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働き方 指標 計算ツール|時給換算・残業率・WLB判定+ブラック企業チェック

年収・月収から実質時給・残業率・労働生産性を計算し、WLB(ワークライフバランス)スコアでブラック度を100点満点で判定。36協定の月45時間・過労死ライン月80時間、法定残業割増率、勤務間インターバル、有給消化率、通勤時間の実質時給への影響まで、転職検討中の会社員・人事担当者向けに徹底解説。

最終更新:2026-07-28/監修:計算ツールズ編集部

働き方指標 計算機

8h×20日=160h・10h×22日=220h

働き方指標の計算式

名目時給と実質時給

名目時給 = 年収 ÷ 年間労働時間

実質時給 = 年収 ÷ (労働+通勤時間 + 仕事の準備時間)

名目時給と実質時給の差が大きい仕事は、生活コスパが低い傾向。年収500万円・年間労働時間2,400時間・通勤片道1時間の会社員は、名目時給約2,080円・実質時給約1,660円と25%低下。給料明細では見えない「時間の隠れコスト」を可視化することが働き方見直しの第一歩です。

残業率の計算

残業率 = (実労働時間 − 所定労働時間) ÷ 所定労働時間 × 100

所定160時間・実労働200時間なら残業40時間、残業率25%。36協定の特別条項なしの上限は月45時間のため、25%は法定範囲内ですが実務的には「多忙」の分類。

WLBスコアの構成

WLB = (残業率スコア×0.4) + (有給消化率スコア×0.4) + (通勤時間スコア×0.2)

  • 残業率スコア:0%で40点、超過分は減点
  • 有給消化率スコア:100%で40点
  • 通勤時間スコア:0分で20点、6分ごとに1点減

70点以上でホワイト企業、40点以下は要注意の目安です。

時給換算と実質時給

年収を「時給」に換算すると、実際の労働価値が可視化されます。

時給水準年収目安(年2,000h)年収目安(年2,400h残業込)
1,500円最低限(都市部最低賃金級)300万円360万円
2,000円標準(新卒〜若手)400万円480万円
2,500円中堅500万円600万円
3,500円マネージャー700万円840万円
5,000円管理職・専門職1,000万円1,200万円
7,500円役員・上級管理職1,500万円1,800万円
10,000円高所得2,000万円2,400万円

実質時給の隠れコスト

  • 通勤時間:片道1時間×往復×20日×12月 = 年480時間の追加拘束
  • 着替え・準備時間:出勤前1時間×20日×12月 = 年240時間
  • 接待・付き合い:月4回×2時間 = 年96時間
  • 合計:年間816時間の「見えない労働時間」で実質時給25-35%低下

残業率と36協定・過労死ライン

36協定(サブロク協定)

労働基準法36条に基づく労使協定。時間外労働・休日労働を課すには労働組合(または労働者代表)との協定と労働基準監督署への届出が必要です。

時間外労働の上限(2019年働き方改革以降)

  • 原則:月45時間、年360時間
  • 特別条項(臨時的な特別事情):年720時間、月100時間未満、2〜6ヶ月平均80時間以下、月45時間超は年6回まで
  • 違反時の罰則:使用者に6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金(2019年施行)

残業率と実務判断

残業率月残業時間判定健康リスク
0-10%0-16時間ホワイト企業ほぼなし
10-25%16-40時間標準低い
25-45%40-72時間多忙中程度
45-56%72-90時間危険水域過労死リスク
56%超90時間超違法可能性大過労死ライン超え

過労死ライン(厚労省の労災認定基準)

  • 月80時間(2〜6ヶ月平均):脳・心臓疾患の労災認定基準
  • 月100時間(単月):同上
  • 月45時間超(複数月継続):業務と発症の関連性が徐々に強まる評価

法定残業割増率

  • 通常残業:25%割増(時給1,000円→1,250円)
  • 深夜労働(22時〜5時):+25%割増
  • 法定休日労働:35%割増
  • 月60時間超の残業:50%割増(2023年4月から中小企業も適用)

WLBスコアの判定基準

スコア判定該当水準
80-100点ホワイト企業残業月10時間以下、有給90%以上、通勤30分以内
60-79点良好残業月20時間、有給60-80%、通勤60分
40-59点標準残業月30-40時間、有給40-60%、通勤60-90分
20-39点ブラック気味残業月45-60時間、有給30%以下、通勤90分超
0-19点ブラック・要転職検討残業月80時間超、有給ほぼゼロ、通勤2時間超

