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介護保険自己負担高額介護ケアプラン区分支給限度額

介護保険自己負担額 計算ツール|サービス費・所得区分から1〜3割負担と高額介護サービス費上限を即算出

介護保険サービス利用時の自己負担額と高額介護サービス費の上限適用後の実質負担を、月間サービス費と所得区分から瞬時に算出。1〜3割の負担割合、月額上限44,400円(標準)〜24,600円(住民税非課税)〜15,000円(生活保護)、要介護度別の区分支給限度額(要介護3は270,480円)、限度額超過の全額自費、施設サービスの食費・居住費(補足給付)、高額医療合算介護制度、負担限度額認定証、介護報酬改定の動向まで、介護保険法と厚生労働省告示に基づき解説します。ケアマネジャー・家族・社会福祉士の実務にご活用ください。

最終更新:2026-07-29/監修:計算ツールズ編集部

介護保険自己負担額ツール

自己負担額の計算式

基本の考え方

自己負担額(円) = 月間サービス費 × 負担割合(1〜3割)

実質負担 = min(自己負担額, 高額介護サービス費の月額上限)

介護保険は、原則1割負担(住民税非課税・低所得は据置)、一定所得以上は2割、現役並み所得は3割の自己負担で、月間サービス費に負担割合を掛けた額を利用者が支払います。ただし、月額の上限(高額介護サービス費)があり、超えた分は市町村から後日還付される仕組みです。月20万円のサービスを1割負担で利用しても、自己負担は2万円で上限44,400円に届かない範囲、というのが標準的な形です。

ケアプランの費用構造

費用項目負担者備考
介護保険給付分(7〜9割)保険者(市町村)介護報酬点数×10円で算定
自己負担分(1〜3割)利用者負担割合証で確認
区分支給限度額超過分利用者(全額自費)要介護度別の上限超え
食費・居住費(施設)利用者補足給付で軽減あり
日常生活費(施設)利用者理美容・娯楽等の実費

負担割合の判定基準(1〜3割)

負担割合証

介護保険の負担割合は年1回、7月に前年所得を基に決定され、利用者に負担割合証が送付されます。翌年8月から翌々年7月まで適用され、有効期限中は割合が固定。

所得別の負担割合

負担割合対象本人所得の目安(年金収入等)
1割標準(住民税非課税や中〜低所得)本人合計所得金額160万円未満等
2割一定以上の所得合計所得金額160万円以上等(単身:年金収入等280万円以上)
3割現役並み所得合計所得金額220万円以上等(単身:年金収入等340万円以上)

世帯単位で判定される部分もあり、詳細は市町村の判定式に依ります。年金収入・給与収入・不動産収入等の所得区分ごとの計算式は厚生労働省告示で規定されています。

区分支給限度額と超過分

要介護度別の上限

要介護度区分支給限度額(月)1割負担時の上限
要支援150,320円約5,032円
要支援2105,310円約10,531円
要介護1167,650円約16,765円
要介護2197,050円約19,705円
要介護3270,480円約27,048円
要介護4309,380円約30,938円
要介護5362,170円約36,217円

超過分は全額自費

区分支給限度額を超えて利用したサービス費用は全額自己負担(10割)となります。例えば要介護3で270,480円の上限を超えて月30万円のサービスを利用した場合、超過分29,520円は保険給付なしの全額自費。ケアマネのプラン設計時にこの限度を超えないよう調整するのが実務の基本です。

限度額を超える場合の対応

要介護度の再認定

実状態に見合った要介護度が下位区分になっている可能性を検討、再認定申請で上限枠を拡大。

混合利用の設計

介護保険外の民間サービス(家事代行・保険外訪問等)を組み合わせて全体費用を抑制。

施設サービスへの移行

在宅で限度額超過が続く場合、特養・老健等の施設サービス(区分支給限度額の枠外)への移行検討。

自治体独自事業の活用

地域支援事業、市町村独自の介護支援サービスで在宅生活を支える。

高額介護サービス費(月額上限)

