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介護職員配置基準人員介護保険法3:1配置常勤換算

介護職員配置基準 計算ツール|特養・老健・GH・デイの3:1・5:1・常勤換算・夜勤基準対応

利用者数・サービス種別から介護職員の最低必要配置数と夜勤基準を即座に算出します。特養・老健・グループホームは3:1(利用者3人に対し職員1人)、デイサービスは5:1が介護保険法上の最低基準。厚生労働省告示に基づく人員基準は、下回ると1〜3割の介護報酬減算、悪質な場合は指定取消しの対象となる経営の根幹です。本ツールは施設長・人事担当・管理者・介護コンサルタント向けに、必要職員数の常勤換算での試算、夜勤配置の目安、加算取得のための配置比率(2.5:1・2:1)まで即座に確認できる無料計算ツールです。

最終更新:2026-07-29/監修:計算ツールズ編集部

介護職員配置基準ツール

配置基準の計算式

必要職員数 = 利用者数 ÷ 配置比率(3:1なら÷3、5:1なら÷5、切上)

介護施設の人員配置基準は介護保険法および厚生労働省告示「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準」で定められています。特別養護老人ホーム(特養)・介護老人保健施設(老健)は「入所者3人に対して介護職員または看護職員1人」の3:1基準、認知症グループホームは「入所者3人に対し介護従業者1人」の3:1、通所介護(デイサービス)は「利用者15人まで職員1人、以降5人ごとに1人追加」の実質5:1基準です。

この計算は「常勤換算(Full-Time Equivalent)」で行われるのが原則で、パートタイム職員は勤務時間に応じて0.5人・0.75人と換算されます。1人=週40時間(施設が定める常勤所定労働時間)を基準に、実労働時間を合計して÷週40時間で常勤換算値を算出します。人員基準未達は介護報酬の30%減算(1割減算×3ヶ月継続で本格減算)、常態化すれば指定取消しリスクに直結する重要な経営指標です。

配置基準の歴史と改定の経緯

介護職員配置基準は2000年4月の介護保険制度施行を機に体系化されました。それ以前の措置制度時代(1963年老人福祉法)は「収容人数に対して大まかな配置目安」があるだけでしたが、介護保険法の施行に伴い「サービス種別ごとに数値化された最低基準」として厚生労働省告示に明記されました。2000年当初の特養・老健の基準は「3:1(利用者3人に職員1人)」で、これが現在まで四半世紀にわたる業界の基本ルールとなっています。

2006年改定では「介護職員等特定処遇改善加算」の前身となる各種加算が創設され、基準以上の職員配置(2.5:1・2:1)による報酬アップが可能になりました。2012年改定では認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の職員配置基準が明確化(1ユニット5-9人に対して日中3:1、夜勤1人)、2015年改定では特養の入所要件が「原則要介護3以上」に厳格化され、重度化に対応した加算体系が整備されました。

2018年改定では「介護職員処遇改善加算」の要件強化、2021年改定では「介護職員等特定処遇改善加算(現・介護職員等処遇改善加算)」に統合され、経験10年以上の介護福祉士配置に応じた加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの区分が定まりました。2024年改定では介護人材不足を背景に「外国人介護人材の常勤換算算入」や「見守り機器導入による夜勤配置基準の緩和」が拡充。人員配置基準は制度施行以来、常に「介護の質」と「人材確保の現実」の綱引きで改定を重ねてきた歴史があります。

サービス別 職員配置 早見表

サービス種別利用者:職員夜勤配置備考
特別養護老人ホーム(特養)3:11名/25人程度看護・介護合算で3:1
介護老人保健施設(老健)3:11名/20人程度医療型ゆえ看護配置多め
認知症グループホーム3:11名/1ユニット必置1ユニット5-9人
通所介護(デイサービス)5:1なし(日中のみ)15人まで1名+以降5人毎
通所リハビリ(デイケア)10:1なし(日中のみ)+看護・PT/OT配置
訪問介護常勤換算2.5人以上サービス提供責任者要
小規模多機能3:1(通い/宿泊)1名(宿泊時)訪問1名以上
特定施設(有料老人ホーム)3:11名以上介護型ホームの基準

