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不動産民泊投資

民泊収益シミュレーター|稼働率・宿泊単価・180日制限まで反映する完全版投資試算ツール

物件購入価格・改装費・宿泊単価・稼働率・地域別の営業日数制限を入力すると、月間収益・年間手取り・投資回収期間を即座に計算します。住宅宿泊事業法(民泊新法)の年間180日制限や、大阪の特区民泊、旅館業法簡易宿所への切替も比較。清掃費・光熱費・OTA手数料・管理代行費・ローン返済・所得税を差し引いた実質キャッシュフローまで可視化し、参入判断を数字で行えます。

最終更新:2026年8月14日/監修:計算ツールズ編集部

民泊収益シミュレーター

賃貸運用の場合は0とし、家賃を「月額固定費」に入力。
賃貸で借りて民泊運営する場合の家賃。所有なら0。
改装費
家具家電
申請・許認可
Wi-Fi・寝具・キッチン用品・消防設備等を含む。ワンルームで100〜200万円が目安。
1泊あたりの平均単価。京都町家3〜5万円/東京1〜2.5万円/地方5,000〜1万円。
月30日中の宿泊日数割合。東京都心60〜75%/地方観光地40〜55%/通常地方20〜35%。
1組宿泊ごとに発生。ワンルーム4,000〜8,000円、戸建て8,000〜15,000円が相場。
光熱水道
通信・備品
管理代行手数料率(%)
管理代行手数料は売上に対する率。AirBnB等OTA手数料は運営代行に含む前提。
住宅宿泊事業=年間180日以内。特区民泊は大阪等の指定区域のみ。旅館業(簡易宿所)は用途地域と設備要件が厳しい。

月次収益内訳フロー

年次キャッシュフロー(初期投資回収まで)

年間売上年間コスト年間利益累計手元残

結果の見方

民泊は「宿泊単価×稼働日数−可変費用−固定費用−税」というシンプルな構造ですが、稼働率と単価は2次関数的に相互作用します。値下げすれば稼働率は上がる一方、清掃コストと備品消耗は増加。1泊単価と稼働率のバランス点が黒字化ラインです。

  • 月間売上:ADR(平均宿泊単価)× 月間稼働日数。住宅宿泊事業モードなら月最大15日(180日÷12)でキャップされます。
  • 月間コスト:清掃費(宿泊回数×単価)+ 光熱水道 + 通信・備品 + 管理代行手数料(売上比) + ローン返済(設定時) + 家賃(賃貸運用時)。
  • 年間手取り:(月次利益×12)− 所得税・住民税概算20%。青色申告特別控除65万円等は反映外。
  • 回収期間:(物件購入価格 + 改装費 + 家具家電 + 申請費)÷ 年間手取り。5年以内なら優秀、10年超なら再検討ライン。

計算の仕組みと数式

月間売上

月間宿泊日数 = min(30 × 稼働率, 制度上限日数/12)
月間売上 = ADR × 月間宿泊日数

住宅宿泊事業は年間180日上限(=月平均15日)。特区民泊・旅館業なら制限なし。

月間コスト

清掃費 = 宿泊組数 × 清掃単価
(宿泊組数 ≈ 月間宿泊日数 ÷ 平均滞在日数2泊)
月間コスト = 清掃費 + 光熱水道 + 通信・備品 + 売上 × 管理代行率 + 賃貸家賃 + 固都税/12

年間手取りと回収期間

年間手取り = (月次売上 − 月次コスト) × 12 × (1 − 0.20)
回収期間 = 初期投資 ÷ 年間手取り

所得税・住民税は事業所得として合算課税されます。給与所得が高いほど税率が上がるため、専業では所得税5〜10%、給与合算で20〜30%の税負担想定に切り替えてください。

3つの制度と地域規制

「民泊」と一言で言っても、根拠法の異なる3つの制度が並立しており、営業日数・許認可要件・使える用途地域が大きく違います。物件立地と目的に合わせた制度選択が最初の関門です。

住宅宿泊事業(民泊新法)特区民泊旅館業(簡易宿所)
営業日数年180日以内制限なし制限なし
手続都道府県への届出認定申請営業許可
実施地域全国(自治体条例で制限可)東京都大田区・大阪府市など指定区域のみホテル営業可能な用途地域
宿泊日数2泊3日以上2泊3日以上制限なし
設備要件寝室7㎡以上、消防設備25㎡以上/人、非常照明等客室33㎡以上、フロント(緩和有)
収益性低(180日制限で年収益半減)高(フル稼働可能)最高(ホテル並み)
参入難易度中(対象地域限定)高(許認可・投資額大)

