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太陽光FIT売電CO2削減

太陽光発電 発電量・売電収入 計算ツール|kW・地域・FIT売電単価から年間収益と回収年数

家庭用太陽光発電の年間発電量・売電収入・自家消費節約額・回収年数を計算。システム容量(kW)・地域別日射量・FIT/FIP売電単価・自家消費率・電気代単価を入力すれば、10年後・20年後のトータル収益、CO2削減量まで表示します。資源エネルギー庁・JPEA(太陽光発電協会)・NEDOのデータに基づき、パネル劣化・パワコン交換・撤去費・蓄電池併用の実務まで解説。

最終更新:2026-08-05/監修:計算ツールズ編集部

太陽光 計算機

計算式と前提条件

基本式

年間発電量[kWh] = システム容量[kW] × 地域別発電係数[kWh/kW]

売電収入 = 年間発電量 × (1 − 自家消費率) × 売電単価

自家消費節約 = 年間発電量 × 自家消費率 × 電気代単価

回収年数 = 初期設置費 ÷ (売電収入 + 自家消費節約)

地域別発電係数の根拠

NEDO「日射量データベース閲覧システム」・JPEA「表示ガイドライン」より、日本の家庭用太陽光は1kWあたり年1,000〜1,350kWhの発電が一般的目安。北海道1,050、東北1,100、関東・東海1,200、関西・中国1,250、四国1,300、九州・沖縄1,350が代表値です。屋根の向き・傾斜角・影・地域気候で±10〜15%変動します。

パネル劣化率

JPEA調査で結晶シリコン系パネルの年劣化率は0.5%程度が業界標準。20年経過後で発電量は初期の約90%を維持。京セラ・パナソニック・シャープ等の国内主要メーカーは25年出力保証を提供しています。

地域別・年間発電量の目安

5kWシステム設置時の年間発電量目安(NEDO METPV-20データベース)。

地域1kWあたり年発電量5kWシステム年間売電相当(16円/kWh)
北海道(札幌)1,050 kWh5,250 kWh84,000円
東北(仙台)1,100 kWh5,500 kWh88,000円
関東(東京)1,200 kWh6,000 kWh96,000円
東海(名古屋)1,220 kWh6,100 kWh97,600円
関西(大阪)1,250 kWh6,250 kWh100,000円
中国(広島)1,260 kWh6,300 kWh100,800円
四国(高松)1,300 kWh6,500 kWh104,000円
九州(福岡)1,330 kWh6,650 kWh106,400円
九州(宮崎)1,380 kWh6,900 kWh110,400円
沖縄(那覇)1,350 kWh6,750 kWh108,000円

FIT/FIP売電単価の推移

資源エネルギー庁「再生可能エネルギー固定価格買取制度」より、住宅用(10kW未満)の売電単価推移。

設置年度売電単価買取期間
2012年度42円/kWh10年
2015年度33〜35円/kWh10年
2018年度26〜28円/kWh10年
2020年度21円/kWh10年
2022年度17円/kWh10年
2024年度16円/kWh10年
2026年度15円/kWh(見込)10年
FIT終了後(卒FIT)7〜9円/kWh電力会社と契約

年々売電単価は下がっていますが、その分パネル価格も急落しており、設置費用は5kWで100〜180万円が2026年相場。「単価が下がっても投資回収は12年前後」というのが最新のバランスです。

自家消費率と蓄電池

近年は売電より自家消費にシフトしています。理由は電気代高騰と売電単価低下の二重要因。

年式自家消費率売電単価電気代単価
2015年頃20〜30%33円/kWh25円/kWh
2020年頃30〜40%21円/kWh27円/kWh
2024年頃40〜60%16円/kWh32円/kWh
2026年頃(蓄電池併用)60〜80%15円/kWh32〜38円/kWh

電気代32円/kWh時代では、1kWh発電を自家消費に回すと売電よりも約2倍の経済価値があります。エコキュートの昼炊き設定、EV充電の日中化、蓄電池併用が節約の主流施策です。

パネル劣化・パワコン寿命

パネル劣化(年0.5%)

結晶シリコン系で年0.5%が業界標準。20年で90%、25年で87.5%の初期発電量。国内メーカー主要品は25年出力保証(80%以上)が付いています。

パワコン寿命(10〜15年)

パワーコンディショナー(PCS)は電子部品で、10〜15年で交換が必要。交換費用は20〜35万円。10年目のFIT終了と重なる場合、蓄電池対応のハイブリッドPCSへの更新もあり。

