角度・ラジアン換算 計算ツール|度・ラジアン・グラジアンを即算出、勾配%・分秒表記まで
角度を度(°)・ラジアン(rad)・グラジアン(gon)で相互換算。土木・測量の勾配%表記、天文・航海の60進法(分・秒)、方位角、円周・弧度法まで対応。SI単位系(rad)と工学・測量の実務単位の相互換算を、JIS/ISOの公的規格に沿って解説。CAD・機械設計・GPS・天文・航海の現場実務でご活用ください。
角度換算 計算機
計算式と換算係数
基本換算式
1周 = 360° = 2π rad ≈ 6.2832 rad = 400 gon
度 → ラジアン : rad = deg × π / 180
ラジアン → 度 : deg = rad × 180 / π
度 → グラジアン : gon = deg × 10 / 9 (= deg / 0.9)
グラジアン → 度 : deg = gon × 9 / 10 (= gon × 0.9)
SI単位系での位置づけ
国際単位系(SI)では角度はラジアン(rad)が正式なSI補助単位。1ラジアン=円の半径と等しい長さの弧に対する中心角と定義され、無次元量として扱われます(記号は"rad")。数学・物理学・工学解析の正式表記はラジアンで、円周長・弧長・角速度の計算式はラジアンが前提です。
実務での現状
実用では度(°)が世界標準で、CAD・図面・測量・GPS・天文で日常的に使われます。グラジアン(gon/grad)は仏語圏を中心とした測量分野で使われる方式で、直角=100gonで扱いやすい特徴があります。日本の測量では度が主流ですが、GNSS・GIS等の海外ライブラリではradとgonの両方が現れます。
度・ラジアン・グラジアンの違い
3つの角度単位の主な違いを整理します。
| 項目 | 度(°) | ラジアン(rad) | グラジアン(gon) |
|---|---|---|---|
| 1周 | 360° | 2π ≈ 6.2832 rad | 400 gon |
| 直角 | 90° | π/2 ≈ 1.5708 rad | 100 gon |
| 由来 | バビロニア60進法 | 幾何学的定義 | フランス革命の10進法 |
| 主用途 | 実用全般 | 数学・物理・プログラミング | フランス測量・軍事 |
| SI | 非SI(併用容認) | SI補助単位 | 非SI |
| 小数計算のしやすさ | 中(60進で複雑) | π含みで注意 | 10進で最も扱いやすい |
プログラミングではMath.sin/cos/tanは全てラジアン引数が世界共通です(C・Python・JavaScript・Java等)。度で計算したい場合はπ/180を掛ける変換が必須で、変換忘れがバグの主要原因になります。
代表角度の3単位早見表
頻用する代表角度の度・ラジアン・グラジアン換算表です。
| 度(°) | ラジアン(rad) | グラジアン(gon) | 主な意味 |
|---|---|---|---|
| 0° | 0 | 0 | 基準・水平 |
| 15° | π/12 ≈ 0.2618 | 16.67 | — |
| 30° | π/6 ≈ 0.5236 | 33.33 | 正三角形の内角の半分 |
| 45° | π/4 ≈ 0.7854 | 50 | 正方形の対角線 |
| 60° | π/3 ≈ 1.0472 | 66.67 | 正三角形の内角 |
| 90° | π/2 ≈ 1.5708 | 100 | 直角 |
| 120° | 2π/3 ≈ 2.0944 | 133.33 | 正三角形の外角 |
| 135° | 3π/4 ≈ 2.3562 | 150 | 正八角形の内角の半分 |
| 150° | 5π/6 ≈ 2.6180 | 166.67 | 正十二角形の内角 |
| 180° | π ≈ 3.1416 | 200 | 直線・半回転 |
| 270° | 3π/2 ≈ 4.7124 | 300 | 3/4回転 |
| 360° | 2π ≈ 6.2832 | 400 | 1周・全回転 |
| 720° | 4π | 800 | 2周 |
数学の三角関数の性質式(sin30°=0.5、cos60°=0.5、tan45°=1等)は度表記で暗記されていますが、実際の計算はラジアンで行うのが一般的です。
分・秒(60進法)と表記法
天文・航海・GPS等の伝統分野では、度をさらに分(')・秒('')に細分化する60進法が使われます。
1° = 60' (分) = 3600'' (秒)
1' = 60'' = 1/60°
1'' = 1/3600° ≈ 0.000278°
10進度⇔度分秒(DMS)変換例
35.6789° を度分秒(DMS)へ:
・度:35°(整数部)
・分:0.6789 × 60 = 40.734 → 40'(整数部)
・秒:0.734 × 60 ≈ 44.04''
結果:35° 40' 44.04''
DMS→10進度
35° 40' 44'' → 35 + 40/60 + 44/3600 = 35 + 0.6667 + 0.0122 ≈ 35.6789°
GPS座標の表記
GPS座標は「DMS(度分秒)」と「10進度」の両表記があり、Google Mapsは10進度優先。国土地理院の地形図・海図はDMS表記です。
