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バッテリー mAh⇔Wh 変換計算機|モバイルバッテリー飛行機持込判定・IATA規定対応

モバイルバッテリー・スマホ・ノートPC・電動アシスト自転車などの容量表記「mAh(ミリアンペア時)」と、航空会社・国際規格で使う「Wh(ワット時)」を電圧から相互変換する無料電卓。飛行機機内持込・預入可否を100Wh/160Wh規制で自動判定します。IATA(国際航空運送協会)危険物規則・ICAO技術指針・国土交通省・電気用品安全法(PSE)の一次資料に基づき、リチウムイオン電池の安全な扱いを解説します。

最終更新:2026-08-08/監修:計算ツールズ編集部

バッテリー mAh⇔Wh 変換ツール

計算式と単位系

Wh = mAh × V ÷ 1000
mAh = Wh × 1000 ÷ V

mAh(ミリアンペア時)は電流容量、Wh(ワット時)はエネルギー容量です。スマホ・モバイルバッテリー等の消費者向け表示は主にmAhですが、航空機の危険物規制はWhで判定されるため、両者の換算が必須になります。

単位の意味

  • Ah/mAh(電流容量) ― 定格電圧で1時間流せる電流量。5,000mAh=5.0Ahは「1Aを5時間流せる」または「0.5Aを10時間流せる」
  • Wh(エネルギー容量) ― 電力量。「消費電力5Wの機器を10時間動かせる=50Wh」
  • 電圧V ― 電池セルの公称電圧。リチウムイオン単セルは通常3.7V、フル充電時4.2V、放電終止3.0V

SI単位との関係

1 Wh = 3,600 J(ジュール)
1 kWh = 1,000 Wh = 3.6 × 10⁶ J

mAhとWhの違い

項目mAh(電流容量)Wh(エネルギー容量)
単位ミリアンペア時ワット時
意味流せる電流の総量取り出せるエネルギー総量
電圧依存依存しない電圧×電流で算出
主な表記対象スマホ・モバイルバッテリー・単三電池等ノートPC・電動自転車・EV等
航空規制の判定基準参考値公式判定基準(100/160Wh)

同じ「10,000mAh」でも、単セル(3.7V)か2セル直列(7.4V)かで実質エネルギー(Wh)が2倍変わります。航空規制はWh基準なので、mAh表記のみのバッテリーは電圧を確認しWh計算が必須です。

主要機器の電圧一覧

機器公称電圧用途
リチウムイオン単セル(スマホ内蔵)3.7ViPhone・Android等
モバイルバッテリー(標準)3.7V大半の市販品
ノートPC(2セル直列)7.4V薄型ノート
ノートPC(3セル直列)10.8-11.1V中型ノート
ノートPC(4セル直列)14.4-14.8V大型ノート・ゲーミング
電動アシスト自転車25.2-36V7-10セル直列
電動ドリル・DIY工具10.8V/14.4V/18V/24Vマキタ・HiKOKI・BOSCH等
ドローン(2S/3S/4S/6S)7.4V/11.1V/14.8V/22.2VDJI Mavic/Air/Phantom等
ハンディ扇風機・カメラ3.7VUSB Type-C給電機器
電動キックボード36-48V大出力モーター駆動
ポータブル電源(小型)10.8-25.2VJackery・EcoFlow等
EV(電気自動車)350-800VNissan Leaf・Tesla等

飛行機持込ルール(100Wh/160Wh)

ICAO(国際民間航空機関)技術指針とIATA危険物規則(DGR)により、リチウムイオン電池の航空輸送は100Wh・160Whを境界とする3段階規制になっています。

容量(Wh)機内持込預入荷物制限
100Wh以下◯無条件可◯可(端子絶縁必須)個数制限なし(常識的範囲)
100Wh超〜160Wh以下◯航空会社承認で2個まで△承認で預入可(要確認)事前申請が必要
160Wh超×原則不可×原則不可危険物として貨物扱い(専門業者)

モバイルバッテリー(内蔵/予備)の扱い

スマホ・タブレット・ノートPC等の本体内蔵バッテリーは預入荷物・機内持込どちらも可(160Wh以下)。ただし予備バッテリー・モバイルバッテリー単体は必ず機内持込のみで、預入不可。これは貨物室での発火時に検知・鎮火が困難なためです。

端子絶縁の義務

予備リチウムイオン電池を機内持込する際は、端子の絶縁処理が必須。専用ケース・元パッケージ・絶縁テープでのカバーが認められます。剥き出しでカバンに入れると保安検査で没収されるケースがあります。

主要航空会社の規定

基本ルールはIATA/ICAO準拠ですが、航空会社ごとに細部が異なります。搭乗前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください。

航空会社100Wh以下100-160Wh備考
ANA(全日空)機内持込可・個数制限なし要承認・2個まで予備は絶縁必須
JAL(日本航空)機内持込可・個数制限なし要承認・2個まで予備は絶縁必須
Peach/Jetstar機内持込可要承認・2個までLCC共通ルール
Delta/United/American機内持込可要承認・2個まで米国系標準
Cathay/SIA/Emirates機内持込可要承認・2個までアジア/中東系

