Azure VM料金 計算ツール|B/D/E/F 26種の月額・年額・3年予約・スポット価格を即算出
Microsoft Azure Virtual Machine の料金を、B(バースタブル)・D(汎用)・E(メモリ最適化)・F(コンピュート最適化)シリーズ26種で比較する無料電卓。東日本リージョン・Linux/Windows・従量課金・1年予約・3年予約・スポット・Azureハイブリッド特典まで対応し、月額・年額・円換算を即算出。AWS EC2・Google Compute Engine相当インスタンスとの対照表、Reserved Instance/Savings Plan の効果比較まで対応します。
Azure VM料金 計算機
料金計算式と考え方
基本式
月額料金 = 時間単価(USD/h) × 稼働時間(h/月) × 割引率
稼働時間(h/月) = 1日稼働時間 × 30.44 日
円換算 = USD × 為替レート(円/USD)
Azure VMは秒単位課金で、Azure Portalで停止・割当解除中はコンピュート課金が停止(ディスク・IPは継続課金)。試算では730時間/月(24時間×30.44日)を標準とし、割引率は課金モデルで大きく変動します。
OSライセンス料の考慮
Windows Server VMはLinuxより約1.4倍の料金。既存Windows Serverライセンス(Software Assurance有)がある場合はAzureハイブリッド特典で最大40%オフに。Red Hat Enterprise Linux・SUSE Linuxはさらに追加ライセンス料が発生します。
付帯コストの考慮
VM本体料金以外に、マネージドディスク(Premium SSD P10で約$19/月)、パブリックIP($3/月)、送信帯域(1TB無料、以降$0.12/GB)、Load Balancer・Application Gatewayなどが必要。実TCO試算では10〜30%上乗せを見込むと安全です。
VMシリーズの選び方
Bシリーズ(バースタブル汎用)
低〜中負荷用途向け。CPU使用率が低い間にクレジットを蓄積し、負荷時に消費してバースト。WebサーバのDev/Test、社内システム、低トラフィックの本番に最適。B2sは月$30前後で高コスパ。
Dシリーズ(汎用)
vCPU:メモリ比 1:4 の標準構成。Intel Xeon Platinum 8370C/8171M。Webサーバ・小規模データベース・アプリケーションサーバ・エンタープライズ本番で最も広く使われる主力シリーズ。
Eシリーズ(メモリ最適化)
vCPU:メモリ比 1:8 の高メモリ構成。SQL Server・Oracle・SAP HANA・大規模インメモリキャッシュに最適。E8s_v5(8vCPU/64GB)は月$400前後。ライセンス付きDBは高コスト。
Fシリーズ(コンピュート最適化)
vCPU:メモリ比 1:2 の高CPU構成。ゲームサーバ・バッチ処理・機械学習推論・Webフロント大量APIに最適。F8s_v2(8vCPU/16GB)は月$200前後、Dシリーズよりコスパ良好。
N/H/M シリーズ(専門用途)
N:GPU計算(AI/ML/レンダリング)、H:HPC/科学計算、M:超巨大メモリ(SAP HANA向け256GB〜)。単価が高く、時間課金では月数千ドル。本ツールはB/D/E/Fに絞って扱います。
Ls(ストレージ最適化)
NVMe SSD 直付け型で、Cassandra・Elasticsearchなど大量ローカルI/Oが必要な用途向け。IOPS性能が特徴で、TCO評価はディスク単価との相殺が鍵。
課金モデル別の料金
| 課金モデル | 割引率 | コミット | 用途 |
|---|---|---|---|
| 従量課金(Pay-as-you-go) | 0%(基準) | なし | Dev/Test・短期 |
| 1年予約(Reserved Instance) | 約30〜40%オフ | 1年拘束 | 安定運用の本番 |
| 3年予約(Reserved Instance) | 約55〜65%オフ | 3年拘束 | 長期安定運用 |
| スポットVM | 平均70〜90%オフ | 中断あり | バッチ・レンダリング |
| Azureハイブリッド特典 | 約40%オフ(Windows) | SA必須 | 既存WinSvrライセンス |
| 開発/テスト用サブスク | 50〜80%オフ | 非本番のみ | MSDN会員・SBP |
本番運用では3年予約が最もコスパ良好で、安定稼働なら60%程度の削減が可能です。バッチ・映像レンダリング等の中断耐性がある処理はスポットVMが有力。中断確率は東日本リージョンで10〜20%程度が公表されています。
B/D/E/F シリーズ料金早見(東日本・Linux・月額USD)
2025年下期時点のMicrosoft公式料金ページに基づく参考値。実際は為替・地域・キャンペーンで変動します。
| VMサイズ | vCPU/メモリ | 従量 | 1年予約 | 3年予約 |
|---|---|---|---|---|