例:東京タワー ≈ 35° 39' 31.0'' N, 139° 44' 45.0'' E = 35.6586° N, 139.7458° E
勾配%・傾斜と角度の関係
土木・道路・鉄道・建築の勾配は%表記が主流で、水平100m進んで垂直に何m上がるかを示します。
勾配(%) = tan(角度) × 100
角度(°) = arctan(勾配%/100)
| 勾配(%) | 角度(°) | 備考 |
|---|---|---|
| 1% | 0.573° | 高速道路の上り |
| 2% | 1.146° | 道路の排水勾配標準 |
| 3% | 1.718° | 高速道路の限界勾配 |
| 5% | 2.862° | 屋根の緩勾配 |
| 10% | 5.711° | 坂道の警戒標識 |
| 12% | 6.843° | 一般道の急勾配 |
| 17% | 9.65° | 3寸勾配相当(1/6) |
| 25% | 14.04° | 4寸5分勾配(≒1/4) |
| 33.3% | 18.43° | 1/3勾配・スロープ限界 |
| 50% | 26.57° | 屋根の急勾配(6寸) |
| 100% | 45° | ちょうど1:1 |
| 500% | 78.69° | ほぼ垂直 |
建築の屋根勾配は寸勾配(水平10寸に対する垂直○寸)で表現され、4寸勾配=40%=21.8°、5寸勾配=50%=26.57°が住宅の標準的な勾配です。
方位角・回転方向の慣例
方位・回転の測り方は分野によって慣例が異なるため、換算時に注意が必要です。
方位角(北基準・時計回り)
航海・測量・地図の標準。真北を0°として時計回りに測る。東=90°、南=180°、西=270°。GPS/GNSS・カーナビ・海図での標準表記。
数学慣例(東基準・反時計回り)
数学・物理学では、右手座標系で東(x軸正方向)を0°として反時計回り。北=90°、西=180°、南=270°。sin/cos計算の前提となる方向です。
コンパス磁北と真北の差(偏差)
コンパスは磁極を指すため、地図の真北(グリッド北)と偏差(declination)があります。日本国内の偏差は西偏5-9度(地域で異なる)。国土地理院のマップで確認可能です。
時計文字盤(12時基準・時計回り)
時計は12時を0°として時計回り。3時=90°、6時=180°、9時=270°。日常表現・グラフィカルな方向指示で使用されます。
業界応用(CAD・測量・天文・航海)
CAD・機械設計
AutoCAD・SolidWorks・Fusion360等のCADはユーザー設定で度・ラジアン切替可能。図面標記は度、内部計算はラジアンが多数派。角度公差(±0.1°等)はJIS B 0025で規格化。
土木・測量
日本では度表記が標準ですが、TS(トータルステーション)ではgon表記機種もあり。国土地理院基準点測量では度分秒表記。傾斜角・勾配%の相互変換が日常業務です。
建築・構造設計
屋根勾配は寸勾配(4寸=1/2.5=21.8°等)、階段は蹴上/踏面(建築基準法上限35°程度)、スロープ勾配は1/12以下(4.76°)がバリアフリー基準です。
天文・航海
天体位置は赤経(時分秒:1時=15°)・赤緯(度分秒)で表現。航海の船位・進路は方位角(0-360°)、海図は磁北基準・グリッド北基準が併記されます。国立天文台・海上保安庁基準。
GNSS/GPS/GIS
座標は緯度経度で度表記、WGS84が国際基準。国土地理院のGSI/JGD2011準拠。10進度と度分秒の相互変換が実務で頻用されます。
プログラミング
Math.sin/cos/tan/atan/asin/acos等の三角関数はほぼ全言語がラジアン引数。度計算する際は Math.PI/180 でrad変換必須です(Python・JS・Java・C等)。
プログラミング言語の関数仕様
各言語の三角関数はラジアン引数が標準です。度単位で計算したい場合は変換が必要です。
| 言語 | 三角関数 | 度⇔ラジアン変換 |
|---|---|---|
| JavaScript | Math.sin(rad) | Math.PI/180 * deg |
| Python | math.sin(rad) | math.radians(deg) / math.degrees(rad) |
| Java | Math.sin(rad) | Math.toRadians(deg) / Math.toDegrees(rad) |
| C/C++ | sin(rad) | rad = deg * M_PI / 180 |
| Excel | SIN(rad) | RADIANS(deg) / DEGREES(rad) |
| MATLAB | sin(rad) / sind(deg) | rad = deg * pi/180 / deg2rad |
| Ruby | Math.sin(rad) | rad = deg * Math::PI / 180 |
| Go | math.Sin(rad) | rad = deg * math.Pi / 180 |
