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生活保護費 計算ツール|世帯人数・地域別の月額支給額目安と8扶助の内訳

生活保護費を世帯構成・年齢・地域(6級地)から精密計算。生活扶助・住宅扶助・教育扶助・医療扶助を含む8扶助の内訳、収入認定額を控除した実支給額、受給要件・資産上限・親族照会・辞退手続きまで、2026年度基準で7つの世帯タイプ別に自動試算します。

最終更新:2026-07-28/監修:計算ツールズ編集部

生活保護費 計算機

世帯人数・年齢構成で生活扶助が変動。母子家庭は加算あり。
生活費コストの地域差を反映した6段階。都市部ほど基準額が高い。
単身53,700円/夫婦64,000円/4人世帯69,800円が東京都の上限。上限超過分は自己負担。
収入があれば差額分のみ保護費支給。就労収入は基礎控除あり。

結果の見方

生活保護は日本の最後のセーフティネットで、憲法25条「健康で文化的な最低限度の生活」の具体化として1950年施行の生活保護法に基づき運営されます。支給の考え方はシンプルで、「最低生活費 − 収入 = 支給額」

  • 最低生活費:世帯構成・地域・家族の年齢で算出する「必要生活費」の総和
  • 収入認定額:年金・給与・仕送り等の合算(就労収入は基礎控除あり)
  • 支給額:最低生活費 − 収入認定額。マイナスなら受給対象外

2024年度の生活保護受給者数は約200万人・160万世帯で人口比1.6%。世帯類型別では高齢者世帯が55%と最多、母子世帯5%、傷病・障害者世帯25%、その他15%(失業・就労困難)。

生活保護の仕組みと8扶助

① 8種の扶助と内容

扶助内容支給方法
生活扶助食費・光熱費・衣服費(基本生活費)金銭給付・毎月
住宅扶助家賃・地代(地域別上限あり)金銭給付・家主直接可
教育扶助義務教育の学用品・給食費・教材費金銭給付
医療扶助医療費全額(自己負担0円・医療券方式)現物給付
介護扶助介護サービス費全額現物給付
出産扶助分娩費・入院費(上限31万円程度)金銭給付
生業扶助就労支援・高校学費・技能習得費金銭給付
葬祭扶助葬式費用(最大約21万円)金銭給付

② 生活扶助基準額(2026年度・1級地-1)

世帯構成生活扶助(月額)住宅扶助上限合計目安
単身(20-40歳)約75,000円53,700円約128,700円
単身(65歳以上)約67,000円53,700円約120,700円
夫婦2人(高齢)約120,000円64,000円約184,000円
夫婦+子1人約155,000円69,800円約224,800円+教育扶助
夫婦+子2人約175,000円69,800円約244,800円+教育扶助
母子(母+子1)約120,000円+加算64,000円約184,000円+教育扶助
母子(母+子2)約155,000円+加算69,800円約224,800円+教育扶助

③ 地域係数(級地区分)

生活費コストの地域差を反映するため、全国を6段階に区分。都市部の1級地-1(東京23区・大阪市等)を基準1.00とし、町村部の3級地-2(0.80)まで段階的に基準額が下がります。

④ 主な加算制度

  • 母子加算:母子家庭・父子家庭に月2〜3万円加算
  • 児童養育加算:18歳未満の児童1人につき月1万円
  • 障害者加算:障害等級により月1.5〜2.6万円
  • 介護施設入所者加算:施設入所時に月9,880円
  • 在宅患者加算:療養中の在宅患者に月1.35万円
  • 冬季加算:11〜3月に月2,630〜31,750円(地域による)

⑤ 受給要件(4要件全てを満たす必要)

  1. 収入要件:収入が最低生活費を下回る
  2. 資産要件:預貯金・不動産・自動車等が一定額以下(単身なら生活扶助1ヶ月分の半分目安)
  3. 能力活用:働ける場合は就労努力をしている(求職活動等)
  4. 親族扶養不能:親族からの援助を受けられない(DV・虐待等の理由があれば照会免除)

⑥ 認められる資産と処分義務

  • 預貯金:単身なら生活扶助1ヶ月分の半分(約4万円)程度まで保有可能
  • 自動車:原則処分。ただし通勤・通院・障害者用は例外的に保有可
  • 持ち家:住み続けられるが、資産価値が高い場合はリバースモーゲージ検討
  • 生命保険:解約返戻金が資産扱い。ただし低額なら継続可
  • 貴金属・宝飾品:換金価値のあるものは原則処分

世帯・地域別 支給額 早見表

世帯1級地-1(東京23区)2級地-1(千葉市)3級地-2(町村)

※家賃を上限額まで、収入0円で試算。医療費・介護費は別途全額免除。

ケーススタディ

① 単身高齢者(68歳・年金月8万円・東京23区)

最低生活費:67,000(生活)+53,700(住宅)=120,700円。収入80,000円を差引き、支給額40,700円/月。年金だけでは足りない高齢者の典型的な生活保護利用ケース。医療費全額免除の恩恵が大きい。

② 単身壮年(35歳・傷病・仙台市)

最低生活費:75,000(生活)×0.92(2級地-1)+40,000(住宅)=約109,000円。無収入で支給額約109,000円/月。うつ病等で就労困難な場合、傷病者加算月1.35万円で計122,000円程度。

③ 母子家庭(母32歳+子2人・大阪市)