常勤換算法の詳細

介護報酬請求で使う「常勤換算」は「実労働時間の合計÷週の常勤所定労働時間」で算出します。多くの施設で常勤所定労働時間は「週40時間」ですが、施設ごとの就業規則で32〜40時間の範囲で設定できます。

常勤換算の計算例

例:常勤所定週40時間の施設で、A職員が週40時間勤務→1.0人、B職員が週20時間勤務→0.5人、C職員が週30時間勤務→0.75人と換算。3人合計で2.25人となります。ただし夜勤専従者は週16時間夜勤×2回=32時間で0.8人と算入、有給休暇取得日も所定労働として算入します。

常勤換算算入時の注意

介護職員初任者研修・実務者研修未修了の無資格職員も常勤換算に算入可能ですが、「看護師配置基準」「介護福祉士常勤配置加算」等の資格要件付き加算では有資格者のみカウント対象です。派遣職員は原則として「派遣先の常勤換算」に算入できますが、直接雇用ではないため加算算定要件では除外されるケースあり。事務職員・調理員・運転手は「介護職員配置基準」の常勤換算に算入不可、施設運営基準の別枠でカウントされます。

介護職員配置基準の詳しい解説

介護職員の配置基準は「介護保険法の最低基準+加算算定要件」の二段構造になっています。最低基準は3:1(特養・老健・GH)・5:1(デイ)ですが、実際の現場では2.5:1や2:1の手厚い配置を目指す施設が多数派です。理由は明確で、「人員配置加算」「特定処遇改善加算」「サービス提供体制強化加算」等で介護報酬が3〜10%上乗せされるため、収益的にも配置強化に合理性があるからです。

2024年時点で全国の特養の実質配置は約2:1(利用者2人に職員1人)、老健は約2.3:1が平均で、最低基準3:1の1.5倍以上の職員を配置しているのが実態です。人手不足の影響で最低基準ギリギリの施設も存在しますが、これは「介護の質」よりも「人材確保の困難」による消極的選択である場合が多く、離職率の高さ・虐待リスク・監査指摘の対象となる要注意状態です。

近年の大きな流れは「外国人介護人材の常勤換算算入」と「見守り機器導入による夜勤基準緩和」です。技能実習生・特定技能1号・EPA(経済連携協定)介護福祉士候補者は、就労開始日から常勤換算対象となり、多くの特養で15〜25%の介護職員が外国人材で構成される状況になっています。また2021年改定で認められた「見守り機器活用型の夜勤配置緩和」により、センサー・見守りカメラを一定基準以上導入すれば夜勤1名当たりの入所者数を25→30人まで拡大可能になりました。

人員配置基準は都道府県・政令指定都市による実地指導・監査で厳格に確認されます。監査では過去数ヶ月分の勤務実績表・タイムカード・給与台帳・派遣契約書等が確認され、常勤換算の計算に誤りがあれば介護報酬返還+加算算定要件不充足による返還+悪質性判定で指定取消しまで発展します。介護経営者・施設長にとって「配置基準の正確な理解」は最重要スキルの一つです。

加算・減算と配置比率

介護報酬制度では、配置基準を上回る手厚い職員配置に対して各種加算が用意されています。逆に基準未達では減算が適用されます。

サービス提供体制強化加算

介護福祉士の常勤換算配置割合や勤続年数に応じて加算(Ⅰ〜Ⅲ)。介護福祉士7割以上でⅠが取得可、月18〜22単位/人の報酬アップ。

介護職員等処遇改善加算

2024年改定で3種類の処遇改善加算が統合。Ⅰ〜Ⅳの区分あり、Ⅰ最高で介護報酬総額の約14〜21%が加算される最大級の収益源。

日常生活継続支援加算

介護福祉士の常勤換算6割以上・要介護4以上70%以上等で取得可。特養の重度化対応で月36単位/人の報酬アップ。

認知症専門ケア加算

認知症介護実践リーダー研修修了者を配置・認知症専門ケア研修修了者3人以上等で取得可能。月3〜4単位/人。

人員配置基準未達減算

常勤換算で基準を1人以上下回った場合、翌々月から介護報酬30%減算。基準6割未満なら指定取消しリスクが顕在化。

夜勤職員配置加算

最低夜勤基準を上回る夜勤配置(1名/20人未満等)で加算。特養で月22単位/人、認知症GHで月50単位/人など。

夜勤配置の実務

夜勤配置は介護施設で最重要かつ最難題の運用課題です。介護保険法上の最低基準は特養で「夜勤1名以上、入所者25人ごとに1名追加」、老健で「夜勤1名以上、20人ごとに追加」、認知症GHで「1ユニット(5-9人)ごとに夜勤1名必置」、デイサービスは日中のみで夜勤基準なしです。