清掃・メンテナンス

パネル清掃は必須ではないが、鳥フン・落ち葉付着時は10万円程度で業者依頼。20年の総メンテナンス費30〜50万円を見込むのが安全設計。

撤去費用(20〜25年後)

パネル寿命後の撤去・産業廃棄物処理費で15〜30万円。2022年からFIT認定案件は撤去費積立が制度化。住宅用は任意積立だが、家計計画に組み込むべき。

火災・自然災害

火災保険の住宅用太陽光は多くが標準補償に含まれる。台風・地震での破損は個別確認を。10年で1回の修理想定で30万円の予備費を。

屋根の再葺替え問題

屋根の再塗装・葺き替え時に太陽光パネルの一時取り外し・再取付が必要で、追加費用30〜60万円。屋根の保証年限(15〜30年)と太陽光の寿命を同期させる設計を。

蓄電池併用のROI

2026年時点、蓄電池5〜10kWh単体の設置費用は90万〜200万円。太陽光と組み合わせると自家消費率が80%以上に上がり、電気代削減効果は大きいですが、単体投資として15〜25年で回収する計算になります。

組合せ初期費用年間節約額回収年数
太陽光5kWのみ150万円13〜16万円10〜12年
太陽光5kW+蓄電池7kWh280万円18〜22万円13〜16年
太陽光5kW+蓄電池10kWh+EV充電380万円25〜30万円13〜15年

DR補助金(デマンドレスポンス)・自治体補助金を活用すれば実質費用は20〜30%削減可能。2026年度は東京都で「太陽光義務化条例」施行中で、新築戸建の一定要件で設置義務が発生します。

導入モデルケースと20年ROI

ケース1:関東・戸建・5kW・自家消費30%

初期150万円、年間発電6,000kWh、売電単価16円/kWh、電気代32円/kWh。1年目収益=売電67,200円+自家消費節約57,600円=年12.5万円。単純回収12年、パワコン交換込20年ROI約1.9倍。

ケース2:九州・戸建・6kW・自家消費50%(オール電化)

初期180万円、年間発電8,000kWh。売電64,000円+自家消費節約128,000円=年19.2万円。回収9.4年で高効率。オール電化のエコキュートが自家消費率を押し上げ。

ケース3:関西・戸建・5kW+蓄電池7kWh・自家消費70%

初期280万円、年間発電6,250kWh。売電30,000円+自家消費節約140,000円=年17万円。回収16年で長め、卒FIT後の経済性が高い。

ケース4:東京都新築戸建・4kW(義務化対応)

2025年4月施行の東京都太陽光義務化対象。初期120万円+都補助金35万円=実質85万円。年間発電4,800kWh、収益10万円/年で回収8.5年。義務化対象の場合、実質コストが大幅圧縮される好例。

よくある誤算・見落とし

  • 屋根の向き・傾斜角を無視して発電量試算 — 南向き30度が最適。東西向きで発電量-15%、北向きで-30%以上減。曇天日多い地域も影響大。
  • パワコン交換費を計上せず「回収済み」と判断 — 15年目の20〜35万円の交換費を計算に入れないと、実質20年目回収まで想定期間が伸びます。
  • 売電単価を10年後も同じで試算 — FIT期間終了後(10年目以降)は卒FITで7〜9円/kWhに下落。この段差を見落とすと収益予測が過大になります。
  • 自家消費率を過大評価 — 昼間不在の共稼ぎ家庭は自家消費率20〜30%止まり。蓄電池なしでは高い自家消費率は実現不可能。
  • 撤去費積立を無視 — 25年後の撤去・産業廃棄物処理で15〜30万円。「20年経てば無料の資産」と誤解しがち。
  • 屋根の再葺替え費を無視 — スレート・カラーベストの塗装は15〜20年、葺替は30〜40年周期。太陽光との連動施工計画が必要。
  • 影の影響を軽視 — 電柱・電線・隣家の影で午前・午後の一部が影になると、発電量が20〜40%減少するケースあり。事前の現地シミュレーションが重要。

