児童扶養手当シミュレーター|ひとり親の全部支給/一部支給/停止を所得制限・養育費8割算入まで完全対応【2026年版】
子人数・子年齢・ひとり親の年収・扶養親族・養育費受取額を入力すると、2026年最新の児童扶養手当(全部支給45,500円+第2子加算10,750円+第3子以降6,450円)と所得制限(全部支給/一部支給/停止)を判定し、児童手当との併給や母子父子寡婦福祉資金などの併用制度まで加味した月額・年額をその場で算出します。「養育費の8割は所得認定」など見落としやすいルールもツール内で自動処理。
児童扶養手当シミュレーター
計算プロセス(内訳)
所得区分別 手当額ランク表
| 年収レンジ | 認定所得 | 区分 | 子1人 | 子2人 | 子3人 |
|---|
結果の見方
児童扶養手当は「所得制限」と「子人数×スライド」の2軸で決まります。特に養育費8割算入と扶養親族による限度額加算はケースワーカー側でも見落としがある領域です。
- 月額:2026年8月時点、子1人の全部支給は45,500円。子2人目は+10,750円、3人目以降は+6,450円ずつ。物価スライドで毎年4月に微調整されます。
- 年額:月額×12。子2人全部支給なら年間675,000円、子3人で752,400円と大きな家計インパクト。
- 認定所得:給与所得控除後の所得+養育費×80%−一律8万円(社会保険料相当)。この額と限度額表を比較して支給ランクが決まります。給与所得控除は2026年分(令和8年分)の所得から拡充され、年収220万円以下は一律74万円(改正前は162.5万円以下55万円)になったため、低収入層ほど認定所得が下がり有利になります。
- 児童手当併給:児童手当(0-2歳15,000円/3歳-中学生10,000円/高校生10,000円)と完全併給可能。所得制限は2024年10月から撤廃されました。
計算の仕組みと数式
認定所得の算式
認定所得 = 給与所得(給与所得控除後)+ 養育費×80% − 社会保険料相当額(一律8万) − 諸控除
諸控除には寡婦・寡夫控除、障害者控除、勤労学生控除、医療費控除など。本ツールでは基本ケースを想定して簡略化しています。
所得制限限度額(子1人の場合)
| 扶養親族数 | 全部支給(本人) | 一部支給(本人) | 支給停止(扶養義務者・配偶者) |
|---|---|---|---|
| 0人 | 49万円 | 192万円 | 236万円 |
| 1人 | 87万円 | 230万円 | 274万円 |
| 2人 | 125万円 | 268万円 | 312万円 |
| 3人 | 163万円 | 306万円 | 350万円 |
| 4人 | 201万円 | 344万円 | 388万円 |
扶養親族が1人増えるごとに限度額が38万円加算(老人扶養は+48万円)。
一部支給時の逓減式
手当額 = 45,500 − (認定所得 − 全部支給限度) × 0.0243007 − 10
(1円未満切り捨て、上限45,490円、下限10,740円)
認定所得が全部支給限度をわずかに上回っただけで45,000円→44,500円のように緩やかに減額される仕組みです。「働き損」を避けるため、2003年から一部支給の逓減式が採用されました。
他の併用制度
| 制度 | 金額・対象 | 児童扶養手当との関係 |
|---|---|---|
| 児童手当 | 0-2歳 15,000円/3歳-高校生 10,000円(2024/10改正で所得制限撤廃・高校生まで拡大) | 完全併給可能 |
| ひとり親家庭等医療費助成 | 医療費自己負担分の助成(自治体で異なる) | 併給可・所得制限は緩やか |
| 母子父子寡婦福祉資金 | 修学資金・技能習得資金など無利子/低利子貸付 | 併給可 |
| 就学援助 | 学用品費・給食費・修学旅行費等の実費補助 | 併給可 |
| ひとり親家庭高等職業訓練促進給付金 | 看護師・保育士等の資格取得中に月10万円等 | 併給可 |
| ひとり親控除(税制) | 所得税35万・住民税30万控除 | 所得認定に影響あり |
ケーススタディ:年収×子人数のパターン別
① 年収150万円 × 子1人
パート勤務のシングルマザー。— が児童扶養手当の月額。認定所得は約68万円で一部支給圏。児童手当(月10,000〜15,000円)と合わせ月間約51,000〜56,000円の公的給付。
② 年収250万円 × 子2人
正社員シングルマザーの標準モデル。—。全部支給と一部支給の境界近辺。認定所得次第で月10,000〜30,000円の変動幅。
③ 年収350万円 × 子2人
フルタイム勤務ひとり親。—。一部支給ゾーンで手当は逓減式適用。「働き損」に注意すべき年収帯。
④ 年収450万円 × 子3人
収入は高いが子が多い世帯。—。扶養親族3人+子ありで一部支給限度がぐっと上がる。第3子加算6,450円が積み上がる。
⑤ 年収250万円 × 子2人 + 養育費月5万円
養育費8割算入で認定所得が加算される。—。月5万円の80%=月4万円が所得算入され、区分判定が1段階下がることも。
申請の流れと必要書類
- 市区町村窓口で相談:離婚届提出前でも事前相談可。児童福祉課/子育て支援課が窓口。
- 必要書類の準備:戸籍謄本(離婚後1か月以内)、住民票、預金通帳、印鑑、年金手帳、賃貸借契約書等。
- 認定請求書の提出:認定されると請求月の翌月分から支給。遡及支給はなし。
- 現況届の提出(毎年8月):これを出さないと11月以降の支給が停止。
- 支払い時期:年6回、奇数月(1・3・5・7・9・11月)にまとめて振込。
よくある質問(FAQ)
児童扶養手当は月にいくらもらえますか?
