計算ツール
退職金退職所得控除分離課税iDeCo一時金企業年金

退職金の税金計算

勤続年数・退職金額・iDeCo一時金から、退職所得控除・課税所得・所得税・住民税・手取り金額を算出。日本の退職金税制は世界的にも優遇されており、勤続30年で1,500万円まで完全非課税です。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

退職金の税金計算ツール

退職所得控除額

勤続20年以下: 40万円 × 勤続年数(最低80万)

勤続20年超: 800万円 + 70万円 × (勤続年数 − 20年)

障害退職: 上記 + 100万円加算

退職所得(課税対象)

退職所得 = (退職金 − 退職所得控除) × 1/2

「1/2課税」の優遇で税負担が大幅軽減。ただし役員等で勤続5年以下は1/2適用なし。

税額計算

所得税 = 退職所得 × 累進税率 × 1.021 (他所得と分離課税)

住民税 = 退職所得 × 10%

iDeCo一時金の合算

退職金とiDeCo一時金を同時受給すると退職所得控除枠を合算計算。iDeCoは20年間まで年40万控除(累計800万)。

勤続年数別 退職所得控除額

勤続年数控除額
5年200万円
10年400万円
15年600万円
20年800万円
25年1,150万円
30年1,500万円
35年1,850万円
40年2,200万円

勤続30年+退職金別の税負担例

退職金控除課税所得税額手取り
1,000万1,500万001,000万
1,500万1,500万001,500万
2,000万1,500万250万約40万約1,960万
3,000万1,500万750万約158万約2,842万
5,000万1,500万1,750万約577万約4,423万

※国税庁「退職金と税」に基づく計算。「退職所得の受給に関する申告書」提出前提。

退職金の税金計算の詳しい解説

退職金は「1/2課税」+「退職所得控除」+「分離課税」の3重優遇で税負担が大幅軽減される日本の重要税制優遇。長期勤続者ほど手厚い設計です。

退職所得控除の意味

勤続20年で800万、30年で1,500万、40年で2,200万円まで完全非課税。勤続年数が長いほど控除枠拡大し、退職金がこの範囲内なら税金ゼロ。日本の終身雇用文化を支えてきた税制です。

1/2課税の効果

退職所得は「(退職金 − 控除) × 1/2」で計算されるため、実質的な累進税率は半分。給与所得と比べて大幅に軽い税負担が特徴。ただし2022年から役員等勤続5年以下はこの1/2適用外に。

「退職所得の受給に関する申告書」

退職前に会社に提出必須。提出しないと退職金の20.42%が源泉徴収され、確定申告で還付を受ける必要があります。忘れず提出しましょう。

iDeCo一時金との合算リスク

iDeCoの一時金受給は退職所得扱いだが、退職金と「同一年 or 前後4年以内」に受給すると退職所得控除枠を合算。控除枠を圧迫し想定より税負担が増える可能性。iDeCoを退職金の5年前 or 60歳到達後に受給する戦略が有効です。

企業型DC・DBとの関係

企業型確定拠出年金(DC)や確定給付企業年金(DB)の一時金受給も退職所得。「勤続年数=DC/DB加入期間の長い方」で判定されるため、複数年金制度がある人は総合設計が重要です。

年金受給との使い分け

退職金・iDeCo・企業年金は「一時金 or 年金」で受給方法選択可能。一時金=退職所得控除・年金=公的年金等控除。総合的に税負担を最小化する組合せを税理士等と相談して決定を。

業界・現場での使い方

退職予定者

退職前の税金試算+iDeCo受給タイミング最適化。

人事・総務

退職者への説明資料+源泉徴収事務。

社労士・税理士

クライアントの退職金プランニング+節税提案。

金融機関

退職金受取後の資産運用相談。

よくある間違い・注意点

  • 申告書未提出で20.42%源泉 — 「退職所得の受給に関する申告書」必ず提出。
  • iDeCo同時受給で控除圧迫 — 5年ずらす or 60歳受給で控除枠有効活用。
  • 役員5年以下の1/2非適用 — 2022年改正で追加。役員報酬・退職金設計に影響。
  • 確定申告不要と誤解 — 副業・医療費・寄付ある人は確定申告必要。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

退職金2000万円で税金いくら?

勤続30年なら約40万円(退職所得控除1500万適用後・住民税込)。

iDeCoと退職金は別々に受給できる?

YES。同時受給で控除合算されるため、5年ずらす戦略が節税効果大。

申告書出し忘れたら?

退職金の20.42%源泉徴収後、確定申告で還付。手続き面倒なので必ず事前提出を。

企業型DCと退職金の関係は?

両方合算して退職所得として計算。控除枠は「勤続年数or DC加入期間の長い方」。

年金受給と一時金どちらが得?

一時金=退職所得控除、年金=公的年金等控除。総額+リスク+ライフプランで判断。

自己都合退職も同じ税制?

YES。退職理由(自己/会社都合)は税額に影響しないが、退職金額自体は会社規定で差あり。

生涯給与2億円で退職金2000万は少ない?

大手企業平均は約2000-2500万(勤続35年)、中小企業1000-1500万が目安。

退職所得控除は退職前に確定?

退職日時点で確定。定年前1年内退職でも規則通り計算。