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不動産譲渡所得税金

土地売却税額計算|譲渡所得・3,000万円控除・10年超軽減・買換特例まで完全対応の精密シミュレーター

土地・戸建て・マンションの売却で発生する譲渡所得税を精密に計算します。売却価格・取得価格・取得日・譲渡費用を入力すると、短期(5年以下39.63%)/長期(20.315%)の税率判定、居住用3,000万円特別控除・10年超所有軽減税率(6,000万円まで14.21%)・相続空家3,000万円特別控除・買換特例まで自動反映。実質手取り額と、どの特例を選択すべきかの最適解を即座に提示します。

最終更新:2026年8月14日/監修:計算ツールズ編集部

土地売却税額計算ツール

売買契約書に記載される譲渡価額。仲介手数料等は別途「譲渡費用」に入力。
購入時の代金+購入時諸費用(仲介手数料・登記費用等)。不明なら「概算取得費」欄で売価×5%を自動適用。
売却する年の1/1時点で所有5年超なら長期、5年以下なら短期。10年超所有で軽減税率対象。
実際の譲渡日(売買契約日または引渡日)。
仲介手数料(売価×3%+6万円)×1.1、印紙税、測量費、解体費など。
用途で使える特例が変わります。相続空家は昭和56年5月31日以前建築等の要件あり。
3,000万円控除と10年超軽減は併用可。買換特例は3,000万円控除と併用不可。
代替物件の取得価額。譲渡価額を超えると全額課税繰延べ、下回ると差額に課税。

譲渡所得計算内訳フロー

特例別 税額比較(同一条件で全5パターン)

特例譲渡所得税率税額手取り

結果の見方

不動産売却の税額は「所有期間」「用途」「特例の選択」の3要素で桁が変わります。同じ物件でも、売却タイミングを1日ずらすだけで税額が半分になるケースもあり、事前試算は必須です。

  • 譲渡所得:売却価格 − 取得費 − 譲渡費用 − 特別控除額。マイナスなら課税ゼロ。取得費が不明な場合は売却価格×5%を「概算取得費」として使えます(実際の取得価格より小さくなるほど税額が増えるため、購入時契約書は必ず保管)。
  • 適用税率:短期(所有5年以下)は39.63%(所得税30.63%+住民税9%)、長期(5年超)は20.315%。居住用10年超は6,000万円までの部分が14.21%に軽減。
  • 手取り:売却価格 − 譲渡費用 − 譲渡所得税。5,000万円で売って手取り4,200万円というのは、譲渡所得税+仲介手数料で800万円を持っていかれた計算。
  • 実質手取り率:手取り ÷ 売却価格。売却益が大きいほど手取り率は下がります。80%以上なら特例活用が上手、60%以下なら特例見直し余地あり。

計算の仕組みと数式

基本の譲渡所得

譲渡所得 = 売却価格 − 取得費 − 譲渡費用 − 特別控除
取得費 = 購入代金 + 購入時諸費用(不明時は売却価格×5%)
譲渡費用 = 仲介手数料 + 印紙税 + 測量費 + 解体費 + 立退料

短期・長期の判定

所有期間 = 売却した年の1月1日 − 取得日
5年以下:短期(税率39.63%)
5年超:長期(税率20.315%)
10年超(居住用のみ):6,000万円まで14.21%、6,000万円超部分は20.315%

各特別控除

  • 居住用3,000万円特別控除:自分が住んでいた家屋・土地の売却時、譲渡所得から3,000万円を控除。所有期間問わず適用可能。
  • 相続空家3,000万円特別控除:相続した被相続人の居住用家屋の売却で3,000万円控除。要件:昭和56年5月31日以前建築、区分所有ではない、相続直前に被相続人が1人で居住、相続後未使用、相続開始から3年目の12/31までに譲渡、譲渡価額1億円以下、耐震基準か更地化。
  • 10年超所有軽減税率:居住用不動産の所有期間10年超(売却する年の1/1時点)で、譲渡所得の6,000万円までの部分が14.21%(内訳:所得税10.21%+住民税4%)に軽減。6,000万円超部分は20.315%。3,000万円控除と併用可。
  • 特定居住用財産の買換特例:譲渡益への課税を将来に繰り延べる制度。10年超所有・譲渡価額1億円以下・住まなくなってから3年以内の売却・買換資産は50㎡以上等の要件あり。3,000万円控除とは選択適用。

主要な特別控除・特例

3,000万円特別控除(居住用)

自分が住んでいた家(建物ではなく敷地込み)を売った場合、譲渡所得から3,000万円を無条件で差し引ける制度。所有期間の長短を問わず適用可能で、多くの人が使う最強クラスの節税策。主な要件:

  • 自分が住んでいる家屋を売る、または住まなくなってから3年目の12/31までに売る
  • 家屋を取り壊した場合、取壊しから1年以内に譲渡契約、貸付・事業に使っていない
  • 売主と買主が親子・夫婦等の特別な関係でない
  • 前年・前々年にこの特例(およびマイホーム買換特例)を使っていない