| B1s | 1 / 1GB | $7.9 | $5.6 | $3.4 |
| B1ms | 1 / 2GB | $16 | $11 | $7 |
| B2s | 2 / 4GB | $30 | $21 | $13 |
| B2ms | 2 / 8GB | $62 | $44 | $27 |
| B4ms | 4 / 16GB | $125 | $88 | $54 |
| B8ms | 8 / 32GB | $250 | $175 | $108 |
| D2s_v5 | 2 / 8GB | $70 | $49 | $30 |
| D4s_v5 | 4 / 16GB | $140 | $98 | $60 |
| D8s_v5 | 8 / 32GB | $280 | $196 | $120 |
| D16s_v5 | 16 / 64GB | $560 | $392 | $240 |
| D32s_v5 | 32 / 128GB | $1,120 | $784 | $481 |
| E2s_v5 | 2 / 16GB | $100 | $70 | $43 |
| E4s_v5 | 4 / 32GB | $200 | $140 | $86 |
| E8s_v5 | 8 / 64GB | $400 | $280 | $172 |
| E16s_v5 | 16 / 128GB | $800 | $560 | $344 |
| E32s_v5 | 32 / 256GB | $1,600 | $1,120 | $688 |
| F2s_v2 | 2 / 4GB | $50 | $35 | $21 |
| F4s_v2 | 4 / 8GB | $100 | $70 | $43 |
| F8s_v2 | 8 / 16GB | $200 | $140 | $86 |
| F16s_v2 | 16 / 32GB | $400 | $280 | $172 |
| F32s_v2 | 32 / 64GB | $800 | $560 | $344 |
Windows OSは上記に約$40〜100/月(vCPU数×$5前後)を加算。詳細はAzure料金計算ツール(公式)で最新値を確認してください。
Reserved Instanceの活用
予約インスタンスは、1年または3年コミットで大幅割引を得る仕組み。従量課金比で1年約30〜40%、3年で55〜65%削減できます。
購入の3つの支払オプション
- 前払い一括:最大割引率、キャッシュフローに影響大
- 月払い:一括と同等の割引、平準化された支出
- スケジュール支払い:3年予約でのみ選択可
スコープと交換
予約はサブスクリプション、リソースグループ、または共有スコープに適用可能。VMサイズの変更は同一シリーズ・リージョン内で柔軟に交換可能で、需要変動にも対応できます。使用しない期間があってもコミット料金は発生するため、稼働率75%以上のワークロードで採算が取れます。
Savings Planとの比較
2022年に導入されたCompute Savings Planは、時間あたりの支出コミット(1年/3年)で最大65%割引。RIより柔軟でシリーズ跨ぎOK、リージョン跨ぎもOK。安定した支出があるが、VM構成を頻繁に変える現場向け。
Azureハイブリッド特典
既存のWindows Server・SQL Server ライセンス+Software Assurance(SA)を持つ組織は、Azure VMでもそのライセンスを再利用でき、大幅なコスト削減が可能です。
Windows Server
ライセンス持ち込みでOS部分の料金が実質無料に。Linux VMと同じ料金でWindowsが使えます。大企業のオンプレWinサーバ移行で40%削減のインパクト。
SQL Server
Enterprise/Standardエディションを予約と組み合わせると、最大85%削減。オンプレ削減とクラウド活用の両立が実現可能。
組合せ効果
Windows Server+SQL Server+3年予約で、従量課金の10%程度まで圧縮可能。TCO試算では、Enterprise Agreement(EA)契約の割引も併用検討を。
要件と注意
ライセンスにSoftware Assuranceが必要。SA満了時は特典終了、切れ目のない更新が必須。特典適用状況はAzure Portal → 「ハイブリッド特典」で管理。
AWS EC2/GCP対応表
| 用途 | Azure | AWS EC2 | GCP Compute |
|---|---|---|---|
| バースタブル小 | B2s (2/4GB) | t3.medium | e2-medium |
| 汎用中 | D4s_v5 (4/16GB) | m6i.xlarge | n2-standard-4 |
| 汎用大 | D16s_v5 (16/64GB) | m6i.4xlarge | n2-standard-16 |
| メモリ最適化 | E8s_v5 (8/64GB) | r6i.2xlarge | n2-highmem-8 |
