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曲げ半径ケーブル納まり電気工事

ケーブル 最小曲げ半径の確認

ケーブルの種類・仕上がり外径・心数・敷設の状態から、固定時と施工時の最小曲げ半径、納まりに要する寸法を確認します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

ケーブル 最小曲げ半径の確認ツール

最小曲げ半径は仕上がり外径×種類ごとの倍数×心数の係数で求めます。既定値ではCVの3心で倍数6、係数1.00、気温15度で補正なしのため6.0倍。固定時は20mm×6=120.0mm、施工時は倍数8で160.0mmとなります。曲げの前後には外径の3倍にあたる60.0mmの直線が要り、ボックス内では曲げ半径に外径と余裕30mmを加えた170.0mmの奥行が必要です。90度の曲げ3か所では弧長の合計が565.5mmになります。

ケーブルの種類と最小曲げ半径の倍数

種類固定時施工時
CV 600V外径の6倍外径の8倍
CVT トリプレックス外径の8倍外径の10倍
VVF 平形外径の6倍外径の8倍
高圧CV 6.6kV外径の8倍外径の10倍
光ファイバ外径の10倍外径の20倍

外径ごとの固定時最小曲げ半径(CV 3心)

仕上がり外径固定時施工時
10mm60mm80mm
20mm120mm160mm
30mm180mm240mm
50mm300mm400mm

※参考計算です。規格・規程・メーカーの推奨条件は改定されるため、施工前に最新の資料と現場条件を確認してください。

ケーブル 最小曲げ半径の確認の詳しい解説

最小曲げ半径が外径の倍数で示されるのは、曲げたときに絶縁体や外装が受ける伸びとひずみが、曲率半径と外径の比だけで決まるからです。半径が外径の6倍であれば、外側の被覆はおよそ8%伸び、内側は同程度圧縮されます。この範囲であれば材料は弾性的にふるまい、絶縁性能に影響しません。倍数を割り込むと外装に亀裂が入り、内側では絶縁体が座屈して厚さが不均一になります。太いケーブルほど絶対値としての半径が大きくなるのは、この比が支配しているためです。

判断が分かれるのは施工時と固定時の使い分けです。施工中の引き入れでは張力が加わった状態で曲がるため、同じ材料でも許容できる曲率は緩くなります。そのため施工時の値は固定時より2倍程度大きく設定されます。ところが現場では最終形の値だけを見て管路を設計し、入線の段階で曲がらないという事態が起きます。管路の曲率半径は施工時の値で設計し、盤内の納まりは固定時の値で検討するという二段構えが実務的です。

見落とされやすいのは曲げの前後に要る直線部です。曲げの起点でいきなり所定の半径に入るわけではなく、その手前に外径の3倍程度の直線がないと局所的に曲率がきつくなります。盤やボックスの中で管口から出てすぐ曲げる納まりは、図面上は成立していても実際には曲げ半径を割り込みます。ボックスの奥行は曲げ半径にケーブル外径と余裕を加えた寸法が要り、この確認を省くと蓋が閉まらない、あるいは無理に閉めて曲げ半径を割り込むという結果になります。

種類による差も大きく出ます。単心のケーブルはより線構造の3心に比べて曲げにくく、係数を1.25倍程度に見込む扱いが一般的です。光ファイバは外径が小さいわりに倍数が大きく、施工時は20倍が求められます。低温では被覆が硬化し、氷点下で施工する場合は倍数を2割増しにするか、ケーブルを暖めてから曲げる配慮が要ります。可とう用途で繰り返し屈曲させる場合は、固定時の倍数の2倍以上を確保するのが安全側の設計です。

実際の値はメーカーの技術資料で個別に定められている場合があります。特に高圧ケーブルや特殊な外装のものは一般値と異なることがあるため、選定した製品の資料を確認してください。

業界・現場での使い方

盤内・ボックス内の納まり検討

曲げ半径から必要な奥行を求め、機器の配置と干渉しないかを確認します。

管路の設計

施工時の曲げ半径で曲率を設定し、入線が成立する管路を計画します。

ケーブルラックの計画

立ち上がりや方向転換の箇所で必要な曲げスペースを確保します。

光配線の施工管理

光ファイバの大きな倍数を確認し、成端箱内の余長収納の方式を決めます。

よくある間違い・注意点

  • 固定時の値で管路を設計する — 施工時にはより大きな半径が要るため、入線の段階で曲がらなくなります。
  • 曲げの前後の直線部を確保しない — 起点で局所的に曲率がきつくなり、実質的に最小半径を割り込みます。
  • 単心と多心を同じ倍数で扱う — 単心は曲げにくく、係数を割り増して見込む必要があります。
  • 低温での硬化を考えない — 氷点下では被覆が硬くなり、常温と同じ半径で曲げると外装に亀裂が入ります。
  • ボックスの奥行を外径だけで決める — 曲げ半径と余裕を加えないと、蓋を閉めた際に曲げ半径を割り込みます。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

外径20mmのCV3心の最小曲げ半径はいくつですか?

固定時は120.0mm、施工時は160.0mmです。

施工時と固定時で値が違うのはなぜですか?

引き入れ中は張力が加わった状態で曲がるため、許容できる曲率が緩くなります。

単心のケーブルはどう扱いますか?

多心より曲げにくいため、倍数を1.25倍程度に割り増して見込みます。

曲げの前後にどれだけ直線が要りますか?

外径の3倍程度が目安です。既定条件では60.0mmになります。

ボックス内で必要な奥行はどう求めますか?

曲げ半径にケーブル外径と余裕30mmを加えます。既定条件では170.0mmです。

冬季の施工で注意する点はありますか?

氷点下では被覆が硬化するため、倍数を2割増しにするかケーブルを暖めてから曲げます。

光ファイバはなぜ倍数が大きいのですか?

ガラス素線の曲げによる伝送損失の増加と破断を避けるため、外径の10倍から20倍が求められます。

一度曲げすぎたケーブルは戻せますか?

外装に亀裂がなくても内部の絶縁体が変形している可能性があり、その部分は交換する判断が安全です。