計算ツール
ざぐりボルトバカ穴締結

ざぐり穴の寸法計算

ボルトの呼び径・頭部形状・座金・板厚から、バカ穴径・ざぐり径・深さと必要なボルト長さを算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

ざぐり穴の寸法計算ツール

M8の六角穴付きボルトでは、バカ穴が9.0mm、ざぐり径が14.0mmです。深ざぐりの深さは頭部高さ8mmに座金厚と余裕1mmを足した9.0mmとなり、板厚12mmから引いた座面の残り厚は3.0mmになります。必要なボルト長さは、板厚12mmから頭部高さと余裕の9mmを引いた3mmに、ねじ込み長さ(呼び径の1.5倍と相手材の厚さの小さいほう)12mmを足した15mmを5mm単位に丸めて15mm。エンドミルで加工する場合はざぐり径の6割程度の8.5mmが目安です。

六角穴付きボルトのざぐり寸法

呼び径バカ穴(2級)ざぐり径深ざぐり深さ
M44.5 mm8.0 mm5.0 mm
M66.6 mm11.0 mm7.0 mm
M89.0 mm14.0 mm9.0 mm
M1011.0 mm17.5 mm11.0 mm
M1214.0 mm20.0 mm13.0 mm
M1618.0 mm26.0 mm17.0 mm

座金の厚さの目安

呼び径平座金ばね座金合計
M61.6 mm1.6 mm3.2 mm
M81.6 mm2.0 mm3.6 mm
M102.0 mm2.5 mm4.5 mm
M122.5 mm3.0 mm5.5 mm

※参考計算です。規格・工具メーカーの推奨値・機械の仕様によって適正値は変わるため、実機の取扱説明書と最新のJISで確認してください。

ざぐり穴の寸法計算の詳しい解説

ざぐりの寸法が呼び径ごとに標準化されているのは、頭部の外径と工具の入る空間が規格で決まっているためです。六角穴付きボルトのざぐり径は頭部外径に1mm程度の余裕を足した値で、頭が確実に収まりつつ座面の接触面積を保てる寸法に設定されています。深さは頭部高さに1mm程度を加え、頭が板面より確実に沈むようにします。座金を使う場合はその厚さがそのまま深さに加算されるので、平座金とばね座金を重ねるとM8でも3.6mm深くなります。

判断が分かれるのは深ざぐりと浅ざぐりの使い分けです。頭を沈める深ざぐりは外観と干渉回避のために選ばれますが、その分だけ座面の残り厚が減り、板が薄いと軸力で座面がへこみます。浅ざぐりは黒皮や凹凸を取り除いて座面を平らにするのが目的で、深さは1mm前後にとどめます。座面が傾いていると締付けトルクの割に軸力が出ず、緩みの原因になるため、浅ざぐりでも省くべきではありません。座金を追加すれば座面圧は分散しますが、締結体の厚みが増えて必要なボルト長さも変わります。

見落とされやすいのはねじ込み長さです。相手材が鋼なら呼び径の1倍程度、アルミや鋳物なら1.5倍から2倍が目安とされます。ボルトが長すぎると止まり穴の底に当たって軸力が出ず、締めたつもりで実際には効いていない状態になります。逆に短いとねじ山のせん断で抜けます。市販のボルトは5mm刻みのことが多いため、計算値をそのまま使えることは少なく、切り上げた長さで座面の残りとねじ込み量を再確認する手順が要ります。

加工側の制約も条件を変えます。ざぐりは専用のカウンターボアやフラットドリルで加工するのが早いものの、径ごとに工具をそろえる必要があります。汎用のエンドミルで円弧補間する場合は、ざぐり径の6割程度の工具径にすると切削抵抗と加工時間の釣り合いが取れます。皿ボルトでは90度の面が座面になるため、下穴径と皿の外径から沈み量が決まり、面が浅いと頭が出て干渉します。板厚が薄い場合は皿もみの深さが確保できず、皿ボルト自体が使えないこともあります。設計の初期段階で、レンチが入る空間と隣接部品との距離もあわせて確認しておくと、組立の現場で工具が届かないという手戻りを防げます。六角穴付きボルトでも、六角棒レンチを回す角度分の空間が要ります。

業界・現場での使い方

機械部品の設計

ボルトの呼び径から穴の寸法を決め、図面に指示します。

板金・製缶の加工指示

バカ穴とざぐりの寸法を確定し、加工プログラムに反映します。

組立の部品手配

板厚とねじ込み長さから必要なボルト長さを求め、規格品の長さを選びます。

干渉の確認

ざぐり径と深さから、隣接する部品やレンチとの干渉を検討します。

よくある間違い・注意点

  • 座金の厚さをざぐり深さに入れない — 平座金とばね座金を重ねるとM8でも3.6mm増え、頭が板面から出ます。
  • ねじ込み長さを考えずにボルト長を決める — 長すぎると底付きして軸力が出ず、短いとねじ山がせん断します。
  • 座面の残り厚を確認しない — 深ざぐりで残り厚が不足すると、軸力で座面がへこみ緩みの原因になります。
  • 浅ざぐりを省略する — 座面が傾いていると締付けトルクに対して軸力が出ず、締結が安定しません。
  • 皿ボルトを薄板に使う — 皿もみの深さが確保できず、頭が板面から出て干渉します。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

M8のバカ穴とざぐり径はいくつですか?

2級のバカ穴で9.0mm、六角穴付きボルト用のざぐり径は14.0mmです。

ざぐり深さはどう決めますか?

頭部高さに座金の厚さと1mm程度の余裕を足します。M8で座金なしなら9.0mmです。

ねじ込み長さの目安はどれくらいですか?

相手が鋼なら呼び径の1倍前後、アルミや鋳物なら1.5倍から2倍が目安です。

六角ボルト用のざぐりは大きくなりますか?

対角寸法にレンチの余裕を足すため、六角穴付きボルトより大きくなります。M8で18mm前後です。

浅ざぐりの深さはどれくらいですか?

座面をならす目的なので1mm前後です。黒皮や凹凸が深い場合はもう少し取ります。

エンドミルでざぐる場合の径は?

ざぐり径の6割程度が目安です。M8のざぐり14mmなら8.5mm前後になります。

皿ボルトの沈み量はどう求めますか?

皿の外径と下穴径の差の半分です。90度の皿もみでは幾何学的にこの関係になります。

ボルト長さが5mm刻みで合わない場合は?

切り上げた長さを選び、止まり穴の底に当たらないかとねじ込み量が足りるかを再確認します。