計算ツール
賃金 都道府県 年収 地域手当 人事

都道府県別 平均賃金 計算ツール|47都道府県の月給・年収・地域手当・生活費補正

都道府県別 平均月給・年収・全国平均比を即参照。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」に基づき、東京39.5万円/月と沖縄26.5万円/月で約1.5倍の地域差がある実態を可視化します。転勤時の給与見直し、移住シミュレーション、地域手当の設計、給与交渉、労務管理の相場確認まで、人事・経営・個人のキャリア判断に活用できるプロ向け無料計算ツールです。

最終更新:2026-07-29/監修:計算ツールズ編集部

都道府県別 平均賃金ツール

計算方法とデータソース

都道府県別平均賃金のデータは、厚生労働省「賃金構造基本統計調査(賃構)」の一般労働者・きまって支給する現金給与額の都道府県別平均値を用いています。

年収推定 = 月給 × 16(賞与年4ヶ月分を含む係数)

全国平均比 = 各県平均月給 ÷ 全国平均月給(335,000円)× 100

本ツールでは主要12都道府県の抜粋を掲載していますが、詳細な47都道府県全データは下記の一覧表を参照してください。統計対象は事業所規模10人以上の一般労働者で、超短時間労働者は含まれません。産業計・男女計の値で、業種別・性別・年齢別ではさらに差が広がる点にご注意ください。

47都道府県 平均月給一覧(賃金構造基本統計調査 2024)

厚生労働省統計に基づく都道府県別の平均きまって支給する現金給与額です。単位は円/月、値は概算です。

地方都道府県月給(円)全国比
北海道・東北北海道305,00091.0%
青森270,00080.6%
岩手280,00083.6%
宮城325,00097.0%
秋田270,00080.6%
山形275,00082.1%
福島290,00086.6%
関東茨城325,00097.0%
栃木320,00095.5%
群馬310,00092.5%
埼玉340,000101.5%
千葉340,000101.5%
東京395,000117.9%
神奈川365,000108.9%
中部新潟295,00088.1%
富山310,00092.5%
石川310,00092.5%
福井305,00091.0%
山梨310,00092.5%
長野310,00092.5%
岐阜310,00092.5%
静岡325,00097.0%
愛知355,000106.0%
近畿三重320,00095.5%
滋賀325,00097.0%
京都325,00097.0%
大阪355,000106.0%
兵庫335,000100.0%
奈良310,00092.5%
和歌山295,00088.1%
中国鳥取275,00082.1%
島根275,00082.1%
岡山310,00092.5%
広島320,00095.5%
山口305,00091.0%
四国徳島295,00088.1%
香川305,00091.0%
愛媛285,00085.1%
高知280,00083.6%
九州・沖縄福岡315,00094.0%
佐賀280,00083.6%
長崎280,00083.6%
熊本285,00085.1%
大分285,00085.1%
宮崎265,00079.1%
鹿児島275,00082.1%
沖縄265,00079.1%

全国平均は約335,000円/月。最高の東京(39.5万)と最低の沖縄・宮崎(26.5万)で約1.5倍の差があり、この地域格差は職種・企業規模を超えて存在する構造的な特徴です。

地域別の賃金格差構造

首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)

本社機能・金融・IT・広告・コンサル等の高付加価値産業が集中し、全国平均を10〜18%上回る。特に東京23区内の大企業本社勤務者は平均年収600万円超が一般的。

中部圏(愛知)

自動車産業(トヨタ関連)を軸とする製造業集積で、大阪並みの高水準を維持。豊田市周辺の従業員平均年収は東京に匹敵する事例も。

関西圏(大阪・兵庫・京都)

商社・製造・医療機器等の伝統産業と、京都のハイテク・観光が支える中位安定圏。首都圏より5〜10%低いが、地方よりは高水準。

地方中枢(福岡・広島・仙台)

地域の商業・行政拠点として全国平均に近い水準。福岡は近年ITスタートアップ集積で、若年層の賃金上昇が顕著。

地方(北海道・四国・九州の県)

