労働時間 計算|始業・終業・休憩から実労働・残業・深夜労働を網羅算出
始業・終業時刻と休憩時間から、1日の実労働時間・残業時間・深夜労働時間(22-5時)を瞬時に計算。月次残業累計、36協定上限(月45時間・年360時間、特別条項でも年720時間・複数月平均80時間・単月100時間)、過労死ライン(脳心臓疾患80h/月・精神疾患160h/月)の警告まで表示する完全無料ツール。労働基準法第32条・36条・37条、2019年働き方改革関連法(時間外労働の上限規制・年5日有給取得義務・同一労働同一賃金)、変形労働時間制/フレックスタイム制/裁量労働制/事業場外みなし労働、勤務間インターバル制度(EU基準11時間)、テレワーク時代の労働時間管理、勤怠アプリ(KING OF TIME/ジョブカン/freee人事労務)、労基署申告方法、未払賃金請求(2020年民法改正で時効2年→3年→将来5年)、労働審判・訴訟、労働災害(過労死・過労自殺)認定基準まで、6000字級で徹底解説。会社員・パート・アルバイト・派遣・フリーランスの労働時間管理の実務判断に役立つ完全無料ツールです。
労働時間 計算ツール
計算式と労基法
実労働時間 = 終業 − 始業 − 休憩
残業時間 = max(0, 実労働時間 − 所定労働時間)
36協定上限:月45時間・年360時間(特別条項月100時間・年720時間・複数月平均80時間)
過労死ライン:直近1ヶ月100時間または2-6ヶ月平均80時間
労働基準法の基本原則
労基法第32条:法定労働時間1日8時間・週40時間を超える労働は原則違法。第36条:労使協定(36協定)を締結し労基署に届出した場合のみ、時間外・休日労働が可能。第37条:時間外労働には25%以上、深夜労働には25%以上、休日労働には35%以上、月60時間超の時間外労働には50%以上の割増賃金が必要です。
休憩時間の法定義務
| 労働時間 | 必要休憩時間 |
|---|---|
| 6時間以下 | 不要(付与自由) |
| 6時間超8時間以下 | 45分以上 |
| 8時間超 | 60分以上 |
| 残業時間の途中 | 労働時間再計算で追加必要な場合あり |
休憩の3原則
- 途中付与の原則:労働時間の途中に与える(始業時・終業時はNG)
- 一斉付与の原則:同一事業場の全労働者に一斉に付与(労使協定で例外可)
- 自由利用の原則:休憩時間中は労働者の自由(会社の指示・待機義務違反)
違反時のペナルティ
労基法34条違反は6か月以下の懲役または30万円以下の罰金。「昼休みに電話番」「客対応で休憩取れない」は労働時間扱いとなり、休憩を与えたことになりません。
36協定の詳細
36協定とは
労働基準法第36条に基づく労使協定。書面締結・労基署届出で時間外・休日労働が合法化。労働者代表(過半数組合または過半数代表者)との協議必要で、締結内容は事業場内で周知義務があります。
上限時間(2019年改正・働き方改革関連法)
| 区分 | 時間外労働上限 |
|---|---|
| 原則(一般条項) | 月45時間・年360時間 |
| 特別条項(臨時的な必要) | 年720時間以内 |
| 複数月平均 | 80時間以内(2-6ヶ月平均) |
| 単月 | 100時間未満(休日労働含む) |
| 月45時間超えられる月数 | 年6ヶ月まで |
特別条項の要件
「予算・決算業務」「ボーナス商戦」「大規模なクレーム対応」等の臨時的な特別な事情が必要。「日常的な繁忙」「慢性的な業務量」は該当しません。違反は6か月以下の懲役または30万円以下の罰金。
適用除外・例外
- 建設事業:2024年4月から適用(5年間猶予)
- 自動車運転業務:2024年4月から適用
- 医師:2024年4月から適用(年1860時間まで特例)
- 研究開発業務:一部規制対象外
- 管理監督者・高度プロフェッショナル制度対象者:規制対象外
過労死ラインと労災認定
厚労省の労災認定基準