MATLABのsind(x)・cosd(x)のように「度引数」の関数を持つ言語もありますが、標準ライブラリはほぼ全てがラジアン引数です。ラジアン変換忘れが最も多いバグ原因です。
三角関数の基本値表
角度と三角関数(sin/cos/tan)の基本値表です。CAD・機械設計・図面作成で頻用します。
| 角度(°) | sin | cos | tan |
|---|---|---|---|
| 0° | 0 | 1 | 0 |
| 15° | 0.2588 | 0.9659 | 0.2679 |
| 30° | 0.5 | 0.8660 | 0.5774 |
| 45° | 0.7071 | 0.7071 | 1 |
| 60° | 0.8660 | 0.5 | 1.7321 |
| 75° | 0.9659 | 0.2588 | 3.7321 |
| 90° | 1 | 0 | ∞(未定義) |
| 120° | 0.8660 | -0.5 | -1.7321 |
| 135° | 0.7071 | -0.7071 | -1 |
| 150° | 0.5 | -0.8660 | -0.5774 |
| 180° | 0 | -1 | 0 |
sin/cosは-1~1の範囲、tanは0°・180°で0、90°・270°で未定義(∞)となります。この基本値表は暗記しておくと、CAD・機械設計・測量現場で桁違いの計算ミスを検出しやすくなります。
よくある間違い・注意点
- 関数の度・rad引数間違い — プログラミングでMath.sin(90)は約0.89(90ラジアン)を返します。sin(90°)=1にはMath.sin(Math.PI/2)が正解。バグの主要原因です。
- 分・秒表記の10進化ミス — 35°40'という表記を「35.40」と読むと大きな誤差。正しくは35 + 40/60 ≈ 35.667°です。
- 方位角の慣例違い — 数学慣例(東基準・反時計回り)と航海慣例(北基準・時計回り)を混同すると90°ずれる、または回転方向が逆になります。
- コンパス磁北=真北と誤解 — 磁北と真北には偏差(日本国内で5-9度西偏)があり、無視すると航海・登山・GPS応用で数百m以上のずれが発生します。
- グラジアン(gon)と度の混同 — 100 gon = 90°、100° ≠ 100 gon。海外CAD・測量機の初期設定でgonになっているケースあり、事前確認必須です。
- 角速度の単位 — 角速度は物理式で rad/s が基本。回転数(rpm)を rad/s に変換するには×2π/60 が必要。工学計算の頻出ミスです。
- マイナス角度・360°超えの正規化 — 三角関数は周期的ですが、-720°や720°等を扱う際は 0-360° 内に正規化しないと表示・比較でミスが出ます。
- 勾配の水平距離基準と斜距離基準 — 勾配%は水平距離基準、道路標識も水平基準ですが、山地の距離表記は斜距離基準のことがあります。
関連する規格・法令
- SI単位系(国際単位系) ― 角度のSI補助単位はラジアン(rad)。BIPM(国際度量衡局)が規定。
- JIS Z 8000-1(量及び単位) ― 日本産業規格による量・単位の基本規格。ISO 80000-1と整合。
- ISO 80000-3(量及び単位 第3部:空間及び時間) ― 角度・立体角の国際標準規格。
- JIS B 0025(製図-寸法及び公差の表示方法-機械部品の稜) ― CAD図面の角度公差表示規格。
- 計量法(日本) ― 取引・証明に使用可能な角度単位を規定。度・ラジアンは法定計量単位。
- ITU-R標準(電波・角度) ― 衛星通信・レーダー等の角度単位はrad/deg双方使用可能。
- IHO S-4(海図製作標準) ― 海図の緯度経度表記(度分秒)、方位角の国際規格。
- ICAO Annex 4(航空図) ― 航空図における方位角・座標表記の国際規格。
- 建築基準法施行令 ― 屋根勾配・階段勾配・スロープ勾配の上限規定。
- 道路構造令 ― 道路の縦断勾配・横断勾配・カント(片勾配)の設計基準。
参考文献・公的資料
より正確な情報や最新の規格を確認したい場合は、以下の公的機関・国際機関の資料を参照してください。
- BIPM(国際度量衡局) SI単位系 ― 国際単位系(SI)の公式資料。ラジアン等の補助単位の一次資料。
- ISO 80000-3 空間及び時間の量と単位 ― 角度・立体角の国際規格。
- 日本産業標準調査会(JISC) ― JIS規格の公式索引。JIS Z 8000シリーズ検索可能。
- 経済産業省 計量法 ― 日本の計量制度の公式情報。法定単位の位置づけ。
- 国土地理院 ― 日本の測量基準・地形図・座標系(JGD2011)の公式資料。GNSS座標の一次資料。
- 海上保安庁 ― 海図・航路・方位角基準の公式情報。
- 国立天文台 ― 天体位置・赤経赤緯・天文単位の公的機関。
- 国土交通省 道路構造令(道路標識・区画線及び道路標示に関する命令) ― 道路勾配・カント等の設計基準。
- 国土交通省 建築基準法 ― 屋根・階段・スロープ勾配の法規要件。
- IHO(国際水路機関) Standards ― 海図・航海・座標表記の国際規格の一次資料。
よくある質問(FAQ)
ラジアンと度、どちらが正式?
