屋内消火栓流量計算|1号・2号・易操作型の水源とポンプ設計、消防法施行令第11条準拠
屋内消火栓の種別(1号130L/min・2号60L/min・易操作型1号80L/min)・同時使用数・放水継続時間から、総流量・必要水源水量・ポンプ動力を即算出。放水20分基準、水源2.6m³/栓、ポンプ吐出圧0.17〜0.7MPa、水源+ポンプ+配管+開閉弁+ホース+ノズルの一体設計、スプリンクラーとの水源共用、消防設備士による年2回の総合・機器点検まで、消防法施行令第11条・消防庁告示に基づき、消防設備設計者・建築設備担当者・工場総務向けに整理しました。
屋内消火栓流量ツール
計算式と3種消火栓の比較
総流量の基本式
総流量(L/min) = 1栓の標準吐出量 × 同時使用栓数
必要水源水量(m³) = 総流量 × 放水継続時間(20分) ÷ 1,000
屋内消火栓は3種類あり、それぞれの標準吐出量・操作人員・ホース径・ノズル径・放水圧が消防法施行令第11条と消防庁告示で規定されています。1号は2人操作の大流量型で工場・倉庫向け、2号は1人操作の小流量型で共同住宅・小規模事業所向け、易操作型1号は1人操作でも大流量を実現した改良型で、近年の共同住宅・ホテルで採用が増えています。
水源水量の考え方
同時使用栓数は設置本数と同時開放を想定する栓数で、通常は最大2栓の同時使用を前提に設計します。したがって1号消火栓の水源は「130L/min × 2栓 × 20分 = 5,200L = 5.2m³」が基本。ただし複数階(3階以上)では階段室に集中配置される消火栓を含めて2〜3栓同時想定に増やすケース、また多量火気施設・工場では3〜5栓同時放水を要求される場合もあります。
放水継続時間の法定20分
放水継続時間は最低20分と消防法施行令第11条で規定。この20分は「初期消火から消防隊到着までの時間」を想定した基準で、都市部では消防到達10〜15分が目安、地方では30分を超える場合もあります。消防用水源計画では地域の消防到達時間を加味して、余裕を持たせた設計が推奨されています。
種別・仕様の詳細早見表
屋内消火栓3種の技術仕様を比較します。消防法施行令第11条・消防庁告示に基づく数値です。
| 項目 | 1号消火栓 | 易操作型1号 | 2号消火栓 |
|---|---|---|---|
| 操作人員 | 2人 | 1人 | 1人 |
| 標準吐出量 | 130L/min以上 | 80L/min以上 | 60L/min以上 |
| 放水圧力 | 0.17MPa以上 | 0.17MPa以上 | 0.25MPa以上 |
| ホース径 | 40mm | 25mm | 25mm |
| ノズル径 | 13mm | 10mm | 10mm |
| ホース長 | 15m×2本 | 30m(1本) | 20m(1本) |
| 歩行距離基準 | 25m以内 | 25m以内 | 15m以内 |
| 水源1栓分(20分) | 2.6m³ | 1.6m³ | 1.2m³ |
| 2栓同時水源 | 5.2m³ | 3.2m³ | 2.4m³ |
| 主な設置対象 | 工場・倉庫・大規模施設 | ホテル・大型マンション | 共同住宅・小規模 |
1号消火栓は初期の重装備型、2号は1971年の消防法改正で導入された軽装備型、易操作型1号は1997年の改正で新設された「大流量+1人操作」の折衷型。近年の新築物件では易操作型1号が主流になりつつあります。
水源と有効水量の設計
屋内消火栓の水源は、原則として専用水槽(消火用水源)を設置します。飲料水・雑用水との兼用は原則不可ですが、条件付きで生活用水受水槽との共用が認められる場合があります。
水源水槽の有効水量
水源の有効水量=水槽内でポンプが吸引できる有効な水量。水槽底部のデッドスペース(汚泥沈殿・吸込配管高さ)を除いた実利用可能な容量です。設計上は「水槽容量の80〜90%」を有効水量と見做すのが一般的で、余裕を持たせて設計します。
水源水槽の容量算定