2026年8月時点、子1人の全部支給は月45,500円、第2子加算が+10,750円、第3子以降は+6,450円ずつ。子3人なら全部支給で月62,700円、年間752,400円。ただし所得制限があり、認定所得が限度額を超えると一部支給または支給停止となります。
養育費をもらっていても児童扶養手当は受け取れますか?
受け取れますが、養育費の80%が所得に算入される点に注意。例えば月5万円の養育費なら年60万円×80%=48万円が所得認定に加算。全部支給の限度額が48万円上振れするイメージで、区分判定が変わる可能性があります。
児童手当との併給はできますか?
完全併給可能です。2024年10月改正で児童手当は所得制限が撤廃され、高校生まで拡大、第3子以降は月30,000円。児童扶養手当と合算すると子2人で月70,000〜90,000円、子3人で月100,000円超の公的給付が受けられます。
父子家庭も対象ですか?
2010年8月から父子家庭も対象になりました。所得制限・支給額は母子家庭と同じ。父子家庭では祖父母等が同居しているケースも多く、その場合は扶養義務者の所得(限度額236万〜388万円)で判定される点に注意が必要です。
働いて年収が増えると手当は減りますか?
減ります。特に全部支給→一部支給の境界(子1人で認定所得49〜192万円ゾーン)では、収入10万円増ごとに手当が2,400円弱減額される計算。ただし「収入増額 − 手当減額」で差引プラスになる設計なので、働き損は基本的に発生しません。
受給開始から5年経つと手当が半減すると聞きました。
「一部支給停止措置」と呼ばれ、受給から5年(または末子7歳到達から5年)経過で原則1/2減額。ただし①就業中、②求職活動中、③障害・介護等の場合は「一部支給停止適用除外事由届出書」を毎年提出すれば減額回避できます。ほぼ全員が対象外事由に該当するため、通常は減額されないと考えて構いません。
再婚したら手当はどうなりますか?
法律婚だけでなく事実婚(同居・生計同一)でも受給資格を失います。恋人と定期的に泊まっているだけでも「事実婚」と判断され得るため要注意。判定は市区町村の実態調査(訪問・聞き取り)で行われます。
公的年金を受給していても手当はもらえますか?
2021年3月から改正され、遺族基礎年金や障害基礎年金の受給者でも、年金額が児童扶養手当額を下回る場合は差額を受給可能に。旧制度では併給禁止でしたが、現在は多くの遺族年金受給世帯も一部併給できるようになりました。
いつまでもらえますか?
原則、子が18歳到達後の3月31日まで(高校卒業まで)。障害等級1・2級の子は20歳まで延長。ただし子が結婚した、施設入所した、里親に委託されたなど生計を共にしなくなった場合は支給停止。
申請を忘れていました。遡って受け取れますか?
遡及支給はありません。認定請求書を市区町村に提出した月の翌月分から支給開始となるため、離婚成立後は速やかに申請することが重要。事前相談を含めれば離婚届提出と同時に手続きを開始できるので、早めの窓口相談を推奨します。
出典・参考資料
- 厚生労働省「児童扶養手当について」 https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/osirase/100526-1.html
- 児童扶養手当法(昭和36年法律第238号) https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=336AC0000000238
- こども家庭庁「ひとり親家庭等関係」 https://www.cfa.go.jp/policies/hitori-oya/
- 厚生労働省「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」
- 厚生労働省「児童扶養手当法施行令」政令に基づく所得制限限度額表
※本記事の計算結果はあくまで概算です。実際の支給額は各市区町村の判定、扶養控除の適用、離婚時期などで変動します。申請前に必ずお住まいの自治体窓口にご相談ください。