Azure料金 計算ツール|VM・SQL Database・Blob Storage・Functions の月額を東日本リージョンで概算
Microsoft Azureの主要サービスVirtual Machines・SQL Database・Blob Storage・Functions・Azure Kubernetes Service (AKS)の月額を、東日本リージョン(japaneast)公式料金から即時概算。Reserved Instance(RI)・Azureハイブリッド特典・Savings Plans・EA(Enterprise Agreement)割引・Microsoft 365連携メリットまで反映し、既存のWindows Server/SQL Serverライセンスを持つ企業や、Active Directory・Microsoft 365と統合したい情報システム部門にとって最適な料金試算が可能。ハイブリッドクラウド、政府・自治体クラウド(ISMAP認定)対応も含めた予算策定にご活用ください。
Azure料金 計算機
Azure料金体系と課金モデル
Virtual Machines(IaaS)
VMサイズ別の秒単位課金。マネージドディスク(Premium SSD P10 128GB $19.71/月、Standard SSD $9.60等)は別。Windows VMはWindowsライセンス料が上乗せされるが、ハイブリッド特典適用でLinux VM並みに下がるのがAzureの真骨頂。
SQL Database(PaaS)
DTUベース(Basic/Standard/Premium)とvCoreベース(汎用/ビジネスクリティカル/ハイパースケール)の2モデル。DTUは分かりやすく小〜中規模向け、vCoreはリソース細分化と予約割引可能で大規模向け。Managed Instanceはオンプレ互換性重視の選択肢。
Blob Storage(オブジェクトストレージ)
アクセス階層:ホット$0.0184/GB、クール$0.01/GB、コールド$0.0036/GB(90日以上)、アーカイブ$0.00099/GB(180日以上)。冗長性:LRS(同一DC)/ZRS(同一リージョン3AZ)/GRS(地理冗長)/RA-GRS(読取り可能地理冗長)で価格2-6倍。
Azure Functions(サーバーレス)
従量課金プラン:$0.20/100万回リクエスト、$0.000016/GB-秒。月100万リクエスト+40万GB-秒まで無料。Premiumプランは常時稼働(VNet統合可)、Dedicated(App Service)は既存App Service Plan活用。
データ転送(アウトバウンド)
インターネット向け:最初100GB無料/月、〜10TB $0.087/GB、〜50TB $0.083/GB。AWSよりやや安いのが特徴。可用性ゾーン間は無料、リージョン間は帯域と地域で変動。
Virtual Machines 主要サイズ料金表(東日本リージョン、Linux)
| サイズ | vCPU | メモリ | 時間単価($) | 月額(730h) | 用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| B1ls | 1 | 0.5GB | 0.0146 | $10.66 | 踏み台・監視 |
| B1s | 1 | 1GB | 0.022 | $16.06 | 個人ブログ・検証 |
| B2s | 2 | 4GB | 0.0584 | $42.63 | 中規模Web・開発 |
| B2ms | 2 | 8GB | 0.117 | $85.41 | Webアプリ本番 |
| B4ms | 4 | 16GB | 0.234 | $170.82 | アプリサーバ |
| D2s v5 | 2 | 8GB | 0.096 | $70.08 | 汎用本番 |
| D4s v5 | 4 | 16GB | 0.192 | $140.16 | アプリ本番 |
| F8s v2 | 8 | 16GB | 0.502 | $366.46 | CPU集約・ゲーム |
Bシリーズはバースト対応のコスパ機、Dシリーズは汎用安定機、Fシリーズは高CPU集約。Windows VMは同サイズで+$0.046/vCPU/h程度上乗せ。
Blob Storage 冗長性・階層料金比較
| 階層 × 冗長性 | LRS($/GB) | ZRS($/GB) | GRS($/GB) | 用途 |
|---|---|---|---|---|
| ホット | 0.0184 | 0.023 | 0.0368 | 頻繁アクセス |
| クール | 0.01 | 0.0125 | 0.02 | 月1回程度 |
| コールド | 0.0036 | 0.0045 | 0.0072 | 四半期に1回 |
| アーカイブ | 0.00099 | - | 0.00198 | 年1回・法定保存 |
AWS/GCP/Azure 料金比較(東京・東日本リージョン)
| カテゴリ | AWS | GCP | Azure |
|---|---|---|---|
| 汎用2vCPU/8GB VM | m6i.large $0.1184/h | e2-standard-2 $0.067/h | D2s v5 $0.096/h |
| マネージドDB(小) | db.t3.medium $0.164/h | db-n1-standard-1 $49.91/月 | SQL S2 $75/月 |
| オブジェクト標準 | S3 $0.025/GB | GCS Standard $0.023/GB | Blob Hot $0.0184/GB |
| アーカイブ | Deep Archive $0.00099/GB | Archive $0.0025/GB | Archive $0.00099/GB |
| Kubernetes | EKS $0.10/h/cluster | GKE $0.10/h/cluster | AKS 無料(コントロールプレーン) |
| 関数リクエスト | Lambda $0.20/100万 | Functions $0.40/100万 | Functions $0.20/100万 |
| データ転送out | $0.114/GB | $0.12/GB | $0.087/GB |
| 1年予約割引 | 〜40%(RI) | 〜30%(CUD) | 〜40%(RI) |
| 3年予約割引 | 〜72% | 〜50% | 〜65%(+ハイブリッド) |
Reserved・Savings Plans・スポット