所得別の月額上限

区分月額上限(世帯)
課税所得690万円以上(年収約1,160万円以上)140,100円
課税所得380万円以上690万円未満(年収約770〜1,160万円)93,000円
課税所得380万円未満(一般所得)44,400円
世帯全員が住民税非課税24,600円(世帯)/15,000円(個人)
生活保護受給者・老齢福祉年金15,000円

還付の流れ

月ごとの自己負担額が上限を超えた場合、市町村から利用者宛に「支給申請書」が郵送され、口座振込で還付される仕組みです。初回申請以降は自動継続となる自治体が多いですが、詳細は市町村窓口へ確認を。

時効・申請期限

高額介護サービス費の申請はサービス提供月の翌月1日から2年以内。それ以降は時効消滅で還付されません。忘れずに申請する必要があります。

施設サービスの食費・居住費

施設利用の実質負担

特別養護老人ホーム・老健・介護医療院等の施設サービスでは、介護給付分の他に食費・居住費・日常生活費が別途利用者負担となります。ユニット型個室で月10〜15万円、多床室で月8〜10万円が目安。年金収入が少ない利用者には過大負担となる場合があります。

特定入所者介護サービス費(補足給付)

低所得の施設入所者向けに、食費・居住費を軽減する「特定入所者介護サービス費(補足給付)」制度があります。市町村に「介護保険負担限度額認定証」の申請が必要で、認定を受けると食費・居住費が数万円軽減されます。

負担限度額認定証の申請

利用者負担段階対象食費(1日)の負担限度額
第1段階生活保護受給者等300円
第2段階非課税+年金80万円以下390〜600円
第3段階(1)非課税+年金120万円以下650〜1,000円
第3段階(2)非課税+年金120万円超1,360円
第4段階課税世帯・預貯金要件超負担軽減なし

2021年の改正で預貯金要件(単身500〜1,000万円、夫婦1,500〜2,000万円等)が導入され、資産のある高齢者は補足給付対象外となる場合があります。

高額医療合算介護制度

医療と介護を合算

年1回(8月〜翌年7月の12ヶ月)、医療保険・介護保険の自己負担額を合算して、所得別の上限を超えた分が高額医療合算介護サービス費として支給されます。医療と介護を合わせた家計負担の上限装置として重要な制度。

所得別上限(年額)

区分70歳未満(年額)70〜74歳(年額)
課税所得690万円以上212万円212万円
課税所得380万円以上141万円141万円
課税所得380万円未満(一般)67万円56万円
住民税非課税34万円31万円

市町村窓口・健康保険組合窓口の両方に申請が必要な場合があり、手続きの負担があります。ケアマネジャー・社会福祉士が申請支援するケースも多いです。

介護保険自己負担額の詳しい解説

介護保険負担は「所得ベース+高額介護サービス費で家計配慮」の設計になっています。3割負担でも月額上限44,400円で救済され、住民税非課税世帯では24,600円まで下がる二段構えの仕組みです。ケアマネジャーとの相談で最適プラン設計を行い、施設利用時は食費・居住費が別途負担になることを事前に把握しておく必要があります。特に施設サービスでは、介護保険給付とは別に月8〜15万円の食費・居住費が加算されるため、実質的な家計負担は在宅サービスと大きく異なります。

負担割合の判定は世帯の合計所得金額・年金収入を基に市町村が毎年7月に行い、8月から翌年7月まで有効の「負担割合証」を送付します。2015年に2割負担が導入され、2018年に3割負担が追加されるなど、給付と負担の見直しが継続的に行われています。今後も制度改正が予想されるため、最新の情報を厚生労働省・市町村窓口で常に確認することが重要です。低所得者向けの特定入所者介護サービス費(補足給付)は、2021年に預貯金要件が導入され、単身500〜1,000万円、夫婦1,500〜2,000万円等の資産要件が課されました。資産のある高齢者は補足給付対象外となる場合があり、施設入所前の資産計画・相続対策の再検討が必要です。

