計算ツール
不動産建替リフォーム解体住宅ローン

建替コスト計算機|解体・建築の総予算+諸費用・仮住まい・補助金の実務解説

住宅の建替コストを、延床面積・解体費・新築単価・諸費用から総予算を瞬時算出。木造・鉄骨・RC構造別の坪単価、地盤改良50-150万円・仮住まい6-12ヶ月・住宅ローン控除・解体費補助金まで、戸建て住宅の建替検討中のオーナー向けに徹底解説。

最終更新:2026-07-28/監修:計算ツールズ編集部

建替コストツール

建替コストの構成と計算式

基本式

建替総額 = 解体費 + 建築費 + 諸費用(10%)+ 追加工事 + 仮住まい

住宅の建替は「解体・新築・諸費用」の3大要素で構成されますが、実際には地盤改良・外構工事・水道引込・仮住まい家賃・引越し費用で追加200-500万円が発生するのが一般的です。延床120㎡(36坪)の標準的住宅で総額3,000-4,500万円を見込むのが実務的です。

解体費

解体費 = 延床面積(坪)× 単価

  • 木造:坪3-5万円 = 36坪で108-180万円
  • 鉄骨(S造):坪4-7万円 = 36坪で144-252万円
  • 鉄筋コンクリート(RC造):坪7-15万円 = 36坪で252-540万円

建築費

建築費 = 延床面積(坪)× 建築単価

  • ローコスト住宅:坪50-60万円
  • 標準グレード:坪70-80万円
  • ハイグレード:坪100-120万円
  • 高級注文住宅:坪130-200万円

諸費用(10%が目安)

  • 設計監理費:3-10%(工務店は含まれる、建築家依頼は別途)
  • 建築確認申請料:15-30万円
  • 登記費用:20-50万円
  • 火災・地震保険:初年度20-40万円
  • 住宅ローン諸費用:借入額の1-3%

解体費の相場(構造別)

構造坪単価30坪40坪50坪
木造 平屋3-4万円90-120万円120-160万円150-200万円
木造 2階建て4-5万円120-150万円160-200万円200-250万円
木造 3階建て5-7万円150-210万円200-280万円250-350万円
鉄骨造(S造)4-7万円120-210万円160-280万円200-350万円
鉄筋コンクリート(RC造)7-15万円210-450万円280-600万円350-750万円
店舗併用住宅+20-30%

解体費が高くなる要因

  • アスベスト含有建材:+50-200万円(大気汚染防止法により特別な処理が必要)
  • 接道条件が悪い(狭い道路):重機が入らず手壊し=+30-50%
  • 地下室・基礎の解体:+50-150万円
  • 養生・防音対策:住宅密集地で+20-50万円
  • 浄化槽・井戸の撤去:+10-30万円

建設リサイクル法(2000年施行)

床面積80㎡以上の建物解体には、コンクリート・木材・アスファルトの分別解体・再資源化が義務。工事7日前までに都道府県への届出が必要で、無届では20万円以下の罰金。

建築費の相場(構造・グレード別)

グレード坪単価特徴36坪総額
ローコスト(規格住宅)50-60万円タマホーム、アイダ設計等1,800-2,160万円
ミドル(大手ローコスト)60-75万円一条工務店、桧家等2,160-2,700万円
標準グレード70-85万円地元工務店の主力2,520-3,060万円
ハイグレード85-110万円ミサワ、住友林業等3,060-3,960万円
ハウスメーカー最上位110-140万円三井、パナホーム、ヘーベル等3,960-5,040万円
高級注文住宅130-200万円建築家設計、こだわり素材4,680-7,200万円

坪単価に含まれるもの・含まれないもの

坪単価に含まれる(本体工事費)
・基礎工事、構造材、屋根、外壁、内装、キッチン・浴室・トイレ等の水回り設備、標準的な照明・エアコン

別途必要(付帯工事費)
・地盤改良、外構、水道・ガス引込、太陽光発電、造作家具、カーテン、庭木、エクステリア

「坪70万円」という広告値は本体工事費のみのことが多く、付帯工事費で15-30%上乗せされます。実務では坪単価×1.3が総工事費の目安です。

見落としがちな追加コスト

1. 地盤改良費(50-200万円)

  • 建て替え時に義務化された地盤調査(10-15万円)で軟弱地盤と判定されると、地盤改良が必要
  • 表層改良(浅い改良):50-80万円
  • 柱状改良(中程度):80-150万円
  • 鋼管杭(深い改良):150-300万円
  • 都市部・埋立地・沖積平野は改良必要率が高い

2. 仮住まい費用(60-200万円)

  • 建替期間は6-12ヶ月で、仮住まいが必要
  • 家賃10-20万円/月 × 8-12ヶ月 = 80-240万円
  • 荷物の引越し2回分(60-100万円)
  • 敷金・礼金、原状回復費用

3. 外構工事(100-300万円)

  • フェンス、門扉、玄関アプローチ、駐車場、庭
  • 塀・カーポート・物置
  • 坪単価にほぼ含まれず、別途見積り

4. インフラ再整備(50-200万円)