農林水産業・観光業・地場中小製造業が中心で、全国平均より10〜20%低い水準。ただし物価・住居費が安く、可処分所得の実質差は縮小する。

沖縄・宮崎

県民所得が全国最低水準。観光業のパート・非正規比率が高く、正社員に絞れば全国平均との差は縮まる傾向。

地域手当制度の設計

大企業の多くは、全国転勤者の実質手取りを平準化するため「地域手当」制度を採用しています。公務員制度(人事院規則)の地域手当区分が民間企業の参考基準となっています。

地域区分手当率該当地域
1級地20%東京都特別区
2級地16%大阪市、横浜市、川崎市など
3級地15%さいたま市、千葉市、名古屋市など
4級地12%神戸市、京都市、福岡市など
5級地10%仙台市、広島市、札幌市など
6級地6%地方都市の一部
7級地3%指定都市の一部
その他0%非指定地域

民間企業では、この人事院区分をベースに独自にアレンジ。東京20%・大阪12%・地方5%・その他0%とするパターンが多く、月給が高いほど手当額も比例して大きくなる制度設計が一般的です。

生活費補正と可処分所得

賃金差だけで地域比較すると誤解を招きます。住宅費・食費・交通費・教育費の地域差を反映した「実質可処分所得」で比較するのが妥当です。

費目東京地方都市
家賃(1LDK・利便地)13〜18万円6〜9万円
食費(外食含む・単身)4.5万円3.5万円
交通費(自家用車不要)1.5万円2.5万円(自家用車前提)
光熱水費1.2万円1.4万円
教育費(子1人)7〜10万円4〜6万円
合計(単身)約20万円約13万円

東京での月給+40%は家賃で+80%を消費する構造で、単身者の実質可処分所得は地方と大差ないケースも多いのが実情。ただし、独身若年層はキャリア機会・娯楽・交際費の観点で首都圏を選ぶ傾向、子育て世代・退職前後層は地方回帰が近年進んでいます。

業界・現場での使い方

人事部(給与制度設計)

全国転勤対応の賃金テーブル作成、地域手当の水準設定、勤務地変更時の給与調整基準。人事院区分を参考にした自社独自制度の設計。

採用・求人業界

地域別年収相場の提示、求人票の年収明記、他地域との比較訴求。転職エージェントの相場感覚として必須知識。

個人(転職・移住検討)

Uターン・Iターン時の年収変化予測、地方移住シミュレーション、給与交渉時の相場データ。家計計画の前提。

労務・社労士

最低賃金遵守確認、地域別の36協定運用、給与相場感を活用したクライアント助言。

経営企画・M&A

他社給与ベンチマーク、事業所開設時の人件費予測、地域拠点戦略の意思決定材料。

政策・自治体

移住促進策の設計、地方創生関連交付金の効果測定、人材誘致プログラムの予算設定。

給与交渉と転職判断

転職・昇給交渉では、都道府県平均に加えて業種別・企業規模別・職種別の複合的な相場を把握することが重要です。厚労省「賃金構造基本統計」では以下の切り口でクロス集計が公開されています。

  • 都道府県 × 産業14分類(製造・情報通信・金融等)
  • 都道府県 × 企業規模3区分(10人〜99人、100人〜999人、1000人以上)
  • 都道府県 × 年齢階級5歳刻み
  • 都道府県 × 職種別(100職種程度)

目安として、東京の大企業(1000人以上)情報通信業と、地方(東北・九州)の中小企業製造業では、同一年齢でも年収差が2倍以上開くことがあります。転職エージェントに「業種・規模・職種・地域を絞った相場データ」を要求するのが交渉優位の鍵です。

最低賃金と平均賃金の関係

都道府県別の平均賃金は、同じ都道府県の地域別最低賃金と強い正の相関があります。最低賃金は中央最低賃金審議会が示す目安ランクをもとに都道府県ごとに決定され、そのランク分けの根拠には所得・消費水準や賃金水準の指標が使われるため、両者が連動するのは制度上の必然です。

