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高齢者向け賃貸 月額費用シミュレーター|サ高住・有料老人ホーム・特養・GHの費用比較

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)・介護付き有料老人ホーム・住宅型有料老人ホーム・特別養護老人ホーム(特養)・グループホームの月額費用入居一時金を、要介護度・居室タイプ・立地・介護加算から自動計算。厚生労働省・独立行政法人福祉医療機構(WAM)の公表データに基づき、老後の住まい選びに必要な年間・10年総コストを試算します。

最終更新:2026-08-05/監修:計算ツールズ編集部

高齢者向け住まい 月額費用シミュレーター

計算式と費用構成

基本式

月額費用 = 家賃相当額 + 食費 + 管理費 + 介護保険自己負担 + 加算費用

高齢者向け住まいの月額費用は、大きく「居住コスト」「食費」「介護コスト」の3層構造。加えて、日常生活費(オムツ代・医療費・娯楽費・理美容代)が月2〜5万円上乗せされるのが実務相場です。厚生労働省「介護給付費実態統計」および福祉医療機構(WAM)の「サービス付き高齢者向け住宅の実態調査」で、施設種別ごとの平均が公表されています。

10年入居総額

10年総額 = 入居一時金 + 月額 × 120か月

入居一時金の償却期間は施設ごとに異なる(3〜10年が一般的)ため、短期退去時の返還金額は入居時に契約書で必ず確認します。長期入居ほど月額の重みが大きく、10年で月額×120=1,800万〜3,900万円が住まいコストの主要部分となります。

高齢者住まいの種類比較

公的施設と民間施設で費用構造が大きく異なります。要介護度・医療依存度・貯蓄額から選択します。

種別運営月額入居一時金特徴
サ高住(一般型)民間10〜20万円0〜数十万円(敷金)安否確認・生活相談のみ。介護は外部利用
サ高住(介護型)民間15〜25万円0〜数百万円特定施設指定で介護包括
住宅型有料老人ホーム民間15〜30万円0〜数千万円介護は訪問介護等を外部利用
介護付き有料老人ホーム民間20〜35万円0〜1億円超特定施設で介護包括、24時間対応
グループホーム民間・社福12〜18万円0〜数十万円認知症対応、少人数ユニット
特別養護老人ホーム社福・自治体7〜15万円なし要介護3以上、待機多数
介護老人保健施設医療法人8〜16万円なし在宅復帰目的、3〜6か月
ケアハウス(軽費老人ホーム)社福6〜17万円0〜数十万円低所得高齢者向け、所得別軽減

エリア別 月額相場(要介護3・個室)

2025年時点の民間調査・WAM実態調査の平均値です。土地価格が高い首都圏では、同じ施設種別でも地方の1.5〜2倍になります。

種別東京23区首都圏郊外地方主要都市地方郊外
サ高住22万円18万円15万円12万円
介護付き有料老人ホーム32万円28万円25万円21万円
住宅型有料老人ホーム28万円23万円19万円16万円
グループホーム18万円16万円14万円12万円
特養(ユニット型)15万円13万円12万円10万円
特養(多床室)10万円9万円8万円7万円

特養は所得区分ごとに「特定入所者介護サービス費(補足給付)」で食費・居住費が軽減され、低所得世帯では月額5〜7万円で入居可能なケースもあります。

入居一時金の全国相場

民間施設は「初期償却」「償却期間」が契約条件で異なるため、短期退去リスクを踏まえた確認が必要です。

種別入居一時金初期償却償却期間
サ高住(敷金型)家賃2〜3か月分0円退去時全額返還が原則
住宅型有料老人ホーム0〜3,000万円10〜30%5〜10年
介護付き有料老人ホーム(一般価格帯)500〜2,000万円15〜30%5〜7年
介護付き有料老人ホーム(高級帯)3,000万〜1億円超20〜30%7〜10年
グループホーム0〜数十万円0円敷金扱いが一般的
特養・老健なし

老人福祉法第29条により、有料老人ホームの入居一時金は「入居後3か月以内のクーリングオフ」で全額返還義務があります(2012年改正)。契約書の該当条項を必ず確認してください。

要介護度と介護保険自己負担

介護付き有料老人ホーム・特養では、要介護度に応じた「特定施設入居者生活介護費」が介護保険から給付され、自己負担は1〜3割です。

要介護度1割負担月額2割負担月額3割負担月額
要支援1約5,500円約11,000円約16,500円
要支援2約9,500円約19,000円約28,500円
要介護1約16,500円約33,000円約49,500円
要介護2約18,500円約37,000円約55,500円
要介護3約20,600円約41,200円約61,800円
要介護4約22,600円約45,200円約67,800円
要介護5約24,700円約49,400円約74,100円

