計算ツール
仮設電力契約容量幹線サイズ建設現場

工事用仮設電力 契約容量の計算

仮設で使う機器の容量・同時使用率・力率・幹線距離から、必要な契約容量・主幹ブレーカ・幹線サイズ・工期分の基本料金を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

工事用仮設電力 契約容量の計算ツール

負荷の合計は12+8+5=25.0kWで、同時使用率60%を掛けた需要は15kWです。力率80%で割ると皮相電力は18.75kVA、三相200Vでの電流は18,750÷(√3×200)=54.1Aとなり、主幹ブレーカは60Aを選びます。幹線は距離40mでの電圧降下2%以内を満たすため30.8×40×54.1÷(1000×4)=16.7平方ミリメートル以上が要り、標準サイズでは22mm2です。契約容量15kWでは基本料金が月16,500円、工期6か月で99,000円になります。

工種ごとの同時使用率の目安

工種・時期同時使用率特徴
躯体工事の最盛期60〜70%溶接機と揚重が重なる
内装仕上げ40〜50%小型工具が中心
基礎・土工事30〜40%照明と小型機器のみ
単一の大型機械90〜100%連続運転を想定

電圧降下から決まる幹線サイズ(三相200V・電流54.1A・降下2%以内)

距離必要な断面積選定するサイズ
20m8.3mm214mm2
40m16.7mm222mm2
60m25.0mm238mm2
100m41.7mm260mm2

※参考計算です。規格・規程・メーカーの推奨条件は改定されるため、施工前に最新の資料と現場条件を確認してください。

工事用仮設電力 契約容量の計算の詳しい解説

仮設電力の契約容量が接続する機器の合計より小さくなるのは、すべてが同時に動くわけではないからです。溶接機は断続的にしか電流を流さず、揚重機は上げ下げの合間に休みます。この重なり方を同時使用率として見込むのが実務で、躯体工事の最盛期でも6割から7割、内装の段階では4割程度に落ち着きます。合計容量で契約すると基本料金を工期の全期間にわたって払い続けることになるため、この係数の設定が費用を左右します。

判断が分かれるのは余裕の取り方です。契約容量を切り詰めれば基本料金は下がりますが、主幹が落ちれば全現場が止まり、復旧の間の手待ちがコストになります。特に溶接機やコンプレッサのように始動時に定格の数倍の電流が流れる機器があると、平均では収まっていても瞬間的に遮断する場合があります。動力の大きい機器を分けて別回路にする、あるいは使用の時間帯をずらす運用で、契約容量を上げずに済ませる方法が採られます。

見落とされやすいのが幹線の電圧降下です。仮設では引込み点から作業場所まで距離が伸びやすく、許容電流だけで電線を選ぶと現場側の電圧が下がります。電圧が1割下がるとモータのトルクは2割落ち、溶接の品質も安定しません。既定条件でも許容電流だけなら14平方ミリメートルで足りるところ、電圧降下を2%以内に収めるには22平方ミリメートルが要ります。仮設だからと細い電線を使う判断は、機器の不調という形で跳ね返ります。

工期と季節による違いも押さえておく必要があります。基本料金は使用量にかかわらず毎月発生するため、工期が長いほど契約容量の影響が積み上がります。逆に短工期であれば、多少余裕を持たせても総額への影響は限られます。冬季は仮設暖房と投光器の使用が増え、夏季は送風機と仮設空調が加わるため、同じ工種でも季節で需要が変わります。契約の途中変更が可能かどうかは電力会社との取り決めによるため、着工前に確認してください。

安全面の要件も忘れてはなりません。仮設の分電盤には漏電遮断器が求められ、湿潤な場所や鉄骨の上での作業では感度電流と動作時間の選定が変わります。仮設ケーブルは通路を横断する箇所で防護し、雨水のかかる接続部には防水処理を施してください。

業界・現場での使い方

建設現場の仮設計画

機器構成から契約容量を決め、引込みの申込みと工程を組み立てます。

仮設幹線の設計

距離と電流から電圧降下を確認し、幹線サイズと配線ルートを決めます。

仮設費用の見積もり

契約容量と工期から基本料金の総額を算出し、共通仮設費に計上します。

工事電力の見直し

工種の進捗に応じた同時使用率の変化から、契約容量の変更を検討します。

よくある間違い・注意点

  • 機器の合計容量で契約する — 同時使用率を見込まないと、必要のない基本料金を工期の全期間払い続けます。
  • 始動電流を考えずに主幹を選ぶ — 溶接機やコンプレッサの始動で定格の数倍が流れ、遮断することがあります。
  • 幹線を許容電流だけで選ぶ — 距離が伸びると電圧降下が支配し、機器のトルク低下や溶接品質の悪化を招きます。
  • 力率を100%として計算する — 溶接機を含む現場では80%前後まで下がり、必要な電流が2割以上増えます。
  • 季節による需要の変化を見込まない — 冬の仮設暖房や夏の送風機で、同じ工種でも需要が大きく変わります。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

負荷25kW・同時使用率60%のときの契約容量はいくつですか?

需要電力15kWとなり、必要な契約容量は15kWです。

主幹ブレーカは何アンペアを選びますか?

既定条件では想定電流54.1Aに対して60Aが該当します。始動電流が大きい機器がある場合は上位を検討します。

幹線サイズはどう決まりますか?

許容電流と電圧降下の両方を満たす必要があります。既定条件では電圧降下から22mm2が決まります。

電圧降下は何%以内にすべきですか?

幹線で2%以内を目安とする考え方が一般的です。距離が長い場合はこの条件が電線サイズを支配します。

同時使用率はどう設定しますか?

躯体工事の最盛期で60〜70%、内装で40〜50%が目安です。工種の進捗に応じて見直します。

工期6か月の基本料金はいくらですか?

契約容量15kW・単価1,100円で月16,500円、6か月で99,000円です。

単相100Vで大きな負荷を取ると何が起きますか?

電流が三相の3倍以上になり、幹線が極端に太くなります。動力は三相で取るのが基本です。

工期の途中で契約容量を変えられますか?

契約の内容によります。工種によって需要が大きく変わる場合は、事前に電力会社へ相談してください。