WLBスコアが40点以下の場合、身体・精神の健康リスクが高まるため、労働時間の削減、有給取得、通勤時間の見直し、または転職を検討すべき水準です。

実務での使い方・活用シーン

💼 転職検討

現職と転職先候補の働き方を比較。年収500→700万円の転職でも残業40→60時間なら実質時給が変わらない可能性。WLBスコアで総合判断し、給与だけでない働き方の質を評価。

📊 現職の労働環境評価

今の会社がホワイトかブラックかを客観的に判定。「みんな残業してるから普通」と思っていたが、実は残業率50%超で危険水域だったと判明するケース多数。

👔 人事・労務担当者

従業員の平均WLBスコアを算出し、部署別・年齢別の労働環境改善に活用。「働き方改革」の効果測定指標として。ハイ・パフォーマンス組織はWLB 70点超が目安。

👨‍👩‍👧 家族との時間確保計画

共働き夫婦がそれぞれのWLBスコアを算出し、家事育児分担・時短勤務・在宅勤務の交渉材料に。「実質時給×家事時間」で機会費用も可視化。

⚖️ 労働紛争・過労死認定

月80時間超の残業や月45時間超の連続が労災認定に影響。労働時間記録(タイムカード・PC使用ログ)と併せて、労働環境の異常性を数値で示す。

📈 キャリア設計

10年後を見据えた実質時給の伸び予測。名目年収は増えても実質時給が横ばいなら、キャリアパスの見直しが必要。管理職昇進で残業激増して実質時給が下がるケースも。

よくある間違い・注意点

  • 名目時給だけで判断する — 年収500万円・残業なしと年収600万円・残業月80時間では、後者の実質時給の方が低い。通勤時間・休日出勤・接待も含めた総拘束時間で計算する。
  • 残業代込みの年収を「基本給」と誤解 — 転職先の「年収500万円」が残業代込みの場合、残業ゼロだと年収400万円になる可能性。基本給・想定残業時間・固定残業代の有無を確認する。
  • 固定残業代(みなし残業)の落とし穴 — 「月45時間分の固定残業代込み」の場合、45時間以内の残業には追加支給なし。実労働時間が固定分未満でも支給されるが、超過分は追加支給されるか要確認。
  • 裁量労働制で残業時間ゼロと誤解 — 専門業務型裁量労働制でも健康管理義務・過労死認定は残業時間ベース。「タイムカードなし=残業時間ゼロ」ではなく、実労働時間の管理が必要。
  • 有給消化率100%を目指すべきと誤解 — 有給消化率は業界・職種で標準が異なる。医療・宿泊・飲食は40-50%、IT・製造は70-80%が目安。100%は年5日義務+計画的付与+自発的取得のバランス。
  • 通勤時間を軽視 — 片道1時間の通勤は年間480時間の時間コスト=60日分。年収500万円で実質時給1,600円換算で年77万円相当の「見えない損失」。在宅勤務・引越し・転職の判断材料に。
  • 「みんな残業してる」で麻痺 — 職場の同調圧力で残業60-80時間が「普通」と感じるが、法的には危険水域。過労死ライン月80時間は「1週間の平均が過労死認定される水準」であり、日常的に超えるのは異常事態。

関連する労働法令

  • 労働基準法 ― 労働時間・休日・有給休暇の基本規定。第32条(法定労働時間週40時間・1日8時間)、第36条(時間外・休日労働の協定=36協定)、第39条(有給休暇)。
  • 労働基準法第36条(36協定) ― 時間外労働の上限。原則月45時間・年360時間、特別条項でも月100時間未満・年720時間・複数月平均80時間以下。
  • 労働基準法第39条第7項 ― 有給休暇の年5日取得義務(2019年施行)。違反時は労働者1人につき30万円以下の罰金。
  • 働き方改革関連法(2019年施行) ― 残業上限規制の罰則付き義務化、有給5日義務、勤務間インターバル(努力義務)、フレックスタイム清算期間3ヶ月延長等。
  • 労働契約法 ― 労働契約の締結・変更・終了の民事的ルール。安全配慮義務等。
  • 労働安全衛生法 ― 月80時間超の残業者への医師の面接指導義務(第66条の8)。過重労働対策の法的根拠。
  • 労働者災害補償保険法(労災保険) ― 過労死・精神障害の認定基準。月80時間・100時間の労働時間閾値。
  • 男女雇用機会均等法・育児介護休業法 ― 妊娠・出産・育児・介護に関する労働時間配慮。