2割・3割負担の判定は、本人合計所得金額と世帯の年金収入で決まります(介護保険法施行令第22条の2)。医療費・住宅改修費と合わせ、高額介護サービス費・高額医療合算制度の対象になるケースも多く、市区町村窓口で確認してください。

利用シーン

親の入居先を家族で検討

要介護度・地域・年金収入・貯蓄額を入れて、月額と10年総額を家族で共有。介護付き有料老人ホームと特養で1,500万円以上の差が出るため、待機期間中の在宅介護コストも含めた比較が有効です。

自身の老後住まいの資金計画

65歳リタイア後の年金額と月額の差額(不足額)を確認。差額×20年(85歳想定)を貯蓄から取り崩す前提で、公的年金+iDeCo+退職金の必要ラインを逆算します。

ケアマネジャーの初回面談

認定調査後の要介護度から施設種別と月額の相場を提示。特養の待機順位、老健の3〜6か月ローテーション、サ高住との組み合わせ提案の判断材料に。

相続・成年後見の資金計画

後見人・家族信託受託者が本人資産から施設費用を支出する際、月額×余命年数の予算枠を家庭裁判所に説明する資料として活用。

民生委員・地域包括支援センター

低所得高齢者への特養・軽費老人ホーム紹介時、補足給付・生活保護扶助基準との差額試算に。

不動産・FPの提案

持ち家売却→サ高住入居の資金計画、リバースモーゲージ・不動産担保ローンの回収可能額の裏付けデータとして。

よくある間違い・注意点

  • 「月額15万円」だけで比較する — オムツ・医療費・娯楽費・理美容代・介護保険自己負担で月2〜5万円上乗せが実務。パンフの月額は最低ラインである点を意識してください。
  • 入居一時金の「初期償却」を見落とす — 例:1,000万円の一時金でも「初期償却30%=入居直後に300万円が返還対象外」となる契約が多い。3か月クーリングオフ期間を過ぎると返還額が急減します。
  • 特養は誰でも入れると思う — 2015年から「原則要介護3以上」に限定。都市部は待機1〜3年が一般的で、老健・サ高住との併用が現実解です。
  • 介護保険自己負担を1割固定と誤解 — 年金・所得により2割・3割の場合あり。単身年収280万円以上で2割、340万円以上で3割となるケースが多いです。
  • 「入居時要介護1」を長期前提にする — 認知症進行・要介護度上昇で介護付きへの住み替えが必要になる場合、再度の入居一時金・引越しコストが発生します。
  • グループホームは同一地域のみ入居可を知らない — 認知症グループホームは「地域密着型サービス」で、原則としてその市区町村住民のみ利用可能です。
  • 医療重度化で退去要件に該当する — 胃ろう・喀痰吸引・人工呼吸器等で「看護体制加算がない施設」からは退去を求められる場合があります。契約時の医療対応可否リストは必ず確認を。

関連する制度・法令

  • 老人福祉法 ― 特別養護老人ホーム・軽費老人ホーム・有料老人ホームの設置・運営を規定。第29条に有料老人ホームの届出・情報開示義務。
  • 介護保険法 ― 特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホーム・サ高住介護型)、地域密着型サービス(グループホーム)の給付基準を規定。
  • 高齢者住まい法(高齢者の居住の安定確保に関する法律) ― サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の登録制度、面積・バリアフリー・サービス基準を定める。
  • 介護保険法施行令第22条の2 ― 介護保険自己負担2割・3割の所得判定基準。
  • 特定入所者介護サービス費(補足給付) ― 低所得者の特養等の食費・居住費軽減制度。世帯課税状況・預貯金額で判定。
  • 高額介護サービス費制度 ― 月額自己負担上限(現役並み所得44,400円等)を超えた分の払い戻し。
  • 成年後見制度・任意後見契約に関する法律 ― 認知症・判断能力低下時の入居契約・費用支払いの法的枠組み。

参考文献・公的資料

本ページの月額相場・入居一時金・介護給付額は、以下の公的機関・団体データを参考にしています。契約前には必ず最新の一次資料を確認してください。

※本ページの月額・入居一時金は、公表統計・実態調査に基づく全国相場の概算です。実際の契約は施設ごとに大きく異なり、要介護度の変化・医療対応の有無で費用が上下します。契約前に必ず重要事項説明書・料金体系・退去要件を確認し、必要に応じてケアマネジャー・弁護士・FP・成年後見人にご相談ください。医療・介護の適合判断は医師・看護師・ケアマネ等の有資格者にお願いします。

よくある質問(FAQ)

入居一時金の相場は?

