MTBF平均故障間隔
稼働時間と故障件数から、平均故障間隔と設備の稼働率を算出します。
MTBF平均故障間隔ツール
計算式と考え方
平均故障間隔は「総稼働時間 ÷ 故障件数」で求めます。20台が各6,000時間稼働した総計12万時間を、故障24件で割ると5,000時間になります。稼働率は「平均故障間隔 ÷(平均故障間隔 + 平均修理時間)」で算出し、修理に4時間を要する場合は約99.92%です。故障による損失は、停止時間96時間×1時間あたり8万円の768万円に、修理費12万円×24件の288万円を加えて1,056万円になります。目標の7,000時間を達成できれば、故障件数が約17件に減り、損失は約754万円まで下がるため、削減額は約302万円になります。ここから予防保全の年間費用180万円を差し引くと、約122万円が正味の効果として残ります。
信頼性の指標
| 平均故障間隔 | 故障と故障の間の平均時間。長いほど信頼性が高い |
|---|---|
| 平均修理時間 | 故障から復旧までの時間。短いほど停止の影響が小さい |
| 稼働率 | 両者から算出される、使える状態にある時間の割合 |
| 故障率 | 単位時間あたりの故障件数。平均故障間隔の逆数 |
MTBF平均故障間隔の詳しい解説
設備の信頼性を測る指標として、故障の起こりにくさを示す平均故障間隔と、故障からの復旧の速さを示す平均修理時間が用いられます。この2つから稼働率が導かれ、設備がどれだけ使える状態にあるかが把握できます。稼働率を高めるには、故障を減らすか、復旧を速くするかの2つの方向があります。故障を減らす取り組みは、予防保全と呼ばれます。定期的な点検、消耗部品の計画的な交換、稼働状態の監視により、故障が起きる前に対処します。この取り組みには費用がかかりますが、突発的な停止による損失を減らせます。予防保全の費用と、削減される損失を比較して、適切な水準を見極めることが求められます。過剰な保全は費用の無駄になり、不足すれば故障による損失が増えます。復旧を速くする取り組みも重要です。予備部品の確保、修理手順の標準化、担当者の教育、遠隔での診断といった手段により、修理時間を短縮できます。特に、部品の調達に時間がかかる場合、その待ち時間が停止時間の大部分を占めることがあります。重要な部品を予備として保有するかは、保管の費用と停止の損失を比較して判断されます。故障の発生には時間的な傾向があります。導入直後は初期の不良により故障が多く、その後安定した期間が続き、寿命が近づくと再び増加するという曲線を描きます。この傾向を理解すると、設備の更新時期の判断に役立ちます。故障が増え始めた段階で、修理を繰り返すか更新するかの検討が必要になります。指標を運用する際の注意点は、平均値だけを見ないことです。同じ平均故障間隔でも、特定の設備に故障が集中している場合と、全体に分散している場合では、対応が異なります。設備ごとの実績を追い、問題のある個体を特定することで、効果的な対策が打てます。また、故障の内容を分類することで、共通する原因が見えてくることがあります。記録の蓄積が、この分析の前提になります。
業界・現場での使い方
設備の評価
稼働実績から信頼性の水準を把握します。
損失の把握
故障による停止と修理の費用を金額で確認します。
保全の判断
目標達成による削減額と予防保全の費用を比較します。
よくある間違い・注意点
- 平均値だけで判断する — 特定の設備に集中している場合があります。個体ごとの実績を確認してください。
- 予防保全を過剰に行う — 費用が削減される損失を上回ります。両者を比較した水準の設定が必要です。
- 部品の調達時間を見込まない — 待ち時間が停止時間の大部分を占めることがあります。予備の保有を検討してください。
関連する規格・法規
- JIS
- ISO
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
平均故障間隔の目安は?
設備により大きく異なります。同種の設備との比較と、自社の推移を追うことが実務的です。
稼働率を高めるには?
故障を減らすか復旧を速くするかの2つです。費用対効果の高いほうから着手します。
予防保全はどこまで行うべきですか?
保全の費用と削減される損失を比較します。過剰な保全は費用の無駄になります。