計算ツール
倉庫ロケーションWMS保管面積

倉庫ロケーションの必要数計算

SKU数と在庫量、収容量と予備率から、必要なロケーション数・棚の連数・通路を含む保管面積を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

倉庫ロケーションの必要数計算ツール

基礎のロケーション数は総在庫量÷1ロケーションの収容量です。既定値では1,200SKU×24ケース=28,800ケースを12で割って2,400。ここに高回転20%のピッキング間口240を足し、フリーロケーション30%による集約分108を引いた2,532に予備率15%を掛けて2,912ロケーションとなります。4段棚なら728連、1連1.2m2に通路係数1.8を掛けて約1,572m2、充填率は82.42%です。

保管方式別のロケーション設計の考え方

方式充填率向く条件
固定ロケーション60〜75%SKUが安定し作業者が場所を覚える運用
フリーロケーション85〜95%システムで在庫と場所を管理できる運用
高回転のみ固定75〜85%出荷頻度の差が大きい在庫構成
ケースとピースの分離70〜85%出荷単位が混在する倉庫

予備率別の必要ロケーション数(基礎2,532)

予備率必要ロケーション数4段棚の連数
0%2,532633連
10%2,786697連
15%2,912728連
20%3,039760連
30%3,292823連

※参考計算です。車両仕様・機材・商慣習・取引条件によって数値は変わるため、実際の運用条件で検証してください。

倉庫ロケーションの必要数計算の詳しい解説

倉庫のロケーション数が在庫量の割り算だけで決まらないのは、1つの区画を複数のSKUで共有できないためです。総在庫が28,800ケースで1ロケーションに12ケース入るなら2,400で足りるように見えますが、SKUごとに区画を分ける以上、端数は必ず切り上がります。SKU数が多く1SKUあたりの在庫が少ない倉庫ほど切り上げの影響が大きく、収容量に対する充填率は8割前後にとどまります。

判断が分かれるのは固定ロケーションとフリーロケーションのどちらを採るかです。固定は場所を覚えられて誤出荷が減る一方、欠品中も区画が押さえられたままになります。フリーは充填率が上がりますが、システムでの在庫と場所の紐付けが前提で、停止したときの復旧手順まで設計しておく必要があります。高回転品を固定、低回転品をフリーにする折衷が実務では多く採られます。

見落とされやすいのは補充用のストックと入出荷の仮置きです。ピッキング間口とは別に上段のストックが要り、入荷待ちと出荷待ちの平置きスペースも床を占めます。季節の山で在庫が1.5倍になる商材では、平常時の必要数で設計すると繁忙期に通路へ積むことになります。予備率は書類上の余裕ではなく、この波動と商品の入替えを吸収するための実務的な枠です。

条件による違いも大きく、ケース出荷が中心ならパレットラックで足りますが、ピース出荷が多い倉庫では小さな間口を数多く並べる必要があり、同じ在庫量でもロケーション数は数倍に増えます。委託先の保管料がロケーション単位か坪単位かでも最適な設計は変わります。段数を増やせば床面積は減るものの、上段の作業には機器が要りピッキングの効率は落ちます。

設計の手順としては、まず出荷実績からSKUを回転の高い順に並べ、上位のどこまでを手の届く高さに置くかを決めるところから始めます。出荷点数の上位2割が全体の8割を占める構成であれば、その2割を動線の短い区画にまとめるだけでピッキングの歩行距離が大きく減ります。残りのSKUは奥や上段に回し、ロケーションの大きさも小さめに設定して密度を上げます。この配置は在庫構成が変わると崩れるため、半年から1年ごとに実績を見て並べ替える前提で運用します。並べ替えの作業にも人手がかかるため、繁忙期を避けた時期に計画的に行う必要があります。

業界・現場での使い方

倉庫の新設・移転の計画

在庫構成から必要なロケーション数と面積を出し、物件の広さを判断します。

WMSの導入検討

フリーロケーション化による充填率の改善幅を試算し、投資の効果を見ます。

3PLへの委託の見積もり

保管に必要なロケーション数を提示し、料金体系との相性を確認します。

繁忙期の保管計画

在庫が増える時期の必要数を先に出し、外部倉庫の手配量を決めます。

よくある間違い・注意点

  • 総在庫量を収容量で割っただけで決める — SKUごとの切り上げが積み上がり、実際には2割前後多く必要になります。
  • 補充用のストック分を数えない — ピッキング間口だけでは足りず、上段のストックが別に必要です。
  • 繁忙期の在庫の山を無視する — 平常時の在庫で設計すると、山の時期に通路へ平置きすることになります。
  • 段数を増やせば解決すると考える — 上段は機器が要り作業効率が落ちるため、面積だけで判断できません。
  • 入出荷の仮置きスペースを面積に入れない — 荷受けと出荷待ちの床が確保できず、保管区画に食い込みます。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

1,200SKUで在庫28,800ケースなら何ロケーション必要ですか?

1ロケーション12ケース・予備15%の既定値で2,912ロケーション、4段棚で728連です。

予備率はどのくらい見ておくべきですか?

10〜20%が一般的です。新商品の投入が多い、季節の波動が大きい倉庫では20%以上を見ます。

充填率が80%台なのは低いですか?

ロケーション単位で区画を分ける以上、90%を超えるのは困難です。80%台は健全な水準といえます。

フリーロケーションにすればどのくらい減りますか?

比率を上げるほど集約が効きます。既定値の30%から60%に上げると必要数は約100減ります。

高回転SKUの間口を別に取る理由は何ですか?

補充の頻度が高く、ストックとピッキング間口を分けないと補充作業がピッキングの動線を止めるためです。

通路係数1.8とは何を指しますか?

ラックが占める床面積に対し、通路と作業スペースを含めた総面積の倍率です。機器の種類で1.6〜2.2程度に振れます。

ロケーション数と坪数のどちらで契約すべきですか?

在庫の変動が大きいならロケーション単位、安定しているなら坪単位のほうが総額を抑えやすい傾向があります。

段数は何段まで増やせますか?

フォークリフトの揚高と消防設備との離隔で決まります。設備の仕様と法令上の要件を先に確認してください。