| CPU最適化 | F8s_v2 (8/16GB) | c6i.2xlarge | c2-standard-8 |
| GPU | NCasT4_v3 | g4dn.xlarge | n1+T4 |
| 予約割引 | RI 1/3年 | RI/SP 1/3年 | CUD 1/3年 |
| スポット | Spot VMs | Spot Instances | Preemptible |
単純な単価比較では大差はありませんが、付帯サービス(マネージドDB、AI、ネットワーク等)の統合性で総TCOが変わります。既存のMS製品資産(Office/AD等)があるならAzureが有利です。
よくある間違い・注意点
- 停止と割当解除を混同 — Azure Portalの「停止」はコンピュート課金が続きます。コスト削減には「停止(割当解除)」を選択する必要があります。CLI/PowerShellでは`az vm deallocate`が正しいコマンド。
- ディスクを削除し忘れる — VMを削除してもマネージドディスクは残り課金され続けます。Premium SSD P10で月$19、大容量では月数百ドル。Azure Portalの「リソースグループ」から関連リソース一括削除を推奨。
- 予約を過剰購入 — 3年予約で60%削減の魅力に釣られ、必要以上のインスタンスを予約すると逆に高コスト。使用率75%以上で採算ラインを超えます。Azure Advisorで予約推奨レポートを活用。
- 送信帯域を無視 — Azureからインターネットへの送信データは1TB無料、以降$0.12/GB。日次データ移動が大きい場合、月数千ドルに膨らむことも。CDN・データ圧縮で対策。
- Windows特典を忘れる — Windows Server SA持ちなのに従量課金で契約する例が多発。Azureハイブリッド特典で年間数百万円節約できるケースもあります。
- 予備インスタンス費用 — 高可用構成(Availability Set/Zone)ではLoad Balancer・追加インスタンスで倍以上のコスト。SLA要件と予算のバランスを取ります。
- 為替リスク — Azure料金は USD で、円換算は毎月為替で変動。1ドル150円→160円で7%の月額増。長期予算では為替ヘッジや米ドル建て予算も検討を。
関連規格・契約規約
- Microsoft Online Service Level Agreement (SLA) ― 単一インスタンス99.9%、可用性セット99.95%、可用性ゾーン99.99%の保証。
- Azure Customer Agreement ― マイクロソフトとの標準契約書。オンラインサインアップ形式。
- Enterprise Agreement (EA) ― 大企業向け包括契約。ボリューム割引・請求書払い・予算管理機能。
- Cloud Solution Provider (CSP) ― 販売パートナー経由の契約。月次課金・日本語サポート・支払柔軟性。
- Microsoft Product Terms ― Windows Server・SQL Server等のライセンス規約。ハイブリッド特典の適用条件。
- ISO/IEC 27001 ― Azure全リージョンで情報セキュリティマネジメントの認証取得。
- SOC 1/2/3 ― 米国公認会計士協会の内部統制監査報告書。金融・医療分野で必要。
- 日本の個人情報保護法 ― 東日本・西日本リージョンで日本国内データ保持可能。越境データ移転の同意規定。
- PCI DSS ― クレジットカード情報取扱いの国際基準。Azure PCI DSSレベル1準拠。
参考文献・公的資料
- Azure 料金計算ツール(公式) ― Microsoft公式のインタラクティブ料金試算。全リソースで最新価格を反映。
- Azure Virtual Machines 価格(公式) ― Linux VMの全サイズ別価格一覧。地域別・OS別に検索可能。
- Microsoft Learn: Azure VM サイズガイド ― 全VMシリーズの技術仕様と用途ガイド。
- Microsoft Learn: Azure予約(Reserved Instance) ― 予約購入手順・交換・払戻ポリシー。
- Azureハイブリッド特典(公式) ― Windows Server・SQL Serverライセンス持ち込みの詳細。
- Azure SLA(サービスレベル契約) ― 全サービスの可用性保証と補償規定。
- 経済産業省 クラウドサービス関連政策 ― 政府認定クラウドサービス(ISMAP)を含む政策情報。
- 個人情報保護委員会 ― クラウドを含む個人データ越境移転の指針。
- IPA(情報処理推進機構) セキュリティ ― クラウドセキュリティのベストプラクティス。
- ISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度) ― 日本政府調達対応クラウドの認定制度。Azureは登録済み。
よくある質問(FAQ)
BシリーズとDシリーズの違いは?