1号消火栓の場合は2栓×130L/min×20分=5.2m³が標準最低値。工場・大規模施設で3〜5栓同時想定の場合は3〜5倍の水源が必要になります。近年は災害時のBCP対応で、法定より1.5〜2倍の余裕水源を確保する設計事例も増えています。
水源水槽の材質と分割
10m³以上の水源水槽は耐震強化と点検清掃のため、複数槽の分割配置が推奨されます。FRP(強化プラスチック)、SUS(ステンレス鋼)、RC(鉄筋コンクリート)が主要材質で、SUS製は耐久性が高く高層建築で採用が増えています。地下ピット式は震災時のがれき閉塞リスクがあり、屋上・中間階への配置が近年推奨されています。
補給水と自動制御
放水中および放水後の自動補給機能が必要。水位センサーで満水・低水位を検知し、給水ポンプを起動して補給する制御盤を組み合わせます。渇水時や災害時の断水を考慮し、水道直結式でなく受水槽兼用型とすることで、断水時にも初期消火が可能です。
ポンプ動力・揚程・吐出圧
屋内消火栓ポンプの選定は、必要吐出量+必要吐出圧(全揚程)から算出します。
必要吐出圧の計算
必要吐出圧 = 高さ揚程 + 配管損失 + 消防栓栓端圧(0.17MPa以上)
建物最上階の消火栓ノズル先端で0.17MPa以上を確保する必要があり(1号・易操作型1号)、これに配管長×摩擦損失(通常0.05〜0.1MPa)、高さ差1m=0.01MPaの静水頭を加算します。10階建て(高さ約30m)なら約0.3MPa+0.17MPa+損失=約0.6MPaが必要吐出圧の目安です。
ポンプ動力の目安
ポンプ動力(kW) = 流量(L/min) × 全揚程(m) ÷ (6120 × ポンプ効率)
ポンプ効率0.6〜0.7を仮定して、1号消火栓2栓同時(260L/min)+全揚程60m(=0.6MPa相当)なら、動力=260×60÷(6120×0.65)=約3.9kW。実務ではこれに1.5〜2倍の余裕を見て5.5〜7.5kWのポンプを選定するのが慣行です。
加圧送水装置の3方式
消火栓ポンプには「加圧送水装置」の名称で規定される3方式があります。①水槽底部からポンプで直接加圧する「ポンプ方式」(最も一般的)、②高置水槽の落差で圧力を得る「高架水槽方式」(超高層等)、③圧力タンクの空気圧で送水する「圧力水槽方式」(大規模施設)の3方式です。それぞれの選定は建物規模・電源事情・保守性で決めます。
ポンプ本体の選定
消火栓ポンプは横型多段渦巻ポンプまたは立型多段渦巻ポンプが一般的。荏原製作所・鶴見製作所・川本製作所・テラル・ヨシタケ等の国内メーカーが主要供給者。日本消防検定協会の型式検定を受けた製品を選定します。
予備電源(非常電源)
消火栓ポンプには停電時の非常電源が義務化されています(消防法施行規則第12条)。原則自家発電設備(30分以上)または蓄電池設備で、火災時に商用電源が失われても20分放水を可能にする設計です。近年ではキュービクル併設型の自家発電機との統合設計が主流です。
設置基準(歩行距離25m・15m)
屋内消火栓の設置基準は歩行距離で規定され、消火器の20mより緩めに設定されています。
1号・易操作型1号:歩行距離25m以内
建物内のどの場所からも歩行距離25m以内に消火栓を配置。ホース長15m×2本または30m×1本のリーチを想定した基準です。オフィス・工場では通路沿い、ホテルではフロア階段前が定番の配置。
2号消火栓:歩行距離15m以内
2号はホース長20mですが、実質的な水撃到達距離が短いため歩行距離15m以内が要件。共同住宅の廊下、小規模事務所の一角に設置するのが典型です。
階段への設置
階段室(踊り場)への設置が原則で、各階の階段付近に配置。避難経路と消火栓が同じ場所にある「二方向利用」の設計です。緊急時に消火栓が避難と両立する配置設計が肝です。
屋外消火栓との使い分け
工場・倉庫の敷地内・大規模建物には屋外消火栓(1つあたり350L/min・水源7m³/栓)を併用します。屋内は初期消火、屋外は本格消火・冷却延焼防止という役割分担で設計するのが一般的です。
スプリンクラー・連結送水管との共用
