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オイル粘度 SAE⇔cSt換算

SAE粘度グレード(0W-20〜85W-140)から100℃動粘度・HTHS粘度・低温スペック・想定用途を即参照。整備現場・レース・オイル選定に。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

オイル粘度 SAE⇔cSt換算ツール

SAE粘度グレードの読み方

「5W-30」の意味 → W前の数字:低温流動性 / 後ろの数字:100℃動粘度

SAE J300 が規定するエンジン油の粘度分類。「Winter (W)」表記のあるグレードは低温始動性を保証。マルチグレード油(例:5W-30)は低温では5Wの流動性、高温では30の粘性を両立するよう粘度指数向上剤を配合した油。

SAE J300 早見(エンジン油)

SAE低温クランキング粘度100℃動粘度 cStHTHS mPa·s
0W≤6200 mPa·s @-35℃
5W≤6600 mPa·s @-30℃
10W≤7000 mPa·s @-25℃
15W≤7000 mPa·s @-20℃
205.6-9.3≥2.6
309.3-12.5≥2.9
40 (0W/5W/10W)12.5-16.3≥3.5
40 (15W/20W/25W)12.5-16.3≥3.7
5016.3-21.9≥3.7
6021.9-26.1≥3.7

オイル粘度 SAE⇔cSt換算の詳しい解説

SAE J300 は米国自動車技術者協会が定めるエンジン油の粘度分類規格で、低温流動性(Winter番号)と高温粘性(100℃動粘度)の両面から油の性状を表現します。「5W-30」なら低温側5W(-30℃でクランキング可能)、高温側30(100℃動粘度9.3-12.5 cSt)というマルチグレード油です。

実務で重要なのはHTHS粘度(High-Temperature High-Shear Viscosity)という指標。エンジン内部の高温高せん断状態(150℃・10⁶ s⁻¹)での実効粘度で、燃費と保護性のバランスを決めます。国産0W-20はHTHS 2.6以上と省燃費寄り、欧州5W-40は3.5以上と高保護寄り。同じ「30」表記でも0W-30と10W-30ではHTHSが違うため、メーカー指定を守ることが重要です。

ギヤ油はエンジン油とは別のSAE J306規格で、「75W-90」等の番号は数値がエンジン油と重ならない(75W-90はエンジン油には存在しない)ため直接比較しないよう注意。実粘度は75W-90 ≈ 10W-40 相当と大きく違います。

業界・現場での使い方

自動車整備工場

車種・年式・純正指定に基づくオイル選定。5W-30が国産乗用車の8割、欧州車は5W-40主流、ハイブリッド・ダウンサイジングターボは0W-20主流。

物流・運送業

大型トラック・建機は15W-40(ディーゼル対応)が定番。冷凍機・寒冷地は10W-30、酷暑地は15W-40〜20W-50を選択。

二輪・スポーツカー

エンジン高回転・高熱の分野で10W-40・15W-50が主流。ミッション兼用湿式クラッチではMA/MB規格併記の油を選ぶ。

よくある間違い・注意点

  • W前の数字を「使用温度下限」と誤解 — Wの数字は始動時の低温流動性であり、外気温そのものではない。0W = -35℃始動可、5W = -30℃始動可というスペック。
  • 数字が大きい方が「良い油」だと思う — 数字は粘度のみ表現。5W-40が5W-30より優れているわけではなく、エンジン設計に合ったものが正解。
  • エンジン油とギヤ油の番号を直接比較 — 75W-90 ≈ 10W-40 相当。ギヤ油の75W-90をエンジンに入れると異常に粘度が高い油になる。

関連する規格・法規

  • エンジン油の粘度分類(Society of Automotive Engineers)— 最新版は2021改訂。
  • ギヤ油の粘度分類 — エンジン油とは別番号体系。
  • 性能グレード規格 — 粘度と併せて性能認証を受けた油。
  • 日本のオートバイ油規格 — 湿式クラッチ対応(MA)・スクーター対応(MB)。

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

5W-30の「W」は何?

Winterの頭文字。低温流動性の規格を満たす証。5Wなら-30℃で始動可能。

0W-20と5W-30、どちらが良い?

エンジン設計に合った方が正解。省燃費・最新エンジンなら0W-20、高負荷・古いエンジンなら5W-30以上を選ぶ。

HTHS粘度は何を意味する?

高温高せん断粘度(150℃)。燃費と保護のバランス指標で、2.6以上=省燃費寄り、3.5以上=高保護寄り。

ギヤ油の75W-90はエンジン油75W-90?

別規格。ギヤ油の75W-90 ≈ エンジン油10W-40相当。番号を直接比較不可。

化学合成油と鉱物油の違いは?

化学合成油は低温流動性・高温安定性・蒸発損失で優位。純鉱物油の3-5倍の価格だが交換サイクルが2-3倍長い。