再就職手当
基本手当の残日数から、再就職手当と就業促進定着手当の支給額を試算します。
再就職手当ツール
計算式と考え方
再就職手当は「基本手当の日額 × 支給残日数 × 給付率」で計算します。給付率は、支給残日数が所定給付日数の3分の2以上なら70%、3分の1以上3分の2未満なら60%と定められています。所定給付日数90日に対して残り70日なら割合は約77.8%となり、70%が適用されます。日額には算定上の上限があり、6,000円は上限6,395円の範囲内なのでそのまま用いて、6,000円 × 70日 × 70%で294,000円です。再就職後の月給が下がった場合は就業促進定着手当が加わり、日額の差1,333円に6か月分の日数を掛けた額と、「日額 × 残日数 × 30%」の126,000円のうち低いほうが支給されます。合計420,000円で、受給を続けた場合の残額と同じ水準になります。
支給の主な要件
| 残日数の割合 | 支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あること。3分の2以上なら給付率が70%になる |
|---|---|
| 雇用の期間 | 1年を超えて勤務することが確実であること。短期の契約では対象にならない |
| 待期の満了 | 7日間の待期期間が満了した後に就職していること |
| 過去の受給 | 過去3年以内に再就職手当等を受けていないこと。前の勤務先との関係にも要件がある |
再就職手当の詳しい解説
再就職手当は、雇用保険の基本手当を受けている人が早く就職した場合に、残っている給付の一部をまとめて受け取れる仕組みです。給付を使い切るまで求職を続けたほうが得になるという状態を避け、早期の就職を後押しする目的で設けられています。残日数が多いほど給付率が高くなる設計になっているのは、この趣旨によります。給付率が3分の2を境に70%と60%に分かれるため、就職の時期がこの境目の前後にあたる場合、数日の違いで受け取れる額が変わります。所定給付日数90日であれば、残り60日が境目です。ただし、この差を狙って就職の時期を調整することが常に有利とは限りません。就職が遅れれば、その間の賃金を得られない期間が延びるため、手当の差額を上回る損失が生じることが多くなります。手当の額と賃金を並べて比較する必要があります。要件は複数あり、いずれか一つでも欠けると支給されません。1年を超えて勤務することが確実であることが求められるため、短期の契約や更新の見込みがない雇用は対象外です。また、待期期間の7日が満了する前に就職した場合や、離職前の勤務先と密接な関係のある事業主に雇われた場合も除かれます。給付制限がある場合は、待期満了後の1か月間はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介による就職であることが条件になります。過去3年以内に再就職手当等を受けている場合も対象外です。申請の期限にも注意が必要です。就職した日の翌日から1か月以内に、事業主の証明を添えて手続きを行うことが定められています。この証明を得るには就職先の協力が要るため、入社の手続きと並行して依頼しておくのが確実です。期限を過ぎても時効の範囲で受け付けられる扱いがありますが、確実性を欠くため、期限内の申請が基本になります。再就職後の賃金が離職前より下がった場合には、就業促進定着手当という別の給付があります。6か月間定着して勤務したうえで、その間の賃金日額が離職前を下回っていれば、差額の6か月分が支給されます。上限は「基本手当の日額 × 支給残日数 × 40%」で、再就職手当の給付率が70%の場合は30%に下がります。この設計により、両方を合わせた額は、受給を続けた場合の残額を超えない仕組みになっています。賃金が下がる転職でも、一定の期間は差額が補われることになります。手当の額と受給資格の日数は、離職の理由や年齢、被保険者であった期間によって決まります。個別の判定は住所地のハローワークで行われるため、試算した額は目安として扱い、最終的な確認はそちらで行ってください。
業界・現場での使い方
就職時期の検討
残日数による給付率の違いを金額で比較します。
受給額の把握
再就職手当と定着手当を合わせた総額を確認します。
転職の判断材料
賃金が下がる場合に補われる額を試算します。
よくある間違い・注意点
- 給付を使い切ってから就職しようとする — 残日数が3分の1を切ると手当は支給されません。賃金と手当を合わせた総額で比べてください。
- 申請期限を確認しない — 就職日の翌日から1か月以内が原則です。事業主の証明が必要なため早めの依頼が確実です。
- 定着手当の存在を知らないまま終える — 賃金が下がった場合に6か月後に申請できます。差額が上限の範囲で補われます。
関連する規格・法規
- 労働基準法
- 厚労省
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
給付率が70%になる条件は?
支給残日数が所定給付日数の3分の2以上ある場合です。3分の1以上3分の2未満では60%になります。
派遣や契約社員でも対象になりますか?
1年を超えて勤務することが確実である必要があります。更新の見込みなど個別の判断になります。
申請はいつまでにしますか?
就職した日の翌日から1か月以内が原則です。事業主の証明を添えてハローワークに提出します。