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等価騒音レベルLAeq騒音作業環境

等価騒音レベル LAeq の計算

【ご注意】このページの計算結果・情報は参考値です。正確性・最新性は保証できません。税務・法務・お金・設計・施工・安全などに関わる判断は、公式の資料と専門家の確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。免責事項

変動する騒音を1つの値にまとめるのが等価騒音レベルです。時間とレベルを入れると、エネルギーで平均した値を計算します。単純平均より高い値になるのが特徴で、短時間でも大きい音があると全体がそれで決まります。

最終更新:2026-09-19/監修:計算ツールズ編集部

等価騒音レベル LAeq の計算ツール

エネルギーで平均する

騒音は時間とともに変動します。これを1つの値で表すために使うのが等価騒音レベル LAeq です。単純に数値を平均するのではなく、エネルギーに直してから時間で平均します。

LAeq = 10 × log₁₀ { (1/T) × Σ tᵢ × 10^(Lᵢ/10) }

既定値の「90 dB が2時間、70 dB が6時間、評価時間8時間」で計算すると 84.1 dB になります。単純に時間で重み付けして平均すると (2×90+6×70)/8=75.0 dB ですが、等価騒音レベルはそれより 9.1 dB 高い値になります。

なぜ高くなるのか

3 dB 高い音はエネルギーが2倍、10 dB 高い音は10倍だからです。90 dB の2時間が持つエネルギーは、70 dB の6時間が持つエネルギーの約33倍あります。全体の97%が、たった2時間の90 dB で占められている計算になります。短時間でも大きい音があると、全体の評価はその音で決まります。

この性質が対策の方針を決めます。長時間の中程度の騒音を少し下げるより、短時間の大きな騒音を潰すほうが効きます。逆に、大きい音の時間を半分にすれば3 dB 下がります。時間を10分の1にできれば10 dB です。レベルを下げられないなら、時間を短くする。これが等価騒音レベルを下げるもう1つの道です。

レベルの差とエネルギーの比

差エネルギー比同じ影響になる時間
0 dB1倍同じ時間
3 dB2倍半分の時間
6 dB4倍1/4の時間
10 dB10倍1/10の時間
20 dB100倍1/100の時間
30 dB1000倍1/1000の時間

時間の一部だけ大きい音がある場合(8時間で評価)

大きい音その時間残りの時間の音LAeq
90 dB2時間70 dB(6時間)84.1 dB
90 dB1時間70 dB(7時間)81.2 dB
90 dB30分70 dB(7.5時間)78.4 dB
100 dB30分70 dB(7.5時間)88.1 dB
85 dB8時間—85.0 dB
80 dB8時間—80.0 dB

等価騒音レベルが使われる場面

場面評価時間表記
環境騒音(昼間)6時〜22時LAeq,16h
環境騒音(夜間)22時〜翌6時LAeq,8h
作業環境8時間LAeq,8h
航空機騒音1日Lden(時間帯で重み付け)
短時間の測定10分などLAeq,10min

※入力した内容はお使いのブラウザの中だけで処理され、サーバーには送信されません。本ツールは理論式による参考計算です。実際の騒音は反射・回折・気象・地表面の影響を受けます。規制の適否の判断や届出には、JIS に沿った実測と専門家の確認が必要です。

等価騒音レベル LAeq の計算の詳しい解説

騒音の測定値は、ほとんどの場合そのままでは使えません。機械が動いたり止まったり、車が通ったり通らなかったり、常に変動しているからです。「この場所は何 dB か」という問いに答えるには、変動する値を1つの数字にまとめる必要があります。そのための方法が等価騒音レベルで、環境基準も作業環境の評価も、いまはこの値で行われています。

やっていることは「同じエネルギーを持つ、一定の大きさの音に置き換える」ことです。8時間のあいだ変動した騒音と、同じ8時間ずっと鳴り続ける一定の音が、同じ総エネルギーを持つとき、その一定の音のレベルが等価騒音レベルになります。エネルギーで考えるので、数値の単純平均とは違う値になります。しかも必ず単純平均以上になります。対数の性質から、大きい値ほど強く効くためです。

この「大きい音ほど強く効く」性質が、実務での判断を左右します。90 dB が2時間、70 dB が6時間という現場を考えてみましょう。時間で見れば70 dB のほうが3倍長いのですが、エネルギーで見ると90 dB の2時間が全体の97%を占めます。70 dB の6時間を完全に無音にしても、等価騒音レベルは84.1 dB から84.0 dB にしか下がりません。対策の対象は明らかに90 dB のほうです。このツールが「いちばん効いている時間帯」とエネルギー割合を表示するのは、ここを見誤らないためです。