10年超所有軽減税率

3,000万円控除と併用可能な追加特例。3,000万円控除後の譲渡所得のうち、6,000万円までの部分が14.21%、6,000万円超部分は20.315%で課税されます。長期保有していた高額物件の売却時に大きな節税効果。

相続空家3,000万円特別控除

相続後に空家となった実家を売却する際の特例。要件(前述)を満たせば譲渡所得から3,000万円を控除。2027年12月31日までの譲渡が対象。実家を売り時期を逃すと、この控除が使えなくなり数百万円単位の追加税負担が発生する可能性があります。

特定居住用財産の買換特例

売却して新しい家を買う場合、譲渡益への課税を買換資産の将来売却時まで繰り延べる制度。ただし完全に免税されるわけではなく、次に売った時にまとめて課税される点に注意。3,000万円控除より有利になるのは、譲渡益が3,000万円を大幅に超え、かつ買換資産が長期保有可能な場合に限られます。

取得費加算の特例

相続税を納めた財産を相続開始翌日から3年10か月以内に譲渡した場合、支払った相続税のうちその財産に対応する部分を取得費に加算できる制度。相続した土地・株の売却時に譲渡所得を圧縮する効果があります。

⚠ 特例には併用可否・要件が細かく定められています。適用可否の最終判定は税務署または税理士に確認してください。特例を使うには売却翌年2/16〜3/15の確定申告が必須で、申告漏れは特例そのものが使えなくなります。

特例別の税額比較表(例:売却5,000万円・取得2,000万円・費用200万円・15年所有)

ケース特例譲渡所得税額手取り
投資用(特例なし)2,800万円約569万円約4,231万円
居住用+3,000万円控除0円(マイナス)0円約4,800万円
居住用+10年超軽減のみ2,800万円約398万円約4,402万円
居住用+3,000万控除+10年超軽減0円0円約4,800万円
相続空家+3,000万控除0円0円約4,800万円

売却益が3,000万円以下なら、居住用・相続空家いずれかで3,000万円控除を使えるとほぼ税額ゼロになります。売却益が3,000万円を超える場合は、3,000万円控除+10年超軽減の併用が最強パターン。事業用・投資用は残念ながらこれらの特例は使えず、税率20.315%がフル適用されます。

ケーススタディ:条件別の税額

① 相続土地5,000万円(取得費不明、譲渡費用200万円)

親から相続した土地を5,000万円で売却。取得価格は不明のため概算取得費(売価×5%=250万円)を適用。。取得費加算特例(相続税納付なら)で若干圧縮可能。相続空家控除の要件を満たすなら大幅減額。

② 居住用マンション8,000万円(取得3,500万円、13年所有)

自宅マンション売却。。3,000万円控除+10年超軽減の併用で税額が数百万円単位で圧縮。

③ 投資用アパート1億円(取得6,000万円、8年所有)

投資物件売却。。事業用のため特別控除は原則使えず、長期税率20.315%のフル適用。減価償却分の取得費調整も必要。

④ 更地3,000万円(取得2,000万円、6年所有)

更地の売却。。居住用・相続空家控除の適用外だが、5年超のため長期税率20.315%適用。

⑤ 10年超軽減フル活用:居住6,000万円(取得3,000万円、15年所有)

売却益3,000万円のケースで10年超軽減税率+3,000万円控除の併用。。実質手取りは売却価格に迫るレベル。

売却時期・特例選択の最適解

売却タイミングの1年ずれで税額が半分

短期(5年以下)から長期(5年超)に変わる境界は「売却する年の1月1日時点で5年経過しているか」です。取得日が2020年6月1日の物件を2025年10月1日に売ると、暦年上は5年経過していますが売却年の1/1時点では4年10か月なので短期扱い。2026年1月2日以降に売却すれば長期扱いになり、税率が39.63%→20.315%に半減します。

特例活用の優先順位

  1. まず3,000万円特別控除の適用可否を確認(居住用・相続空家)。適用できれば税額大幅減。
  2. 10年超軽減の要件確認(居住用・所有10年超)。3,000万円控除と併用で残余部分の税率も14.21%に。
  3. 買換特例は慎重に判断。繰延特例なので次の売却時に課税が回ってくる。長期保有前提・買換資産の相続予定がある場合のみ有利。
  4. 相続財産は3年10か月以内に売却して取得費加算特例を活用。
  5. 売却タイミングは年をまたぐ調整で長期/短期・所有10年超の境界を最適化。
⚠ 当ツールは概算用です。実際の税額・特例適用可否は個別要件により変動します。売却前に必ず税理士に相談し、確定申告時期(売却翌年2/16〜3/15)を逃さないよう注意してください。

よくある質問(FAQ)

取得費が分からない場合はどうしますか?

売買契約書・領収書等の資料が残っていない場合、売却価格の5%を概算取得費として使えます(措置法第31条の4)。ただしこれは実際の取得費よりも通常は小さくなるため、譲渡所得が過大に計上され税額が数百万円単位で増える可能性があります。両親から相続した物件などは、実家から契約書関係を必ず探し、抵当権抹消時の登記情報や購入時のチラシ・パンフレット・広告等も証拠資料として税務署で認められる場合があります。

親からもらった不動産を売る場合の取得費はどうなりますか?

