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単位照明LED建築

ルーメン⇔ルクス 変換ツール|3,000lmを6畳に当てると約309lx、畳数別の推奨ルーメン早見表つき

ルクス(lx)=ルーメン(lm)÷床面積(m²)。3,000 lmのシーリングライトを6畳(9.72 m²)に当てれば平均約309 lx、8畳(12.96 m²)なら約231 lx、10畳(16.2 m²)なら約185 lxです(光が床全面に届いた場合の上限値。早見表と実務での補正)。ルーメン(光源が放つ光の総量=光束)とルクス(面が受ける明るさ=照度)を相互変換し、部屋の畳数・床面積から必要な光量を算出し、リビング・寝室・勉強部屋・オフィス・キッチン・玄関・トイレ・浴室・工場・店舗の適正照明を選定できます。空間別の推奨照度はJIS Z 9110「照明基準総則」の考え方に沿って整理しています。LED の発光効率(lm/W)・消費電力(W)・色温度(ケルビン K:電球色2700K/白色4000K/昼光色6500K)・演色性(Ra:太陽光100が最高)・寿命(40,000時間)・電気代・省エネ効果、シーリングライトの「畳数表示」の実態、日中の屋外照度と昼光利用、オフィスの照度を定める事務所衛生基準規則第10条(一般的な事務作業300 lx以上)と、事務所以外の作業場を定める労働安全衛生規則第604条、学校環境衛生基準まで、住宅・オフィス・店舗の照明設計に必要な情報を一気通貫で解説します。

最終更新:2026-08-20/監修:計算ツールズ編集部

明るさ 変換ツール

電球・LEDのパッケージに記載の総光束。
1畳=1.62m²、6畳=9.72m²、8畳=12.96m²。

ルーメン⇔ルクス 換算早見表(光束×床面積)

照度(lx)は光束(lm)を面積(m²)で割った値です。1 lmの光を1 m²に当てれば1 lx。畳数から面積を出すときは1畳=1.62 m²(中京間)で計算しています。

照度(lx) = 光束(lm) ÷ 床面積(m²) / 必要な光束(lm) = 目標照度(lx) × 床面積(m²)

光束4.5畳
7.29 m²
6畳
9.72 m²
8畳
12.96 m²
10畳
16.20 m²
12畳
19.44 m²
20畳
32.40 m²
1,000 lm137 lx103 lx77 lx62 lx51 lx31 lx
2,000 lm274 lx206 lx154 lx123 lx103 lx62 lx
3,000 lm412 lx309 lx231 lx185 lx154 lx93 lx
4,000 lm549 lx412 lx309 lx247 lx206 lx123 lx
5,000 lm686 lx514 lx386 lx309 lx257 lx154 lx
6,000 lm823 lx617 lx463 lx370 lx309 lx185 lx
8,000 lm1097 lx823 lx617 lx494 lx412 lx247 lx
10,000 lm1372 lx1029 lx772 lx617 lx514 lx309 lx

逆に、目標の明るさから必要な光束を出すこともできます。6畳(9.72 m²)を300 lxにしたいなら2,916 lm、500 lxなら4,860 lm。8畳(12.96 m²)を300 lxにするなら3,888 lm、12畳(19.44 m²)を200 lxなら3,888 lmです。

この表の値は「上限」であることに注意

単純な割り算は、照明が放った光がすべて床に届くと仮定した値です。実際には器具のカバーで一部が失われ、壁や天井に向かった光の一部は戻ってこず、使ううちに汚れて光束も落ちます。照明設計で使われる光束法では次のように補正します。

平均照度 E(lx) = F(1灯の光束 lm) × N(灯数) × U(照明率) × M(保守率) ÷ A(床面積 m²)

U(照明率)は器具の配光・部屋の形・壁天井の反射率で決まり、住宅のシーリングライトではおおむね0.6〜0.8、M(保守率)は0.7〜0.8が使われます。両方を掛けると0.45〜0.65になるので、早見表の値の半分から3分の2程度が実際の平均照度と考えるのが現実的です(U・Mの数値は本ツールが置いた実務上の目安で、正確には器具メーカーの照明率表と設計条件から決めます)。上の計算機は補正なしの単純な割り算で表示しています。