  • 水道引込工事、ガス引込、下水道接続
  • 電柱移設が必要な場合
  • 浄化槽から下水道への切替え

5. 家具・家電(100-300万円)

  • 造作家具、システムキッチンオプション
  • カーテン、照明、エアコン、家電の買い替え

住宅ローン・住宅ローン控除

建替の住宅ローン

  • 建替も新築同様に住宅ローン利用可。フラット35、民間銀行、ネット銀行
  • 解体費・地盤改良費・仮住まい費用まで含めた「住宅取得資金融資」が可能
  • 金利は変動0.3-0.5%、固定1.5-2.0%(2026年時点)

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)

  • 年末残高の0.7%を13年間所得税から控除(新築認定住宅)
  • 限度額:認定住宅(長期優良・低炭素)5,000万円 → 年35万円×13年=最大455万円
  • 省エネ基準適合住宅:4,000万円 → 年28万円×13年=最大364万円
  • その他住宅:3,000万円 → 年21万円×13年=最大273万円

住宅ローン控除の建替時の注意

  • 解体前の家に住宅ローンが残っている場合、抵当権抹消・新規設定が必要
  • 建替の場合の控除は新築住宅と同じ扱い
  • 省エネ基準適合認定を取得しないと控除額が低下

解体費・建替の補助金制度

1. 空き家除却補助金(自治体)

  • 老朽化・危険な空き家の解体に50-200万円の補助
  • 各市区町村が実施、自治体により条件・上限額が異なる
  • 「特定空家等」に指定された物件は補助率が高い

2. アスベスト除去補助金

  • アスベスト含有建材の除去に25-40万円の補助
  • 環境省・国土交通省の補助制度+自治体上乗せ
  • 吹付けアスベスト、断熱材、天井材のパターンで対象

3. こどもエコすまい支援事業(2026年)

  • 省エネ性能の高い新築住宅に100万円の補助
  • ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)認定でさらに追加
  • 子育て世帯・若者夫婦世帯が対象

4. 長期優良住宅化リフォーム推進事業

  • 建替ではなく大規模リフォームの場合の上限300万円の補助
  • 耐震改修・省エネ改修とセットで実施

5. 地方自治体独自の補助

  • 移住支援、若者定住促進、伝統的建造物保全等
  • 市町村により100-300万円級の補助あり
  • 各自治体HPで最新情報を確認

建替 vs. リフォームの判断基準

建替が有利な場合

  • 築40年以上で耐震基準(1981年以前)に適合していない
  • 基礎・構造材の劣化が激しい
  • 間取り・機能を根本的に変えたい
  • 省エネ性能を大幅に向上させたい(ZEH等)
  • リフォーム見積りが新築費の70%を超える

リフォームが有利な場合

  • 築20-30年で構造は健全
  • 愛着のある建物を残したい(歴史的建築等)
  • 予算1,000-2,000万円以内で改善可能
  • 接道条件が悪く、新築時に再建築不可
  • 仮住まい期間を短くしたい(3-6ヶ月)

コスト比較(延床120㎡・築40年木造の例)

選択肢費用期間備考
フルリフォーム1,500-2,500万円3-6ヶ月スケルトンリフォーム
建替(標準)3,000-4,000万円10-14ヶ月解体+新築+仮住まい
建替(ハイグレード)4,500-6,000万円10-14ヶ月ハウスメーカー主要商品

オーナー・工務店の使い方

🏠 戸建てオーナーの意思決定

築40年の実家を建替えするかリフォームするか。建替3,500万円 vs. リフォーム2,000万円で1,500万円差。ただし建替なら住宅ローン控除・省エネ性能・寿命50年、リフォームは寿命15-25年で総合判断。

👴 相続対策・二世帯住宅化

親の家を建替えて二世帯住宅化。延床150㎡×80万円=4,000万円+付帯300万円=4,300万円。相続税の小規模宅地等の特例(80%減額)と併用で節税効果大。

💼 不動産投資・戸建賃貸

古家付き土地を購入して建替→賃貸運用。解体150万円+建築2,000万円=2,150万円で月18-22万円の家賃収入。表面利回り10-12%を目指す事業計画。

🏗️ 工務店・ハウスメーカー営業

顧客への概算見積り。「延床36坪・木造で3,500万円ですが、地盤改良と外構で400万円追加、仮住まい150万円で総額4,050万円」と初期段階で提示できる。

💰 資金計画・住宅ローン

建替総額4,000万円のうち、自己資金1,000万円、住宅ローン3,000万円(金利1.5%・35年)で月8.9万円返済の資金計画。住宅ローン控除で年28万円戻り、実質金利0.6%程度に。