| 疾患 | 労災認定の基準(残業時間) |
|---|---|
| 脳心臓疾患(過労死) | 発症前1ヶ月100時間 or 2-6ヶ月平均80時間超 |
| 精神障害(過労自殺・うつ病) | 発症前1ヶ月160時間超(特別に強い心理的負荷) |
| 心停止・脳卒中 | 短期間の異常な業務・長時間労働 |
過労死等労災補償
労災認定されれば療養補償・休業補償(給与の80%)・遺族補償・葬祭料が支給。労働者本人の医療費・生活費・遺族の生計を国が保障します。詳細は労働基準監督署に相談してください。
過労死等防止対策推進法
2014年施行「過労死等の防止のための対策の推進に関する法律」により、11月を過労死等防止啓発月間と定め、企業への働きかけ・調査研究・啓発活動を推進しています。
電通事件の教訓
2015年電通女性社員の過労自殺事件(月130時間超残業)が社会問題化。企業の労働時間管理・メンタルヘルス対策の重要性が広く認識され、2019年働き方改革関連法制定の背景となりました。
勤務形態別ルール
🕐 通常勤務(固定時間制)
始業終業時刻が固定。1日8時間・週40時間の法定内で運用。残業は事前承認制が原則で、労働時間管理が明確な最もオーソドックスな形態です。
📊 変形労働時間制
1ヶ月/1年/1週間単位で総労働時間を平均化。繁忙期に労働時間を集中させ、閑散期に短縮。労使協定・就業規則の変更・労基署届出が必要。製造業・小売業で活用。
🔀 フレックスタイム制
コアタイム以外の勤務時間を自由に調整。清算期間(最大3ヶ月)の総労働時間で法定超過を判定。IT・専門職・研究職で普及。子育て・介護両立にも活用。
💼 裁量労働制
研究開発・記者・デザイナー・弁護士等の専門型裁量労働制と、企画立案業務の企画業務型裁量労働制。実労働ではなく「みなし労働時間」で計算。深夜・休日割増は別途必要。
🏠 事業場外みなし労働
営業外回り・出張等で労働時間の算定が困難な場合。所定労働時間働いたとみなす。GPS追跡・スマホ連絡等で管理可能なら通常勤務扱い。
👑 管理監督者(管理職)
労基法41条2号の「管理監督者」は労働時間・休憩・休日規制対象外(深夜割増は対象)。ただし判定は厳格で、名ばかり管理職は違法です。
勤務間インターバル制度
制度の内容
2019年働き方改革関連法で「努力義務」として導入。終業から次の始業まで一定時間(EU基準11時間)以上の休息時間確保を求める制度。夜遅くまで残業した翌日は始業時刻を後ろにずらすなどの運用。
導入企業の状況
2024年時点で日本企業の約15%が導入。大企業のNTTグループ・トヨタ・ソニー等が先行事例。中小企業はまだ低い普及率ですが、健康経営・生産性向上の観点で導入拡大中です。
EU諸国との比較
| 国 | 勤務間インターバル |
|---|---|
| 日本 | 努力義務(時間規定なし) |
| EU全体 | 11時間(義務) |
| ドイツ | 11時間 |
| フランス | 11時間 |
| イギリス | 11時間 |
| アメリカ | 規定なし(州により運送業のみ) |
テレワーク時代の労働時間管理
厚労省テレワークガイドライン
厚労省「テレワーク適正な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(2021年改訂)により、テレワークでも通常勤務と同じ労働時間管理が原則。始業終業の記録、休憩時間の確保、時間外労働の把握が使用者の義務です。
労働時間管理の方法
- クラウド勤怠システム:KING OF TIME、ジョブカン、freee人事労務、SmartHR等
- PCログイン/ログアウト記録:Microsoft 365、Google Workspace連携
- Slackステータス自動更新:時間管理と業務可視化
- タイムカード代替アプリ:出退勤タイマー
テレワークの労働時間トラブル