計算式と単位系(lm/lx/cd/W)

基本式

ルクス(lx) = ルーメン(lm) ÷ 床面積(m²)

1 lm = 1 cd × 1 sr(カンデラ × ステラジアン、SI導出単位)

1 lx = 1 lm/m²(面積あたりの光束)

照明の物理量には 光度(cd, カンデラ)・光束(lm, ルーメン)・照度(lx, ルクス)・輝度(cd/m²) の4つがあり、光源から人の目・面までの伝わり方によって使い分けます。SIの基本単位はカンデラ(cd)で、他はここから導出されます。

LEDの発光効率

発光効率(lm/W) = 光束(lm) ÷ 消費電力(W)

白熱電球15 lm/W、電球型蛍光灯60 lm/W、直管蛍光灯90 lm/W、LED は現在100-160 lm/W(Cree・Nichia・Osramの最新モデル)、実験室レベルでは 250-300 lm/W。同じ明るさなら白熱電球の1/7〜1/10の消費電力です。

畳数と面積の換算

1畳 ≒ 1.62 m²(京間 1.82 m²、団地間 1.44 m²)

6畳=9.72 m²、8畳=12.96 m²、10畳=16.20 m²、12畳=19.44 m²、20畳=32.40 m²。畳のサイズは地域差があるため、正確には施主が実測してから照明を選定します。

ルーメン・ルクス・カンデラの違い

照明カタログには複数の単位が並び、混同が起こりやすい領域です。物理的な意味を明確にしましょう。

単位意味SI単位使用場面
カンデラ(cd)光度:光源からある方向への光の強さSI基本単位スポットライト・LED素子の指向特性
ルーメン(lm)光束:光源が全方向に放つ光の総量cd × sr電球・LED・シーリングライト
ルクス(lx)照度:面が受け取る光の量lm/m²机上・床面の明るさ
カンデラ/m²(cd/m²)輝度:面が発する光の強さcd/m²ディスプレイ・道路標識の視認性
ワット(W)消費電力(光量とは別物)SI基本単位電気代・省エネ判断

白熱電球時代は「60W = 明るさ目安」が定着しましたが、LED時代では W はあくまで消費電力です。同じ 810 lm(60W白熱球相当)を LED 7-10W で実現できます。

空間・作業別の推奨照度早見表

JIS Z 9110「照明基準総則」の考え方に沿った、空間・作業別の推奨照度です。JIS本体は有償規格のため、本ページでは法令・告示で確認できる値と、それ以外の実務上の目安を分けて示します。法令で決まっているのは、事務所(事務所衛生基準規則第10条:一般的な事務作業300 lx以上、付随的な事務作業150 lx以上)、事務所以外の作業場(労働安全衛生規則第604条:精密300/普通150/粗70 lx以上)、学校(学校環境衛生基準:教室の下限300 lx、教室と黒板は500 lx以上が望ましい)の3つです。それ以外の行は住宅・店舗設計で広く使われている目安値です。

空間・作業推奨照度 lx備考
玄関ホール(住宅)75-150 lx安全確保が主目的
廊下・階段50-100 lx常夜灯 5-30 lx
寝室(くつろぎ)30-75 lx読書時は 300-500 lx
浴室・洗面所100-200 lx化粧・ひげ剃り 500 lx
トイレ75-150 lx
リビング(団らん)150-300 lx調光対応推奨
ダイニングテーブル300-500 lx食事の色を美しく見せる
キッチン(調理)200-500 lx刃物作業 500 lx
書斎・勉強部屋(机上)500-1000 lx手元照明併用
オフィス(事務室)500-750 lx事務所則10条は300 lx以上(法令の下限)
学校の普通教室300-500 lx学校環境衛生基準の下限は300 lx、500 lx以上が望ましい
製図・精密作業1000-2000 lx
手術室(周囲)1000 lx術野は 20,000-100,000 lx
倉庫(一般)100-200 lx作業 300 lx
工場(軽作業)300-750 lx精密は 750-1500 lx
店舗(一般売場)500-1000 lx重点商品 2000 lx
店舗(高級ブティック)300-500 lx雰囲気優先

