計算ツール
パレットラック倉庫段数保管

パレットラックの段数・連数計算

保管パレット数と寸法区分、積載高さと天井高から、ラックの段数・連数・通路を含む面積を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

パレットラックの段数・連数計算ツール

1段の高さは積載高さ+パレット厚150mm+梁との余裕です。既定値では1,400+150+150=1,700mmとなり、天井有効高6,000mmでは3段が入ります。1間口に2パレットなら1連で2×3=6パレット、600パレットには100連が必要です。間口幅は1,100×2に支柱分300を足して2,500mm、総間口長は250m。奥行1,100mmで占有面積275m2、通路3,000mmの半分を加えて650m2になります。

パレット寸法区分別の間口幅と奥行(1間口2パレット)

寸法区分間口幅ラックの奥行
1100×1100(T11型)2,500mm1,100mm
1200×10002,700mm1,000mm
1400×11003,100mm1,100mm
1200×800(欧州型)2,700mm800mm

天井の有効高別の段数(1段1,700mm)

天井の有効高段数600パレットの連数
4,000mm2段150連
6,000mm3段100連
8,000mm4段75連
10,000mm5段60連

※参考計算です。車両仕様・機材・商慣習・取引条件によって数値は変わるため、実際の運用条件で検証してください。

パレットラックの段数・連数計算の詳しい解説

ラックの段数が天井高の割り算どおりにならないのは、1段に必要な高さが積載高さだけでは決まらないからです。パレット自体の厚みが約150mm、荷と上の梁との間にはフォークを抜き差しする余裕が100mmから200mm要ります。積載1,400mmの荷でも1段は1,700mm前後を占め、天井有効高6,000mmでは3段が上限です。天井高が数十センチ足りないだけで1段減り、必要な連数は3割以上増えます。

判断が分かれるのは最上段をどこまで上げるかです。スプリンクラーのヘッドや照明、梁下の設備との離隔を確保する必要があり、消防に関する法令の規定に基づく確認が要ります。上段を高くすればフォークリフトの揚高も足りなくなり、リーチ式では届かない段が生まれます。機器の更新まで含めて考えると、段を1つ諦めて床面積を広げたほうが総費用は下がる場合があります。

見落とされやすいのは通路の取り方です。カウンターバランス式では3,500mm前後、リーチ式でも2,700mm前後の通路が要り、ラックそのものより通路のほうが床を多く使います。背中合わせに2列並べて通路を共有すれば効率は上がりますが、入出庫の順序に制約が出ます。建屋の柱の位置や消火設備の割付けでも配置は動くため、図面上での検討が欠かせません。

条件による違いとして、T11型が標準の国内では間口2,500mm前後が基本ですが、1,200×1,000mmの荷姿が混ざると間口幅が揃わず隙間が増えます。冷凍倉庫では結露と断熱の関係で通路を広く取ることがあり、移動ラックを使えば通路を1本に集約できます。保管量が季節で大きく振れるなら、固定ラックと平置きを組み合わせる設計も検討の余地があります。

導入の実務では、ラックそのものの価格より付随する費用のほうが読みにくくなります。床のアンカー打ち、傾きの調整、既存在庫の移設、稼働を止める期間の代替保管などが加わり、本体価格の3割前後が追加になることがあります。中古のラックを使う場合は、梁と支柱の組み合わせがメーカーごとに異なるため、部材を後から追加購入できるかを先に確認してください。設置後に段の高さを変える改造も、荷重の条件が変わるため専門の業者への依頼が必要です。将来の荷姿の変更を見込むなら、梁の位置を動かせる仕様を選んでおくと後の手直しが軽くなります。

業界・現場での使い方

倉庫のレイアウト設計

保管量から段数と連数を出し、建屋に収まるかを図面の前に確認します。

ラックの購入見積もり

連数と段数から必要な部材の数量を把握し、複数社の見積もりを比べます。

移転先の物件の選定

天井の有効高ごとに必要な床面積を試算し、候補物件を絞り込みます。

保管能力の見直し

積載高さや間口の収容数を変えた場合の収容力の差を比べます。

よくある間違い・注意点

  • 積載高さだけで段数を割り出す — パレット厚と梁との余裕で1段は300mm前後余計に必要です。
  • 通路の面積を計算に入れない — 通路はラック本体と同等以上の床を使い、必要面積が倍近くになります。
  • フォークリフトの揚高を確認しない — 段数を増やしても機器が届かなければ上段は使えません。
  • 消防設備との離隔を後回しにする — スプリンクラーのヘッドとの離隔が取れず、設計後に段数を減らすことになります。
  • パレットの寸法が混在する前提を置かない — 寸法が揃わないと間口幅を統一できず、隙間が増えて収容力が落ちます。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

600パレットには何連必要ですか?

1間口2パレット・3段の既定値で1連6パレット、100連が必要です。

1段の高さはどう決めますか?

積載高さにパレット厚150mmと梁との余裕100〜200mmを足します。既定値では1,700mmです。

通路幅はどのくらい必要ですか?

カウンターバランス式で3,500mm前後、リーチ式で2,700mm前後が目安です。機器の仕様書で確認してください。

背中合わせに並べると面積は減りますか?

通路を共有できるため効率は上がります。ただし奥の列の入出庫に制約が出るため、回転の低い在庫に向きます。

間口の収容数は3パレットでもよいですか?

可能ですが梁のたわみと荷重の条件を満たす必要があります。ラックメーカーの仕様に従ってください。

天井高が中途半端なときはどうしますか?

積載高さを揃えて1段の高さを下げるか、上段だけ低い荷を置く運用にすると1段増やせる場合があります。

移動ラックを使うと面積はどれだけ減りますか?

通路を1本に集約できるため、固定ラックに比べて床面積を3割前後圧縮できる例があります。

耐震の観点で注意する点はありますか?

ラックの固定方法と落下防止の措置が必要です。設置基準は関係法令と業界の指針に基づく確認が要ります。