逆に、レベルを下げられない場合の道もこの性質から見えてきます。大きい音が鳴っている時間を半分にすれば、その分のエネルギーは半分になり、寄与は3 dB 下がります。工程を組み替えて大きな音の出る作業を短縮する、作業者の配置を交代制にして1人あたりの被曝時間を減らす、といった対策が成立するのはこのためです。設備投資をせずにできる対策として、時間の管理は有力な選択肢です。

評価時間の取り方にも注意が要ります。同じ現場でも、8時間で評価するか1時間で評価するかで値が変わります。8時間のうち1時間だけ90 dB が鳴る場合、8時間評価なら81.2 dB ですが、その1時間だけを切り出せば90 dB です。どちらも正しい値で、何を評価したいかによって使い分けます。環境基準では昼間16時間・夜間8時間、作業環境では8時間というように、場面ごとに評価時間が決まっています。測定結果を比較するときは、評価時間が揃っているかを必ず確かめてください。

なお「A」は周波数重み付け特性を表します。人の耳は低い音と高い音に鈍いので、その感度に合わせて補正したのがA特性です。環境騒音も作業環境もA特性で測るのが標準なので、LAeq と書きます。機械の性能評価などでは補正なしのC特性やZ特性を使うこともあり、その場合は LCeq、LZeq と書き分けます。特性が違う値どうしを比べても意味がありません。測定器の設定を確認する習慣をつけてください。

業界・現場での使い方

作業環境の騒音評価

工程ごとの騒音と作業時間から、8時間の等価騒音レベルを求めます。

環境基準との照合

昼間16時間・夜間8時間の測定値をまとめ、基準値と比べます。

工程改善の効果予測

大きな音の出る作業を短縮した場合の低減量を、事前に見積もります。

交代制の検討

1人あたりの被曝時間を減らしたときの効果を数値で確かめます。

建設作業の届出準備

作業の種類ごとの騒音と時間から、1日の等価騒音レベルを算定します。

よくある間違い・注意点

  • 数値を単純平均する — エネルギーで平均しないと低く出ます。既定値の例では9.1 dB もずれます。
  • 長い時間の騒音を先に対策する — 短時間でも大きい音のほうが効きます。エネルギー割合で判断してください。
  • 評価時間を揃えずに比べる — 8時間評価と1時間評価では値が違います。比較には同じ評価時間が要ります。
  • A特性とC特性を混ぜる — 重み付けが違う値どうしを比べても意味がありません。測定器の設定を確認します。
  • 静かな時間を評価から外す — 評価時間に含めるかどうかで値が変わります。何を評価したいかを先に決めてください。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

等価騒音レベルとは何ですか?

変動する騒音を、同じエネルギーを持つ一定の音に置き換えた値です。環境基準も作業環境もこの値で評価します。

単純な平均とどう違いますか?

エネルギーで平均するので、必ず単純平均以上になります。既定値の例では9.1 dB 高くなります。

なぜ大きい音が強く効くのですか?

3 dB 高い音はエネルギーが2倍だからです。10 dB 高ければ10倍です。

時間を半分にすると何 dB 下がりますか?

その時間帯の寄与が3 dB 下がります。全体の値がどうなるかは他の時間帯次第です。

評価時間はどう決めますか?

場面ごとに決まっています。環境騒音は昼間16時間・夜間8時間、作業環境は8時間が標準です。

LAeq の「A」は何ですか?

周波数重み付け特性です。人の耳の感度に合わせた補正で、環境騒音の測定はこれが標準です。

静かな時間も評価に入れますか?

評価時間に含めれば入ります。このツールでは全体の時間を指定でき、残りは静かとみなして計算します。

作業環境の基準はいくつですか?

厚生労働省のガイドラインでは85 dB が管理区分の目安とされています。詳細は所轄の基準をご確認ください。

測定は何分すればよいですか?

騒音の変動の周期によります。繰り返しのある作業なら数サイクル分、変動が大きければ10分以上が目安です。

Lden とは何が違いますか?

Lden は夕方と夜間に重み付けを加えた値で、主に航空機騒音に使われます。単純な等価騒音レベルとは別の指標です。