畳数別 推奨lm 早見表

一般社団法人 日本照明工業会(JLMA)のガイド A 121「住宅用カタログにおける適用畳数表示基準」(2023年7月20日改正)による、LEDシーリングライトの適用畳数別の定格光束です。JLMAは机上面の目安照度100 lxを基準に、75〜150 lxの範囲として光束のレンジを定めています。カタログの「8畳用」はこの基準に沿った表示です。

適用畳数面積標準定格光束
(目安照度100 lx)
定格光束の範囲
(75〜150 lx)
ペンダントライト
(吊下げ高さ30cm)
〜4.5畳約7 m²2,700 lm2,200〜3,199 lm1,980〜2,879 lm
〜6畳約10 m²3,200 lm2,700〜3,699 lm2,430〜3,329 lm
〜8畳約13 m²3,800 lm3,300〜4,299 lm2,970〜3,869 lm
〜10畳約16 m²4,400 lm3,900〜4,899 lm3,510〜4,409 lm
〜12畳約19 m²5,000 lm4,500〜5,499 lm4,050〜4,949 lm
〜14畳約23 m²5,600 lm5,100〜6,099 lm4,590〜5,489 lm

JLMAの適用畳数表示は14畳までしか定めていません。16畳・20畳といった表示の製品もありますが、それはメーカー各社の設定であって共通基準ではないため、光束(lm)の実数で比べてください。上表の刻みは2畳ごとに標準光束が600 lmずつ増える形なので、そのまま延ばせば16畳で約6,200 lm、20畳で約7,400 lmという見当になります(これは本ツールが表の規則性から外挿した参考値で、JLMAの基準値ではありません)。

この基準は机上面100 lxという控えめな目安に立っています。読書・勉強・手元作業では足りないので、畳数表示より1〜2ランク上を選ぶか、デスクライトを併用してください。天井の高さ・壁の色(反射率)でも実際の照度は変わります。

色温度(K)と演色性(Ra)

色温度(ケルビン K)— 光の色味

色温度呼称印象用途
2,000-2,500 Kろうそく色暖色系・赤み強間接照明・バー
2,700 K電球色暖かい・リラックス寝室・リビング・レストラン
3,000 K温白色やや暖かいダイニング・ホテル
3,500-4,000 K白色/ナチュラル中性色キッチン・オフィス
5,000 K昼白色太陽光に近いオフィス・洗面所
6,500 K昼光色青みがかった白勉強・作業・工場
10,000 K晴天の空強い青特殊照明のみ

用途原則は「くつろぎは電球色(2700K)、集中作業は昼光色(6500K)」。同じ空間でシーン別に切り替えたい場合は「調色(色温度可変)」対応の照明を選定します。ホテル客室は電球色、コンビニは昼光色が主流。

演色性(Ra、Color Rendering Index)— 色の見え方

Ra値評価用途例
100太陽光・白熱電球(基準)
90-99美術館・宝石店・化粧品・食品
80-89住宅リビング・オフィス
70-79普通倉庫・廊下・駐車場
60-69やや悪屋外街路
50未満悪(水銀灯・低圧ナトリウム灯)

安価なLED(Ra 70-80)は肌や食べ物の色がくすんで見えます。飲食店・美容室・アパレルは Ra 90以上、住宅リビングは Ra 80以上を選定するのが原則。Ra は照度と別概念のため、明るくても Ra が低いと色再現性が悪くなります。

発光効率と電気代の比較

光源発光効率寿命60W相当(810lm)年間電気代*
白熱電球15 lm/W1,000時間60 W約4,730円
ハロゲン電球20 lm/W2,000時間40 W約3,150円
電球型蛍光灯60 lm/W10,000時間13 W約1,020円
直管蛍光灯90 lm/W12,000時間10 W約790円
LED(一般)100-130 lm/W40,000時間7-8 W約550-630円
LED(高効率)150-200 lm/W40,000時間5-6 W約390-470円