大規模建物では、屋内消火栓・スプリンクラー・連結送水管の複数の消火用設備を組み合わせて設計します。それぞれの水源・ポンプの共用または分離が経済性と保守性を左右します。
水源共用の可否
消火栓とスプリンクラーの水源は原則共用可能ですが、水量は「両方の必要量の大きい方」ではなく、原則合算が必要な場合があります(施行令第12条・第14条)。ただし所轄消防署の指導により、同時使用を想定しないケースでは大きい方のみとする緩和もあります。
ポンプの分離と一体化
ポンプは、①消火栓用・スプリンクラー用を別々に設置する分離方式、②共用ポンプで両方を賄う一体方式、③統合1系統に切替弁で切り替える方式があります。分離方式は保守性が高く、一体方式は初期投資が低い。中規模建物では一体、超高層・複合施設では分離が主流です。
連結送水管(消防隊用)
7階建て以上または延床5,000m²超の建物には連結送水管の設置義務があり、これは消防隊のポンプ車から加圧して各階に送水する専用配管です。屋内消火栓とは別系統ですが、11階以上では連結送水管に非常電源付加圧ポンプの設置が要求されます。
連結散水設備との違い
連結散水設備は地下街・地下階専用で、消防隊がポンプ車から圧送してスプリンクラー的に散水する設備。屋内消火栓・スプリンクラー・連結送水管とはまた別カテゴリで、地下街2階以上または延床700m²超の地下街に設置義務があります。
建物規模別・種別別の水源計算例
典型的な建物における屋内消火栓の水源・ポンプ容量計算例です。所轄消防署の指導により数値が変わる場合があります。
例1:5階建てオフィスビル・延床3,000m²
1号消火栓を各階2本、計10本設置。2栓同時放水想定で総流量=130×2=260L/min、水源=260×20÷1,000=5.2m³。ポンプは全揚程40m(5階×3m+損失10m)、動力260×40÷(6120×0.65)=約2.6kW、余裕1.5倍で3.7kW→5.5kW選定。
例2:20階建てタワーマンション
易操作型1号を各階1本、計20本。2栓同時想定で総流量=80×2=160L/min、水源=160×20÷1,000=3.2m³。20階(高さ60m)+損失20mで全揚程80m、動力160×80÷(6120×0.65)=約3.2kW、余裕1.5倍で4.8kW→5.5kW選定。加えてスプリンクラー(11階以上必須)の共用設計が現実的です。
例3:工場・倉庫10,000m²
1号消火栓を敷地内20本、屋内10本。屋内2栓+屋外1栓同時想定で総流量=130×2+350×1=610L/min、水源=610×20÷1,000+7×1=19.2m³。ポンプは屋内・屋外別系統で分離設計が一般的です。
例4:病院200床・延床15,000m²
易操作型1号を各階3本、計15本。医療機関は特定防火対象物として厳格な基準。2栓同時+スプリンクラーヘッド10個同時放水想定で、統合水源60m³超の大規模設計。自家発電機60分以上の非常電源とセット設計となります。
業界での応用
消防設備設計・建築設備
建築確認申請の消防用設備等の設置届書に、消火栓の種別・本数・水源容量・ポンプ仕様を記載。消防設備士甲種第1類の資格者が計算書を作成し、所轄消防署の予防課と事前協議のうえ工事を進めます。
工場・大規模倉庫
1号消火栓を基本とし、5,000m²以上の大規模倉庫では屋内消火栓+屋外消火栓+スプリンクラーの三重化。指定可燃物(段ボール・木材・プラスチック)の集積では、貯蔵倍数に応じた消火設備追加が必要です。
マンション(共同住宅)
近年の新築マンションは易操作型1号または2号消火栓が主流。ポンプ室は地下または屋上に集約し、専用水源+スプリンクラー(11階以上義務)との統合設計。管理組合・管理会社が年2回の点検を消防設備業者に委託するのが一般的です。
ホテル・旅館・特定防火対象物
宿泊施設は特定防火対象物として厳しい基準が適用され、消火栓+スプリンクラー+自動火災報知設備の三重化が原則。1997年の消防法改正後は易操作型1号が推奨され、宿泊客(未訓練)でも1人操作可能な設計が求められます。