夜勤の労働基準法との関係

夜勤(22:00-5:00の深夜業)は労働基準法で「25%以上の割増賃金」が義務付けられており、夜勤1回16時間拘束(16:00-9:00等)で日勤1.5日分の労働時間として計算されます。多くの施設で「月4-5回の夜勤+日勤10日」の月11-15回勤務が標準シフトとなります。夜勤専従者(月20回以上夜勤)は健康リスクが高く、労働基準監督署の指導対象となるケースあり。

見守り機器導入型の緩和

2021年改定以降、「見守り機器(センサー付きベッド・見守りカメラ・入退室センサー)」を利用者数の10%以上に導入し、かつ夜勤職員に情報通信端末を配布した施設は、夜勤1名当たりの入所者数を25→30人まで緩和可能。夜勤負担軽減とICT投資の両立を狙う制度で、大手介護事業者を中心に導入が進んでいます。

その他サービスの配置基準

介護保険サービスは特養・老健・GH・デイ以外にも多岐にわたり、それぞれ独自の配置基準があります。

訪問介護(ホームヘルプ)

訪問介護は「常勤換算2.5人以上の訪問介護員」+「サービス提供責任者1名以上(常勤)」が最低基準。利用者40名につきサービス提供責任者1名の追加配置が必要です。訪問介護員は初任者研修(旧2級ヘルパー)以上、サービス提供責任者は介護福祉士or実務者研修修了+実務経験3年以上等の資格要件があります。

訪問看護

訪問看護ステーションは「常勤換算2.5人以上の看護職員(うち1名常勤)」+管理者1名(常勤保健師or看護師)。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の配置は任意ですが、リハ職配置で機能訓練加算が取得可能です。

小規模多機能型居宅介護

「通い15名以下・宿泊9名以下・登録29名以下」の複合型サービス。日中は通い利用者3:1+訪問1名以上、夜間は宿泊+夜勤1名の配置が必要。ケアマネジャー1名(介護支援専門員)必置、地域密着型で市町村指定サービスです。

認知症対応型通所介護(認デイ)

認知症専門のデイサービスで単独型は利用者3:1、共用型はGH併設で3:1。認知症介護実践者研修修了者を配置することが加算取得の条件になります。

特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム)

介護付き有料老人ホームは「利用者3:1配置」+「看護職員配置(30人まで1名、以降50人ごとに1名)」。介護型ホームの基準として重要で、住宅型有料老人ホームとは配置基準が全く異なります。

業界・現場での使い方

施設長・管理者

年度当初の人員計画作成、シフト表策定、常勤換算値の月次確認。基準未達の予兆を検知し、採用計画・派遣活用の判断根拠に。介護保険審査支払機関への月次報告書作成でも使用。

人事担当・採用担当

各サービスの必要職員数から採用計画を逆算。介護福祉士比率・勤続年数を意識した加算取得型の採用戦略、外国人材の受入計画立案の基礎データとして使用。

行政監査対応

都道府県・政令市の実地指導(3年に1回)、監査(必要時)への対応。過去12ヶ月の常勤換算値、加算算定要件の充足状況、勤務実績表と給与台帳の整合性チェックに。

介護コンサルタント

新規開設支援、加算取得コンサル、事業所間比較。配置基準を最適化することで介護報酬総額を10〜20%押し上げる収益改善プランの提示に。

介護経営者・法人本部

複数事業所を運営する社会福祉法人・医療法人・株式会社の本部で、事業所間配置バランスの調整、応援派遣計画の立案。M&A案件のデューデリでも配置基準充足状況が重要判断材料。