「見えないから頑張ってる証明を残そう」で過剰な労働時間報告、逆に「監視されないから短時間労働」等のトラブル多発。実態に沿った正確な記録と、上司との定期的なコミュニケーションが重要です。
中抜け時間の扱い
テレワーク中の子ども対応・家事等の中抜けは労働時間から控除するのが原則。事前申請制または事後報告制で管理。厚労省ガイドラインも中抜けを認めており、柔軟な運用が推奨されています。
勤怠アプリ活用
| アプリ | 特徴 | 料金 |
|---|---|---|
| KING OF TIME | 国内最大手、多機能 | 1人月300円〜 |
| ジョブカン | 使いやすさ、コスパ | 1人月200円〜 |
| freee人事労務 | 会計と連動 | 月2,000円〜(5人まで) |
| SmartHR | 労務手続き特化 | 月0円〜(無料版) |
| マネーフォワード クラウド勤怠 | 他クラウド連携 | 月3,278円〜 |
| Touch On Time | タッチパネル打刻 | 1人月300円〜 |
| タレントパレット | タレントマネジメント連動 | 要問合せ |
個人用アプリ
会社の勤怠システムとは別に、個人でも記録を残すことが未払賃金請求の証拠になります。「勤怠レコーダー」「タイムトラッカー」「Toggl」等のスマホアプリで自動記録可能です。
未払賃金請求の方法
時効期間(2020年民法改正)
民法改正により未払賃金の時効が2年→3年に延長(将来的に5年へ延長予定)。退職後3年間は請求可能なので、タイムカード・PCログ・LINE等の証拠を保管しておくことが重要です。
請求手順(4ステップ)
- 社内請求:人事部・上司に書面で未払賃金請求
- 労基署申告:無料、立入検査で会社に是正勧告
- 労働審判:地方裁判所で3回以内の期日、80%が和解解決
- 民事訴訟:時間かかるが確実、付加金で請求額×2倍可能
証拠として有効なもの
- タイムカード(コピー)
- PCログイン・ログアウト記録
- 入退室ICカード履歴
- 社用メールの送信時刻
- Slack/LINE/Teamsの業務やり取り
- 業務日報・報告書
- スマホの位置情報履歴
- 同僚の証言(陳述書)
よくある間違い・注意点
- 「サービス残業は美徳」と考える — サービス残業は労基法違反で6か月以下の懲役または30万円以下の罰金。会社が労働時間を把握する義務があり、「把握できていない」は言い訳になりません。堂々と勤怠記録を残しましょう。
- 36協定なしで残業を強制 — 労使協定なしに1日8時間・週40時間超の労働は違法。「うちには36協定がない」なら残業拒否可能。逆に管理職から「36協定範囲内だから」と押し付けられたら実際の協定内容を確認してください。
- 過労死ラインを軽視 — 月80時間超えの残業を継続すると脳心臓疾患・精神疾患のリスク急上昇。厚労省の労災認定基準は最低ラインで、健康維持のためにはもっと少ない残業に抑えるべきです。
- 裁量労働制で全て自由と誤解 — 裁量労働制でも深夜・休日労働の割増賃金は必要。企画業務型裁量労働制の対象は限定的で、通常事務職に適用は違法。健康福祉確保措置も義務です。
- 管理職=残業代なしと自動判定 — 労基法上の管理監督者は経営一体性・時間裁量・待遇の3要件を全て満たす必要あり。「店長・課長という肩書きだけでは管理監督者に該当しない」のが最高裁判例。
- 休憩時間中も業務対応 — 「昼休みの電話番」「客対応で休憩取れない」は労働時間扱いで、休憩付与義務違反。完全に業務から解放される時間が真の休憩です。
- 証拠保全を怠る — 未払賃金請求のためには証拠が命。退職時にタイムカード・業務メールをコピーしておかないと、後から証明が困難に。個人でも勤怠アプリで自動記録するのが安全策です。
参考文献・公的資料(発リンク)
- e-Gov法令検索 労働基準法 ― 労基法32・34・36・37条の公式条文。
- 厚生労働省 労働基準 ― 労働時間・休憩・休日・割増賃金の公式ガイド。