*1日6時間×365日、電気代31円/kWh想定。白熱電球からLEDに交換すると年間4,000円以上、10年で4万円以上の節約。LED本体は3,000円程度で1-2年で元が取れます。

日中の屋外照度と昼光利用

屋外の自然光は、条件次第で室内照明の100倍以上の明るさになります。窓・トップライトからの昼光利用は省エネと快適性の両立に有効です。

環境照度 lx備考
晴天の日中(南中)50,000-130,000 lx直射日光
晴天の日陰10,000-25,000 lx間接光のみ
薄曇り10,000-30,000 lx拡散光
本曇り3,000-10,000 lx
雨天2,000-5,000 lx
日の出/日没400-1,000 lx
薄明かり1-10 lx
満月の夜0.2-0.5 lx肉眼で歩ける限界
星明かりのみ0.001-0.002 lx

建築の「昼光率」設計では、窓の面積・向き・遮蔽物から室内照度を予測。省エネ基準(住宅省エネ法・建築物省エネ法)では自然光と人工照明の組合せで消費電力削減が求められます。

業界での応用

🏠 住宅設計・リフォーム

各部屋の推奨照度からシーリング・ダウンライト・スタンドを組み合わせて計画。「一室多灯」で調光・調色に対応。LDK のリビングは電球色、ダイニングは温白色、キッチンは昼白色と細分するのがトレンド。

🏢 オフィス・工場・省エネ改修

事務所は事務所衛生基準規則第10条で一般的な事務作業300 lx以上・付随的な事務作業150 lx以上、事務所以外の作業場は労働安全衛生規則第604条で精密な作業300 lx以上・普通の作業150 lx以上・粗な作業70 lx以上が義務です。省エネ法(トップランナー制度)でLED化が進み、老朽蛍光灯からの更新で消費電力の削減事例が多数あります。

🏫 学校・教育施設

学校環境衛生基準(文部科学省告示)で教室300 lx以上、黒板500 lx以上を規定。LED 化により電気代・水銀廃棄物・ちらつきによる目の疲労を同時に低減。

🏥 医療・介護施設

手術室の術野は 20,000-100,000 lx(無影灯)、周囲照明1,000 lx。病室は500 lx(診察時)と50 lx(就寝時)を調光切替。高齢者施設は加齢による視力低下を考慮し1.5-2倍の照度が推奨。

🛒 店舗・商業施設

スーパー・コンビニ 1,000-1,500 lx、高級ブランド 300-500 lx、レストラン 100-300 lx。商品の色を美しく見せる Ra 90 以上の高演色 LED が選定基準。重点商品にスポットで 2,000-3,000 lx。

🎨 美術館・写真スタジオ

絵画・工芸品の保護のため 50-300 lx に抑制、油絵は 150 lx以下、水彩・織物は 50 lx以下(照射時間もLED換算で年間15万lx時以内)。演色性 Ra 95 以上のLED。写真スタジオは 1,000-5,000 lx。

よくある間違い・注意点

  • 「ワット数(W)で明るさを比較」する — 白熱電球時代の「60W=明るさ」の慣習は LED では通用しません。明るさ比較はルーメン(lm)で行うのが正解。「LED 7W = 白熱電球 60W 相当(810 lm)」というのが現代の目安です。
  • 畳数表示だけを信じてシーリングライトを選定 — シーリング「8畳用(3,300-4,300lm)」は目安値。用途・年齢・天井高・壁色で必要明るさは大きく変わります。読書・勉強では「畳数表示より1〜2ランク上」+デスクライト併用が実務的。
  • 色温度と明るさを混同 — 昼光色(6500K)は青みが強く「明るく見える」ため実際より明るく感じますが、ルーメン値が同じなら物理的な光量は同じ。色温度と照度は独立した指標です。
  • Ra(演色性)を無視 — 安価な LED(Ra 70-80)は肌や食べ物がくすんで見えます。飲食店・化粧をする洗面所・アパレル試着室では Ra 90 以上を選定。カタログでは Ra 表記の位置が小さいため見落としがち。
  • 直下と隅で照度が違うことを忘れる — シーリングライトの直下は明るくても、部屋の隅では 1/3〜1/5 に低下。部屋全体を均一に明るくするには、複数照明の配置または壁面反射の考慮が必要。
  • 加齢による必要照度の増加を無視 — 60代は20代の2倍、80代は3倍の照度が必要と言われます(IESNA基準)。高齢者施設・実家のリフォームでは通常より明るくする配慮が必須。
  • ちらつき(フリッカー)対策忘れ — 安価LEDは電源回路が簡素で100-120Hzのちらつきがあり、目の疲労・頭痛・映像機器の縞模様の原因に。高周波駆動(>20kHz)の高品質LEDを選定。