介護福祉士養成校・教員

学生への介護保険制度・報酬体系の教育資料として、実地の配置基準を数値で示す教材に。就職先選定時の「加算取得状況」の見方も指導可能。

実務ケーススタディ

ケースD:認知症GH1ユニット単独開設

1ユニット9名の小規模認知症グループホーム。日中3:1で常勤換算3名、加算取得のため4名(2.25:1)を配置。夜勤は1名/1ユニット必置、夜勤専従1名+日勤者ローテで月4-5回夜勤×2名=計6名の人員体制。認知症介護実践者研修修了者を計画作成担当者に配置、認知症専門ケア加算Ⅱ月4単位/人を取得。月額報酬総額の15%上乗せを実現。

ケースE:訪問介護の効率的シフト設計

登録利用者60名(月延べ800訪問)の訪問介護事業所。常勤換算基準2.5人+利用者40名につき+1名=計3.5人が最低基準。実際は常勤換算6名(サービス提供責任者2名・訪問介護員4名)を配置し、加算取得と離職リスク分散を両立。訪問介護緊急時訪問加算・特定事業所加算Ⅰ・Ⅱの取得で月45万円の加算収入増を確保。

ケースA:定員80名特養の配置最適化

入所定員80名の特養で、最低基準3:1なら介護・看護職員27名が必要(80÷3=26.67→27名切上)。実際は加算取得のため40名(2:1配置)を配置し、日常生活継続支援加算+サービス提供体制強化加算Ⅰ+介護職員等処遇改善加算Ⅰを取得。追加13名の人件費約6,500万円/年に対し、加算収入約8,000万円/年で純増1,500万円+介護の質向上を実現。

ケースB:新規開設グループホームの人員計画

1ユニット9名×2ユニット(定員18名)の認知症GH新規開設。日中の最低配置は3:1=6名だが、加算取得のため常勤換算8名(2.25:1)を採用計画。夜勤は各ユニット1名必置なので夜勤専従2名+夜勤ローテ組3名=計5名の夜勤体制を組み、認知症専門ケア加算+サービス提供体制強化加算Ⅰの取得で月120万円の加算収入を確保。

ケースC:デイサービスの利用者数変動対応

登録利用者数45名(1日平均利用25名)のデイで、5:1配置なら5名必要。ただし加算取得と離職リスク分散のため常勤換算7名を配置し、繁忙期(30名利用日)にも余力ある運営を実現。人件費増加は月80万円だが、体制強化加算+送迎体制強化+入浴介助加算Ⅱの取得で月100万円加算収入増、実質差引20万円のプラスに。

介護人材確保の実務

配置基準充足の最大の課題は「人材確保」です。介護業界の有効求人倍率は全産業平均の約3倍(2024年時点で3.5倍前後)、離職率も他業界より高い水準にあります。人材確保の実務ノウハウを整理します。

採用チャネルの多様化

ハローワーク・介護専門求人サイト(カイゴジョブ・きらケア等)・人材紹介・派遣・SNS採用・リファラル(社員紹介)・介護福祉士養成校との連携等、複数の採用チャネルを組合せるのが主流。人材紹介手数料は年収の20-30%と高額のため、直接応募比率の向上が経営課題です。

外国人介護人材の受入体制

技能実習制度・特定技能1号・EPA介護福祉士候補者・介護福祉士国家資格取得後の永住等、複数の在留資格スキームが存在。受入には日本語教育・生活支援・地域社会との連携が必要で、監理団体・登録支援機関との協力体制が実務のカギ。

離職率低下の取組

処遇改善加算による賃金アップは業界全体で進行中ですが、離職の主因は「人間関係・労働環境・キャリアパス不明」等の非金銭要因が多数。1on1面談・キャリア面談・研修体系の整備・ICT導入による業務負担軽減が定着率向上に効果的です。

ICT・介護ロボット活用

見守りセンサー・移乗支援機器・入浴支援機器等の導入で、1人当たりの介護負担を軽減。厚労省の介護ロボット導入促進事業・ICT導入支援事業により補助金活用が可能で、人手不足対応と生産性向上の両面で導入が加速しています。