病院・福祉施設
入院・入所者の避難困難性から、消火設備の要求水準が最も高い分野。屋内消火栓+スプリンクラー+移動困難者向けの二方向避難+パッケージ型消火設備の複合設計が近年主流です。
消防設備点検業
年2回(6ヶ月毎)の機器点検と、1年毎の総合点検を消防設備点検資格者または消防設備士甲種第1類が実施。ポンプの起動確認・吐出量測定・圧力測定・水源水位確認・非常電源切替試験まで実施し、報告書を消防署に提出します。
よくある間違い・注意点
- 1栓分のみで水量計算 — 消防設計では原則2栓同時放水を前提に水源容量を算定します。1号消火栓1栓=2.6m³ではなく、2栓同時=5.2m³が最低必要水量です。
- 放水時間を10分以下で設計 — 消防法施行令第11条で20分以上が法定要件です。10分では検査不合格。20分は消防隊到着までのバッファ時間として設定されています。
- ポンプ動力をぎりぎりで選定 — 経年劣化・配管の腐食・詰まり等でポンプ性能は徐々に低下するため、選定時は1.5倍の余裕を見込む。5.5kW計算値なら7.5〜11kWを選ぶのが実務慣行です。
- 吐出圧を無視した配管設計 — 高層階のノズル先端で0.17MPa以上が必須ですが、配管長・エルボ数・バルブ数で摩擦損失が増えて足りなくなるケースが多発。配管口径50A以上を原則とし、途中の絞りに注意してください。
- 非常電源の設置忘れ — 商用電源のみのポンプは検査不合格。自家発電機30分以上または蓄電池による予備電源が必須です。特にリニューアル工事では既存電源との切替設計を要確認。
- 水源の兼用と有効水量の勘違い — 生活用水槽との兼用は原則不可。有効水量は水槽全容量ではなく、吸込配管高以上の実利用可能水量。水槽容量の90%程度と見込むのが実務慣行です。
- 点検・報告義務違反 — 半年毎の機器点検・年1回の総合点検が法定。特定防火対象物は年1回、非特定は3年に1回の消防への報告が必須です。未報告は消防法違反となります。
関連する規格・法令
- 消防法第17条 ― 消防用設備等の設置義務の基本規定。防火対象物別に必要設備を規定。
- 消防法施行令第11条 ― 屋内消火栓設備の設置・維持義務、対象防火対象物の指定。
- 消防法施行規則第11条・第12条 ― 消火栓の技術基準(吐出量・圧力・水源容量・非常電源)。
- 屋内消火栓設備の技術上の基準を定める告示(消防庁告示) ― 加圧送水装置・ポンプ・配管・弁の詳細規格。
- 消防法第17条の3の3 ― 消防用設備等の定期点検・報告義務(半年毎・年1回・3年毎)。
- 消防法施行規則第31条の6 ― 消防設備士による工事整備の資格要件(甲種第1類)。
- JIS B 9911(屋内消火栓箱) ― 消火栓箱・ホース・ノズルの品質規格。
- 建築基準法(高層建築物の防災) ― 消火栓と連動する防災設計の総合基準。
- 電気事業法(自家発電設備・非常電源) ― ポンプの非常電源としての自家発電機の設置・点検基準。
参考文献・公的資料
より正確な消火栓設計・点検方法を確認したい場合は、以下の公的機関の資料を参照してください。
- 消防庁 消防法令・関連通知 ― 消防法・施行令・施行規則の最新版と消防庁告示。屋内消火栓の技術基準の一次資料。
- 消防庁 予防行政 ― 消防設備設置事例・査察指針・改正情報。
- 日本消防設備安全センター ― 消防設備士制度、点検資格者制度、屋内消火栓の点検基準解説。
- 消防試験研究センター ― 消防設備士甲種第1類の試験実施機関。
- 国土交通省 建築基準法 ― 建物の構造・用途・階数に応じた防災設備要求の基本。
- 日本産業標準調査会(JISC) ― JIS B 9911(屋内消火栓箱)・関連JIS規格の閲覧。
- 全国消防設備協会 ― 消防設備業界団体。技術資料・工事施工指針の刊行。
- 日本消防検定協会 ― 消火栓箱・ホース・ノズル等の型式検定・鑑定業務。
- 東京消防庁 予防事務審査基準 ― 大都市の消防設備設置審査の運用基準(参考)。
よくある質問(FAQ)
マンションの消火栓種別は?