関連する規格・法令

  • JIS Z 9110 ― 照明基準総則。屋内外作業空間別の推奨照度基準を規定する日本の基本規格。
  • JIS Z 9125 ― 屋内作業場の照明基準。オフィス・工場・店舗の照度・グレア・演色性の詳細規定。
  • JIS C 8156 ― 一般照明用電球形LEDランプ性能規定。lm・Ra・色温度・寿命の表示ルール。
  • ISO 8995-1 / CIE S 008 ― Lighting of work places — Indoor。国際照度基準。
  • 事務所衛生基準規則 第10条事務所の照度基準。一般的な事務作業は300 lx以上、付随的な事務作業は150 lx以上(令和3年厚生労働省令第188号により2022年12月1日施行。改正前の「精密な作業300/普通の作業150/粗な作業70」から2区分に変わりました)。
  • 労働安全衛生規則 第604条 ― 事務所以外の作業場の照度基準。精密な作業300 lx以上、普通の作業150 lx以上、粗な作業70 lx以上。事務所には事務所衛生基準規則第1条第2項により労働安全衛生規則第三編(604条を含む)が適用されないため、オフィスの根拠条文は604条ではなく事務所則10条です。
  • 学校環境衛生基準(文部科学省告示) ― 教室及びそれに準ずる場所の照度の下限値は300 lx、教室及び黒板の照度は500 lx以上が望ましい。最大照度と最小照度の比は20:1を超えないこと(10:1以下が望ましい)。コンピュータ教室の机上は500〜1,000 lx程度が望ましい。その他の場所はJIS Z 9110の学校施設の基準による。
  • 建築物省エネ法(省エネ法) ― 非住宅建築物の一次エネルギー消費量計算にLED照明の効率が影響。
  • 電気用品安全法(PSE) ― 一般消費者向けLED照明はPSEマーク(丸形または菱形)が必須。

参考文献・公的資料

より詳細な照明基準や技術情報を確認したい場合は、以下の公的機関・業界団体の資料を参照してください。

※本ページの計算結果および推奨照度は概算・目安値です。実際の照明設計では、天井の高さ・壁と天井の反射率・家具配置・自然採光・使用者の年齢・視力・作業内容を考慮した精密計算(照度計算ソフトDIALuxやDIALux Evo等)が必要です。労働安全衛生法や学校環境衛生基準への遵守が必要な用途、および病院・美術館・工場の特殊照明では、照明設計技能士・電気工事士等の有資格者による設計・施工を推奨します。

よくある質問(FAQ)

ワット数で照明を選ぶのは古い?

はい、白熱電球時代の「60W=明るさ目安」は LED では通用しません。LED時代はルーメン(lm)で選ぶのが正解。LED 7-10Wで白熱電球60W相当(810 lm)、LED 12-15Wで100W相当(1,520 lm)。W はあくまで消費電力です。パッケージのlm表示を確認してください。

シーリングライトの「畳数表示」の正体は?

一般社団法人日本照明工業会(JLMA)が定めた基準で、「8畳用 = 3,300〜4,300 lm」のように光束範囲で決まっています。ただしこれは平均照度100-200 lxを想定した基準値で、勉強・作業には物足りない場合が多く、実際には1-2ランク大きい容量を選ぶかデスクライトを併用するのが実務的です。

勉強部屋の明るさはどのくらい?