令和5年度(2023年10月改定)の地域別最低賃金は、最高が東京都の1,113円、最低が秋田県の897円で、その差は216円でした。平均賃金の上位・下位の並びともほぼ一致します。最低賃金はその後も毎年10月に改定されているため、実額を根拠に使う場合は厚生労働省が公表する最新年度の改定額を必ず確認してください。

実務上の重要な点は、最低賃金の引き上げがパート・アルバイトの時給だけでなく正社員の給与体系にも波及することです。初任給が最低賃金相当額に近い水準にある事業所では、最低賃金が上がると初任給を上げざるを得ず、その上に積み上がっている等級の賃金も連鎖的に押し上げられます。地方の中小企業ほどこの圧力が強く、近年、地方と首都圏の賃金差がわずかに縮小しているのはこの効果によるところが大きいと考えられます。

したがって地方拠点の人件費計画では、平均賃金だけでなくその県の最低賃金の改定ペースも併せて見ておくと、数年先の人件費を過小に見積もる失敗を避けられます。

よくある間違い・注意点

  • 都道府県平均で個人給与を評価 — 業種・企業規模・年齢・職種で±40%以上の差があります。都道府県平均だけでの評価は不十分で、複合クロス集計を参照してください。
  • 生活費補正を忘れる — 東京給与が地方より40%高くても、住居費が80%以上高いため、実質可処分所得の差は縮小します。単純な年収比較では判断ミスを招きます。
  • 地域手当を給与に含めず比較 — 基本給に地域手当を加えた総額で比較するのが妥当。手当込みで実質年収を計算してください。
  • 「きまって支給する現金給与」と「年収」を混同 — 月給×12ではなく、賞与を含めた年収推定には×15〜17程度の係数が必要(本ツールでは×16)。企業により幅があります。
  • 統計対象事業所規模の見落とし — 賃構調査は10人以上事業所のみ対象で、零細企業・個人事業主は含まれません。中小企業の実態はさらに低い可能性があります。
  • 非正規労働者の混在 — 一般労働者統計は正社員中心ですが、契約社員・派遣社員も一部含まれます。正社員のみに絞ると賃金は10〜15%上振れします。
  • 男女計での判断 — 男女計の平均は「女性の非正規率」に影響され、男性正社員に絞れば地域差はやや縮小します。個人の状況に合わせた集計軸を選んでください。
  • 居住地の県の値だと思い込む — 賃金構造基本統計調査は事業所所在地で集計されます。神奈川・埼玉・千葉から東京の会社へ通勤している人の給与は東京都の値に含まれるため、ベッドタウン県の「県内平均」は、その県に住む人の実際の平均年収より低く出ます。居住地ではなく勤務地で読むのが正しい使い方です。

関連する規格・法規

  • 賃金構造基本統計調査 ― 厚生労働省。全国の事業所を対象とした賃金・労働時間の年次調査。都道府県別・産業別・企業規模別・年齢別のクロス集計が公開されている。
  • 毎月勤労統計調査 ― 厚生労働省。毎月の給与・労働時間の速報。マクロ経済指標として利用。
  • 家計調査 ― 総務省。都道府県別の消費支出、生活費、住居費のデータ源。
  • 最低賃金法 ― 都道府県ごとに定められる地域別最低賃金。毎年10月頃改定。
  • 人事院規則9-49 ― 国家公務員の地域手当の区分・支給割合を定める規則。民間企業の地域手当制度の参考基準。
  • 労働基準法 ― 賃金支払いの5原則、賃金台帳の作成義務等の労働条件の基礎法令。

※本ツールの数値は概算です。給与制度設計・労務手続きの実務判断は最新の厚労省統計・人事院規則・関連法令および所轄官庁の判断に従ってください。

参考文献・公的資料

※本ページの平均賃金・年収推定は厚労省統計に基づく概算値です。個別の給与交渉、給与制度設計、労務手続きの実務判断には、最新の統計データ、人事院規則、労働基準法、社会保険諸法令、および所属企業の就業規則を参照してください。特に労使協定・労働契約に関わる判断は、社会保険労務士・弁護士等の有資格者にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

東京と地方の年収差は?