SI単位系ではラジアン(rad)がSI補助単位として正式ですが、実用では度(°)が世界で最も広く使われます。数学・物理・プログラミング内部計算はラジアン、CAD・図面・GPS表示は度、という使い分けが一般的です。
π(パイ)ラジアンは何度?
π rad = 180°、2π rad = 360°、π/2 rad = 90°、π/4 rad = 45°、π/6 rad = 30°、π/3 rad = 60°。数学の三角関数の性質式(sin30°=0.5等)はこの対応で暗記されています。
グラジアン(gon)はなぜ100=直角?
フランス革命時に「10進法で角度を統一」する試みで導入されました。直角=100gon、1周=400gon。土木・測量ではgon表記が扱いやすく、仏語圏の測量機で標準採用されています。
プログラミングで sin(90) が0.89になる?
三角関数の引数はラジアンなので、sin(90)は「90ラジアン」の計算になります。sin(90°)を求めたい場合は sin(Math.PI/2) や sin(deg * Math.PI / 180) と度→ラジアン変換が必要です。バグの主要原因です。
方位角の0度は北?東?
航海・測量・地図では真北を0°で時計回り(東=90°)。数学慣例では東(x軸)を0°で反時計回り(北=90°)。慣例違いを混同すると90°ずれや回転方向が逆になるため、必ず基準を確認しましょう。
勾配10%は何度?
勾配10% = 水平100m進んで垂直10m上がる = tan⁻¹(10/100) ≈ 5.711°。道路の坂道警戒標識で頻出です。1%=0.573°、3%=1.72°、5%=2.86°を目安に。
4寸勾配は何%・何度?
4寸勾配=水平10寸に垂直4寸=40%=21.8°。住宅屋根の標準勾配。3寸=16.7°、5寸=26.6°、6寸=30.96°、10寸=45°。
GPSの度分秒と10進度の変換は?
35° 40' 44'' → 35 + 40/60 + 44/3600 ≈ 35.6789°。逆に35.6789° → 度35°・分(0.6789×60)=40.734'→40'・秒(0.734×60)≈44''。Google Maps・Excel等で頻出です。
コンパスと地図の北はズレる?
ズレます。コンパスは磁極を指すため、地図の真北とは偏差(declination)があります。日本国内で5-9度西偏。国土地理院マップで各地の偏差が確認できます。登山・航海で無視すると数百m以上のずれが発生します。
ラジアンとステラジアン(sr)の違いは?
ラジアン(rad)は平面角のSI補助単位、ステラジアン(sr)は立体角のSI補助単位です。球面上で半径²の面積に対応する立体角=1srで、光度・放射照度・レーダー等で使われます。
角速度の単位は?
SIではrad/s(ラジアン毎秒)。回転数はrpm(revolutions per minute、回転/分)で表現し、rad/sへの変換は×2π/60。例:3000rpm = 3000 × 2π / 60 ≈ 314 rad/s。
角度計算で誤差が出るのはなぜ?
π=3.1415926...は無理数のため、浮動小数点計算では丸め誤差が発生します。特に0.1°未満の精度が必要な測量・天文計算では、倍精度(double)以上・累積計算の順序に注意が必要です。