JIS Z 9110では机上で500-1,000 lx、精密作業なら1,500 lx。シーリング500 lx+デスクライト500 lxで合計1,000 lxを達成するのが実務的。明るすぎは逆効果で、まぶしさ・目の疲労・頭痛の原因になります。デスクライトは色温度4,000-5,000K、Ra 80以上を推奨。

色温度(K)とは?明るさに関係する?

色温度は光の色味(暖色〜寒色)を示し、明るさとは別概念です。電球色2,700K(夕焼け風で赤み)、白色4,000K(中性)、昼光色6,500K(青白い)。作業・勉強は昼光色、リラックスは電球色、キッチンは白色〜昼白色が推奨。調色(色温度可変)対応の照明ならシーン別に切替できます。

Ra(演色性)とは?

光源が「太陽光にどれだけ近く色を再現できるか」を0〜100で示す指標。Ra 100が最高(太陽光・白熱電球)。Ra 90以上は美術館・化粧・食品・アパレルに適し、Ra 80-89は住宅・オフィスの一般用途、Ra 70以下は倉庫・廊下向け。安価LEDはRa 70-80が多く、飲食店では要注意です。

LEDの寿命はどれくらい?

一般的なLEDシーリングライトの寿命は40,000時間(毎日10時間使用で約11年、毎日6時間で18年)。厳密には「初期光束の70%まで低下する時間」(L70)で規定。実際は明るさが徐々に減衰し完全消灯まではさらに時間がかかります。電源部(コンバーター)の寿命が本体より短いこともあり、要確認。

LEDと蛍光灯の電気代の差は?

60W白熱電球相当(810 lm)を1日6時間使用の年間電気代(31円/kWh):白熱電球 約4,730円、電球型蛍光灯 約1,020円、LED 約550-630円。10年でLEDは白熱電球より約4万円、蛍光灯より約4千円節約。LED本体(1,500-3,000円)の初期投資は1-2年で回収可能です。

晴天の日中は何ルクスあるの?

晴天の南中で50,000-130,000 lx、日陰で10,000-25,000 lx、曇天で3,000-10,000 lx、雨天2,000-5,000 lx。室内照明の500 lxと比べて100〜200倍。窓辺の自然光は昼間の室内照明として十分機能します。

1畳あたり何ルーメン必要?

JLMA基準で1畳あたり300-500 lmが目安(用途による)。リビング6畳なら1,800-3,000 lm、勉強部屋8畳なら4,000-6,000 lm。壁色・天井高・複数灯構成で調整。読書・作業用途では基準の1.5〜2倍が推奨です。

調光・調色対応LEDを選ぶメリットは?

「一室多灯」の思想に合致し、シーン別に明るさ・色温度を切替可能。朝は昼光色6500Kで覚醒、夜は電球色2700Kでリラックス、深夜は10%暗くして常夜灯代わりに、といった使い方が可能。眠りの質・生産性が向上するとの研究結果もあり、高齢者施設・オフィスで採用増加中。

ちらつき(フリッカー)はなぜ問題?

安価LEDは電源回路が簡素で100-120Hzのちらつきが発生し、目の疲労・頭痛・気分不良・カメラでの縞模様の原因に。特に子供・高齢者・光過敏症の方は影響を受けやすい。高周波駆動(>20kHz)・PWM無しの高品質LED、または「フリッカーフリー」表示のある製品を選定してください。

労働安全衛生規則の照度基準は?

職場の種類で根拠条文が変わります。オフィス(事務所)は事務所衛生基準規則第10条で、一般的な事務作業は300 lx以上、付随的な事務作業は150 lx以上。この2区分は令和3年厚生労働省令第188号により2022年12月1日から適用されたもので、それ以前の「精密300/普通150/粗70」の3区分から変わりました。事務所以外の作業場(工場・倉庫など)は労働安全衛生規則第604条で、精密な作業300 lx以上・普通の作業150 lx以上・粗な作業70 lx以上のままです。事務所衛生基準規則第1条第2項が「事務所については労働安全衛生規則第三編の規定は適用しない」と定めているため、両者は排他の関係にあります。いずれも法令上の下限で、実務では500 lx前後を確保する設計が一般的です。