職は控除額に100万円加算。

退職金税額計算の詳しい解説

退職金税制は「勤労功労への配慮で優遇」される仕組みで、①控除が大きい ②1/2課税 ③分離課税(他所得と切り離し) の3点で税額が抑制される。特に長期勤続者の退職金は税額がほぼゼロになるケースも多く、老後資金の重要な柱となる。「退職所得の受給に関する申告書」を退職金支払前に提出すれば、源泉徴収で税額計算が完了し、確定申告不要となる。

短期退職への例外規定は次のとおり。役員等(勤続5年以下)は1/2優遇なし。一般従業員(勤続5年以下)は退職金と控除の差額が300万円超の部分について1/2優遇なし。転職や早期退職の際は、これらの短期退職例外に該当するかを事前確認する必要がある。

確定拠出年金(DC/iDeCo)や中退共からの一時金も退職所得扱いだが、「退職金と同時受給」の場合は勤続年数・拠出年数を通算し、控除を按分する調整計算が入る。企業退職金+DCの併用時は、受給タイミング(退職と同時か、退職後にDCだけ後日か)で税額が数十万〜数百万円レベルで変わることがある。

企業側の実務では、退職金規程の設計時に「勤続20年での800万円控除水準」を意識した金額設定が多い。中退共・確定給付企業年金(DB)・DC・生命保険を組み合わせた退職給付制度は、企業規模・従業員構成で最適解が変わる。社労士・税理士との連携設計が実務標準である。

業界・現場での使い方

総務・人事

退職手続き時の税額説明。「退職所得の受給に関する申告書」の提出案内と源泉徴収票の発行。

社労士

退職金規程監査、退職給付会計の入力補助。中退共・DB・DCの給付シミュレーション。

個人(退職予定者)

退職後手取り予測。老後資金の柱として、退職金・年金・貯蓄のキャッシュフロー設計に組み込む。

ファイナンシャルプランナー

ライフプラン作成、退職金の運用アドバイス。iDeCo・NISAとの受給タイミング調整も含む。

よくある間違い・注意点

  • 総合課税と混同 — 分離課税で他所得と切り離される。退職所得は給与所得や配当所得と合算されない。
  • 確定拠出年金と混同 — DC/iDeCoは退職所得扱いだが、受取方式(一時金/年金)で税制が異なる。年金受取なら公的年金等控除、一時金なら退職所得控除。
  • 「退職所得の受給に関する申告書」未提出 — 未提出だと20.42%源泉徴収され、確定申告で精算が必要になる。退職金支払前の提出が原則。
  • 勤続年数の1年未満切り捨て — 実は「1年未満は切り上げ」が正しい。10年3ヶ月なら11年で控除計算する。
  • 短期退職の1/2優遇なし規定を見落とす — 勤続5年以下は300万円超部分について1/2優遇が適用されない(役員等はさらに厳しく全額課税)。
  • DC/中退共との按分計算漏れ — 企業退職金と同時受給時は勤続年数を通算するため、単純合算では控除が正しく計算できない。

関連する規格・法規

  • 所得税法 第30条(退職所得)、第31条(みなし退職所得)
  • 所得税法施行令 第69条(退職所得控除額の計算)
  • 「退職所得の受給に関する申告書」(税務署様式)
  • 確定拠出年金法・確定給付企業年金法
  • 中小企業退職金共済法(中退共)
  • 地方税法(退職所得の分離課税)

※本ツールは所得税法および国税庁公表資料に基づく参考計算です。実際の税額は税務署・税理士による確認をお願いします。

よくある質問(FAQ)

勤続20年・退職金1,000万円の税額は?

約15万円。控除800万を差し引き、超過200万の1/2=100万が課税所得。所得税5万円+住民税10万円が目安。

勤続30年・退職金2,000万円の税額は?

控除1,500万を差し引き、超過500万の1/2=250万が課税所得。所得税約15万円+住民税25万円=約40万円が目安。

短期退職(勤続5年以下)の税負担は?

控除超過分が300万円を超える部分について1/2優遇なし。役員等は300万円超部分に関わらず全額課税。転職時の一時金は要注意。

iDeCo/DC一時金の税制は?

退職所得扱い。企業退職金と同時受給なら勤続年数を通算して控除按分。受取時期をずらすと控除を二度使えるケースもあるが、税務署の判定を要する。

「退職所得の受給に関する申告書」って何?

会社から支給される退職金に対して、控除計算を適用してもらうための申告書。未提出だと一律20.42%源泉徴収され、確定申告での精算が必要となる。

退職金は住民税もかかる?

かかる。所得税と同様に分離課税で、課税退職所得の10%(市町村6%+道府県4%)が住民税額。退職時に特別徴収されて完結する。

参考文献・公的資料

免責事項

本ツールは所得税法および国税庁公表資料に基づく参考計算を提供するもので、実際の税額を保証するものではありません。退職所得の受給に関する申告書の提出有無、企業年金・iDeCoとの通算、住宅ローン控除等の税額控除、復興特別所得税等により実額は変動します。個別事案は税理士・所轄税務署にご確認ください。本ページの数値を根拠に発生した税務トラブルについて、当サイトは一切責任を負いません。