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冷媒フロンCO2換算漏えい

冷媒漏えい量とCO2換算の計算

期首・期末の在庫と購入量・回収量から、算定漏えい量とCO2換算値、漏えい率を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

冷媒漏えい量とCO2換算の計算ツール

期中に機器へ充填した量は期首在庫+購入量−期末在庫で、既定値では30+20−32=18kg。ここから回収した6kgを引いた12.0kgが算定漏えい量です。R410AのGWPを2,088とすると、CO2換算値は12.0×2,088÷1,000=25.06 t-CO2。機器8台×12kg=96kgの総充填量に対する漏えい率は12÷96×100=12.50%になります。報告の目安とされる年間1,000 t-CO2に対しては2.5%の水準ですが、漏えい率が10%を超えているため点検記録の見直しが必要な状態です。

主な冷媒のGWP

冷媒GWP主な用途
R32675ルームエアコン・パッケージ
R407C1,774既存機の代替
R134a1,430ターボ冷凍機・冷蔵
R410A2,088業務用パッケージ
R404A3,922冷凍冷蔵設備

漏えい量1kgあたりのCO2換算値

冷媒1kgあたり1,000t-CO2に相当する量
R320.675 t-CO2約1,481kg
R134a1.430 t-CO2約699kg
R410A2.088 t-CO2約479kg
R404A3.922 t-CO2約255kg

※参考計算です。材料の仕様・現場条件・適用される規準によって値は変わるため、製品資料と最新の規準で確認してください。

冷媒漏えい量とCO2換算の計算の詳しい解説

冷媒の漏えい量を在庫の差から求めるのは、漏れた量そのものを測る手段がないためです。機器に充填した量から回収した量を引けば、系外へ出た量が残ります。充填量は購入量ではなく、期首在庫に購入量を足して期末在庫を引いた実際の払い出し量で求めます。ボンベの残量管理があいまいだと、この差がそのまま漏えい量の誤差になるため、在庫の記録が計算の精度を決めます。

判断が分かれるのは、どの充填を漏えいとみなすかです。新設機器への初回充填や、機器の増設に伴う追加充填は漏れではありません。一方、修理のために抜いて戻した分や、点検で不足していたため補充した分は漏えいにあたります。作業の区分を伝票の段階で分けておかないと、後から切り分けられず、実態より多い漏えい量が出てしまいます。

見落とされやすいのはGWPの差です。同じ1kgの漏えいでも、R32なら0.675トン、R404Aなら3.922トンのCO2に相当し、6倍近い開きがあります。冷凍冷蔵設備で使われるR404Aは充填量も多いため、台数が少なくても換算値が跳ね上がります。低GWP冷媒への転換が進む背景にはこの差があり、機器更新の検討では冷媒の種類そのものが判断材料になります。

条件による違いも整理します。漏えい率が高い機器は配管の接続部やフレア部、振動を受ける箇所に原因があることが多く、補充を繰り返すより原因の特定が先です。フロン類の管理については、点検の頻度や記録の保存、一定量以上の漏えいがある場合の報告など、法令で事業者の義務が定められています。義務の範囲は機器の種類と規模、事業者の区分によって変わるため、具体的な取り扱いは所管の窓口や専門の登録業者に確認してください。

記録の運用も精度を左右します。充填と回収の作業は登録を受けた業者が行い、作業ごとに証明書が発行されます。この書類を機器ごとに紐づけて保管しておかないと、年度末に台数分の集計ができず、在庫の差だけで按分することになります。複数の拠点を持つ事業者では拠点ごとの在庫記録が揃わないことが多く、集計の段階で不足が判明しがちです。年度の途中でも四半期ごとに突き合わせておくと、漏えいの多い機器を早い段階で見つけられ、修理の判断も間に合います。

業界・現場での使い方

フロン類の年間管理

在庫と充填・回収の記録から算定漏えい量を集計し、報告の要否を確認します。

設備更新の検討

冷媒の種類ごとのCO2換算値を比較し、低GWP機器への更新効果を示します。

保守業者との打ち合わせ

漏えい率の高い機器を洗い出し、点検と修理の優先順位を決めます。

環境報告書の作成

冷媒由来の排出量を算出し、他の排出源と合わせて集計します。

よくある間違い・注意点

  • 購入量をそのまま充填量とみなす — 在庫の増減を反映しないと、ボンベに残った分まで漏えいに数えてしまいます。
  • 新設機器への初回充填を漏えいに含める — 初回充填や増設分は漏えいではありません。伝票の段階で区分が必要です。
  • 冷媒の種類を問わず同じ換算をする — GWPは冷媒によって6倍近い差があり、換算値が大きく変わります。
  • 補充を繰り返して原因を調べない — 接続部やフレア部の不具合が続いている可能性があり、補充では解決しません。
  • 記録の保存期間を確認しない — 点検記録の保存には定めがあり、期間内に確認できる状態にしておく必要があります。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

期首30kg・購入20kg・期末32kg・回収6kgの漏えい量は?

充填量18kgから回収6kgを引いた12.0kg、R410Aなら25.06 t-CO2です。

算定漏えい量はどう定義されますか?

機器へ充填した量から回収した量を差し引いた量として算定します。詳細は所管の資料を確認してください。

報告が必要になる目安はありますか?

年間1,000 t-CO2という水準が広く知られています。適用の可否は事業者の区分と機器の状況によります。

GWPはどこで確認できますか?

冷媒ごとに公表されている値があります。制度で用いる値は所管の資料に従ってください。

漏えい率が高い場合はどうしますか?

補充を繰り返さず、接続部やフレア部の点検で原因を特定します。修理の要否を保守業者と確認してください。

新設機器の初回充填は含めますか?

含めません。初回充填や増設に伴う充填は漏えいではないため、伝票で区分します。

低GWP冷媒に替えると効果はありますか?

同じ漏えい量でも換算値が下がります。R404AからR32相当に替えると5分の1程度になります。

点検の記録はどれくらい保存しますか?

定められた期間の保存が求められます。具体的な年数は所管の窓口で確認してください。