地域別の追加規制

  • 京都市:住居専用地域は1〜3月のみ営業可という厳格な条例。実質的に観光シーズン外の運用は困難。
  • 東京都新宿区・渋谷区:住居専用地域は月〜金曜正午の営業を禁止(土日祝のみ営業可)。
  • 沖縄県:地域環境保全条例により特定地域で30日以下の営業禁止。
  • 北海道:市町村ごとの追加条例により学校周辺・住宅地の制限が広範。
  • 大阪市:特区民泊(国家戦略特区)の主要エリア。年間の日数制限がなく最も収益性が高い。
⚠ マンション管理規約で民泊禁止が明記されている物件は、法制度を満たしても運営不可。区分マンションの購入時は管理規約の民泊関連条項を必ず確認してください。

全日稼働 vs 180日制限の年間収益差

ADR 15,000円・稼働率60%で運営する場合の、住宅宿泊事業(180日)と特区民泊/旅館業(制限なし)の比較です。

住宅宿泊事業(180日)特区民泊/旅館業(制限なし)
年間宿泊日数180日219日(365×60%)+39日
年間売上2,700,000円3,285,000円+585,000円
年間清掃費540,000円(90回)657,000円(110回)+117,000円
光熱水道・備品336,000円336,000円0円
管理代行(15%)405,000円492,750円+87,750円
年間利益(税前)約1,419,000円約1,799,250円+380,250円
年間利益(税後)約1,135,200円約1,439,400円+304,200円

単純な年間利益で30万円超の差、10年で300万円超。物件購入価格3,000万円のケースでは、180日制限だと回収期間26年、制限なしなら21年と5年短縮できます。

ケーススタディ:立地別収益

① 東京都心1LDK(賃貸運用・住宅宿泊事業)

賃料15万円・ADR18,000円・稼働率65%・180日制限。。家賃15万円が固定費として重く、180日制限では家賃負担分を売上でカバーできない月が出やすい。都心は特区民泊対象外地域が多い。

② 京都町家(所有・住宅宿泊事業)

購入5,000万円・改装600万円・ADR40,000円・稼働率50%。。単価が高く、京都市条例(住居専用地域は1〜3月のみ)を回避できる地域なら高収益。ただし文化財級の建物維持コストが別途年30〜50万円かかる。

③ 沖縄戸建て(所有・旅館業)

購入3,500万円・ADR25,000円・稼働率55%。。旅館業許可を取得すれば通年営業可能。台風シーズンの稼働率低下と、観光需要変動が大きい点に注意。

④ 大阪特区民泊ワンルーム

購入2,000万円・ADR10,000円・稼働率70%。。特区民泊で制限なしフル稼働可能。中国・韓国からのインバウンド需要が回復基調。回収期間は8〜10年圏内。

⑤ 地方観光地(所有・住宅宿泊事業)

購入1,500万円・ADR12,000円・稼働率35%。。地方は稼働率が低く、180日フル活用しても稼働日数は年127日程度。単価×稼働率で年間120万円前後の売上、税・費用差引で年30〜50万円の手取りが現実。

民泊投資のリスクと対策

① 稼働率下振れリスク

シミュレーション上の稼働率は「AirBnB管理会社の直近12か月平均」を参考にすべきです。掲載開始から半年間は稼働率30〜40%にとどまるのが実態。レビュー数・写真品質・価格設定の最適化で徐々に上がりますが、想定より低めに保守的に見積もる必要があります。

② 規制強化リスク

京都市が住居専用地域で1〜3月のみ営業可としたように、自治体条例で追加規制が入るリスクは常に存在します。物件購入前に、その自治体の民泊関連条例の直近改正動向、市議会の議論、住民説明会の記録を確認しておく必要があります。

③ 近隣トラブル

ゴミ出しのマナー・深夜の騒音・不特定多数の出入りによる住民の不安。マンションの住民から民泊反対の署名が集まって管理組合で禁止決議、というケースが2020年以降増加。物件購入前に管理組合の民泊関連決議履歴を確認、開始時は近隣挨拶と苦情連絡先の明示、ハウスルールでの深夜静粛徹底が必須。

④ 為替・インバウンド需要変動

民泊客の70〜80%はインバウンド。円高進行、感染症流行、二国間関係悪化のいずれかで需要は一気に半減します。コロナ期には稼働率90%→10%と即座の環境変化を経験済み。国内需要(ワーケーション・帰省客・ビジネス客)にも訴求できる立地・設備を選ぶことでリスク分散できます。

⚠ 当ツールは概算用です。実際の収益は季節変動・レビュー・写真・OTAアルゴリズム・為替・条例改正等で大きく変動します。物件購入判断の前には必ず管理代行会社の実績データと現地視察で検証してください。

よくある質問(FAQ)

民泊で年間いくら稼げますか?

物件立地・単価・稼働率で桁が変わります。東京都心ワンルーム(賃貸運用・住宅宿泊事業)で年間手取り30〜80万円京都町家(所有)で年間150〜400万円大阪特区民泊(フル稼働可)で年間100〜250万円が実勢レンジ。物件購入費・改装費を含めた回収期間は8〜25年で、株式・REIT等の金融商品と比べて優位性が高いとは限りません。

住宅宿泊事業の180日制限とは何ですか?

