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平板載荷試験許容支持力度地耐力告示1113号地盤調査

平板載荷試験の許容支持力度計算

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平板載荷試験で読み取った降伏荷重度と極限応力度から、平13国交告第1113号の式で地盤の長期・短期の許容応力度を計算します。根入れの効果、設計の接地圧との比較、試験の最大荷重が足りていたか、載荷板と実際の基礎の大きさの違いも確かめます。

最終更新:2026-10-16/監修:計算ツールズ編集部

平板載荷試験の許容支持力度計算ツール

平板載荷試験から地盤の許容応力度を求める式(平13国交告第1113号 第2 (2)項)

長期:qa = qt + (1/3) × N′ × γ2 × Df
短期:qa = 2qt + (1/3) × N′ × γ2 × Df

qa は地盤の許容応力度(kN/m²)、qt は平板載荷試験による降伏荷重度の1/2の数値又は極限応力度の1/3の数値のうちいずれか小さい数値(kN/m²)です。N′ は基礎荷重面下の地盤の種類に応じた係数で、密実な砂質地盤 12、砂質地盤(密実なものを除く)6、粘土質地盤 3 です。γ2 は基礎荷重面より上方にある地盤の平均単位体積重量(地下水位より下は水中単位体積重量、kN/m³)、Df は基礎に近接した最低地盤面から基礎荷重面までの深さ(m)です。

計算例

降伏荷重度 150 kN/m²、極限応力度 270 kN/m² のとき、150÷2 = 75、270÷3 = 90 なので qt は小さいほうの 75 kN/m² です。砂質地盤(N′=6)、γ2=16 kN/m³、Df=0.5 m なら根入れの項は 1/3 × 6 × 16 × 0.5 = 16 kN/m² で、長期 91 kN/m²、短期 166 kN/m² です。

N′(基礎荷重面下の地盤の種類に応じた係数)

地盤の種類N′Df=0.5m・γ2=16 のときの根入れの項
密実な砂質地盤1232 kN/m²
砂質地盤(密実なものを除く)616 kN/m²
粘土質地盤38 kN/m²

試験結果と許容応力度の例(Df=0.5m・γ2=16 kN/m³)

降伏荷重度極限応力度qt地盤長期短期
15027075(降伏の1/2)砂質(N′=6)91166
15027075(降伏の1/2)密実な砂質(N′=12)107182
15027075(降伏の1/2)粘土質(N′=3)83158
15027075(降伏の1/2)砂質・Df=075150

単位はすべて kN/m²。Df=0 のときは根入れの項が0になり、長期は qt そのもの、短期は 2qt です。

建築基準法施行令 第93条の表(地盤調査をしない場合に使える値)

地盤長期(kN/m²)
岩盤1,000
固結した砂500
土丹盤300
密実な礫層300
密実な砂質地盤200
砂質地盤(地震時に液状化のおそれのないものに限る)50
堅い粘土質地盤100
粘土質地盤20
堅いローム層100
ローム層50

短期はそれぞれ長期の2倍です。どの地盤に当たるかを見た目で決めることはできないため、通常は地盤調査を行って告示の式で求めます。

※入力した内容はお使いのブラウザの中だけで処理され、サーバーには送信されません。この計算は平13国交告第1113号 第2 の (2) 項の式に試験結果を当てはめたもので、降伏荷重度・極限応力度の読み取りそのものは試験の担当者が行います。載荷板の下の浅い範囲しか確かめていないため、下の層の沈下や液状化は別に検討してください。設計に使う値は、建築士・地盤の技術者の確認を経て決めてください。

平板載荷試験の許容支持力度計算の詳しい解説

平板載荷試験は、地盤の上に直径30cmほどの鋼製の載荷板を置き、ジャッキで少しずつ荷重をかけて、荷重の大きさと板の沈み込み(沈下量)の関係を測る試験です。地盤工学会の基準 JGS 1521「地盤の平板載荷試験方法」に手順が定められています。地盤に実際に力をかけて確かめるので、N値などから推定する方法と比べて、その場所の浅い地盤の支持力を直接確かめられるのが長所です。

試験の結果は、荷重と沈下量のグラフ(荷重-沈下曲線)にまとめます。荷重が小さいうちは沈下は荷重にほぼ比例して増えますが、ある荷重を超えると急に沈みやすくなります。この折れ曲がりの点が降伏荷重度、さらに荷重を上げて地盤が破壊し、沈下が止まらなくなる点が極限応力度(極限支持力)です。どちらも曲線からの読み取りで、読み取り方は基準と試験担当者の判断によります。このツールは読み取った値を受け取って計算する部分だけを行います。

建築基準法施行令第93条は、地盤の許容応力度を国土交通大臣が定める方法による地盤調査の結果に基づいて定めるとしており、その方法が平13国交告第1113号です。第2の表の(2)項が平板載荷試験の式で、長期は qa = qt + (1/3)N′γ2Df、短期は qa = 2qt + (1/3)N′γ2Df です。qt は「降伏荷重度の1/2」と「極限応力度の1/3」のうち小さいほうを取ります。降伏に対して2倍、破壊に対して3倍の余裕を持たせ、厳しいほうで決める考え方です。

式の第2項は根入れの効果です。基礎が地中に埋まっていると、まわりの土の重さが押さえになって地盤が破壊しにくくなります。その分を、基礎の底より上の土の単位体積重量 γ2 と深さ Df、地盤の種類による係数 N′ で見込みます。N′ は密実な砂質地盤で12、それ以外の砂質地盤で6、粘土質地盤で3と、砂のほうが大きく取れます。ただし地下水位より下の土は水中単位体積重量(おおむね単位体積重量から水の約9.8kN/m³を引いた値)を使うので、地下水位が高い場所では根入れの効果は小さくなります。根入れを見込まず Df=0 として計算する運用もあります。