♻️ 空き家問題の解消

親の空き家を放置すると特定空家指定+固定資産税6倍のリスク。解体150万円+建替or 更地売却の意思決定を早期に。自治体の空き家除却補助50-200万円も活用。

よくある間違い・注意点

  • 坪単価だけで判断 — 広告の「坪70万円」は本体工事費のみで、付帯工事費(地盤改良・外構・引込工事)で15-30%上乗せされる。坪単価×1.3が総工事費目安
  • 解体費を軽視 — 木造なら150万円と思っていても、アスベスト含有で+100万円、接道条件悪化で+50万円で総額300万円になることも。事前に3社見積比較を推奨。
  • 仮住まい費用を計画に入れない — 6-12ヶ月の仮住まいで家賃・引越し・敷金礼金を含めて100-200万円。総額計画に必ず含める。
  • 地盤改良の可能性を無視 — 建替時に地盤調査(10-15万円)で軟弱地盤と判定されると、追加50-300万円の改良工事が必要。都市部・埋立地・低地では発生率が高い。
  • 住宅ローン控除の適用条件を確認せず — 省エネ基準・認定長期優良住宅の認定を取らないと、控除額が低下。設計段階で認定取得を計画に入れる。
  • 接道条件を確認せず建替計画 — 建築基準法上、道路に2m以上接していない土地は再建築不可。建替できない可能性があり、事前に役所で確認必須。
  • 建蔽率・容積率の変更を見落とし — 都市計画法で建蔽率・容積率が変更されると、既存より小さな建物しか建てられない可能性。「再建築不可・既存不適格」に注意。

参考文献・公的資料

住宅の建替コスト・補助金・法規制に関する正確な情報は、以下の公的機関の資料が一次情報源です。

※本ページの建替コスト・補助金額は2026年時点の一般的な相場に基づく参考値です。実際の費用は構造・グレード・地域・地盤・接道条件で大きく異なります。地盤改良・アスベスト処理・仮住まい・住宅ローン諸費用等の実費用は、複数の建築会社・工務店から見積もりを取得し、比較検討してください。補助金制度は年度・自治体により変更されるため、最新情報を各自治体・国土交通省の公式サイトで確認してください。建築確認・都市計画法上の制限(再建築不可・既存不適格)は事前に自治体建築課で確認することをお勧めします。

よくある質問(FAQ)

解体費の坪単価は?

木造3-5万円/坪、鉄骨4-7万円/坪、RC造7-15万円/坪。木造36坪で108-180万円、RC造なら252-540万円。アスベスト含有、狭い接道、地下室・浄化槽等の存在で+30-200%になる可能性あり。

建築単価の差は?

ローコスト住宅50-60万円/坪、標準70-85万円、ハウスメーカー最上位110-140万円、高級注文住宅は130-200万円。同じ36坪でも1,800万円と5,000万円で3倍近い差が出ます。

住宅ローン使える?

使えます。建替も新築同様に住宅ローン対象。解体費・地盤改良・仮住まい費用まで含めた融資も可能。住宅ローン控除も適用されるため、年28-35万円×13年で最大364-455万円の税負担軽減効果あり。

建替期間はどれくらい?

解体1-2ヶ月+設計・確認申請2-3ヶ月+建築6-8ヶ月=合計10-14ヶ月。仮住まい期間もこの期間に必要。設計から入居まで1年〜1年半を見込むのが実務的。

建替とリフォームどっちが得?

築40年超・耐震基準適合外・全面改修なら建替が有利。築20-30年・構造健全・部分改修ならリフォームが有利。リフォーム見積が新築費の70%を超えたら建替を検討すべき。フルリフォーム1,500-2,500万円 vs. 建替3,000-4,000万円で1,000-1,500万円差。

地盤改良は必要?

建替時に地盤調査(10-15万円)で軟弱地盤と判定されると必要。都市部・埋立地・沖積平野では改良必要率50-70%と高い。表層改良50-80万円、柱状改良80-150万円、鋼管杭150-300万円。事前の地盤情報確認を推奨。

仮住まい費用はどのくらい?

家賃10-20万円/月×8-12ヶ月=80-240万円、引越し2回で60-100万円、敷金礼金で20-50万円で総額160-390万円。UR賃貸・マンスリーマンション・親戚宅活用で節約可能。

解体費の補助金はある?

各自治体で空き家除却補助金50-200万円、アスベスト除去補助25-40万円等あり。「特定空家」指定物件は補助率が高い。市区町村の建築課・空き家対策担当に問合せ推奨。

再建築不可の土地はどうする?

建築基準法上、道路に2m以上接していない土地は再建築不可で建替できない。接道要件を満たすよう土地の一部を購入・交換する、隣地と共同で建替、または大規模リフォームを選択。事前に役所で確認必須。

ハウスメーカーと工務店どっちが良い?

ハウスメーカー:品質安定、アフターサービス充実、坪単価高い(90-140万円)。地元工務店:柔軟な設計、地域密着、坪単価安い(60-85万円)。予算・こだわり度合いで選択。

建替時の登記費用は?

建物滅失登記1-2万円(自分で可能)、建物表題登記10-15万円(土地家屋調査士)、所有権保存登記5-10万円(司法書士)、抵当権設定登記5-10万円で合計20-40万円

建替と住み替え(買替)どっちが良い?

建替:土地は残せる、愛着ある土地に住み続けられる、住宅ローン控除適用。住み替え:新エリア選択自由、間取り最新化容易、譲渡益で予算増加。建替時の総額3,500-4,500万円 vs. 住み替えの譲渡益+新規購入で総合判断。