近年の新築マンションでは2号または易操作型1号が主流です。共同住宅は特定防火対象物ではなく、居住者(未訓練)が1人で操作可能な軽装備型が選択されます。11階建て以上ではスプリンクラーの併設義務が生じるため、消火栓とスプリンクラーの水源共用設計が一般的です。
必要水量は?
1号消火栓の場合、2栓同時×130L/min×20分=5,200L(=5.2m³)が基準。2号は2.4m³、易操作型1号は3.2m³。同時使用栓数を3栓以上想定するケース(工場・大規模施設)ではさらに増量が必要です。有効水量として水槽容量の90%程度を見込みます。
ポンプ動力は?
建物規模と全揚程で決まりますが、消火栓用ポンプで5〜15kW、吐出圧0.4〜0.7MPa相当が一般的な選定範囲。1号2栓同時+10階建て(全揚程約60m)なら計算上約3.9kWで、余裕を見て7.5kW選定が実務慣行です。
スプリンクラーとの水源共用は?
可能です。ポンプ共通化・水源統合により初期投資削減と保守効率化が図れます。ただし所轄消防署の指導により、同時使用想定の場合は水源合算、非同時想定なら大きい方のみとする判断があるため、事前相談が必須。中規模建物では共用、超高層・複合施設では分離が主流です。
放水継続時間20分の根拠は?
消防法施行令第11条の法定要件で、初期消火から消防隊到着・活動までの時間を想定した基準です。都市部の消防到達は10〜15分、地方は20〜30分以上のため、地域によっては余裕を持たせた設計を消防署が指導するケースもあります。
1号と易操作型1号の違いは?
1号は2人操作の重装備型(ホース40mm×2本、吐出量130L/min)、易操作型1号は1人操作可能な改良型(ホース25mm×30m×1本、吐出量80L/min)です。1997年の消防法改正で新設され、共同住宅・ホテル等の非熟練者向けに普及しています。
非常電源はなぜ必要?
火災時に商用電源が停電・遮断されるリスクを想定し、自家発電機30分以上または蓄電池による予備電源が消防法で義務化されています。放水20分+予備10分=30分の稼働を保証する設計が最低要件です。
屋内消火栓と屋外消火栓の違いは?
屋内は建物内部の初期消火用で60〜130L/min、屋外は敷地・建物外周の本格消火用で350L/min。工場・倉庫・大規模施設では両方の設置が必要で、屋外消火栓は水源7m³/栓・放水30分基準と屋内より大規模です。
点検の頻度と資格は?
半年に1回の機器点検と、年1回の総合点検が法定です。実施は消防設備点検資格者または消防設備士甲種第1類の有資格者。ポンプ起動確認・吐出量測定・圧力測定・水源水位・非常電源切替試験の全項目を実施します。
1号消火栓のホース長は?
1号は15m×2本を接続して30m。2人操作で1人がノズル、もう1人がホース展開・弁操作を担当。緊急時の展開時間を短縮するため、ホースの巻き方(平巻・輪巻)にも慣行があります。
ポンプの起動方法は?
消火栓ボックスの「発信機」を押すか、ホース展開による圧力低下でポンプが自動起動。制御盤で手動起動も可能。起動から3分以内に必要吐出圧に達することが技術基準で規定されています。
配管の腐食対策は?
配管はSGP(白ガス管)・SUS(ステンレス)・PVC(硬質塩ビ)から選定。屋内は白ガス管、地下・海岸沿い・化学物質使用施設ではSUSを採用。10〜20年で腐食による漏水が生じるため、目視点検と防食塗装が重要です。