実務では「区分支給限度額の超過」と「食費・居住費の負担」の2点でトラブルが発生しやすいです。ケアプラン設計時に限度額を超えないよう調整するのが基本ですが、状態悪化で必要サービスが急増するケースでは超過分が全額自費となり、家計を圧迫します。この場合、要介護度の再認定申請、介護保険外の民間サービス(家事代行・見守り等)との組み合わせ、または施設サービスへの移行を検討することになります。

高額医療合算介護制度は医療と介護を年1回合算する仕組みで、末期がん等で医療費・介護費の両方が高額な家庭では大きな救済となります。ただし申請は医療保険と介護保険で別々に必要な場合があり、手続きの複雑さが課題です。ケアマネジャー・社会福祉士・地域包括支援センター等が申請支援を行う体制が整っています。介護報酬は3年ごとに改定され、直近では2024年度改定で処遇改善加算の再編・LIFE(科学的介護情報システム)への提出加算・BCP(業務継続計画)未策定減算等の見直しがなされました。次回2027年度改定に向けても、地域包括ケア強化・ICT活用促進の方向で議論が続いており、介護報酬・給付範囲・自己負担額が徐々に変化していく可能性があります。

業界・現場での使い方

ケアマネジャー

ケアプラン費用説明、区分支給限度額の管理、高額介護サービス費申請の支援。家族への負担説明資料作成に。

家族・利用者

介護費用計画、将来の家計影響予測、資産の準備計画。負担割合証・限度額認定証の申請時期把握。

社会福祉士・地域包括

制度活用支援、負担限度額認定証の申請支援、高額医療合算介護の手続き代行。

施設事業者(特養・老健)

入所申込時の費用説明、食費・居住費の補足給付案内、負担段階別の請求管理。

介護保険担当(市町村)

負担割合証発行、限度額認定審査、高額介護サービス費・合算制度の還付処理。

FP・相続対策

老後の介護費用試算、資産計画への組み込み。補足給付の預貯金要件を踏まえた財産管理助言。

よくある間違い・注意点

  • 区分支給限度額超過の全額自費 — 限度額を超えたサービスは10割自己負担で高負担に。ケアプラン設計時に必ず限度内で調整、超える場合は要介護度再認定を検討。
  • 高額介護費申請忘れ — 上限44,400円超過分の還付は市町村申請が必要。時効2年以内に申請、忘れると自動消滅。市町村からの通知に注意。
  • 負担割合証の勘違い — 有効期限は8月〜翌年7月で年ごと変動。3割から1割に下がったのに気付かず高い負担を続ける例も。年次で確認を。
  • 施設費用の食費・居住費見落とし — 施設は介護給付だけでなく月8〜15万円の食費・居住費が別。総額での家計把握が重要。
  • 補足給付の預貯金要件見落とし — 2021年から預貯金要件導入。資産があると補足給付対象外に、実質負担が急増。
  • 高額医療合算申請の未実施 — 医療と介護の年間合算で還付対象になっても、別々申請が必要な場合あり。地域包括支援センターに相談を。
  • 短期入所(ショートステイ)費用の限度額換算 — ショートステイは区分支給限度額に含まれる。連続利用で限度額超えのリスク、ケアプラン注意。

関連する規格・法規

  • 介護保険法 ― 介護保険制度の基本法。要介護認定・給付範囲・自己負担割合・区分支給限度額の根拠。
  • 厚生労働省 介護報酬告示 ― 介護サービス種類別の報酬単位、加算・減算の詳細規定。
  • 高額介護サービス費支給制度(介護保険法) ― 月額上限を定める仕組み、所得別・世帯別の上限。
  • 特定入所者介護サービス費(補足給付) ― 施設入所者向けの食費・居住費軽減、預貯金要件。
  • 負担限度額認定制度 ― 補足給付を受けるための市町村認定、負担段階の判定基準。
  • 高額医療合算介護サービス費 ― 医療保険・介護保険の年間合算上限、介護保険法・健康保険法の連携規定。
  • 介護保険負担割合証 ― 年次発行の負担割合表示証、市町村からの送付。
  • 介護保険事業計画(市町村・都道府県) ― 3年ごとの需要推計・保険料設定の計画根拠。