航空会社によっては「オンライン申請フォーム」や「搭乗前カウンター申請」の締切があるため、事前確認が確実です。

スマホ・PC・機器別の実例

機器容量(mAh)電圧(V)Wh持込可否
iPhone 15 Pro3,2743.8512.6◯無条件可
iPhone 15 Pro Max4,4223.8517.0◯無条件可
Galaxy S24 Ultra5,0003.8619.3◯無条件可
Anker PowerCore 1000010,0003.737.0◯無条件可
Anker PowerCore 2010020,1003.774.4◯無条件可
Anker PowerCore 2680026,8003.799.2◯無条件可(ぎりぎり)
大型モバイルバッテリー(27,000mAh超)27,000超3.7100.0超△要承認
MacBook Air 15インチ--66.5◯無条件可
MacBook Pro 16インチ--100.0◯無条件可(ぎりぎり)
iPad Pro 12.9インチ10,7583.7740.6◯無条件可
Jackery 240W(ポータブル電源)16,80014.4240×原則不可
電動アシスト自転車(標準)12,00025.2302×原則不可
DJI Mavic 3(3セル)5,00015.477◯無条件可

PSEマークとリコール事例

日本国内で販売されるモバイルバッテリー(2A以上)は、2019年2月1日から電気用品安全法(PSE法)の規制対象になり、PSEマークの表示が義務化されました(円形PSE)。マーク未表示品は販売・輸入・製造禁止で、購入時は必ず確認してください。

主要リコール事例

  • Sony製ノートPCバッテリー(2006年) ― 世界規模で960万個回収、発火リスク
  • Samsung Galaxy Note 7(2016年) ― 全世界300万台回収、複数の発火事故、航空機内使用禁止に至る
  • Anker PowerCore 10000 PD Redux(2020年) ― 発火リスクで日本国内回収
  • Apple 15インチMacBook Pro(2019-2020年) ― バッテリー膨張・発火リスクで自主回収

安全な使い方

  • 膨張・変形・異臭のあるバッテリーは即使用中止
  • 高温環境(車内・直射日光下・50℃超)での放置回避
  • 純正または認証済み充電器の使用
  • 過充電・過放電を防ぐ(スマホ内蔵の保護回路が基本作動)
  • 非純正・格安バッテリーの避諱

こんな場面で使う

海外旅行前のバッテリー確認

手持ちのモバイルバッテリー・ノートPCが機内持込可か事前判定。100Wh超は預入NG、160Wh超は原則持込不可。事前に容量計算し、必要なら小容量に買替。

撮影機材・ドローン運搬

DJI Mavic/Phantom等のドローンバッテリー、スタジオ用外部電源、業務用カメラの予備バッテリーの持込可否を事前確認。撮影旅行での機材トラブル回避。

ポータブル電源の購入検討

Jackery・EcoFlow等のポータブル電源は容量が大きくWh表記。100Wh以下の小型モデルは飛行機持込可、それ以上は自動車・EV等の車載利用限定。

DIY・電動工具の運搬

マキタ・HiKOKI等の電動工具バッテリーはWh表記が本体にある。18V×5.0Ah=90Wh、24V×6.0Ah=144Wh等の判定に。

電動アシスト自転車の宅配

電動自転車バッテリー(300Wh前後)は航空便不可、宅配便でも危険物指定で扱い制限あり。事前確認と代替配送手段の検討に。

よくある間違い

  • mAh表記だけで持込判定 ― 「10,000mAhだから100Wh以下」は誤り。単セル(3.7V)なら37Wh、7セル直列なら259Wh。必ず電圧を確認してWh計算。
  • 予備バッテリーを預入 ― モバイルバッテリー・予備リチウムイオン電池の預入は原則不可(発火時に対処困難)。必ず機内持込
  • PSEマーク未確認品購入 ― 2019年2月以降、日本国内販売バッテリーはPSEマーク必須。マーク無しは違法品でリコール品含む可能性大。
  • フル充電状態でチェックイン ― IATAは航空機発送時のリチウムイオン電池充電率30%以下を推奨。長時間フライトでの発熱・発火リスク低減。
  • 膨張バッテリーを継続利用 ― バッテリー膨張は内部化学変化のサイン。膨らみ・変形・異臭を検知したら即使用中止・専門処理。自治体回収か家電量販店の使用済み電池回収ボックスへ。
  • 電圧単位の混同 ― DC12V/24V(自動車用)とAC100V(家庭コンセント)は別。バッテリー計算はDC(直流)ベースで、AC入力ポータブル電源はAC出力用の変換係数がある。
  • 複数バッテリーの合算持込 ― 100-160Whバッテリーは1人2個までが上限。3個以上は原則不可(航空会社承認の例外を除く)。

