計算ツール
tech計算

下穴サイズ

木ネジの下穴サイズを求める無料電卓です。ネジの外径を入れると、外径の70%にあたる下穴径を小数第2位まで表示します。木材の割れを防ぎ、ネジ山を効かせるための目安として使えます。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

下穴サイズツール

計算式と前提

下穴径(mm)= ネジの外径(mm)× 0.7

入力する「ネジ径」は、ネジ山の頂点どうしを測った外径です。既定値の4mmなら 4×0.7=2.80mm、6mmなら4.20mm、8mmなら5.60mmが表示されます。表示は小数第2位までです。この70%という係数は、木ネジの軸部の芯(谷径)が外径のおおむね6〜7割であることに由来し、針葉樹の下穴を想定した目安です。広葉樹や端部への打ち込みでは大きめに、軟らかい材では小さめに調整します。金属にめねじを立てる場合の下穴はこの式では求められません(後述の表を参照してください)。

下穴径の早見表

この電卓が返す値(木ネジ・外径の70%)

実際に市販されているドリルは0.1mm刻み、木工用は0.5mm刻みが中心です。表示値ちょうどの径がない場合は近い径に丸めます。迷ったら小さい側を選び、入りが固ければ一段大きくするのが安全です。

ネジ外径表示される下穴径近い市販ドリル径の例主な用途
2.0mm1.40mm1.4〜1.5mm薄板・小物の組立
2.5mm1.75mm1.7〜1.8mm金具の取り付け
3.0mm2.10mm2.0〜2.1mm丁番・引き手
3.5mm2.45mm2.4〜2.5mm棚板・小型家具
3.8mm2.66mm2.6〜2.7mm細身のコーススレッド
4.0mm(既定値)2.80mm2.8mm一般的な木工ビス
4.5mm3.15mm3.1〜3.2mm下地材の留付け
5.0mm3.50mm3.5mm厚板・構造用合板
6.0mm4.20mm4.2mm大型のラグスクリュー等

(参考)金属にめねじを立てる場合の下穴径

タップでめねじを切るときの下穴は「呼び径 − ピッチ」が基本で、この電卓では計算できません。メートル並目ねじの代表的な値は次のとおりです。

呼び径並目ピッチ呼び径 − ピッチ使うドリル径
M30.5mm2.50mm2.5mm
M40.7mm3.30mm3.3mm
M50.8mm4.20mm4.2mm
M61.0mm5.00mm5.0mm
M81.25mm6.75mm6.8mm
M101.5mm8.50mm8.5mm
M121.75mm10.25mm10.3mm

同じM4でも、木ネジの下穴(2.80mm)とタップ下穴(3.3mm)では0.5mm違います。用途を取り違えるとネジが効かない、あるいはタップが折れる原因になります。

なぜ70%なのか、そしていつ外すべきか

木ネジは、外径のねじ山で木の繊維をつかみ、軸部の芯で引き寄せる構造です。芯にあたる谷径は外径のおおむね6〜7割で、下穴はこの谷径に合わせるのが基本になります。下穴が谷径より小さいと、軸そのものが木を押し広げながら進むため内部に大きな圧力がかかり、繊維に沿って割れが走ります。逆に下穴が大きすぎるとねじ山がつかむ木部が減り、締めても効かず、荷重がかかると抜けます。70%はこの両側の境目のちょうど中間にあたる数字で、針葉樹を想定した実用的な落としどころです。既定値の4mmで2.80mmという値は、多くの木工ビスの谷径とおおむね一致します。

実務で判断が分かれるのは、樹種と部位に応じてこの係数をどう動かすかです。杉や松のような針葉樹は繊維が軟らかく、60〜70%でよく効きます。ナラやタモなどの広葉樹は硬く、同じ70%では割れやすいため、70〜85%まで大きくするのが一般的です。集成材や構造用合板は中間で、材の硬さより層の向きが効いてきます。もうひとつの分かれ目が、板の端や木口からの距離です。端から近い位置ほど割れやすいため、樹種にかかわらず下穴を一段大きくし、それでも不安なら下穴の深さを増やします。含水率が高い材は繊維が動きやすく、乾いた材より小さめの下穴でも入ります。

見落とされやすいのは、2枚の板を締めるときの上側の穴です。上材にも下穴だけを開けると、ねじ山が上材にも食い込んでしまい、板と板の間に隙間が残ったまま固定されます。これを防ぐには、上材はネジ外径以上のバカ穴にして、ねじ山が下材だけをつかむようにします。引き寄せの力はここで決まるため、下穴径そのものより効果が大きい場面があります。下穴の深さも見落とされがちで、ねじ込む長さの3分の2から同等まで開けておかないと、ネジ先が底に当たって空回りしたり、ねじ切れたりします。皿ネジを面一にしたいときは、下穴に加えて皿取りが必要です。