- 厚生労働省 働き方改革 ― 時間外労働の上限規制・年5日有給取得の公式解説。
- 厚生労働省 過労死等防止対策 ― 過労死等労災補償の基準。
- 労働基準監督署 ― 全国の労基署一覧と申告窓口。
- 厚生労働省 確かめよう労働条件 ― 労働問題の相談窓口・自己チェックツール。
- 厚生労働省 テレワークガイドライン ― テレワークの労働時間管理の公式指針。
- 日本弁護士連合会 労働問題相談 ― 労働問題専門の弁護士紹介。
- 法テラス(日本司法支援センター) ― 無料法律相談。
- 全国過労死を考える家族の会 ― 過労死遺族の相談・支援団体。
よくある質問(FAQ)
休憩時間の法定義務
労基法第34条:6時間超で45分、8時間超で60分の休憩を労働時間の途中に与える義務。一斉休憩・自由利用が原則。残業中に休憩なしは違法。「昼休みに電話番」「客対応で休憩取れない」は労働時間扱いで違法です。
36協定の上限
2019年改正で月45時間・年360時間が原則上限。特別条項でも年720時間・複数月平均80時間・単月100時間が絶対上限。違反は6か月以下の懲役または30万円以下の罰金対象。月45時間超えは年6回まで。
みなし労働・裁量労働制
みなし労働制でも深夜・休日労働の割増手当は必要。裁量労働対象業務の制限あり、安易な適用は違法。専門型裁量労働は研究開発・記者・デザイナー等、企画業務型は事業の中核業務のみが対象で、通常事務職への適用は違法です。
過労死ラインの根拠
厚労省基準:発症前1ヶ月100時間超または2-6ヶ月平均80時間超で労災認定(脳心臓疾患)。精神疾患は月160時間超を目安。これを超える残業は健康危機。労災認定されれば療養補償・休業補償・遺族補償が支給されます。
サービス残業を断る方法
1. 勤怠記録を実時刻で残す(PC ログ・自分のメモ)、2. 上司に書面で確認、3. 労基署相談(無料)、4. 弁護士で未払い賃金請求(時効2020年改正で3年)。証拠保全が最重要。2020年4月から時効3年、将来的には5年に延長予定です。
変形労働時間制とは?
1ヶ月/1年/1週間単位で総労働時間を平均化する制度。繁忙期に集中・閑散期に短縮して働く。1年単位で週平均40時間以内に収まればOK。労使協定・就業規則・労基署届出が必要で、製造業・小売業で活用されています。
フレックスタイム制のポイント
コアタイム以外の勤務時間を自由に調整。清算期間(最大3ヶ月)の総労働時間で法定超過を判定。子育て・介護両立に活用。コアタイムなしのスーパーフレックス制もあり、生産性向上に効果的です。
勤務間インターバル制度とは?
終業から次の始業まで一定時間(EU基準11時間)以上の休息を確保する制度。日本は2019年から努力義務、EU諸国は義務化。夜遅くまで残業した翌日は始業時刻を後ろにずらすなどの運用が推奨されます。
テレワークの労働時間管理は?
厚労省ガイドラインで通常勤務と同じ管理が原則。始業終業の記録、休憩時間確保、時間外労働の把握が使用者の義務。クラウド勤怠システム(KING OF TIME・ジョブカン等)で自動記録が主流。中抜けは事前申請制で控除可能。
未払賃金の時効は?
2020年民法改正で2年→3年に延長(将来5年へ)。退職後3年間は請求可能。証拠保全(タイムカード・PC ログ・LINE・メール)が命。労基署申告は無料、労働審判は弁護士費用10-30万円かかりますが80%が和解解決します。
管理職は残業代なし?
労基法41条2号の管理監督者は残業代対象外(深夜割増は対象)。ただし判定は厳格で、経営一体性・時間裁量・待遇の3要件を全て満たす必要あり。「名ばかり管理職」は違法で、マクドナルド事件等の判例で企業側敗訴が続いています。
60時間超の残業割増は?
2010年から大企業、2023年4月から中小企業も月60時間超の残業に50%割増が義務化。時給1,500円で60時間超の残業1時間は2,250円(50%増)の賃金支払いが必要。労働時間管理の厳格化が全企業に求められています。