関連法令・制度・規格

  • 再エネ特措法(FIT/FIP法) ― 2012年施行の固定価格買取制度。10kW未満住宅用は現在FITのみ、10kW以上事業用はFIP併存。
  • 電気事業法 ― 系統連系のルール、系統接続契約の枠組み。
  • 電気設備技術基準・解釈 ― パワコン・接続箱・配線の技術基準。第二種電気工事士等の有資格施工が原則。
  • JIS C 8918/8990/8991 ― 結晶シリコン系太陽電池モジュールの性能・信頼性試験規格。
  • JET認証 ― 電気安全環境研究所(JET)の太陽電池モジュール認証。FIT認定の前提条件。
  • PV EXPO・PV OSEC ― 業界標準の展示・技術交流会。
  • 東京都建築物環境計画書制度 ― 2025年4月施行、大手ハウスメーカー供給の新築戸建に太陽光義務化。
  • 建築基準法 ― 屋根荷重・耐風強度の要件。パネル追加設置時の構造チェック。
  • PV保険 ― 火災保険・地震保険での太陽光補償範囲、動産総合保険。
  • 系統連系ガイドライン ― 各電力会社(東京電力パワーグリッド等)の系統連系申請手順。

参考文献・公的資料

より正確な発電量・制度情報は、以下の公的機関・業界団体の一次資料をご確認ください。

※本ページの計算結果は概算値です。実際の発電量・売電収入は、屋根の向き・傾斜角・地域気候・パネル劣化・パワコン仕様・電力会社契約内容で大きく変動します。設置検討時は複数業者からの現地調査見積を取得し、資源エネルギー庁の最新FIT/FIP単価、地元自治体の補助金情報、施工業者の実績・保証内容を確認してください。屋根の耐荷重・雨漏り保証、火災保険・地震保険の適用範囲についても事前確認が必須です。設置は電気工事士・電気主任技術者等の有資格者が担当します。

よくある質問(FAQ)

5kWシステムで年間何kWh発電?

関東で年間6,000kWh前後、九州で6,650kWh前後が目安。年数経過で0.5%/年ずつ低下し、20年後で初期の約90%の発電量。地域・屋根の向き・傾斜角・影で±15%変動します。

回収年数はどれくらい?

2026年度FIT単価16円/kWh・電気代32円/kWh・自家消費率30%の関東5kWモデルで10〜12年が標準。自家消費率が上がるほど回収は早まります。パワコン交換費含めた実質回収は13〜15年見込み。

FIT期間終了後(卒FIT)はどうなる?

10年経過で買取価格は7〜9円/kWhに大幅ダウン(電力会社の任意買取)。自家消費比率を上げるか、蓄電池を導入するのが2026年の主流戦略。ENEOS・生協系の卒FIT高価買取プランもあり。

売電と自家消費、どちらが得?

2024年以降は自家消費が優位。電気代32円/kWhと売電16円/kWhで、自家消費のkWhあたり経済価値は売電の2倍。エコキュートの昼炊き、EV充電の日中化が節約の主流施策です。

蓄電池は必須?

必須ではないですが、卒FIT後の経済性向上には有効。単体投資では回収15〜25年で長め。自治体補助金(東京・大阪・福岡等)で実質費用を20〜30%削減できるケースがあり、補助金活用が現実解。

パワコンはいつ交換する?

10〜15年目が目安。交換費用20〜35万円。10年目のFIT終了と重なる場合、蓄電池対応ハイブリッドPCSへ更新するのも選択肢。事前に「10年目に35万円かかる」と家計計画に組込むことが重要です。

屋根の方角による発電量差は?

南向き30度が最適で発電量100%。東西向きで約85%、北向きで70%以下。曇天日多い日本海側は南向きでも太平洋側の80〜90%程度。事前のNEDOシミュレーションが必要。

初期費用の相場は?

2026年で5kW新規設置100〜180万円(施工込)。1kWあたり20〜36万円のレンジ。相見積り3社以上、施工実績・保証内容の比較を推奨。安すぎる業者は保証・アフター不安のリスクあり。

補助金はある?

国のZEH補助金(55万円〜100万円/住戸、SII公募)、東京都・埼玉県・神奈川県の自治体独自補助金、蓄電池補助金(DR活用型5万〜100万円)が併用可能。2026年度予算内で先着順の傾向。

台風・雪害で壊れたら?

火災保険で多くの場合カバー(風災・雪害・雹害)。地震・津波は地震保険加入必須。パネル自体の破損は施工店保証、パワコン10年保証が一般的。設置前に保証内容を必ず契約書で確認。

売電収入は確定申告必要?

年20万円超の売電収入は雑所得として確定申告必要(給与所得者)。減価償却・維持費を経費計上でき、10kW未満住宅用は認められる範囲が限られます。国税庁タックスアンサー参照。

屋根の耐荷重は大丈夫?

5kW(30〜40枚、約400〜700kg)で通常の木造・鉄骨造は問題なし。老朽住宅・スレート葺き薄型は要確認。建築基準法に基づく構造計算で施工前チェックを。屋根塗装との連動施工計画も必須です。