条件による差もあります。ネジの種類が変われば前提も変わり、ねじ山のピッチが粗い木工ビス(コーススレッド)は自ら食い込む力が強く、板の中央付近なら下穴なしでも入ります。それでも端部や硬い材では下穴が要ります。石膏ボードや軽量鉄骨には木ネジの考え方が使えず、専用のアンカーやビスを選びます。構造材の緊結や耐力壁の留付けは、使うネジの種類・径・本数・間隔が仕様として定められているため、勝手に下穴径を変えるべきではありません。住宅の構造にかかわる部分は、施工者や設計者、建築士にご確認ください。

よくある間違い・注意点

  • 表示値ちょうどのドリルを探す — 市販のドリルは0.1mm刻み、木工用は0.5mm刻みが中心です。2.45mmなら2.4〜2.5mmに丸めます。迷ったら小さい側から試してください。
  • 硬い木にも70%のまま開ける — ナラやタモなどの広葉樹では割れやすく、70〜85%まで大きめにするのが一般的です。板の端や木口に近い位置も同様です。
  • 2枚締めで上材にも下穴だけ開ける — 上材にねじ山が食い込むと板が引き寄せられず、隙間が残ります。上材はネジ外径以上のバカ穴にしてください。
  • 下穴が浅い — ねじ込む長さの3分の2から同等の深さが必要です。底に当たるとネジが空回りし、無理に締めると首の部分から折れます。
  • 金属のタップ下穴に70%を使う — めねじを切る下穴は「呼び径 − ピッチ」です。M4なら3.3mmで、70%の2.80mmではタップが入りません。

参考資料

※本ツールの値は木ネジ用の目安です。構造耐力にかかわる部位の留付けは、使用するネジの仕様と施工基準に従ってください。判断に迷う場合は施工者・設計者・建築士にご確認ください。

よくある質問(FAQ)

木材は?

針葉樹(杉・松・SPFなど)は外径の60〜70%が目安で、この電卓の70%がそのまま使えます。広葉樹(ナラ・タモ・ブナなど)は硬く割れやすいため、70〜85%まで大きめにします。集成材や構造用合板は中間と考え、まず70%で試して入りが固ければ一段大きくしてください。

鉄は?

金属にタップでめねじを切る場合の下穴は「呼び径 − ピッチ」です。M4(並目ピッチ0.7mm)なら3.3mm、M6(1.0mm)なら5.0mm、M8(1.25mm)なら6.8mmになります。この電卓の70%は木ネジ用の係数なので、金属には使えません。ボルトを通すだけの穴(バカ穴)は、呼び径より0.3〜1mm程度大きい径を選びます。

割れ防止は?

下穴を開けるのが最も効果的です。そのうえで、板の端や木口から十分な距離を取り、端に近い位置では下穴を一段大きくします。硬い材では下穴の深さをねじ込む長さと同等まで確保し、皿ネジを使う場合は皿取りをして頭が食い込む力を逃がします。それでも割れる場合は、ネジの径を細くするか本数を増やして1本あたりの負担を下げてください。

表示された径のドリルがありません

近い径に丸めて構いません。市販のドリルは鉄工用が0.1mm刻み、木工用は0.5mm刻みが中心です。2.45mmなら2.4mmか2.5mm、3.15mmなら3.1mmか3.2mmを選びます。迷ったら小さい側から試し、ねじ込みが固すぎる、または材が鳴くようなら一段大きくするのが安全です。

コーススレッドにも下穴は必要ですか?

板の中央付近で、軟らかい針葉樹に打つだけなら下穴なしでも入ります。ただし、板の端や木口の近く、硬い材、薄い材、割れると困る仕上げ材では下穴を開けてください。下穴があるとねじ込みトルクが下がり、ネジ頭をなめる失敗も減ります。

下穴の深さはどれくらい必要ですか?

ねじ込む長さの3分の2から同等が目安です。浅いとネジ先が穴の底に当たって空回りし、無理に締め込むと首から折れます。深すぎる分には問題ありませんが、貫通させたくない場合はドリルにテープを巻いて深さの目印にしてください。

2枚の板を締めるときはどうしますか?

上側の板にはネジ外径以上のバカ穴、下側の板にこの電卓で求めた下穴を開けます。上材にねじ山が効いてしまうと板同士が引き寄せられず、隙間が残ったまま固定されてしまいます。バカ穴の径は、4mmのネジなら4.0〜4.5mm程度です。

石膏ボードにも使えますか?

使えません。石膏ボードはねじ山を保持する強度がないため、下穴の径を調整しても効きません。ボード用アンカーを使うか、下地の柱・間柱を探してそこへ木ネジを打ちます。軽量鉄骨の下地には専用のビスを使います。