よくある間違い・注意点

  • 常勤換算の計算誤り — 週40時間所定を32時間や36時間で計算するミス。パート・派遣・夜勤専従の換算方法を誤り、実地指導で介護報酬返還指導を受けるケースが頻発。就業規則の常勤所定労働時間を必ず確認する。
  • 夜勤配置の最低基準未達 — 特養で夜勤1人で25人超を看る、GHで夜勤空白時間帯を作る等は最低基準違反。事故発生時の刑事責任も問われる重大リスク。
  • 加算要件と配置基準の混同 — 「介護福祉士配置6割」等の加算要件は資格者のみカウント。常勤換算の分子に無資格者を含めて誤算定するミスが多い。加算算定要件は各種の別カウント計算が必要。
  • 派遣職員の常勤換算算入誤り — 派遣元・派遣先どちらでカウントするかの判断ミス。多くのケースで派遣先(サービス提供施設)の常勤換算に算入だが、加算要件では除外という二重ルールに注意。
  • 基準6割未満の指定取消しリスク — 人員配置基準の6割未満が続くと監査で「指定基準違反」と認定され、指定取消し→即座に利用者移転手続き→事業廃止に至る最悪シナリオも。人員不足時は即座に採用・派遣で補充する体制が必須。
  • 事務・調理員のカウント誤り — 介護職員配置基準に算入できるのは「介護職員・看護職員」のみ。事務・調理・運転手は運営基準の別枠でカウント。混在させて申請すると監査指摘対象。
  • 研修修了要件の充足漏れ — 認知症介護実践者研修・喀痰吸引研修・介護福祉士国試合格等の要件を「常勤換算〇割以上」で問う加算多数。研修修了日と就労開始日の紐付けを常に管理する必要あり。

2024年報酬改定と将来展望

介護報酬は3年ごとに大改定が行われ、2024年改定では以下の重要変更が導入されました。

処遇改善加算の統合

従来の3種類の処遇改善加算(処遇改善加算・特定処遇改善加算・ベースアップ等支援加算)が、「介護職員等処遇改善加算」1本に統合。Ⅰ〜Ⅳの4区分に整理され、事務負担軽減と加算取得率向上を目指す改定に。

生産性向上推進体制加算

ICT・介護ロボット導入と業務改善委員会設置を要件とする新加算。特養月100単位/人を上限に、生産性向上の取り組みを介護報酬で評価する仕組み。

基本報酬の見直し

特養等の基本報酬が全体的に微増(+1.59%)。訪問介護は基本報酬減額+加算増額の複雑な改定で、経営インパクトが事業所により大きく分かれた。

看取り介護加算の拡充

特養での看取り介護加算Ⅱが新設(短期入所生活介護でも取得可)。ターミナルケアへの対応強化で、介護施設の医療・看護連携強化がテーマに。

認知症チームケア推進加算

認知症介護の質向上を目指す新加算。認知症介護実践リーダー研修修了者+チームケア研修修了者3名以上等の要件で月100単位/人が算定可能。

科学的介護推進体制加算の拡充

LIFE(科学的介護情報システム)へのデータ提出と結果活用でエビデンスベースの介護を評価する加算。データ活用による介護の質向上が政策課題に。

2027年の次期改定に向けては、更なるICT・介護ロボット活用による人員基準緩和外国人介護人材の活用拡大看護・介護連携の強化科学的介護によるエビデンスベースの質評価が主要検討テーマとなる見込みです。介護事業経営者は3年サイクルの改定を先取りした経営戦略立案が求められます。

関連する規格・法規

  • 介護保険法(平成9年法律第123号) — 介護施設の人員・設備・運営基準の法源。
  • 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令) — 特養の3:1配置等を規定する省令。
  • 介護保険法施行規則 — 各サービスの具体的な人員配置・設備基準・運営基準を詳細規定。
  • 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 — 訪問介護・通所介護・短期入所生活介護等の基準。
  • 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準 — グループホーム・小規模多機能等の基準。
  • 介護報酬告示(厚生労働省) — 各サービスの介護報酬単価、加算・減算の詳細を毎年改定。
  • 労働基準法・労働安全衛生法 — 夜勤の割増賃金、労働時間管理、健康管理の根拠法。
  • 社会福祉法(昭和26年法律第45号) — 社会福祉法人による特養運営の法源。
  • 老人福祉法(昭和38年法律第133号) — 特養の措置制度時代からの根拠法。

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

参考文献・公的資料

介護職員配置基準の詳細・最新改定情報は、以下の公的機関の一次資料を必ず参照してください。

※本ページの人員配置基準・加算要件・介護報酬単価は概説です。実際の指定申請・実地指導・監査対応・報酬請求では、必ず厚生労働省告示・都道府県条例・介護保険審査支払機関の最新通知を確認し、必要に応じて社会保険労務士・行政書士・介護コンサルタント等の有資格者に相談してください。

よくある質問(FAQ)

特養30人の必要職員は?