Reserved VM Instance (RI):1年最大40%、3年最大65%OFF。事前指定のVMサイズ・リージョンに紐付き。Azure Savings Plan for Compute(2022年〜):時間単位のコミット金額で柔軟割引、1年最大11%(+RI)〜、3年最大65%。スポットVM:最大90%OFFだが中断あり、バッチ・CI・ML学習向け。
Azureハイブリッド特典(BYOL最大40%OFF)
Azureの最大差別化ポイント。既に保有するWindows Server/SQL Serverライセンス(Software Assurance付き)をAzure VMに持ち込むと、Windows VM料金が最大40%OFF、SQL DB(Managed Instance/vCore)は最大55%OFF。3年RI併用で最大80%OFFまで到達。Enterprise Agreementを持つ大企業では標準的な選択肢で、AWS BYOLよりシンプルな設定。
$200クレジット・無料サービス
新規アカウント:$200クレジット/30日+12ヶ月間の無料枠(B1s VM 750h/月、Blob Storage 5GB LRS等)+永久無料サービス(App Service Free F1、Functions 100万リクエスト、DevOps 5ユーザー、Cognitive Services試用等)。学習・小規模プロトタイプは無料枠のみで完結可能。
現場での活用シーン
Microsoft 365統合企業
Entra ID(旧Azure AD)、SSO、条件付きアクセスをAzure側で一元管理。Teams・SharePointとVM/AppServiceを密統合。Microsoftエコシステム最大化。
Windows Server資産のクラウド移行
ハイブリッド特典で既存Windows/SQL Serverライセンスを持ち込み最大40%OFF。Azure Migrateで既存VMware/Hyper-V環境を評価・移行。
Active Directory連携
Entra Domain Services(旧AAD DS)でクラウド上にDCを構築。既存オンプレADと同期しSSO/GPO運用継続。ハイブリッドID管理の定番。
Power Platform・Dataverse基盤
Power Apps・Power Automate・Power BI連携で市民開発。Dataverseに業務データ集約、Azure Synapseで分析。ローコード×クラウドの推進基盤。
官公庁・自治体(ISMAP対応)
ISMAP登録クラウドサービスの選定要件。政府情報システムのためのセキュリティ評価制度に登録され、政府調達で採用可能。
Azure OpenAI Service
OpenAI GPTモデルをエンタープライズ契約で利用。データ機密性・SLA・地域指定が可能で、金融・医療業界での生成AI導入の第一選択肢。
よくある間違い・注意点
- Windows VMライセンス料の見積り漏れ — Linux VM料金でシミュレートすると+$0.046/vCPU/hの見落とし。B2s Windowsは+$67/月上乗せ、これがハイブリッド特典で相殺可能。
- ネットワーク帯域(Bandwidth)の意外な高さ — Application Gateway($0.203+$0.008/GB)、Front Door($0.35/GB)、ExpressRoute(料金体系別)。設計時に見積り漏れが多い。
- Managed DiskのIOPS課金モデル — Ultra Diskは容量+IOPS+スループット別課金。Premium SSD v2はサイズと独立してIOPS指定可能。Basic Web用途にUltra Disk選定は無駄。
- SQL Database DTU/vCoreモデル混同 — DTUはリソース抽象化(小規模向け)、vCoreは細分化+予約割引可能(中〜大)。中規模以上でDTU使い続けると割高。
- AKSノードコストの見落とし — コントロールプレーンは無料だがノード(VM)コストが本体。適切なノードプール選択とCluster Autoscaler設定が必須。
- Log Analytics/Sentinelの取り込み量課金 — Log Analytics Workspaceへの取り込みは$2.30/GB(基本)、Sentinelは+$2.00/GB(データ変換)。過剰な収集で月数十万円になるケース。
- EA/CSPパートナーの契約体系不明 — Enterprise Agreement(EA)、Microsoft Customer Agreement(MCA)、Cloud Solution Provider(CSP)で価格・請求サイクル・サポート範囲が異なる。契約体系選定は経理・調達と要相談。
セキュリティ・ISMAP認定・法規制
AzureはISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)登録クラウド、金融庁FISC安全対策基準、個人情報保護法、GDPR、HIPAA、PCI DSS等、80以上のコンプライアンス認証を保有。Microsoft Defender for Cloud($15/リソース/月〜)、Microsoft Sentinel(SIEM/SOAR)、Azure Key Vault(HSM $5/鍵/月+操作)、Confidential Computing(Intel SGX/AMD SEV VM)などのセキュリティ機能は、規制業種(金融・医療・官公庁)での必須採用。実装コストは月数万円〜数百万円レンジで、TCO試算に含めることが重要。
参考文献・公的資料
- Azure 料金 公式ページ ― サービス別最新料金の一次資料。東日本リージョン(japaneast)の実勢価格を必ずこちらで確認。
- Azure Pricing Calculator ― Azure公式の詳細見積りツール。本ページの概算後の精緻化に。
- Azure Well-Architected Framework ― コスト最適化・信頼性・セキュリティ等の設計原則。
- ISMAP 政府情報システムのためのセキュリティ評価制度 ― 政府登録クラウドサービス一覧。
- AWS 料金 公式ページ ― マルチクラウド比較の一次資料。
- Google Cloud 料金 ― 3社比較の一次資料。
- IPA クラウドサービス利用のためのセキュリティ管理策 ― クラウド利用のリスク管理・実装ガイド。
- NIST SP 800-145 The NIST Definition of Cloud Computing ― クラウドの標準定義。
- ISO/IEC 27017 クラウドサービスのための情報セキュリティ管理策 ― 国際標準規格。
- 日本産業標準調査会(JISC) ― JIS Q 27017等のクラウドセキュリティ規格。
よくある質問(FAQ)
この計算ツールはいつ時点の料金?