B(バースタブル)は低負荷時にCPUクレジットを蓄積し、高負荷時に消費してバースト。D(汎用)は常時フル性能で安定した処理速度。低〜中負荷ならB、安定運用ならDが最適。B2sは月$30、D2s_v5は月$70で価格差2倍程度。
スポットVMは実運用で使える?
中断耐性がある処理(バッチ・レンダリング・機械学習学習)なら70〜90%割引で強力。ステートレスなワーカー・ジョブキュー処理に最適。ただし30秒前予告で強制停止するため、Webサーバ・データベースには不適です。
3年予約と1年予約、どちらがお得?
使用率確実な本番なら3年予約(55〜65%オフ)がお得。1年予約(30〜40%オフ)は予算枠が短い場合に。3年間確実に稼働させるなら、単純比較で3年予約が年間15〜25%多く節約できます。
Azureハイブリッド特典を使うには?
既存のWindows Server + Software Assurance(SA)が必要。Azure PortalでVM作成時に「Azureハイブリッド特典を使用する」チェックを入れるだけで即適用。Linux VM相当料金でWindowsが稼働、月40%削減。SQL Serverでも同様の特典があります。
VMを停止すれば課金は止まる?
Azure Portalの「停止(割当解除)」ならコンピュート課金は停止(ディスク・IPは継続)。通常の「停止」だけではコンピュート課金が続きます。夜間停止でコスト圧縮するには、自動シャットダウン+自動起動スケジュールを設定してください。
予約購入後の変更は可能?
1年/3年予約でも、同一シリーズ・地域内でサイズ変更可能。VM機種変更が必要な場合は「交換」機能で残期間分を新予約に振替。全額払戻(30日以内)・部分キャンセルも条件付きで可能。柔軟性は高い設計です。
個人でも予約を購入できる?
可能です。Azure個人アカウントでもクレジットカード決済で予約購入可能。ただし前払いの場合はまとまった支出になるため、月払いオプションを推奨。個人ホビー用途ではB1s(月$8)・B2s(月$30)で十分。
データセンター(リージョン)による料金差は?
東日本(東京)と西日本(大阪)は同料金。米国(East US 2)は東日本より20%程度安価。データ保持義務・遅延・BCPを考慮して選択。日本国内個人情報を扱う場合は東・西日本の使用が現実的です。
Azureと AWS、GCPどれが安い?
同等スペックの汎用VMでは大差なし(月$70〜80)。付帯サービス(マネージドDB・LB・AI・ネットワーク)と既存資産(MS製品ライセンス・GCP開発者向け割引・AWSアフィリエイト)で総TCOが変わります。POC実施での試算が現実的です。
コスト最適化の第一歩は?
①Azure Advisorで未使用リソース・予約推奨をチェック、②Cost Management + Billingでタグ別コスト可視化、③夜間自動シャットダウン、④3年予約 or Savings Planで50%以上削減、が定石。月次でレビュー体制を作るのが重要です。
マネージドディスクの料金は?
Premium SSD P10(128GB)で月$19.71、P30(1TB)で月$135。Standard SSDならP10相当$9.60/月と半額。Standard HDDならさらに安い($5.28/月)。用途(IOPS要件)に応じて選択します。
Azureの日本語サポートはどう?
Basicは無料で技術問合せなし。Developer(月$29)で技術問合せ可・8営業時間対応。Standard(月$100)で24/7・重大障害1h対応。Professional Direct(月$1,000)で優先度サポート。エンタープライズなら電話・アドバイザリー含む契約を推奨。