倉庫月坪単価
契約面積と坪単価から、物流倉庫の月額コストと契約期間の総支払額を試算します。
倉庫月坪単価ツール
計算式と考え方
月額コストは「賃料 + 共益費 + 水道光熱費」で求めます。500坪・坪6,800円で賃料340万円、共益費は坪600円で30万円、光熱費18万円を加えて388万円です。年間では4,656万円になります。敷金は賃料の10か月分で3,400万円です。5年契約でフリーレント2か月なら、総支払額は388万円×60か月から740万円を引いた2億2,540万円となります。実質坪単価は7,400円の約96.7%で約7,153円、パレット1枚あたりは月2,425円です。
物流施設の賃料に影響する要素
| 立地 | 高速インターや港湾からの距離。湾岸と都市近接ほど高い |
|---|---|
| 規模と形式 | 大型マルチテナント型は坪単価が抑えられ、小型の倉庫は割高になりやすい |
| 設備水準 | 床荷重、天井高、バース数、電源容量。冷凍冷蔵は坪単価が大きく上がる |
| 契約条件 | 契約年数、フリーレント、敷金月数、原状回復の範囲で実質負担が変わる |
倉庫月坪単価の詳しい解説
物流施設の賃料は坪単価で提示されますが、実際の負担を決めるのは共益費、フリーレント、敷金、原状回復の条件を含めた総額です。募集賃料が同じでも、共益費が坪600円と坪1,200円では500坪で月30万円の差が生まれ、5年では1,800万円になります。比較する際は、賃料と共益費を合算した額で並べる必要があります。フリーレントは実質負担を下げる要素として大きく働きます。5年契約で2か月のフリーレントは、期間全体で見ればおよそ3.3%の値引に相当し、実質坪単価は7,400円が約7,153円まで下がります。ただしフリーレント期間中に解約すると違約金として遡って請求される条項が置かれることがあり、契約書の確認が必要です。敷金も見落とされやすい要素です。賃料の6か月から12か月分が一般的で、500坪・坪6,800円なら3,400万円という規模になります。これは運転資金として拘束され、解約時の原状回復費が差し引かれて返還されます。原状回復の範囲が「入居時の状態」なのか「スケルトン」なのかで金額が桁で変わるため、契約時点で範囲を文書化しておくことが実務上の要点になります。坪単価の水準はエリアと施設形式で大きく異なります。首都圏の湾岸部や都市近接の施設は高く、圏央道沿いの内陸部や地方中核都市では下がります。大型のマルチテナント型施設は共用部の効率がよく坪単価が抑えられる一方、小規模な単独倉庫は割高になりがちです。ただし坪単価が安くても、天井高が低い、床荷重が足りない、バースが少ないといった制約があると、保管効率と荷役効率が落ちて実質的な単価は上がります。判断が分かれるのは、坪あたりで見るか保管数量あたりで見るかです。天井高5.5mの施設と6.5mの施設では、同じ坪数でも積める段数が変わり、パレット1枚あたりの単価に差が出ます。この試算のパレット単価は、その比較に使えます。坪単価が1割高くても収容枚数が2割多ければ、実質的には安いという判断になります。あわせて、共用部やバース前の通路など保管に使えない面積が契約坪数に含まれる点も考慮が必要です。契約前に、想定するラック配置で何枚積めるかを図面上で確認しておくことが望まれます。
業界・現場での使い方
物件の比較
賃料と共益費を合算した実質坪単価で候補を並べます。
初期資金の把握
敷金の総額を確認し、必要な運転資金を見積もります。
保管効率の評価
パレット1枚あたりの月額を出し、天井高の異なる物件を比較します。
よくある間違い・注意点
- 募集賃料だけで比較する — 共益費が坪600円違えば500坪で月30万円の差です。合算した額で並べてください。
- 原状回復の範囲を確認しない — 入居時復旧かスケルトンかで金額が桁で変わります。契約時に文書化してください。
- 坪単価だけで保管効率を判断する — 天井高と床荷重で積める量が変わります。パレット単価で比べてください。
関連する規格・法規
- 日本ロジスティクスシステム協会
- JIS物流規格
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
敷金はどのくらいが一般的ですか。
賃料の6か月から12か月分が一つの目安です。契約年数や与信により変わります。
フリーレントはどの程度つきますか。
需給により変わりますが、数か月分が設定されることがあります。期間中の解約条項の確認が必要です。
冷凍冷蔵倉庫は割高になりますか。
設備と電力負担が加わるため、常温より坪単価が大きく上がるのが通常です。