最低生活費:155,000(生活)+69,800(住宅)+10,000(教育)+30,000(母子加算+児童養育加算)=約265,000円。パート収入10万から基礎控除2.4万を引いた7.6万円を控除して支給額約19万円/月。医療・給食費もカバー。

④ 夫婦高齢者(夫72歳+妻70歳・年金合計月15万・地方都市)

最低生活費:120,000(生活)×0.84+55,000(住宅上限)=約155,800円。収入150,000円を差引き支給額約5,800円/月。少額でも生活保護受給の意義は医療費全額免除・介護費全額免除で、通院増えれば恩恵大。

⑤ 稼働年齢層(40歳・失業・単身・横浜市)

最低生活費:75,000×0.96+53,700=約125,700円。無収入で支給額約125,700円/月。ただし就労可能と判断されれば求職活動が条件。ハローワーク経由で就労支援を受けつつ、就労収入発生後は基礎控除後に段階的に減額。

申請の流れと注意点

  1. 事前相談:市区町村の福祉事務所(生活保護担当窓口)で相談。「相談だけしたい」と伝えて申請は別途。
  2. 申請書提出:申請権は法律で保障。窓口で「申請しない方が…」と説得されても意思表示すれば受理義務あり。
  3. 資産・収入調査:預貯金・保険・不動産・自動車を全て申告。金融機関への照会も行われる。
  4. 親族照会:扶養義務者(親・子・兄弟)へ扶養可否の照会。DV・虐待・音信不通の場合は照会免除申請可能。
  5. 訪問調査:福祉事務所職員が自宅訪問。生活状況・世帯構成を確認。
  6. 決定通知:申請から原則14日以内(延長で最大30日)に決定通知。支給開始は申請日に遡って算定。
  7. 受給後の義務:月次収入申告書提出、資産変動報告、就労努力継続。
⚠ 生活保護は「憲法上の権利」であり、受給に法的な恥や負い目は一切ありません。一方で不正受給(収入隠し・住所偽装等)は生活保護法違反で返還請求+刑事罰の対象。所得発生時は必ず月次で申告してください。生活が安定したら段階的に自立できる制度設計です。

よくある質問(FAQ)

生活保護の申請から支給までどれくらいかかりますか?

原則申請から14日以内に決定通知、資産調査に時間がかかる場合は最大30日。支給は申請日に遡って算定されるため、決定が遅れても損しません。緊急の生活困窮時は「臨時支給」で当座の生活費が先行支給される場合も。

親族への扶養照会は必ず行われますか?

2021年3月厚労省通知で緩和され、DV・虐待・音信不通20年以上等の理由があれば照会免除申請が可能。申請時に「照会されると生命・身体の安全が脅かされる」と申告すれば、事務所判断で照会を省略できます。

持ち家があっても受給できますか?

住み続けながら受給可能。ただし資産価値が高い(都市部の高額物件等)場合、リバースモーゲージ(住みながら不動産担保融資)の利用を求められることも。老朽化した住宅で市場価値がほぼゼロなら問題なく受給可能。

自動車は持てますか?

原則処分ですが、通勤・通院・障害者用は例外的に保有可。公共交通機関がない地域での通勤・通院、乳幼児の育児等の理由があれば個別判断で認められます。保有継続の場合は自賠責・任意保険料も生活扶助から支払い。

パート・アルバイトで働けますか?

働く義務があり、収入は申告義務あり。ただし就労収入には基礎控除(月1.5〜3.5万円程度)が設定されており、全額が保護費から差し引かれるわけではありません。月8万円のパート収入なら基礎控除後の差額のみが減額対象。

医療費は本当に無料ですか?

指定医療機関で医療券方式で全額免除。自己負担0円で診察・薬・入院・手術・リハビリ全てカバー。歯科治療も対象(保険適用範囲)。ただし美容整形・自由診療・美容目的の歯科矯正は対象外。

生活保護受給中に相続・臨時収入があったら?

速やかに福祉事務所へ申告義務。相続財産は資産扱いとなり、一定額を超えれば保護廃止(または一時停止)。無申告は不正受給で返還請求+刑事告発の対象。相続放棄は事前に相談を。

就職できたら保護は終わりますか?

収入が最低生活費を上回れば保護廃止。段階的な廃止(就労収入増加→保護費減額→保護廃止)で、急な生活水準低下は防止。就労開始後6ヶ月は「就労自立給付金」として一時金が支給される制度もあります。

生活保護と年金は併給できますか?

できます。年金は収入認定され保護費から差し引き。年金月8万+保護費差額の構造。年金額が最低生活費を上回れば保護廃止。ただし年金保険料は支払免除の対象で、将来の年金受給には影響します。

ホームレスでも申請できますか?

できます。住所不定でも申請可能で、まず宿泊所・シェルターへの入所から始まり、住宅扶助でアパート入居→就労支援の流れ。厚労省の「地域生活移行支援事業」で自立に向けた包括的支援を受けられます。

出典・参考資料

※本ツールは2026年度基準の全国平均値による概算です。実際の支給額は個別世帯の収入・資産・世帯構成・地域・住宅状況等で市町村の福祉事務所が最終判定します。加算制度(母子・障害者・冬季等)は含まれる場合と含まれない場合があります。

免責:本ツールは情報提供を目的としており、生活保護申請の代行や法律相談ではありません。個別の申請・受給相談は市区町村の福祉事務所または生活困窮者相談支援機関、法テラス、日本弁護士連合会等にご相談ください。生活保護は憲法上の権利であり、必要な方は遠慮なく相談してください。