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カバー 展開 装丁 DTP 印刷

ブックカバー展開寸法

本サイズ・背幅・袖幅から表紙カバーの展開寸法(表紙2面+背+袖2面)を即算出。 カバーデザイン入稿サイズ確定に。 JIS Z 8305 印刷用語準拠の判型早見表・塗り足し設計・トンボ配置まで、DTP実務に必要な情報を網羅します。

最終更新:2026-07-30/監修:計算ツールズ編集部

ブックカバー展開寸法ツール

計算式

展開幅 = 表紙幅×2 + 背幅 + 折り返し袖幅×2
展開高さ = 本の高さ
入稿サイズ = 展開寸法 + 塗り足し10mm(上下左右5mmずつ)

裁ち落とし用に上下左右+5mm(合計+10mm)が必要。

折り返し袖幅(フラップ)は表紙の70-80%が標準で、A5判なら110mm前後が定石です。

背幅は本文用紙の紙厚×ページ数÷2で概算します(例:89.5g/m²上質紙90μm×300ページ÷2=13.5mm)。

計算例

  1. 四六判(127×188)背15・袖90 → 展開幅127×2+15+90×2=449mm・高さ188mm
  2. A5判(148×210)背20・袖110 → 展開幅148×2+20+110×2=536mm・高さ210mm
  3. B5判(182×257)背25・袖130 → 展開幅182×2+25+130×2=624mm・高さ257mm
  4. 菊判(150×220)背30・袖110 → 展開幅150×2+30+110×2=550mm・高さ220mm

書籍サイズ別 標準袖幅

判型 寸法mm 推奨袖幅 用途
文庫判 105×148 75mm 小説・新書
新書判 103×182 75mm 新書レーベル
四六判 127×188 90mm 単行本・小説
B6判 128×182 90mm 単行本・実用書
A5判 148×210 110mm 教科書・実用書
菊判 150×220 110mm 単行本(大型)
B5判 182×257 130mm 雑誌・写真集
A4判 210×297 150mm 大型写真集・カタログ

ブックカバー展開寸法の詳しい解説

展開図の構造

ブックカバーの展開寸法は「表紙2面+背+袖2面」の平面図です。

A5書籍(148×210)+背15mm+袖110mmなら展開幅531mm、高さ210mm(+塗り足し10mm)となります。

DTPソフト(Adobe InDesign・Illustrator)上でこの寸法で新規ドキュメントを作成し、断裁位置にトンボ(トリムマーク)を配置して入稿します。

PDF入稿と裁ち落とし

実務ではPDF/X-1a・PDF/X-4形式での入稿が主流で、印刷所ごとに指定フォーマットが異なります。

裁ち落とし(bleed)設定は上下左右5mmずつ計10mm余裕を持たせ、印刷所の裁断機許容誤差(±1-2mm)に対応。

折り返し部分(袖)にはあまり重要な情報を配置せず、後で調整可能な余白を確保するのが定石です。

背幅の算出

背幅の算出は、本文用紙の紙厚(μm)×ページ数÷2で概算します。

例えば89.5g/m²の上質紙は約90μm、これに300ページなら90×300÷2=13,500μm=13.5mmとなります。

表紙・見返し・扉ページも含めた総ページ数で計算するのが正確です。

印刷所によっては「背幅計算表」を提供しているので、事前に確認しましょう。

袖幅(フラップ)の設計

袖幅(フラップ)は表紙の70-90%が標準ですが、狭すぎるとカバーがずれて外れやすく、広すぎると保管・輸送時に折れやすくなります。

文芸書は90-110mm、実用書は100-130mmが定石。

袖には著者近影・帯情報・関連書籍広告等を配置することが多いですが、断裁位置の誤差を考慮して断裁ラインから3mm以内に文字を配置しないのがルールです。

特殊加工との整合

近年は電子書籍普及の影響で、紙書籍のカバーは手触り・視認性・書店店頭での差別化が重視されています。

特殊加工(PP加工・箔押し・エンボス・ホログラム)を施す場合、加工位置の別レイヤー指定・見当ズレ許容範囲の確認が必須です。

装丁家・製本会社との事前打ち合わせで、加工の可否・追加コスト・納期への影響を確認しましょう。

トンボ(トリムマーク)と入稿仕様

要素 設定 備考
塗り足し(bleed) 上下左右5mm 裁断機誤差±1-2mmに対応
トンボ コーナー+センター Illustratorのトリムマーク自動生成
解像度 350dpi以上 実寸で作成
カラーモード CMYK RGB入稿は色ズレ発生
フォント アウトライン化 フォント埋め込み or アウトライン
推奨形式 PDF/X-1a・PDF/X-4 印刷所指定に従う
版下データ Ai・InDesign 原稿保管・再版対応