厚労省統計で月給ベースで最大約1.5倍(東京39.5万円/沖縄26.5万円)。年収換算では約200万円/年の差。ただし業種・企業規模・職種で±40%変動するため、単純比較は避けてください。同一企業内・同一職種内での地域差なら20〜30%程度が実態に近い数値です。

地域手当の相場は?

大手企業では東京20%、政令市10〜16%、地方都市5〜10%が標準。国家公務員の地域手当区分(1〜7級地)が民間の参考基準です。中小企業では地域手当なしのケースも多く、その場合は基本給に地域差が織り込まれています。

可処分所得で見ると?

都市部は給与+30〜40%、住居費+80%以上で、単身者の可処分所得の実質差は縮小します。子育て世代では教育費・住宅取得も含めた総合判断が必要。近年、地方回帰・リモートワークで実質可処分所得を重視する層が増えています。

地方転勤で給与下がる?

大手企業では地域手当の削減があり、東京から地方転勤で月給が15〜20%下がる場合があります。ただし基本給・賞与は維持されるため、年収ベースでは5〜10%減が一般的。中小企業は元々地域相場のためほぼ変動なし。

賃金構造基本統計の対象は?

常用労働者10人以上を雇用する事業所が対象で、公務員・農林水産業の一部・零細個人事業主は含まれません。中小企業・零細企業の実態は統計より低い可能性があります。参考程度として活用してください。

女性の賃金格差はどれくらい?

男女計平均は男性の約75%程度で、これは非正規率の高さと管理職比率の低さが要因。正社員のみ・同一職種で比較すると差は縮小しますが、依然85〜90%程度の水準です。国のジェンダーギャップ解消政策が進行中です。

正社員と非正規の差は?

正社員の平均月給を100とすると、契約社員80〜85、派遣社員75〜80、パート・アルバイト50〜60程度。同一労働同一賃金の推進で近年格差は縮小傾向ですが、賞与・退職金の差が大きく残っています。

年齢別の賃金カーブは?

大手日本企業の伝統的な年功序列では20代280万・30代400万・40代550万・50代650万が目安。近年は成果主義導入で40代以降のカーブが緩やかになる傾向。IT・外資系はフラット、大手製造・金融はカーブが維持されています。

地方移住で年収を上げる方法は?

リモートワーク前提の首都圏企業に地方から在籍する「移住しても給与を維持」のパターンが最も有効。または地方拠点のIT・製造大手(高収益企業)の中核ポジションを狙う。国・自治体の移住支援金(最大100万円等)も活用可能です。

賃金が一番高い県・低い県は?

本ページの一覧では最高が東京(約39.5万円/月・全国比117.9%)、最低が宮崎・沖縄(約26.5万円/月・全国比79.1%)で、その差は約1.5倍です。上位は東京・神奈川・愛知・大阪と大都市圏が並び、下位は東北北部・九州南部・沖縄が並ぶ構造は、統計年が変わってもほとんど動きません。

最低賃金と平均賃金は関係がありますか?

強い正の相関があります。最低賃金は都道府県ごとに決められ、その目安ランクの根拠に賃金・所得水準の指標が使われるため、平均賃金の高い都道府県ほど最低賃金も高くなります。令和5年度は最高が東京都1,113円、最低が秋田県897円でした。最低賃金の引き上げは初任給を通じて正社員の給与体系にも波及します。

隣県に通勤している場合、どちらの県の統計に入りますか?

勤務先の事業所がある都道府県に集計されます。埼玉・千葉・神奈川に住み東京の会社に勤めている人の給与は東京都の値に入るため、ベッドタウン県の平均は、その県の居住者の実際の年収より低く出ます。統計を「住んでいる県の年収相場」として読むと判断を誤ります。