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築古再生リノベ費用

延床面積と工事の範囲から、築古住宅の再生費用と建替との差を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

築古再生リノベ費用ツール

計算式と考え方

工事費は項目ごとの積み上げで求めます。延床100㎡に内装工事8万円/㎡で800万円、水回り設備の更新250万円、屋根と外壁200万円、耐震補強を2万円/㎡で200万円、開口部の断熱改修を6千円/㎡で60万円、ここまでで1,510万円です。築古の再生では解体後に想定外の傷みが見つかる例が多いため、予備費10%の151万円を加えた総額は約1,661万円、㎡あたり約16.6万円になります。購入価格800万円と合わせた総投資額は約2,461万円で、月額賃料12万円なら表面利回りは約5.85%です。同じ面積を解体して建て替えると約3,050万円と見込まれ、工事費はその約54%に収まっています。

築古再生の主な工事項目

内装の全面更新床・壁・天井と建具の一新。7〜12万円/㎡が目安で、仕上げ材の選択で幅が出る
水回り設備浴室・台所・洗面・便所の4点。200〜350万円が中心で、配管の更新を含めるかで変わる
屋根・外壁足場を要するため単独では割高。内部工事と同時期に行うと足場代を一度で済ませられる
耐震・断熱1.5〜3万円/㎡。補助制度の対象になりやすく、光熱費と資産評価の両面に効く

築古再生リノベ費用の詳しい解説

築古住宅の再生は、躯体を残して内外装と設備を更新する工事です。新築との最大の違いは、着工前に見えない部分の状態が確定しないことにあります。壁や床を解体して初めて、土台の腐朽、白蟻の被害、雨漏りの跡、断熱材の欠落が判明します。このため、当初の見積もりから工事中に増額が生じることが珍しくなく、総予算の1割から2割を予備費として確保しておく考え方が実務では一般的です。予備費を見込まずに資金計画を組むと、工事の途中で仕様を落とす判断を迫られます。費用の水準を左右する最大の要素は、どこまで手を入れるかという範囲です。内装だけの更新であれば㎡あたり5万円前後で収まることもありますが、耐震補強と断熱改修、配管の全更新まで含めると、㎡あたり20万円を超えることもあります。この幅の大きさが、相場が示されにくい理由です。判断の基準になるのは、その工事が資産としての寿命をどれだけ延ばすか、そして毎月の光熱費と快適性にどう効くかという点です。仕上げ材のグレードは満足度に直結する一方、建物の寿命には影響しません。耐震の扱いは築年数で判断が分かれます。1981年5月以前に建築確認を受けた建物は旧耐震基準にあたり、現行の想定する地震動に対する検証が行われていません。この年代の建物では、耐震診断を行ったうえで補強の要否と方法を決めるのが基本になります。1981年6月以降でも、木造住宅については2000年に接合部の仕様と基礎の規定が明確化されており、その前後で構造の考え方が変わっています。築26年から45年の範囲にある建物は、この中間にあたり、金物の有無と基礎の形式を実地で確認する必要があります。建替との比較では、費用だけでなく制度上の制約も検討材料になります。敷地が現行の接道の条件を満たさない場合、建て替えると同じ規模の建物を建てられないことがあります。建蔽率や容積率の基準が建築当時より厳しくなっている地域でも同様です。この場合、既存の建物を活かす再生のほうが、結果として得られる床面積が大きくなります。逆に、躯体の傷みが激しく補修に費用がかさむ場合や、間取りの制約が大きい場合は、建替のほうが総額で有利になることもあります。投資として見る場合、利回りの計算には工事費だけでなく購入時の諸費用と、その後の維持費を織り込む必要があります。仲介手数料や登記費用、不動産取得税で購入価格の6%から8%程度がかかります。また、再生した建物でも設備は10年から15年で更新の時期が来るため、その積立を利回りから差し引いて考えるのが実態に近い評価です。融資の面では、築年数によって借入の期間が制限される場合があり、返済の負担に影響します。

業界・現場での使い方

予算の組み立て

工事項目ごとの積み上げで総額を把握します。

建替との比較

再生と建替の費用差を数値で確認します。

投資判断

購入価格と工事費から表面利回りを試算します。

よくある間違い・注意点

  • 予備費を見込まずに計画する — 解体後に見えない部分の傷みが判明します。総額の1〜2割を確保しておくのが実務的です。
  • 仕上げの費用に配分を寄せる — 満足度は上がっても建物の寿命は延びません。躯体と設備の更新を優先してください。
  • 建替の可否を確認せずに比較する — 接道や容積率の制約で同じ規模を建てられない場合があります。事前の確認が前提です。

関連する規格・法規

  • 宅建業法
  • 不動産鑑定評価基準

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

㎡あたりの費用の目安は?

内装のみで5万円前後、耐震と断熱を含む全面再生で15〜20万円が中心です。範囲で大きく変わります。

耐震補強は必ず必要ですか?

旧耐震基準の建物では診断が前提になります。新耐震でも2000年より前の木造は接合部の確認が必要です。

建替との分かれ目はどこですか?

工事費が建替の8割に近づくと比較の対象になります。ただし接道などの制約がある場合は再生が有利です。