業界・現場での使い方

書籍デザイン

小説・実用書・写真集のカバーデザイン。判型・背幅・袖幅から入稿用ドキュメントの正確な寸法を確定。装丁家との仕様打ち合わせに。

カタログ・パンフレット制作

製品カタログ・企業パンフレットの表紙。糊付け製本・中綴じ製本により背幅計算が異なるため、製本方式の確認が必須。

パッケージデザイン

化粧箱・スリーブケース・ブックケース等の展開設計。紙厚による折り曲げ半径の考慮が必要。

同人誌・自費出版

ネット印刷所(PrintPac・GraphicJP・Kinko's・Grafton等)への入稿。各社の背幅計算ツール・入稿テンプレートと整合性チェック。

よくある間違い・注意点

  • 背幅計算間違い — 背幅が実際と1mmずれるとカバー全体がずれてしまい、印刷所での増刷対応が必要になります。本文用紙・表紙用紙・遊び紙・見返し全てを含めた総ページ数で計算し、印刷所の「背幅計算表」で事前確認を。
  • 塗り足し忘れ — 断裁で白場発生。5mm×4辺=10mm加算必須。特に背景に色を敷いている場合、塗り足し忘れは致命的(白い縁が出る)。
  • 袖に重要文字配置 — 袖折り返し部で断裁位置があいまい。文字・重要な図版は断裁ラインから3mm以内を避けるのがルール。
  • RGB入稿での色ズレ — 液晶ディスプレイのRGB色空間はCMYK印刷では再現できない色があります(特に鮮やかな緑・青・紫)。必ずCMYK変換して色校正を確認。
  • フォント埋め込み漏れ — 印刷所側でフォントがないと文字化けや置換が発生。PDF入稿時は「全フォント埋め込み」設定を確認し、Illustrator入稿ではアウトライン化を。
  • 特殊加工位置の指定漏れ — 箔押し・エンボス・部分ニス等の特殊加工は別レイヤーで加工位置を明示。加工版のズレ許容(±0.5-1mm)を考慮してデザイン。

よくある質問(FAQ)

A5書籍(148×210)+背20mmの展開幅は?

148×2+20+110×2 = 536mm。これに塗り足し10mmを加えて546mm×220mmが入稿サイズとなります。袖110mmは実用書・単行本の標準値で、写真集は130mm程度に広げるケースもあります。

袖幅の推奨は?

本表紙幅の70-90%が標準。狭すぎるとカバーが外れ、広すぎると保管不便・折れ易い。文芸書90-110mm、実用書100-130mm、大型写真集130-150mmが目安。袖には著者近影・帯情報・関連書籍広告等を配置します。

塗り足しは何mm?

上下左右5mmずつ計10mmが標準。印刷所の裁断機許容誤差±1-2mmに対応するための余裕です。特殊加工(型抜き・エンボス)がある場合は加工位置の精度に応じて7-10mmに拡大することもあります。

カバーと表紙の違いは?

カバー=取り外し可能な外装、表紙=本体に接着された表面。ブックカバーは書籍全体を包む可動部品で、表紙は本文と綴じ合わされた表紙(表1・表4)を指します。カバーは折り返し袖を持ち、表紙は持ちません。

背幅の計算方法は?

本文用紙紙厚(μm)×ページ数÷2で概算。上質紙89.5g/m²は約90μm、コート紙は約70μm。300ページの上質紙なら90×300÷2=13.5mm。表紙・見返し・扉ページも含めた総ページ数を用い、印刷所の「背幅計算表」で事前確認を推奨します。

入稿形式は何が最適?

PDF/X-1aまたはPDF/X-4が業界標準。印刷所により指定が異なるため、事前確認必須。Illustrator(Ai)・InDesign(indd)ネイティブファイル入稿を受け付ける印刷所も多く、修正対応の容易さでは推奨です。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の入稿・製本・仕様確定は印刷所の指示および装丁家・製本会社の判断に従ってください。

免責事項

本ツールはJIS Z 8305 印刷用語およびDTP実務標準に基づく参考計算です。

実際の背幅は本文用紙の紙厚・製本方式(無線綴じ・糸綴じ・平綴じ・中綴じ)・湿度による膨張・出版社の慣習により変動します。

特殊加工(PP加工・箔押し・エンボス・型抜き)を伴う場合、加工仕様書・見当ズレ許容範囲・追加コストは印刷所ごとに異なります。

本ツールの計算結果を根拠に印刷入稿する場合、事前に印刷所のテンプレート・入稿仕様との整合性を必ずご確認ください。

裁断ズレ・色調不良・製本不良等の責任は負いかねます。