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救急受診費用

診療時間外に受診したときの上乗せ額を、時間外・休日・深夜の区分ごとに試算します。加算は診療報酬点数で決まっており、時間外85点・休日250点・深夜480点と段階が分かれています。6歳未満で金額が変わる仕組み、紹介状なしで大きな病院に行った場合の選定療養費まで整理しました。

最終更新:2026-08-18/監修:計算ツールズ編集部

救急受診費用ツール

計算式と前提

診療時間外の受診では、初診料に時間帯に応じた加算が上乗せされます。加算は診療報酬点数で定められており、1点10円に自己負担割合を掛けたものが窓口での上乗せ額になります。

上乗せ額 = 加算点数 × 10円 × 自己負担割合
時間外加算 = 85点 → 3割で 255円
休日加算 = 250点 → 3割で 750円
深夜加算 = 480点 → 3割で 1,440円
※ 初診・6歳以上の場合。診療時間内は加算なし

既定値の「深夜」では1,440円が表示されます。これは加算分だけの金額で、初診料291点(3割で873円)や検査・処置・薬の費用は含みません。深夜は22時から翌6時まで、休日は日曜・祝日と12月29日から1月3日までを指します。6歳未満では加算が高く設定されており、また保険外の選定療養費は別に発生することがあります。

時間区分別・年齢別の早見表

本ツールの4区分と、加算点数から計算した窓口での上乗せ額です。

区分時間帯の目安加算点数(初診・6歳以上)10割3割(本ツールの表示)1割
診療時間内(日中)医療機関が掲げる診療時間の中0点0円0円0円
時間外平日の早朝・夕方以降、土曜の午後など85点850円255円85円
休日日曜・祝日・12月29日〜1月3日250点2,500円750円250円
深夜22時〜翌6時480点4,800円1,440円480円

年齢・初診再診による違い(3割負担)

区分初診・6歳以上初診・6歳未満再診・6歳以上
時間外85点/255円200点/600円65点/195円
休日250点/750円365点/1,095円190点/570円
深夜480点/1,440円695点/2,085円420点/1,260円

加算以外にかかるもの

項目点数・金額3割負担条件
初診料291点873円受診ごとに必要
再診料(診療所)75点225円2回目以降
夜間・早朝等加算(診療所)50点150円標榜時間内の夜間等に受診した場合
夜間休日救急搬送医学管理料600点1,800円救急搬送された場合
紹介状なしの初診時選定療養費7,000円以上(税別)全額自己負担対象となる病院のみ。救急搬送など緊急時は対象外

救急受診費用の詳しい解説

時間外85点、休日250点、深夜480点という段階は、その時間に医療者を配置する難しさをそのまま映しています。深夜が時間外のおよそ5.6倍なのは、夜勤の体制を維持するために必要な人件費と、通常の診療体制では回らない検査や薬剤の準備が背景にあります。6歳未満でさらに高く設定されている(初診の深夜で695点)のは、小児では診察と処置に手間がかかり、対応できる医師が限られるためです。加算はいずれも初診料や再診料に上乗せされる形で、検査や処置の点数には影響しません。つまり時間帯が変えるのは「入口の料金」であって、中で何をするかの費用は昼も夜も同じです。

実務で判断が分かれるのは、今行くか朝まで待つかです。費用面だけを見れば深夜と日中の差は3割負担で1,440円にとどまり、この金額を理由に受診を遅らせる合理性はほとんどありません。むしろ考えるべきは診療の中身のほうで、救急外来は重症の患者への対応が優先されるため、軽症だと待ち時間が長くなり、行える検査も限られ、専門の医師が翌日に改めて診ることになる場合があります。逆に、症状の進み方によっては数時間の遅れが結果を左右します。迷ったときに電話で相談できる窓口があるのは、この判断を一人で抱えないためです。緊急性が高いと感じる場合は迷わず119番してください。

見落とされやすいのは、加算以外の費用です。まず初診料291点が必ずかかり、そこに検査・処置・薬が積み上がるため、深夜に受診して簡単な検査と投薬を受ければ3割負担で5,000円から1万円程度になります。次に選定療養費で、特定機能病院や一般病床200床以上の地域医療支援病院などを紹介状なしで初診すると、保険外の費用として医科で7,000円以上が加わります。救急搬送など緊急やむを得ない事情があれば対象外ですが、自分で直接大きな病院に行った場合は請求されます。救急搬送された場合には夜間休日救急搬送医学管理料600点が加わることもあります。