参考文献・公的資料

介護保険制度・自己負担額・給付制度の詳細は下記の公的機関・団体資料を参照してください。

※本ページの自己負担額試算は介護保険法・介護報酬告示に基づく参考値です。実際の負担割合は世帯の合計所得金額・年金収入・預貯金額により変動し、市町村ごとの判定式に依ります。区分支給限度額・高額介護サービス費上限・補足給付の預貯金要件は制度改正で変動するため、最新情報は厚生労働省告示および市町村窓口をご確認ください。特に施設サービスの食費・居住費、高額医療合算介護制度の申請手続きは市町村・健康保険組合により異なるため、事前確認が必要です。

よくある質問(FAQ)

月20万・1割負担の自己負担は?

月間サービス費20万円×1割=20,000円が自己負担額。高額介護サービス費の上限44,400円(標準)に達していないため、還付なしでそのまま20,000円が実質負担となります。所得区分によっては上限が24,600円に下がる場合もあります。

負担割合はどう決まる?

年1回7月に前年所得を基に市町村が判定、負担割合証で通知。合計所得金額160万円未満は1割、160万円以上は2割、220万円以上は3割が原則(単身の年金収入等の要件あり)。世帯構成・年金以外の所得で調整されます。

要介護3の限度額はいくら?

区分支給限度額は月270,480円。1割負担なら自己負担約27,048円、超過分は全額自費で高負担。限度額内でケアプランを組むのが基本で、超える場合は要介護度再認定・混合サービスの検討を。

高額介護サービス費の上限は?

所得区分別に月額上限が設定され、標準(課税所得380万円未満)は44,400円/月、住民税非課税世帯は24,600円、生活保護等は15,000円。超過分は市町村から後日還付されます。

特養の食費・居住費はいくら?

特別養護老人ホームの食費・居住費は月8〜15万円(施設・部屋タイプで変動)。低所得の入所者は特定入所者介護サービス費(補足給付)で軽減、負担限度額認定証の申請が必要です。

限度額認定証の預貯金要件は?

2021年から預貯金要件が導入され、単身500〜1,000万円、夫婦1,500〜2,000万円等の資産があると補足給付対象外に。金融資産の申告(通帳コピー提出等)が必要で、資産のある高齢者は施設入所前に事前確認を。

高額医療合算介護制度とは?

年1回(8月〜翌年7月の12ヶ月)、医療保険・介護保険の自己負担を合算し、所得別の年額上限(34〜212万円)を超えた分を還付。医療と介護が両方高額な家庭に有効。市町村・健康保険組合の両方に申請が必要な場合あり。

要介護度が変わったらどうなる?

区分支給限度額が変動するためケアプラン再作成が必要。要介護度上がれば利用可能サービスが増え、下がれば削減。ケアマネジャーが再認定手続き・プラン変更を支援します。

ショートステイは限度額に含まれる?

短期入所生活介護(ショートステイ)・短期入所療養介護は区分支給限度額に含まれる。連続利用で限度額を超えるケースがあり、ケアマネと事前に確認を。食費・滞在費は別途負担。

3割負担でも上限があるの?

あります。3割負担でも月額上限44,400円(標準)が適用され、それを超えた分は市町村から後日還付。上限があるため、負担割合が3割でも家計が急激に苦しくなることは制度上避けられます。

介護保険で使える福祉用具貸与は?

車椅子・ベッド・リフト・スロープ・歩行器等が福祉用具貸与の対象。要介護2以上で1割負担・月額500〜3,000円程度。直接肌に触れるポータブルトイレ・入浴補助具は特定福祉用具販売(年10万円枠内で1割負担)。

介護報酬改定はいつ?

3年ごとの改定で、直近は2024年度改定(処遇改善加算再編、LIFE・BCP関連、地域包括ケア強化等)。次回は2027年度予定。改定で自己負担額・給付範囲・加算内容が変動するため、最新情報の確認が必要です。