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産後健診母子保健費用助成

産後検診費用 計算ツール|産後2週間・1ヶ月・3ヶ月の自己負担、助成券・母乳外来・予防接種同時実施

産後の母児健診(2週間・1ヶ月・3〜4ヶ月)の費用を、自治体の助成券利用有無、母乳外来・EPDS実施の有無、予防接種同時実施の有無まで加味して即時試算。厚生労働省「産婦健康診査事業」・母子保健法・自治体の運用実例に基づき、公的助成をフル活用した実質負担を可視化します。

最終更新:2026-08-05/監修:計算ツールズ編集部

産後検診費用 計算機

費用の内訳と計算式

基本算式

実質支払額 = 検診料 + オプション − 自治体助成券

産後の母児健診は健常者の予防健診=原則自費ですが、母子保健法および厚生労働省「産婦健康診査事業」に基づき、多くの市区町村が助成券を発行しています。実質支払額は「検診料+オプション−助成券控除」で計算します。

公的助成のしくみ

2017年度から国の補助事業として産婦健康診査事業が始まり、産後2週間・1ヶ月の2回、1回あたり上限5,000円×2回=10,000円を国と自治体が折半で助成する枠組みが整備されました。実施自治体は年々拡大し、令和5年度時点で全国1,700超の市区町村中1,500以上で運用されています。

保険適用となるケース

母児の健康診査は原則自費ですが、以下の場合は健康保険3割負担となります:(1)母親の乳腺炎・産褥熱・貧血・血栓症等の治療、(2)児の湿疹・黄疸・体重増加不良等の異常所見への対応、(3)母乳外来で母親の乳腺炎の治療目的が明確な場合。純粋な健診部分と治療部分は明細で区分されます。

検診別・費用早見表

検診時期自費料金助成券後負担主要内容
産後2週間健診産後14日前後5,000〜8,000円0〜3,000円母:血圧・体重・EPDS、児:体重・黄疸
1ヶ月健診産後28〜30日10,000〜15,000円5,000〜10,000円母:子宮復古・悪露・乳房、児:発育・原始反射
3〜4ヶ月児健診生後3〜4ヶ月自治体無料(多くの市区町村)0円集団健診・発育発達・BCG案内
6〜7ヶ月児健診生後6〜7ヶ月3,000〜5,000円自治体により無料〜3,000円個別健診・離乳食指導
9〜10ヶ月児健診生後9〜10ヶ月3,000〜5,000円自治体により無料〜3,000円個別健診・つかまり立ち評価
1歳児健診生後12ヶ月前後3,000〜6,000円自治体により無料〜3,000円個別健診・歯科診察
1歳6ヶ月児健診生後18ヶ月自治体無料(法定)0円母子保健法上の必須集団健診
母乳外来(1回)随時3,000〜7,000円3,000〜7,000円(原則自費)助産師相談・搾乳指導・乳房マッサージ
3歳児健診生後3年自治体無料(法定)0円母子保健法上の必須集団健診

1歳6ヶ月・3歳児健診は母子保健法第12条により市区町村が実施義務を負う法定健診で、すべて無料です。他の健診は任意ですが、自治体独自の助成で実質無料化しているケースも多く見られます。

保険適用と自費の境界

用途保険適用備考
母児の定期健診×(自費)予防目的は原則自費、助成券対象
乳腺炎・産褥熱○(3割)母親の治療目的
産後うつの受診○(3割)精神科・心療内科での治療
児の湿疹・体重不良○(3割)異常所見への診察
予防接種(定期)×(公費)予防接種法による公費負担
予防接種(任意)×(自費)ロタ・おたふく等
母乳外来(相談のみ)×(自費)予防健康管理として
母乳外来(乳腺炎治療)○(3割)治療目的として明確な場合

自治体助成券のしくみ

産婦健康診査事業(国事業)

厚生労働省の事業で、産後2週間・1ヶ月の2回×上限5,000円を国と自治体が折半で助成。全国1,500以上の市区町村で運用されています。妊娠届時に受診票(クーポン)が交付されます。

乳幼児健診(自治体事業)

3〜4ヶ月児・1歳6ヶ月・3歳児健診は法定または準法定として無料実施。6〜7ヶ月・9〜10ヶ月・1歳児健診は自治体裁量ですが、多くが無料または低額補助を運用しています。

子育て世代包括支援センター

母子保健法改正で全市区町村への設置が努力義務化されたワンストップ支援拠点。健診受診の案内、育児不安相談、産後ケア事業の申込を一元的に取り扱います。

里帰り出産の場合

住民票のある市区町村の助成券を、里帰り先の医療機関でも使えるように、市区町村間で「償還払い制度」が運用されています。まず全額自費で立替えし、後日申請で還付される仕組みです。