10人(3:1基準)。ただし夜勤ローテーション・週休二日・年次有給休暇を考慮すると、実際の採用人数は常勤換算で14〜16名程度必要になります。

常勤換算の計算方法は?

各職員の実労働時間の合計を、施設の常勤所定労働時間(通常週40時間)で割った値。パート20時間勤務なら0.5人、夜勤専従週32時間なら0.8人と換算します。有給取得日も所定労働として算入。

介護職員配置基準未達だとどうなる?

基準を1人以上下回った月から翌々月分の介護報酬が30%減算されます。3ヶ月以上継続すれば実地指導の対象、6割未満が続けば指定取消しリスクも。

夜勤配置の最低基準は?

特養で入所者25人まで夜勤1名(以降25人ごとに追加)、老健で20人まで夜勤1名、認知症GHで1ユニット(5-9人)ごとに夜勤1名必置。見守り機器導入で緩和措置あり。

加算取得のための配置比率は?

サービス提供体制強化加算Ⅰなら介護福祉士7割以上、日常生活継続支援加算なら介護福祉士6割以上等。基準以上の手厚い配置(2.5:1・2:1)で月100〜300万円の加算収入増が見込めます。

外国人介護人材は常勤換算に算入できる?

技能実習生・特定技能1号・EPA介護福祉士候補者はいずれも就労開始日から常勤換算算入可能。ただし特定処遇改善加算等の資格要件(介護福祉士国家資格)は別途確認が必要。

デイサービスの配置基準は?

利用者15人まで介護職員1名以上、以降5人増ごとに1名追加(実質5:1)。加えて生活相談員1名以上、機能訓練指導員1名以上、看護職員1名以上が別途必要です。

派遣職員の常勤換算はどう扱う?

原則として派遣先(サービス提供施設)の常勤換算に算入します。ただし介護福祉士配置加算等の資格要件では派遣職員をカウント除外する加算もあるため、加算ごとに要件確認が必要。

グループホームの職員配置は?

1ユニット(5-9人)につき日中3:1(3人に1名)、夜勤時1名必置。加えて計画作成担当者(認知症介護実践者研修修了者)1名、管理者1名の配置が必須です。

見守り機器導入で夜勤基準はどう緩和される?

センサー付きベッド・見守りカメラ等を入所者数の10%以上導入し、夜勤職員に情報通信端末を配布した特養は、夜勤1名当たりの入所者数を25→30人まで拡大可能。ICT投資と夜勤負担軽減の両立策。

人員基準違反の指定取消し事例は?

厚生労働省の指定取消し公表事例では、常勤換算6割未満の継続、虚偽の勤務実績報告、無資格者への医療行為指示等が典型的な取消し理由。各都道府県のウェブサイトで実際の取消し事例が公表されています。

常勤所定労働時間は週何時間で設定する?

介護事業所の多くは週40時間(1日8時間×5日)を常勤所定労働時間として就業規則に定めています。ただし週32-40時間の範囲で施設ごとに設定可能で、常勤換算の分母となるため事前確認が重要です。

介護福祉士以外でもリーダー職に就ける?

職務上のリーダーは資格不問ですが、加算算定要件で「介護福祉士」を要件とする加算が多数あるため、実質的にはリーダー職は介護福祉士が望ましい。実務者研修修了+実務経験3年で介護福祉士国家試験受験資格が得られます。

処遇改善加算Ⅰの取得要件は?

2024年改定後の介護職員等処遇改善加算Ⅰは、「賃金改善計画の策定・実施」「キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅲの全充足」「職場環境要件の全充足」等の複合要件で、月次の職員処遇管理体制が必要です。加算率は介護報酬総額の約14-21%と最大級。

介護報酬改定はいつ行われる?

介護報酬は3年ごとに大改定が行われます。直近は2024年4月改定、次期は2027年4月改定予定。改定内容は前年秋の介護給付費分科会で議論され、翌年3月に告示、4月から施行という流れです。