この試験でいちばん注意したいのは、載荷板と実際の基礎の大きさが違うことです。直径30cmの板で支持力に影響するのは、板の底からおおよそ60cm程度までとされます。これに対して、幅60cmの布基礎やべた基礎全体は、もっと深いところまで力を伝えます。平板載荷試験の結果がよくても、その下に軟らかい粘土層や盛土があれば、建物は時間をかけて沈下します。平板載荷試験だけで判断せず、SWS試験やボーリングで深い層を確かめるのが原則です。

試験の最大荷重にも目安があります。設計荷重を確かめる目的なら、長期設計荷重の3倍程度以上まで載荷する必要があるとされます。極限まで載荷できずに試験を止めた場合、そこまでの最大荷重度を極限応力度の代わりに使うと、本当の極限はそれ以上なので qt は小さめ、つまり安全側になります。逆に、極限に達していないのに曲線を延長して大きな極限値を読み取ると、許容応力度を過大に見積もるおそれがあります。

短期の許容応力度は、地震や暴風のように短い時間だけ作用する力に対する値で、qt の項が2倍になります。長期の値と取り違えると設計を誤るので、どちらの値を使っているかを常に意識してください。また、粘土質地盤は試験の短い時間では表れない圧密沈下が長い時間をかけて進みます。支持力が足りていても沈下量が許容できるかは別の検討です。

試験の進め方にも触れておきます。載荷の方式は、荷重を段階的に上げていく1サイクル方式と、載荷と除荷を繰り返す多サイクル方式に大別されます。地盤の支持特性を知ることが主な目的なら1サイクル方式で差し支えないとされています。試験の結果からは、極限支持力のほかに地盤反力係数(荷重度を沈下量で割った値)も求められ、べた基礎や土間の設計、盛土の締固めの施工管理にも使われます。

このツールの使い方は、試験報告書の荷重-沈下曲線から読み取った降伏荷重度と極限応力度を入れ、地盤の種類、根入れの条件、設計の接地圧、基礎の幅を選ぶだけです。結果の欄には、qt がどちらの値で決まったか、根入れの項がいくつか、接地圧に対して何倍の余裕があるか、試験の最大荷重が長期設計荷重の3倍程度以上あったかが並びます。根入れの項は Df と γ2 に比例するので、Df を大きく取りすぎると許容応力度が過大になります。基礎に近接した最低地盤面から測ること、隣地の掘削や将来の外構工事で地盤面が下がる場合はその分を見込まないことに注意してください。宅地造成の擁壁などでは、Df=0 を原則とする自治体の基準もあります。

単位にも気をつけます。告示の式は kN/m² で書かれており、古い資料の t/m² とは約9.8倍違います。1 t/m² は約9.81 kN/m² です。試験報告書が kN/m² でも、構造計算書や基礎の仕様書が t/m² で書かれていることがあるので、比べる前にどちらかに揃えてください。

業界・現場での使い方

戸建て・小規模建築の地盤確認

基礎底の深さで平板載荷試験を行い、告示の式で長期の許容応力度を出して設計の接地圧と比べます。

擁壁・工作物の基礎

宅地造成の擁壁の基礎地盤で試験を行い、許容応力度を確かめます(Df=0 を原則とする自治体の基準もあります)。

地盤改良後の確認

表層改良を行った後に載荷試験で支持力を確かめます。改良体の下の層の検討も合わせて行います。

仮設構台・重機の据え付け

クレーンや仮設構台の据え付け地盤の支持力を確かめる目安にします。

よくある間違い・注意点

  • qt に極限応力度の1/3だけを使う — 降伏荷重度の1/2のほうが小さいときはそちらを使います。大きいほうを使うと過大になります。
  • 短期の値を長期の設計に使う — 短期は qt の項が2倍です。長期の接地圧とは長期の値で比べます。
  • 載荷板の結果で深い層まで良いと判断する — 30cmの板で確かめているのは浅い範囲だけです。下の軟弱層は別の調査で確かめます。
  • 地下水位より下でも湿潤単位体積重量を使う — 地下水位より下は水中単位体積重量を使います。根入れの項が過大になります。
  • 極限に達していないのに曲線を延長して極限を読む — 最大荷重度を極限の代わりに使うのが安全側です。延長した値は過大になりがちです。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

平板載荷試験の許容支持力はどう求めますか?

告示1113号の式で、長期は qt+(1/3)N′γ2Df、短期は 2qt+(1/3)N′γ2Df です。qt は降伏荷重度の1/2と極限応力度の1/3の小さいほうです。

qt とは何ですか?

平板載荷試験による降伏荷重度の1/2の数値又は極限応力度の1/3の数値のうち、いずれか小さい数値です。

N′ はいくつを使いますか?

密実な砂質地盤12、砂質地盤(密実なものを除く)6、粘土質地盤3です。

降伏150・極限270 kN/m²なら許容応力度は?

qt=75。砂質地盤・γ2=16・Df=0.5m なら長期91 kN/m²、短期166 kN/m²です。

極限まで載荷できなかったときは?

最大荷重度を極限応力度の代わりに使うと、本当の極限はそれ以上なので安全側の値になります。

載荷板の大きさは?

直径30cmの円形の載荷板がよく使われます。支持力に影響するのは板の底から60cm程度までとされます。

試験の最大荷重はどこまでかけますか?

設計荷重を確かめる目的なら、長期設計荷重の3倍程度以上が目安とされます。

kN/m² を t/m² に直すには?

9.80665で割ります。91 kN/m² は約9.28 t/m² です。

平板載荷試験だけで基礎を決めてよいですか?

浅い範囲しか確かめられないため、SWS試験やボーリングで下の層を確かめてから判断します。