ポンプNPSHa(有効吸込ヘッド)
大気圧・蒸気圧・吸込条件からNPSHaを即算出。ポンプキャビテーション回避の必須計算。
ポンプNPSHa(有効吸込ヘッド)ツール
NPSHa
NPSHa = (大気圧-蒸気圧)/9.81 + 吸込水頭 - 吸込損失
Available NPSH(有効吸込ヘッド)がポンプ必要NPSHr以上でないとキャビテーション発生。負圧側の吸込水面は負の値で入力。
水温別 蒸気圧
| 水温℃ | 蒸気圧kPa |
|---|---|
| 20 | 2.34 |
| 40 | 7.37 |
| 60 | 19.9 |
| 80 | 47.4 |
| 100 | 101.3(沸騰) |
ポンプNPSHa(有効吸込ヘッド)の詳しい解説
NPSHa(Available NPSH)はポンプ吸込側に存在する有効な水頭。この値がポンプ側の必要NPSHrを下回るとキャビテーション(気泡発生)が起こり、羽根車損傷・振動・騒音・性能低下を招きます。実務では NPSHa ≥ NPSHr + 0.5m の余裕を持たせるのが原則。
特に「高温水・吸上げ運転」で問題化しやすい。80℃湯を吸上げ2mするならNPSHa=(101.3-47.4)/9.81+(-2)-0.5=2.98mと危険水域。高温は蒸気圧が急上昇するため吸込条件に厳しく、水中ポンプ・下流設置・冷却などの対策が必要です。
業界・現場での使い方
プラント設計
高温水・危険液ポンプの吸込設計。
給水加圧
高置水槽なし直結増圧の吸込確認。
工業用水
スラリーポンプ・化学液ポンプの選定。
よくある間違い・注意点
- 冷水前提でNPSHa計算 — 高温水では蒸気圧上昇で余裕減。
- 吸込損失の過小評価 — ストレーナ・エルボの実測値必要。
- NPSHrメーカー値を絶対視 — 経年劣化で余裕縮小。
関連する規格・法規
- JIS B 8301 遠心ポンプ試験方法
- ISO 9906 遠心ポンプ性能試験
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
NPSHaとNPSHrの違いは?
NPSHa=系統が持つ有効値、NPSHr=ポンプが要求する値。
キャビテーション発生の症状は?
異音・振動・流量低下・羽根車損傷。
対策は?
吸込配管拡径・エルボ削減・水中ポンプ化・冷却。
高温水で厳しい理由は?
蒸気圧上昇でNPSHaが下がる。80℃で20℃比NPSHa 4-5m減。