実用シナリオ例

海外旅行前の持込判定チェック

  1. 手持ちのモバイルバッテリー・ノートPC・ドローンバッテリーを全て集計
  2. 各機器のWh(ワット時)値を本体表示から確認、Wh表記なければ電圧×mAh÷1000で計算
  3. 100Wh以下は無条件持込可、100-160Whは事前航空会社承認申請
  4. 160Wh超は原則持込不可、代替の小容量品購入または現地レンタル検討
  5. 予備バッテリーは必ず端子絶縁(元パッケージ・専用ケース・絶縁テープ)

スマホの充電回数見積り

  • 10,000mAhモバイルバッテリー(37Wh)でiPhone 15 Pro(12.6Wh)を約2.5〜3回充電可能
  • 変換ロス20-30%を見込み、実質2〜2.5回充電と考える
  • 1日移動でiPhone常時使用なら1日1回充電、旅行3日で2〜3回充電

ノートPC作業時間の推定

  • MacBook Air 15インチ(66.5Wh)で1回充電から平均12-15時間の一般作業(ブラウザ・文書)
  • 動画編集・ゲーム等の高負荷作業では3〜5時間に短縮
  • ポータブル電源200Wh併用で追加約24時間の作業延長可能

ポータブル電源のキャンプ活用

  • Jackery 240(240Wh)でスマホ約20回、ノートPC約3回、LEDライト約20時間駆動
  • 電気毛布(60W)なら約3〜4時間、扇風機(30W)なら約7〜8時間
  • 飛行機持込不可なので、車移動キャンプ限定活用

参考文献・公的資料

※本ツールの計算値は概算です。実際の航空機持込・預入可否は搭乗する航空会社の最新ルールを必ずご確認ください。バッテリー電圧・容量は製造ロット・使用状態で変動し、実測値と表示値に差が出る場合があります。航空輸送以外の国際輸送(船舶・郵便・宅配便)にも別途規制があり、UN38.3試験合格品証明・SDS(安全データシート)提出が求められる場合があります。膨張・変形・発熱等の異常があるバッテリーは絶対に持込せず、自治体回収または家電量販店の回収ボックスへ廃棄してください。

よくある質問(FAQ)

10,000mAhのモバイルバッテリーは持込可?

単セル3.7V×10,000mAh÷1000=37Whで、100Wh以下のため無条件で機内持込可能。ほとんどの一般的モバイルバッテリー(20,000mAh・74Wh)まで問題なし。

27,000mAhは持込可?

3.7V×27,000mAh÷1000=99.9Whで、100Whぎりぎりだが持込可。28,000mAh以上は100Whを超える可能性が高く要承認。パッケージ表示のWh値を必ず確認。

ノートPCのバッテリーは?

MacBook Air 15インチ(66.5Wh)、MacBook Pro 16インチ(100Wh)等、ほぼ全モデルが100Wh以下で無条件持込可。本体内蔵は預入も可能だが、予備バッテリーは機内持込のみ。

Whが不明な場合の調べ方は?

バッテリー本体または元パッケージにWh表示があるはず。無い場合は電圧V×容量mAh÷1000でWh計算。Anker等の主要ブランドはメーカーサイトで詳細スペック公開。

予備バッテリーは何個まで持ち込める?

100Wh以下は常識的範囲で個数制限なし(実務的に20個程度まで問題なし)。100-160Whは1人2個までで要承認。全て機内持込のみ、預入不可。

ドローンのバッテリーは?

DJI Mavic 3(77Wh)は無条件持込可。Phantom 4 Pro(89.2Wh)も可。大型プロ機Inspire 2(97.58Wh×2個)は100Wh以下だが2個複数必要。事前に航空会社確認推奨。

ポータブル電源は飛行機に持ち込める?

Jackery 240(240Wh)・EcoFlow River(288Wh)等の一般的ポータブル電源は160Wh超のため原則不可。100Wh以下の小型モデル(Jackery Explorer 100等)のみ持込可。

電動アシスト自転車のバッテリーは?

25.2V×12,000mAh=約302Whで、160Wh超のため航空機持込・預入とも原則不可。宅配便でも危険物指定で通常配送不可、専用貨物輸送業者利用が必要。

アップル純正のiPhoneバッテリーは?

iPhone内蔵バッテリーは3-5,000mAh程度・3.85V=12-20Wh程度で無条件持込可。予備バッテリー・純正MagSafeバッテリーパック(1,460mAh・5.62Wh)も持込可能。

膨らんだバッテリーの処分方法は?

絶対に飛行機持込せず、家電量販店(ヨドバシ・ビックカメラ・ヤマダ電機等)の使用済み電池回収ボックス、または自治体の危険物・小型家電回収窓口へ。絶対に一般ゴミに出さない

PSEマークがないバッテリーは違法?

2019年2月1日以降、モバイルバッテリー(定格容量20Wh超)の日本国内販売はPSEマーク必須。マーク無し品の販売・輸入・製造は違法で個人使用も推奨外。

EV(電気自動車)バッテリーの容量は?

Nissan Leaf(40kWh=40,000Wh)、Tesla Model 3(60-82kWh)等で、モバイルバッテリー100Whの400-800倍容量。EV輸送は完全に別カテゴリの危険物指定