贈与・相続で取得した不動産は、前の所有者(親)の取得費と取得日をそのまま引き継ぎます(措置法第31条・所得税法第60条)。親が40年前に1,000万円で買った土地を子が相続して売った場合、取得費は1,000万円、取得日は40年前という扱い。長期税率20.315%が適用され、10年超軽減の対象にもなります。ただし居住用3,000万円控除は「自分が住んでいた」ことが要件のため、相続で受け取ってすぐ売る場合は原則使えず、相続空家特別控除(別途要件)で対応します。

マンション売却で手取りを最大化するには?

売却時期の1/1時点で所有10年超にする(軽減税率狙い)、②3,000万円特別控除の要件を満たす(自分が住んでいた or 住まなくなって3年目の12/31までに売る)、③取得時の契約書・諸費用領収書を完備(概算取得費5%より実額のほうが通常有利)、④売却前のリフォーム費・仲介手数料等を譲渡費用として計上、⑤売却タイミングを他所得と分離して所得税率上昇を避ける、の5つが基本セット。

相続した空き家を売る際の税金は?

要件を満たせば相続空家3,000万円特別控除で譲渡所得から3,000万円控除可能。要件は「昭和56年5月31日以前建築」「区分所有ではない」「相続直前に被相続人が1人で居住」「相続後未使用」「相続開始日から3年経過する年の12/31までに譲渡」「譲渡価額1億円以下」「耐震基準を満たすか更地化」等。この特例は2027年12月31日までの譲渡が対象。取得費加算特例と併用不可の点に注意。

10年超軽減税率と3,000万円控除は併用できますか?

はい、併用可能です。譲渡所得からまず3,000万円を控除し、控除後の残額に対して6,000万円までは14.21%、超過分は20.315%の税率を適用します。売却益が6,000万円(3,000万円控除後)以下の居住用不動産なら、実質税率14.21%で計算完了。売却益8,000万円のケースだと、3,000万円控除後の5,000万円全額に14.21%で税額約711万円、控除なしの場合の1,015万円と比べて300万円以上の節税効果があります。

買換特例は使うべきですか?

買換特例は「税額の繰延べ」であって免税ではない点に注意。売却時の課税を将来の買換資産売却時まで先送りするだけで、いつかは払うことになります。3,000万円特別控除のほうが多くの場合有利で、買換特例が優位になるのは①売却益が数千万円〜億単位、②買換資産を相続で継承する予定で自分は売らない、③買換資産に長期居住して10年超軽減を使い直せる、といった限定的な状況です。両特例は選択適用のため、税理士とシミュレーションで比較してから選ぶべきです。

投資用不動産で節税する方法はありますか?

居住用の特別控除は使えませんが、①減価償却で毎年経費計上(保有期間中)②譲渡費用に仲介手数料・立退料・解体費を全額計上③相続財産なら取得費加算特例④売却損は他の株式・投信の売却益と損益通算不可(総合課税外)だが、事業所得等との損益通算は可能(不動産所得のみ)、⑤5年超所有で長期税率20.315%を確保、の5点が主要な節税策。減価償却で保有中の帳簿価額を下げているため、売却時の譲渡所得が想定より大きくなる点に注意。

譲渡所得税の申告方法は?

売却した翌年の2月16日〜3月15日に、住所地の税務署に確定申告を提出します。必要書類は売買契約書コピー(取得時・売却時)、譲渡費用の領収書、住民票、登記事項証明書、特例適用時の追加書類など。特例(3,000万円控除・10年超軽減・買換特例)を使う場合は申告時にその旨を明記しないと適用されません。申告漏れ・遅延で特例失効→追加税額数百万円というケースが後を絶ちません。

売却損が出た場合はどうなりますか?

不動産の売却損は、原則として他の所得と損益通算できません(土地・建物の譲渡所得は分離課税)。ただし居住用不動産に限り、①住宅ローンが残っている居住用の売却損(措置法41条の5の2)、②居住用の買換に伴う売却損(措置法41条の5)の2つの特例で、給与所得・事業所得との損益通算+3年間繰越控除が可能です。買換なしでも損失が救われる制度なので、住宅ローン残債あり物件の売却損は必ずチェックしてください。

売却で得たお金は次にどう使えばいいですか?

住宅ローン残債の一括返済(金利負担軽減)、②買換資産の頭金(買換特例活用可)、③iDeCo・NISA成長投資枠への充当(節税+運用)、④相続対策としての生命保険加入(500万円×法定相続人数まで非課税)、⑤REIT・投信で分散運用(当ツールのREIT分配金シミュレーターで試算可)、⑥事業投資(法人化して所得分散も検討)。譲渡税で減った後の手取りをどう再投資するかで、次の10〜20年のリターンが大きく変わります。

出典・参考資料

※本記事の計算結果はあくまで概算です。実際の税額・特例適用可否は物件の用途・所有期間・取得経緯・要件充足状況により変動します。売却前に必ず税理士にご相談ください。