参考文献・公的資料

労働時間・有給休暇・過労死認定に関する正確な情報は、以下の公的機関の資料が一次情報源です。

※本ページのWLBスコア・実質時給の計算は、厚生労働省の労働基準法・働き方改革関連法および一般的な労働経済研究に基づく参考値です。実際の労働環境評価は、業界・職種・企業規模・地域で標準が異なります。個別の労働紛争、過労死・過労自殺の労災認定、残業代請求等については、社会保険労務士・弁護士等の専門家、または労働基準監督署・労働局にご相談ください。心身の不調を感じる場合は速やかに医療機関を受診してください。

よくある質問(FAQ)

月何時間の残業がブラック?

月45時間超から「多忙」、月60時間超で健康リスク上昇、月80時間超で過労死ライン、月100時間超で違法(36協定特別条項の上限超え)。25時間程度なら標準、40時間超が2〜3ヶ月続く場合は要注意水準です。

実質時給と名目時給はどう違う?

名目時給は年収÷労働時間、実質時給は年収÷(労働時間+通勤時間+準備時間)。通勤片道1時間・年間480時間の追加で、実質時給は名目より20-30%低下。「時給高いのに生活苦しい」と感じるのは実質時給が低い証拠。

36協定とは?

労働基準法36条に基づく時間外・休日労働の労使協定。使用者は労働組合または労働者代表と協定を結び、労働基準監督署に届け出ることで、労働者に法定時間を超える労働をさせることができる。原則月45時間・年360時間の上限。

有給を取れない場合は?

年10日以上の有給を持つ全労働者に年5日の取得が使用者の義務(2019年〜)。取得できない場合は労働基準監督署に相談。取得申請を拒否されるのは違法で、罰則付き。「忙しいから取れない雰囲気」も広義の違法状態。

過労死ラインを超えたらどうなる?

脳・心臓疾患を発症した場合、労災認定される確率が高い(月80時間・100時間が閾値)。使用者は民事賠償責任を問われる可能性あり。労働者は月45時間超が継続する時点で労働基準監督署に相談すべき。

固定残業代(みなし残業)の会社は要注意?

制度自体は合法だが、「時間分の残業代を先払い」であり残業免除ではない。「みなし45時間分」なら45時間以下の残業でも支給、超過分は追加支給が必要。「みなしだから残業代出ない」は違法。募集要項の「45時間分の固定残業代含む」表記に注意。

裁量労働制でも残業代は出る?

専門業務型・企画業務型ともに、深夜労働(22時〜5時)・法定休日労働の割増賃金は必要。ただし通常の時間外労働の残業代は「みなし労働時間」の範囲で支給。長時間労働の場合、深夜・休日の割増分だけで月10-30万円になるケースあり。

通勤時間は労働時間?

原則、労働時間ではない(自宅→事業所の通常通勤)。ただし直行直帰、業務命令による移動、モバイル業務等は労働時間に該当する場合あり。通勤時間の実質時給への影響は無視できないが、法的には自己責任。

年収500万円で残業月40時間はブラック?

残業率25%で「多忙」の範囲だが、36協定の月45時間以内なら法的にはセーフ。実質時給は約1,900円で標準的水準。有給消化率60%以上・通勤1時間以内ならWLBスコア60点程度で「良好」判定。

WLBスコア40点は転職すべき?

40点は「標準」の下限。身体・精神の不調が出ていれば転職検討、そうでなければ有給取得・残業削減の交渉を先に試みる。転職には3-6ヶ月かかり、次の会社が良いとは限らないため、現職改善が可能かをまず確認。

勤務間インターバルとは?

退社から次の出社まで一定時間(9-11時間等)の休息を空ける制度。2019年から努力義務化、2025年以降に義務化が検討されている。「終電で帰宅→翌朝早出」を防ぐ制度。EU諸国は11時間が標準。

ホワイト企業の指標は?

①残業月20時間以下、②有給消化率70%以上、③通勤1時間以内、④勤務間インターバル11時間、⑤在宅勤務・フレックス可、⑥男性育休取得率30%以上、⑦離職率10%以下、が総合指標。厚労省「安全衛生優良企業」認定を受けた企業も参考に。