検診項目と時間

産後2週間健診(母児 各30分程度)

  • 母:血圧・体重・悪露・子宮復古・乳房・気分(EPDS)・退院後の悩み相談
  • 児:体重・黄疸(経皮ビリルビン)・哺乳状況・原始反射・体温

1ヶ月健診(母児 各60分程度)

  • 母:血圧・体重・尿検査・子宮復古・乳房・産後うつスクリーニング(EPDS)
  • 児:身長・体重・頭囲・胸囲・原始反射・発育発達評価・K2シロップ投与
  • 予防接種スケジュールの説明(BCG・4種混合・Hib・肺炎球菌・B型肝炎・ロタ)

3〜4ヶ月児健診(集団 90〜120分程度)

  • 身体計測(身長・体重・頭囲・胸囲)
  • 発育発達評価(首すわり・追視・音への反応)
  • 栄養相談(母乳・ミルク・混合の量とバランス)
  • BCG接種案内・予防接種相談
  • 母の育児不安・産後うつフォロー

同時実施のメリット

予防接種の同時実施

1ヶ月健診とB型肝炎・ロタウイルスワクチンの同時接種、3〜4ヶ月健診と4種混合・Hib・肺炎球菌の同時接種で受診回数を削減できます。厚労省・日本小児科学会は複数同時接種を推奨。

EPDS実施のメリット

EPDSによる産後うつスクリーニングは、産婦健康診査事業の助成対象。1ヶ月健診時に必ず実施することが厚労省通知で推奨されており、多くの施設で標準化されています。

母乳外来との同時実施

乳腺炎・母乳量不足・卒乳相談を1ヶ月健診と組み合わせることで、別途3,000〜7,000円の母乳外来費用を節約可能。特に初産の場合は積極活用が推奨されます。

母児同日受診

1ヶ月健診は母子同日受診できる施設を選ぶと、移動負担・時間コストを大きく削減できます。産科と小児科が併設された施設や、系列連携している施設を予約時に確認してください。

受診前チェックリスト

予約時の確認事項

母児同日受診の可否、EPDS実施の有無、予防接種同時実施の可否、所要時間、駐車場・授乳室・オムツ替えスペース、母子手帳持参の要否、事前問診票の記入方法を予約時に確認しておくと当日スムーズです。

持ち物リスト

母子手帳、受診票(助成券)、健康保険証、乳幼児医療証、着替え、オムツ替え一式、授乳セット、母乳ノート(授乳・排泄記録)、質問メモ、抱っこ紐またはベビーカー。1ヶ月健診はK2シロップ投与のため、直前授乳を控えます。

質問メモの準備

気になる症状(湿疹・便色・眠りの浅さ・母乳量)、育児不安、パートナー・家族関係の悩みを事前にメモしておくと、限られた診察時間を有効活用できます。

受診後の対応

指摘された注意事項をメモ、次回受診日と予防接種スケジュールを確認、EPDS結果を家族と共有、疑問点は保健センターや電話相談で追加確認。健診は「終わり」ではなく「継続ケアの起点」です。

よくある誤解・注意点

  • 「1ヶ月健診は保険適用」は誤解 — 母児ともに健常者の定期健診は原則自費で、健康保険は使えません。ただし助成券で実質負担を10,000円→0〜5,000円に圧縮可能。異常所見への対応部分のみ保険適用となります。
  • 助成券を持参し忘れる — 助成券は妊娠届時・出産時に交付されます。忘れると全額自費(10,000〜15,000円)になり、後日償還申請の手続きも必要。予約時から母子手帳と一緒に管理を。
  • 里帰り先で使えないと諦める — 住民票がある市区町村の助成券を他自治体で使う場合、「償還払い制度」で後日還付されます。全額自費立替え→領収書と助成券・母子手帳のコピーを役所に提出してください。
  • 3〜4ヶ月児健診を予約制と勘違い — 多くの自治体では集団健診(保健センター開催、予約不要)個別健診(医療機関)のいずれかを選べます。集団のほうが情報交換・他の親との交流機会が多く、費用も無料。
  • 予防接種を同時実施しない — 3〜4ヶ月から接種する予防接種は多く、同時接種を避けると通院回数が増え保護者の負担が急増。日本小児科学会は同時接種の安全性・有効性を明確に推奨しており、可能な限り同時実施を選択すべきです。
  • 母乳外来の必要性を軽視 — 産後1〜3ヶ月は乳腺炎・乳頭裂傷・母乳量不足が高頻度で発生。悪化前の相談で治療費・時間コストを削減できます。1回3,000〜7,000円の投資価値は高いです。
  • EPDS高得点でも「様子を見る」 — EPDS 13点以上またはQ10(自傷念慮)が1点以上なら即対応が必要。健診時に高得点だった場合は、保健師・産科医と即日〜1週間以内に再面談を設定してください。