負担額は条件でかなり動きます。年齢では6歳未満の加算が2倍以上になり、初診と再診でも金額が変わります。自己負担割合は年齢と所得で1割から3割まで分かれ、子ども医療費助成が使える地域では窓口での支払いがほとんど生じないこともあります。ただし選定療養費は保険外のため、こうした助成の対象外とされるのが一般的です。地域によっては休日夜間急患センターや輪番制の病院が受け皿になり、そこを経由するかでも費用と待ち時間が変わります。金額の見積もりよりも、どこに行くべきかの判断のほうが重要な場面です。医学的な緊急性の判断は、電話相談窓口や医療機関の指示に従ってください。

よくある間違い・注意点

  • 加算分を会計の総額だと思う — 表示されるのは上乗せ分だけです。初診料873円(3割)に検査・処置・薬が加わるため、実際の支払いは数千円から1万円台になります。
  • 紹介状なしで大きな病院に直接行く — 対象となる病院では保険外の選定療養費7,000円以上がかかります。救急搬送された場合は対象外ですが、自分で向かった場合は請求されます。
  • 費用を理由に受診を先延ばしにする — 深夜と日中の加算の差は3割負担で1,440円です。症状によっては数時間の遅れが結果を左右します。判断に迷うときは電話相談窓口を使ってください。
  • 子ども医療費助成ですべて無料になると考える — 保険診療の自己負担は助成される地域が多い一方、保険外の選定療養費は対象外とされるのが一般的です。
  • 時間区分を自己判断で決める — 時間外に当たるかどうかは、医療機関が掲げている診療時間によって変わります。同じ18時でも扱いが違う場合があります。

参考資料・公的情報

※本ツールは診療報酬点数に基づく参考計算です。受診の要否や緊急性の判断は、電話相談窓口や医療機関の指示に従ってください。加算の適用と選定療養費の有無は医療機関ごとに異なります。

よくある質問(FAQ)

表示される金額は会計の総額ですか?

違います。表示されるのは初診料に上乗せされる加算分だけです。実際の会計は初診料291点(3割で873円)に加算、そして検査・処置・薬の費用が積み上がります。深夜に受診して簡単な検査と投薬を受けた場合、3割負担で5,000円から1万円程度になることが多く見られます。

救急車は有料ですか?

消防機関が行う救急搬送そのものは無料です。ただし搬送先での診療費は通常どおりかかり、救急搬送された場合には夜間休日救急搬送医学管理料600点(3割で1,800円)が算定されることがあります。なお一部の自治体では、緊急性が認められないと判断された場合に病院側が選定療養費を求める運用が始まっています。

紹介状なしで大きな病院に行くと追加費用がかかりますか?

特定機能病院、一般病床200床以上の地域医療支援病院、紹介受診重点医療機関では、紹介状なしの初診に医科で7,000円以上(税別)の選定療養費がかかります。これは保険外の費用で、全額自己負担です。ただし救急搬送された場合など緊急やむを得ない事情があるときは対象外となります。

時間外・休日・深夜はどう区別されますか?

深夜は22時から翌6時までです。休日は日曜・祝日と12月29日から1月3日までを指します。時間外は、医療機関が掲げている診療時間の外にあたる時間帯で、平日の早朝や夕方以降、土曜の午後などが該当します。時間帯が重なる場合は高いほうの加算が適用されます。境目は医療機関の標榜時間で決まるため、事前の確認が確実です。

子どもの場合は金額が変わりますか?

6歳未満では加算が高く設定されており、初診の場合で時間外200点、休日365点、深夜695点です。3割負担ではそれぞれ600円、1,095円、2,085円になります。一方、子ども医療費助成が使える地域では窓口負担がほとんど生じないこともあります。ただし選定療養費は保険外のため、助成の対象外となることが一般的です。

朝まで待ったほうが安く済みますか?

費用の差は3割負担で1,000円台にとどまることが多く、金額だけを理由に受診を先延ばしにするのは勧められません。判断に迷うときは、救急安心センター事業の#7119や、こどもの症状に関する相談窓口の#8000などに電話して相談する方法があります。緊急性が高いと感じる場合は迷わず119番してください。

薬代も時間外だと高くなりますか?

調剤にも時間外や夜間・休日に関する加算があり、院外薬局が閉まっていて院内で薬を受け取る場合も含めて、通常より数百円程度高くなることがあります。金額としては大きくありませんが、会計の内訳を見ると加算が複数並ぶのはこのためです。詳細は薬局または医療機関にご確認ください。