民間の有料老人ホームで0〜3,000万円、高級帯では1億円超もあります。サ高住は敷金型(家賃2〜3か月)が主流で、特養・老健・グループホームは原則不要。契約書の「初期償却率」「償却期間」「クーリングオフ」を必ず確認してください。老人福祉法第29条により入居後3か月以内は全額返還義務があります。

特養の待機期間は?

都市部では1〜3年、地方でも数か月待ちが一般的です。2015年から原則要介護3以上に限定され、特例入所(要介護1・2)は認知症・虐待等の特別事情がある場合のみ。待機中は老健・サ高住・介護付き有料老人ホームでつなぐ家庭が多く、費用差が数百万円になります。

年金だけで入居可能な施設は?

厚生年金モデル(月額15〜16万円)でも、特養(多床室)・ケアハウス(低所得区分)なら年金内で収まるケースが多いです。国民年金のみ(月額6.5万円)では特養補足給付・生活保護扶助を組み合わせることが現実的。市区町村の介護保険担当窓口・地域包括支援センターで相談を。

サ高住と有料老人ホームの違いは?

サ高住は「高齢者住まい法」に基づく賃貸住宅で、安否確認・生活相談が最低サービス。介護は原則外部の訪問介護等を利用。有料老人ホーム(介護付き)は「老人福祉法」の届出施設で、施設スタッフが24時間介護。費用は介護付き>サ高住ですが、重度化対応はサ高住では限界があります。

家族の面会・訪問頻度は?

個々の判断ですが、月1〜2回が一般的。ケアプラン共有・服薬・貴重品管理・季節物品の交換で、認知症進行度に応じて頻度調整。感染症流行期はオンライン面会も普及。長期出張・遠隔地の場合はカメラ付き見守りサービスや、任意後見人・見守り契約の活用も検討を。

認知症でも入居できる?

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)が第一選択で、9人以下のユニットケア。介護付き有料老人ホーム・特養(認知症専門棟)も対応可能。徘徊・暴力・大声等のBPSD(行動心理症状)の程度で断られる場合があるため、入居前に施設見学と受入可否を確認。

医療的ケア(喀痰吸引・胃ろう)に対応する施設は?

看護師24時間常駐の介護付き有料老人ホーム(看護体制加算II)・特養(協力医療機関あり)・介護医療院が対応。サ高住・グループホームでは対応不可の場合が多く、退去要件になることも。医療ソーシャルワーカー(MSW)と連携し、事前確認を。

2割・3割の介護保険自己負担はどう決まる?

本人合計所得金額と世帯の年金収入で判定。単身では合計所得160万円以上(年金収入280万円以上)で2割、220万円以上(340万円以上)で3割が目安。介護保険法施行令第22条の2に基づき、毎年8月に見直されます。市区町村から「介護保険負担割合証」が交付されます。

入居中に貯蓄が尽きたら?

民間施設は月額滞納で退去を求められます。特養・老健は生活保護受給者も入居継続可能で、生活保護の介護扶助・住宅扶助でカバーされます。事前に社会福祉協議会・市区町村生活保護担当と相談を。成年後見人・任意後見人が家族信託と組み合わせて資産管理する方法もあります。

短期入所(ショートステイ)と長期入所の使い分けは?

短期入所生活介護(ショートステイ)は最大30日連続、年間の日数上限あり。家族介護のレスパイト(休息)目的で使うのが基本です。長期入所は特養・介護付き有料老人ホーム。老健は3〜6か月の在宅復帰目的の中期入所で、リハビリ機能が特徴です。

持ち家を売却して入居費用に充てるべき?

入居一時金1,000万円以上の施設では現実的な選択肢です。リバースモーゲージ・不動産担保ローンで家を残す方法もあり、相続税評価額・空き家管理コスト・返還金額を比較して判断。FP・不動産鑑定士・税理士と連携して最適解を導きます。

クーリングオフはどう使う?

老人福祉法第29条により、有料老人ホームの入居契約は入居後3か月以内に解除すれば、日割り月額と原状回復費を除いて入居一時金の全額返還が義務付けられています。書面で解除通知を出し、消費生活センター・国民生活センターに事前相談すると確実です。