関連する法令・ガイドライン

  • 母子保健法 ― 妊産婦・乳幼児の健康管理の基本法。乳幼児健康診査(1歳6ヶ月・3歳児)の法定義務を規定。
  • 成育基本法 ― 妊娠期からの切れ目ない支援を国の責務として明記。産後ケア事業の推進根拠。
  • 予防接種法 ― 定期予防接種(BCG・4種混合・Hib・肺炎球菌・B型肝炎・MR・水痘・ロタ等)の公費負担を規定。
  • 厚生労働省「産婦健康診査事業実施要綱」 ― 産後2週間・1ヶ月健診の助成金枠組み(上限5,000円×2回)。
  • 厚生労働省「乳幼児健康診査実施ガイド」 ― 各時期健診の項目・実施方法の標準。
  • 日本産科婦人科学会 産婦人科診療ガイドライン ― 産褥期管理・母乳育児支援の学会標準。
  • 日本小児科学会 予防接種スケジュール ― 同時接種・接種間隔の推奨。

参考文献・公的資料

※本ページの費用試算は全国平均の目安であり、実際の料金は施設・自治体・オプション構成により異なります。助成券の運用は市区町村ごとに差があるため、必ずお住まいの自治体・受診予定の医療機関に事前確認してください。医学的な判断(受診の要否、追加検査の必要性)は必ず産科医・小児科医・保健師にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

自治体補助はどのくらい出ますか?

厚生労働省「産婦健康診査事業」により、産後2週間・1ヶ月の2回×上限5,000円=合計10,000円が国と自治体折半で助成されます。加えて自治体独自の上乗せがあるケースも多く、渋谷区・港区など一部自治体では全額無料化しています。

予防接種と同時実施は可能ですか?

可能です。日本小児科学会は同時接種の安全性・有効性を推奨しており、多くの施設で1ヶ月健診+B型肝炎・ロタ、3〜4ヶ月健診+4種混合・Hib・肺炎球菌などの同時実施が標準です。受診回数削減・親の負担軽減にもつながります。

母親の1ヶ月健診には何が含まれますか?

血圧・体重・尿検査・子宮復古・悪露・乳房状態・産後うつスクリーニング(EPDS)が標準。悩みごとの相談、避妊指導、次回妊娠計画も対象になります。所要時間は30〜60分程度です。

里帰り出産の場合、助成券は使えますか?

直接使えない場合が多いですが、「償還払い制度」で後日還付されます。全額自費で立替え、住民票のある市区町村役所に領収書・助成券・母子手帳のコピーを提出してください。1〜2ヶ月後に還付されます。

3〜4ヶ月児健診は集団と個別どちらが良い?

両者に利点があります。集団健診は無料で他の親と交流できる、個別健診は待ち時間が短く個別相談時間が長いです。多くの自治体で選択可能。初回は集団、以降は個別と使い分ける家庭も多いです。

母乳外来は保険適用ですか?

原則自費(1回3,000〜7,000円)です。ただし乳腺炎の治療目的が明確な場合は保険適用(3割負担)となります。医療機関により運用が異なるため事前確認をおすすめします。

1歳6ヶ月・3歳児健診の費用は?

母子保健法第12条により市区町村の法定健診で全額無料です。健診項目には身体計測・歯科診察・発達評価・栄養相談が含まれます。案内は自治体から個別通知されます。

健診に持って行くものは?

母子手帳、受診票(助成券)、健康保険証、乳幼児医療証、母乳ノート(授乳記録)、着替え・オムツ・ミルクを持参してください。1ヶ月健診時にK2シロップ投与があるため飲食禁忌時間の指定に注意。

健診で異常が指摘されたら?

異常所見(黄疸・体重増加不良・湿疹・発達遅延等)が指摘された場合、追加検査・治療は健康保険3割負担(乳幼児医療証で自治体により無料化)になります。指示された受診時期を厳守してください。

健診をスキップしても大丈夫?

推奨されません。1歳6ヶ月・3歳児健診は法定義務で、未受診は児童虐待の疑いや保健師訪問の対象になります。任意健診も発達異常の早期発見機会。仕事等で行けない場合は自治体に相談し代替日を設定してください。

父親も受診に同伴すべき?

強く推奨されます。医師との情報共有、育児参加意識の向上、産後うつのパートナーサポート、育児不安の相談機会になります。1ヶ月健診・3ヶ月児健診への父親同伴率は年々上昇しており、施設も歓迎するのが一般的です。

EPDS実施は必ず必要ですか?

厚生労働省通知で1ヶ月健診時のEPDS実施が強く推奨されています。産後うつの早期発見・介入のため、産婦健康診査事業の助成対象項目にも含まれています。実施しない選択もできますが、母児の安全のため受けることをお勧めします。