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アウトリガー接地圧敷鉄板地耐力

アウトリガーの接地圧計算

クレーン質量・吊り荷・フロート寸法・敷鉄板から、1点の反力と接地圧を求め、地盤の許容支持力度と比べます。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

アウトリガーの接地圧計算ツール

アウトリガー1点の反力は(クレーン質量+吊り荷質量)×9.81×1点に集まる割合です。既定値では(25+5)×9.81×60%=176.5kN。フロート50cm角の面積0.25m²では176.5÷0.25=706.1kN/m²と地耐力をはるかに超えます。1.5m×2.0mの敷鉄板3.00m²を敷けば176.5÷3.00=58.8kN/m²となり、許容支持力度100kN/m²の58.84%に収まります。必要な接地面積は176.5÷100=1.77m²です。

地盤の種類と許容支持力度の目安

地盤許容支持力度備考
軟弱な粘性土・埋土20〜50kN/m²地盤改良や覆工板が必要です
締まった粘性土50〜100kN/m²敷鉄板の併用が前提です
締まった砂質土100〜200kN/m²一般的な造成地の水準
砂れき・岩盤200〜500kN/m²直接支持できる場合があります

敷鉄板の寸法と接地面積

寸法面積質量の目安
1.0m×2.0m(19mm)2.00m²約300kg
1.2m×2.4m(22mm)2.88m²約500kg
1.5m×2.0m(22mm)3.00m²約520kg
1.5m×3.0m(22mm)4.50m²約780kg

※参考計算です。実機の性能表・整備要領書・法令の告示が優先されるため、作業前に必ず該当する仕様書で確認してください。

アウトリガーの接地圧計算の詳しい解説

アウトリガーの接地圧が問題になるのは、機体の質量と吊り荷の合計が四点のうちの一点に大きく偏るからです。ブームを真横に振れば、その側の一点に全体の五割から七割が集まります。フロートの面積はせいぜい0.2m²前後しかないため、圧力にすると数百kN/m²に達し、造成地の地耐力を軽く超えます。敷鉄板を敷くのは見た目の養生ではなく、荷重を広い面積に分散させて地盤の許容支持力度の内側に収めるための計算上の措置です。

判断が分かれるのは、敷鉄板の面積をどこまで有効とみなすかです。板が十分に厚く剛性が高ければ全面が効きますが、薄い板や大きな板ではフロートの周囲だけがたわみ、中央付近に応力が集中します。実務では板厚から広がり角を仮定して有効面積を絞る考え方と、全面を有効として安全率で吸収する考え方があります。この計算は後者に立っているため、薄い板や軟弱地盤では有効面積を割り引いて再確認してください。

見落とされやすいのは地盤側の不確かさです。許容支持力度は表層の状態だけでは決まらず、地下に埋設物や旧建物の基礎、埋め戻した溝があれば局所的に大きく下がります。雨のあとは表層が緩み、同じ場所でも数割落ちることがあります。マンホールや側溝の直上は空洞の上に載る形になるため、敷板の枚数を増やしても解決しません。据付け位置を決める前に、地下埋設物の図面と現地の踏査を突き合わせる必要があります。

条件による違いとしては、ラフテレーンクレーンとオールテレーンクレーンで軸数と質量配分が異なり、同じ吊り上げ能力でも一点反力が変わります。旋回中は反力が移動するため、最大となる向きで検討するのが原則です。地耐力が不足する場合は、敷板の大型化、覆工板の併設、地盤改良、あるいはより軽量な機種への変更を比較して選びます。判断に迷う場合は地盤の専門技術者に確認してください。

据付け後の管理も欠かせません。作業中は各アウトリガーの沈下量を定期的に確認し、機体の水平を保つことが求められます。数センチの沈下でもブームの先端では大きな振れとなり、作業半径が延びて定格に近づきます。長時間の作業や雨天では、水平の再確認と敷板のずれの点検を作業の区切りごとに入れる運用が現実的です。沈下が一方向に進む場合は、地盤の局所的な弱点を疑って据付け位置そのものを見直します。

業界・現場での使い方

クレーン据付け計画

据付け位置ごとに一点反力と接地圧を求め、敷鉄板の枚数と配置を決めます。

仮設計画書の作成

地盤調査の許容支持力度と照合し、養生方法の根拠として書面に残します。

敷鉄板の手配数量

必要な接地面積から枚数を算出し、運搬車両と設置手間を見積もります。

近接施工の検討

埋設管や地下構造物の直上を避ける据付け位置を、接地圧の数値で比較します。

よくある間違い・注意点

  • 機体質量だけで反力を計算する — 吊り荷の質量も加わります。荷を含めないと反力を二割前後小さく見積もります。
  • 四点に均等に分かれると考える — ブームの向きにより一点へ五割から七割が集まります。最大となる向きで検討します。
  • 敷鉄板の全面が効くと決めつける — 板が薄いとフロート周辺だけがたわみます。板厚と剛性を確認してください。
  • 地耐力を表層の見た目で判断する — 埋設物や旧構造物、雨後の緩みで局所的に大きく下がります。図面と踏査が必要です。
  • 側溝やマンホールの直上に据える — 空洞の上では敷板を増やしても支持できません。据付け位置そのものを変えます。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

25tクレーンで5tを吊るとき一点の反力はいくらですか?

一点に60%が集まる想定で176.5kNです。フロート50cm角では706.1kN/m²になります。

敷鉄板を敷くとどのくらい下がりますか?

1.5m×2.0mなら接地面積は3.00m²となり、既定値では58.8kN/m²まで下がります。

一点に集まる割合は何%で見ますか?

ブームを真横に振った状態で50〜70%が目安です。機種の取扱説明書に反力表がある場合はその値を使います。

許容支持力度が分からないときはどうしますか?

近傍のボーリング柱状図やスウェーデン式サウンディングの結果から推定します。判断が難しい場合は専門技術者に相談してください。

敷鉄板を2枚重ねると効果はありますか?

剛性が上がり有効面積が広がりますが、面積そのものは変わりません。平面的に広げるほうが効果的です。

フロートの下に角材を敷く方法はどうですか?

面積が小さいままなので接地圧はほとんど下がりません。面で受ける敷板が必要です。

雨天後に据え付ける場合の注意は何ですか?

表層が緩み許容支持力度が数割落ちます。余裕を見た敷板の増設と沈下の監視が必要です。

沈下が始まったらどうしますか?

直ちに作業を中止し、荷を安全な位置に降ろしてから敷板と据付け位置を見直します。