2026年7月時点の東日本リージョン(japaneast)公式料金を反映。Azureは頻繁に料金改定・新サービス追加があるため、本番稟議・契約時には必ずAzure公式料金ページとAzure Pricing Calculatorで最新値を確認してください。
Azureハイブリッド特典って何?誰が使える?
既に保有するWindows Server/SQL Serverライセンス(Software Assurance付き)をAzure VMに持ち込み、Windows/SQLライセンス料をゼロにできる特典。Windows VMは最大40%OFF、SQL DBは最大55%OFF、3年RI併用で最大80%OFF。EA/MSPLA/オープンライセンスなどSA付きライセンス保有企業が対象。
Reserved InstanceとSavings Planどちらを選ぶ?
RIは特定のVMサイズ・リージョンにコミットで最大割引(3年65%)。Savings Planは時間単位の$コミットで柔軟性重視・複数リージョン/サイズ跨ぎ可能。負荷が安定した本番はRI、変動があるならSavings Planが定石。
スポットVMはいつ使う?
中断耐性のあるワークロード(バッチ、CI/CD、コンテナ、機械学習トレーニング、AKS spotノードプール)。最大90%OFFですが数秒〜30秒前通知で中断されるため、状態を持たない設計とAuto Scaling併用が前提。
DTUとvCoreモデルの違いは?
DTU(Database Transaction Unit)はCPU・メモリ・IOをまとめた抽象化単位。小〜中規模で分かりやすい。vCoreはvCPU・メモリ・ストレージを個別指定、予約割引適用可能、Hyperscale/Managed Instance対応。中規模以上はvCoreモデル推奨。
データ転送料はAWSと比べて安い?
アウトバウンド通信料はAzure$0.087/GB
Log Analytics/Sentinelのコスト削減は?
取り込み量課金($2.30/GB)がボトルネック。(1)Basic Logsテーブル指定で$0.65/GB、(2)Archive Tier(月$0.02/GB)へ長期保管、(3)Filter/Sampling適用、(4)Commitment Tier(100GB/日〜)で割引、(5)不要なログソース除外。
AKS(Azure Kubernetes Service)のコスト構造は?
コントロールプレーンは無料(Uptime SLA有効化で$0.10/h)。ノード=VM料金が本体コスト。Spot Node Pool、Cluster Autoscaler、Karpenter活用でノード費削減。Container Insightsのログ取り込み費も考慮。
Enterprise Agreement(EA)は誰が使う?
年間最低$25万コミットの大企業向け。年間予算に対する割引(通常5-15%)、Reserved Instances/Software Assurance統合購買、Master Support、Volume Licensing。中堅企業はMCA(Microsoft Customer Agreement)、中小はCSPパートナー経由が多い。
ISMAP登録クラウドは何が違う?
政府情報システムのためのセキュリティ評価制度に登録されたクラウド。政府調達で必須要件。Azure、AWS、GCP、Oracle Cloud等の主要海外クラウドと国産クラウドが登録済み。金融庁監督下の金融機関でも参照される。
Azure OpenAI Serviceの料金は?
OpenAI API相当のトークン課金+デプロイメント時のリソース確保料金。Standard(共有)は入力/出力トークン別課金、Provisioned Throughput Units(PTU)は月額固定でSLA・スループット保証。金融・医療での本番利用はPTU推奨。
コスト管理ツールは何を使う?
(1)Cost Management + Billing: 予算アラート・分析・レポート、(2)Advisor: 右サイジング・不要リソース推奨、(3)Azure Well-Architected Review: 設計評価、(4)Power BI連携でカスタムダッシュボード、(5)FinOps Toolkitで組織横断FinOps推進。