2018年施行の住宅宿泊事業法(民泊新法)により、届出型の民泊は年間の宿泊日数が180日以内に制限されます。カウントは4月1日から翌年3月31日までの1年間で、宿泊した日数の合計が180日を超えないよう管理する必要があります。1泊2日は1日、2泊3日は2日とカウント。都道府県への2か月ごとの定期報告義務があり、超過すれば行政指導・届出取消の対象になります。

特区民泊と住宅宿泊事業の違いは何ですか?

特区民泊は国家戦略特別区域法に基づく制度で、大阪府・大阪市・東京都大田区・北九州市など指定区域内のみ。営業日数制限がなく、フル稼働可能なため収益性は住宅宿泊事業の1.5〜2倍。ただし宿泊日数が2泊3日以上という要件があり(住宅宿泊事業と同じ)、対象区域も限定的です。認定申請は都道府県知事に対して行い、審査には2〜3か月かかります。

マンションで民泊はできますか?

法制度上は可能ですが、マンションの管理規約で禁止されているケースが大半です。2017年以降、マンション標準管理規約に「専有部分を専ら住宅として使用し、他の用途に供してはならない」という条項が追加され、多くのマンションで民泊禁止が明文化されました。購入前・賃借前に管理規約と使用細則を確認し、民泊関連の議事録も見せてもらってください。禁止規約違反での運営は管理組合から差止請求・損害賠償請求されるリスクがあります。

清掃はどうしていますか?

選択肢は①民泊専門清掃業者への外注(1回4,000〜15,000円、リネン交換込み)、②管理代行会社の清掃サービス(月額パッケージで割安)、③自己清掃(時間コスト大、遠方物件では困難)。都市部では民泊清掃専門の業者が急増しており、AirBnBのカレンダー連携で自動発注が可能。清掃品質はレビュー評価に直結するためケチると稼働率が落ちる費用項目です。

民泊の税務申告はどうすればいいですか?

年間の民泊所得(売上−経費)が20万円超なら確定申告必須。所得区分は原則雑所得ですが、事業的規模(複数物件・独立性・継続性等)なら事業所得として青色申告特別控除65万円が使えます。経費として計上できる主要項目は清掃費・光熱水道費・OTA手数料・管理代行費・減価償却費・修繕費・広告宣伝費・消耗品費・通信費など。所有物件なら固都税・火災保険・借入利息も。開業から2か月以内に青色申告承認申請書提出が必要です。

民泊にローンは組めますか?

住宅ローンでは民泊運営はできません(住宅ローンの目的外使用に該当)。融資を受けるなら不動産投資ローン(アパートローン)もしくは事業ローンとなり、金利は2〜4%、融資額は物件価格の70〜80%が上限。頭金・自己資金は最低20〜30%必要。日本政策金融公庫の新規開業資金・女性・若者・シニア起業家支援資金なら年利1〜2%台で借りられる場合があります。

火災・破損・盗難のリスクはどう対応しますか?

AirBnBには「AirCover for Hosts」という補償プログラムがあり、宿泊客による損傷を最大300万ドルまで補償(要件・条件あり)。ただしこれだけに頼らず、民泊向け専用の火災保険(休業補償・賠償責任・家財補償・食中毒補償)への加入が必要です。年間保険料は3〜8万円が相場。管理規約で加入義務が定められているマンションもあります。

民泊は今後も稼げますか?

訪日外国人数は2024年に過去最高の3,687万人を記録、2030年目標6,000万人に向けて上昇基調。ただし供給側(民泊物件数)も同時に急増しており、都市部では価格競争が激化しています。単価×稼働率の最適化ができない物件は淘汰される「二極化局面」に入っており、立地・内装・写真・レビュー戦略で差別化できる物件のみが残る市場になっています。参入時期としては条件次第で「まだ間に合う」レンジです。

「民泊は儲からない」と言われるのはなぜですか?

大半のケースで初期投資回収に10〜25年かかること、年間手取りが50〜150万円と副業レベルにとどまること、清掃・ゲスト対応・トラブル処理の時間コストが想定以上に大きいことが主因。管理代行を利用すれば時間は解決しますが、売上の15〜25%を手数料として引かれ利益が薄くなります。物件をローンで買った場合、返済+固都税+修繕+税で「賃貸のほうが利益が出た」というケースも珍しくありません。賃貸ベースラインとの比較試算が投資判断の必須ステップです。

出典・参考資料

※本記事の計算結果はあくまで概算です。実際の民泊収益は物件立地・季節・レビュー・OTAアルゴリズム・条例改正等で変動します。物件購入・運営判断の前には、必ず管理代行会社の実績データと税理士・不動産会社への相談を行ってください。